06/11/28 19:25:26 IHZL7N9q
【コラム・断】あぁ政治が分かってない
核をめぐる議論が、物議を醸しています。何も、いますぐ核武装しよう、などとは誰も言って
いないはずなんですが、こと核になると、それこそ脊髄(せきずい)反射で「NO」を言う
アレルギーはいまだ根強いようです。
まあ、戦後このかた、核の問題にはとにかく触れない、まともに向き合わないままできたわけで、
そのツケがようやく回ってきた。なにせ米軍の原潜も空母も、核を絶対に日本に持ち込んでいない
(…ということになっている)、そのタテマエ一発で時の政権はずっと押し通してきた。
ここにきてそんなタテマエがめでたく破綻(はたん)した、それこそが「戦後」の終焉を象徴して
います。
その気になれば核武装できるだけの技術を日本は持っている、それは世界中がもう知っている。
ならば、その「知っている」ことも含めて抑止力になるようにもってゆくのが外交であり安全保障
であり、何より政治ではないですか。
その意味で、これまでタテマエの自縄自縛で口に出せなかった核の議論も、さて、してみても
いいかな、という構えを見せること自体、世界に向かってひとつのメッセージになり得る。
批判をしたいなら、そのメッセージの効果を具体的に検証して反論するのが本筋のはずで、
それをいまさら「唯一の被爆国として」だの「憲法の精神に反する」だの大文字の能書きしか
持ち出せないのが何より情けない。
あ、ちなみにあたしゃ、ニッポンの核武装には現状、ひとまず反対です。
理由は、手にあわぬ刃物はむやみに持たぬが吉、と。妖刀村正の伝承、ご存じですよね?
(民俗学者・大月隆寛)
(11/28 09:50)
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