06/11/25 13:21:34 Dma6a1NA
25日朝日新聞 東京本社版
「お手本の国で単独採決とは」 海外ボランティア 伊藤明子(カンボジア 54歳)
国際協力機構(JICA)シニア海外ボランティアとしてカンボジアに赴任しています。この国の人々に
とって日本は、見事に戦後復興をしたお手本の国です。日本の衆院でまだ様々な問題を抱えている
教育基本法改正案が単独採決されたとは何事でしょうか。現行法が作られた60年前には「為政者と
いえども過ちを犯すことがある」という深い反省が、根底にあったのでしょう。だから、第10条の
「教育は、国民全体に対し直接に責任をもって行われるべきもの」という条文が出来たのだと思い
ます。多くの人々を惨殺した政権の後遺症に苦しむカンボジアの人々にも学んでほしい一文です。
ところが今回の強引な採決は、その深い反省を敢えて忘れようとするように思えます。ボランティ
アとして、日本の教育制度を紹介してきた私にとっては日本人であることの誇りが揺らいでしまう
知らせでした。どうかこのような強引な動きが、アジアや、世界の最高の手本である憲法九条にま
で及ぶことがないよう、今、国民としてすべきことを考えようと思います。