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22日朝日新聞 東京本社版
「本当に有効かPAC3配備」 作家 立花薫(東京都江東区 36歳)
北朝鮮のミサイル発射と核実験実施を受け政府は以前から進めていた弾道ミサイル防衛(BMD)
システムの整備を前倒しして、国民の不安を取り除くという。それは本当に有効な施策なのだろう
か、ミサイル防衛にはイージス艦搭載の海上配備型と地上配備型のパトリオット(PAC3)があ
るが、後者には理解されていないこともある。パトリオットは1991年の湾岸戦争の際、イラク軍が
発射したスカッドミサイルを米軍が迎撃しサウジアラビアの首都リアドの上空で撃墜した様子がテ
レビで放映され、一般にも知られるようになった。その時、地上に落下したミサイルの残骸も撮影
された。日本の場合、航空自衛隊入間基地(埼玉県)に配備されるパトリオットは首都防衛用だと
思うが、核弾頭を搭載した弾道ミサイルの迎撃に成功しても安心できない。核弾頭の残骸から毒性
の強い放射性物質が大気中に飛散し、いわゆる汚い爆弾(ダーティーボム)に変貌する。国土の狭い
日本で被害はどの程度に達するだろう。一基五億円のパトリオットの導入を無批判に受け入れず、
まず、理解を深めることが必要だと思う。