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「韓国の高校の近・現代史教科書、理念的に偏っている」(上)
韓国歴史学の重鎮・崔文衡教授の韓国高校歴史教科書批判
「韓国の高校の近・現代史教科書は、民族統一志向の民衆・民族主義に陥っている。
感傷的な民族主義と、民衆至上主義に陶酔し、国益まで損ねる結果につながるのでは
ないかと懸念せざるを得ない」
歴史学の重鎮、漢陽(ハニャン)大学の崔文衡(チェ・ムンヒョン/70)名誉教授が、「現行の
高校の近・現代史教科書は、大韓帝国期の韓半島の運命を決定付けた国際関係をきちんと
記述しておらず、生徒たちに偏見と固定観念を植えつけ視野を狭めさせてしまう恐れが
ある」と批判した。
崔教授は金星(クムソン)出版社、大韓(テハン)教科書、中央(チュンアン)教育振興、
斗山(トゥサン)など、6つの高校近・現代史教科書を検討した結果、「編成上の
不均衡と事実関係の誤認が深刻だ」と指摘した。
昨年、金星出版社の高校近現代史教科書が、大韓民国の建国すら「韓国現代史の10大
事件」から欠落するなど、北朝鮮は肯定的に、韓国は外部勢力に依存したと主張する
否定的で偏った視点による記述が社会的論争を引き起こしたのに続く、教科書への
問題提起となる。
崔教授は今月15日、ソウル歴史博物館で開かれる「教科書フォーラム」(常任代表・
朴孝鍾(パク・ヒョジョン))主催の「中・高校教科書の韓国近代史記述の虚構と真実」
と題したシンポジウムでこのような内容を発表する。