05/11/30 20:10:02 HVUKe6Gy
読売に面白そうな書評が
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『柳生薔薇剣』
荒山徹
出版社:朝日新聞社
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故国朝鮮との縁を断ち切るため、1人の女性が鎌倉東慶寺に駆け込んだ。
秀吉の朝鮮戦役の際、日本に渡った美貌(びぼう)のうねを強制帰国させようと
する朝鮮使節団と幕閣の土井利勝。時の将軍家光の意を受けて阻止しようと
する柳生但馬守宗矩。物語はうねの争奪戦を縦糸にしながら、さまざまなドラマ
で彩られていく。
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日朝関係を被害者と加害者という善悪二元論で裁断できないことも教えてくれる。
文禄・慶長の役で日本に渡った数万の朝鮮人の多くは、「両班(ヤンバン)」という
貴族階級が支配する李朝朝鮮の極端な身分差別から逃れようとしたのだ。
2代将軍秀忠の言葉は今に通じる。自分の意に反し、朝鮮使節団の要求を断固
はねつける家光を「天晴れ至極」と褒めながら言う。「父たるわしが、子に教えられた
思いぞ。卑屈と善隣友好を混同してはならぬ、とな」