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不滅の漢字に刻まれた歴史の綾
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『漢字の歴史にそって歩く』キム・ギョンイル著、284頁、1万2000ウォン、バダ出版社。
デジタル時代に生き残った最後の象形文字、漢字。
漢字は、時代ごとに色と香の異なる文化の花を咲かせ、数千年の熟成を経て今日に至ってい
る。亀の骨に刀で刻んで書いた原始文字は「電子ペン」の時代にも依然として息づいている。
かつて白人文化の優越に立ち、「文字発展の最下位段階に属する感覚文字」と漢字を
こきおろしたのはヘーゲルだ。しかし、イメージと感性、イメージとテキストの調和が強調
される21世紀に漢字の魅力はさらにきわだっているわけで、これはまさに、文明史的逆転
ではないか。
漢字一つ一つの内面には、長い歳月の間に、中原と韓半島、日本列島を出入りした多く
の人々の息づかいが込められている。東洋人たちの生、その生を縦糸や横糸として編ま
れた歴史の綾が刻まれている。甲骨文字と青銅器文字を解読し、その中に隠された
東アジア文化の起源を探索してきた著者。著者は漢字を深く受けとめるべき理由をこう
説明する。
「よかれあしかれ、私たちは漢字を通じてもたらされた文化的存在だ。漢字は東アジア
文化の深い屈折の節目を記憶する歴史のアイコンだ。そこに耳を傾ければ、文化的洞察
と新しい知恵を得ることができる。」