01/08/28 09:53 qx7ZzOs6
>>38
離農に追い込まれたのではなく、離農が魅力的な選択肢であったですよ。
私がしていた酪農は、都市近郊、水田酪農(田んぼ約1ha)、対頭式すのこスラリー
36頭牛舎、育成牛を合わせて50頭程度、自給飼料はイタリアン、稲藁、ソルゴー
稗、バミューダグラス、ローズグラス等を粗飼料の2割程度自給し(牧草にするのは
上手くいけば半分残りは青刈り)あとは輸入牧草を20トンのコンテナで年4台程度
購入していました。(他農家と共同でベールハンドラー付リフトと移動台を所有。)
濃厚飼料は自家配合で1頭当りの生産は7,200Kg程度で更新は平均すると年3産
ぐらいだったと思います。
この構成での最大の問題点は糞尿処理で、スラリーでの処理設備にかかる費用は
最低でも1,500万円位と考えていました。
規模拡大は土地制約上無理なのでやはり現状規模で高秘乳を目指すつもりでした。
セミナーに参加したり、雑誌書籍類を読んで勉強は良くしましたよ。
あるセミナーに参加しました、アメリカからマッカロー博士が来ていました。
ある酪農家が博士に質問しました。「飼料コーン栽培において台風を上手くやり
過ごして高品質のサイレージを作るにはどうしたら良いか?」
博士は答えました。「私なら引っ越します。」(本当です。)
場の雰囲気を見てか後で蟻酸等を使うなどとフォローをしていましたけど。
私は合理的に考えればそう言う選択もアリだなと感心していました。
土地にこだわる必要は無いのです。
また、高秘乳に頼ると酪農ではなく「牛乳生産プラント管理」の様相を呈してきます。
都市部の友人の牧歌的イメージとはかけ離れていくのです。
「経済動物」として牛たちをとらえなければいけない自分と無邪気に牛は可愛い
と言う友人達とのギャップに結構悩みました。
酪農家なら経験があると思います。生まれてきた子牛がとても弱くて
(私の場合は初産で黒のF1を種付けてて双子が生まれてしまいました。)何とか
助けようと獣医さんを呼ぶのですが、獣医さんに諭されるのです。
「牛は経済動物なんだよ、一応来たからには治療はするけれどこんな事を
していてはダメだよ。」と。
「適地適産」を考えるならば私の牧場は都市近郊でも適地とは言い難いと思います。
逆に都市近郊ゆえ探せば転職は容易です。
しかも私は工学部卒業でほんのちょっとばかしサラリーマンでした。
技術屋には戻れませんが現場職なら探せばあると思い転職に踏みきりました。
ちょうど出荷乳量枠の買取制度が出来てすぐに無くなるその間でした。
酪農家並みに働きました、おかげさまで現場職から技術職へ移り
今では現場のサポート的な技術屋として飯を食わせてもらってます。
まとまらず、すみません。