03/05/25 23:32 5QRRr/o0
>>750 続き
----個人情報やプライバシーの意識が高まってきている。住所などの報道をどう
考えるべきか。
浜田 一般の人も住所をプライバシーと考えるようになってきているのは事実だ。
住所を地番まで表記した有名人の追っかけ本に関しては、出版の差し止めにまで
なっている。住所の詳細はまずは書かないというのが原則といえる。
原 住所の細かな地番までは書かないという社内取り決めを作ったときに、なぜ
全部書かないようにするか、その理由をきちんと議論し、引き継いでいないので
はないか。プライバシーへの配慮からという考え方をきちんと残していれば、今
回のような応用問題に対応するときに役立ったはずだ。
浜田 住所の掲載による実害と、不快感の両方がある。地番をぼかせば少なくと
も実害は避けられる。なのに、今回は、詳しく書いた。
尾崎 政府などよりずっと弱い立場である個人にかかわる場合は、報道側に、よ
り謙虚さが求められる。書かれる側の痛みへの充分な配慮が必要だ。
原 個人情報保護法も契機になり、社会全体が、個人情報とは何か、プライバシ
ーとは何かを考え始めている。これだけ紙面でも議論しているのだから、社内に
も管理のガイドラインがあるはずだ。しかし、個人情報をどう扱うかが身につい
ていないのではないか。
津山昭英・東京本社編集局長補佐 これまで、個人情報やプライバシーの問題は、
記者教育の大きなテーマと位置づけてきたつもりだ。主に事件報道に即して繰り
返し議論してきたし、ガイドラインも作ってきた。事件報道ではこれらの問題が
最も厳しく問われてきたからだ。そのガイドラインが、個々の記者に本当に身に
ついたものになるよう、重い課題が突きつけられている。