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業務管理官というポストは大変な任を背負っているようです。乗組員の
仕事の部内の事前調整、お膳立て、外部機関との折衝(保安部が関与する
前段階の処理)、苦情対応、乗組員の不平不満処理、働きすぎ防止のため
の労務管理、人事評価、外国船訪問時は代表として同行、通訳(英語)
船内食献立の評価、船内金使用の責任指導監督、乗組員の規律管理、幹部
下船時の船舶職員代行、月間、年間計画の策定、乗組員の休暇調整、健康
管理、事故の対応、不祥事の処理、福利厚生企画監督、が、これは、ほん
の一部で、陸で仕事があるときの車両手配、弁当手配、ガソリン代から高
速料金の心配、果てはゴミ処理手配まで、その役割は広範囲におよぶよう
です。いわばなんでも屋。乗組員や保安部ひいては国民のためになると思
われることは、何でもやるという気概を持った巡視船全体の牽引役です。
これほど重要なポストですから、仕事の出来イカンが、そのまま巡視船の
実績となって表われることになるのでしょう。無限の仕事と重圧に耐え、
乗組員からほんとうに尊敬されている業務管理官は、どうやら稀のようで
すね。まぁ業務管理官も一公務員ですし年配者もいますから、その能力も
人格も百人十色ということです。一万二千余人という限られた職員の海上
保安庁では、一人が楽をしようとすれば、二人以上がそれをカバーしなけ
ればならない情況です。現場がカツカツ、一杯一杯であることは仕方のな
い現実です。一人一人がツライと思える位、精一杯の仕事。それはテレビ
ドラマのイメージを当てにしたり、ホームページを作ったらそれだけで全
体が全ての仕事をしたような気持ちになることではなくて、「額に汗して
働くこと」、「無駄足覚悟で走り回ること」、「国民の目を見て話をする
こと」などではないでしょうか、こうしたことを現場での仕事の醍醐味にして
行きたいものですね。