09/12/04 18:30:55 nLkPSO5W
「ナミ先輩!お疲れ様でした!」元気な若い声が、道場に木霊した。「は~ぃ、ご苦労様♪私が居なくなっても頑張ってね!」みな一礼をして、道場から出て行った。
私は、週に一度この中学の弱小柔道部のコーチをしていた。
格闘大会での元優勝者という事でお呼びが掛かった。
だけど、この事は、生徒達には伏せていてもらった。
そして、今日がその最後のコーチの日だったのだ。
「さぁて、私も帰ろっかなぁ~」と更衣室に入ると、「うわっ!」突然驚いた声をあげられて私も驚いた。
そこには、いかにも不良少年という感じの子がタバコを吹かしていた。
道場は校舎から独立している。
更衣室は道場の横にプレハブ小屋のように立っており、道場からそのまま入れる様になっているが、
プレハブ小屋にもドアが付いているため、鍵さえあれば誰でも入れてしまうのだ。