05/01/24 13:54:39
トカゲは戦士たちが満腹するまで、雛に餌をやる親鳥のように、給餌を続けた。
満腹してからは事情が変わった。餌を強引に流し込んでくる。
飲み込めずにいると、腹の中からミミズが這い出し、戦士の代わりに食い始めた。
ミミズの頭部はトカゲの咀嚢にまで入り込んで、餌を直接胃に流し込んでくる。
はちきれそうになった胃が圧力に耐え切れずに幽門を開いて中身を十二指腸に引き渡すと、
また次の餌を食わされた。
(フォアグラを作るガチョウってこんな気分なのかな)
なされるがままを受け入れる事に決めたヴィーナスが、現実逃避がてらそんなことを考える。
(今のあたし達って、そんなようなもんよね)
飼い主の嗜好品を生産するために生かされる。
そんな家畜としての自分を、ヴィーナスは半ば認めかけていた。、
同じように、マーズは北京ダックを、ジュピターはホルスタインを連想していた。
ムーンはソーセージになった自分を思い浮かべる。
マーキュリーは、何も思わず、ただ苦しんでいた。
食事は日が沈むまで続けられ、消化された肉が糞として排泄された。
もともと半消化だった肉はすぐにこなれて、その分だけトイレが近くなる。
戦士達は全員が異様に柔らかいウンコを垂れ流しながらも餌を食わされ続けた。
ミミズがトカゲの腸に帰り、強制給餌から開放されても排便が止まらない。
何しろ咽喉元から肛門までぎっしり詰まっているのだ。
セーラー戦士は星が満天を覆うまでの時間を、自動排便マシンとして過した。