10/09/27 01:47:46 Np/ykHSX0
夢と現実、欲望と理性、そして、癒やされぬ痕…。
別居中だった親父が突然の事故で死んで早一ケ月。
せめて四十九日の間くらいはと、長い大学の夏休みの終わり、俺はかねてから予定していた
旅行を取りやめ、田舎にある親父の実家へと訪れた。
幼い頃に両親を亡くし、俺の親父に扶養されていた従姉妹の姉妹達も、悲しみに明け暮れて
いた日々に決別し、徐々に明るい笑顔を取り戻しつつあった。
心に深い痕(きずあと)を残したまま、俺を優しく迎え入れてくれる彼女たち。だが事件は、
そんな彼女たちの心を、冷たく非情に引き裂いていった…。
「……耕一さん? どうかされましたか? いえ、なんだか、つらい顔をなさっているもので……」
「えっ、なんだって? 変な夢を見たって? かおりのやつが襲われる夢? あは、あのかおりを襲うとは、
犯人もよっぽど度胸のあるやつだね。どうせなら、もっと詳しく聞かせてよ。あんたが見た夢ってやつをさ」
「伝えたい想い……。伝えたい真実……。でも、それを伝えてしまえば、あなたは、きっと……。
耕一さん……。これ以上、私に関わらないでください……。それが……あなた自身のためなんです……」
「ねえねえ、耕一お兄ちゃん。わたしの部屋に花火があるの。夜になったら一緒にやろ? ね?」
【前スレ】
「痕」総合 第十九夜
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