08/10/04 17:37:22 3R6SmTOR0
「あっ―」と声を漏らしてしまった。
眉根をひそめる間さえなく、小さな灰色の体が跳ねられた。
グシという短い音が遅れて耳に届いた。
白黒の一瞬の景色。
けたたましい音が過ぎ去るとともに、濡れた交差点が赤く色付いていった。
歩道を渡ろうとしていた近くの学校の子供が呆然と立ち尽くしている。
僕もまた、裏返った体の端々から骨を覗かせるその鳥の姿を見て、凍り付いていた。
見るに堪えず、目を伏せてしまった。
コッコと歩いていたあの鳥の姿は薄汚れていた。
だけどあの鳥は鳩であったような気がして、死なれたことが酷く悲しい。