08/02/05 20:38:36 JHQyp34I0
アニメは見てないが踏む。最初からネタバレあり。
「花びらの向こう側」(クラナド)
URLリンク(kikaku.s54.xrea.com)
3on3の相手となったバスケ部員が、実は渚に惚れていたクラスメートという設定で、
彼の渚との出会いから告白して振られるまでを描いた短編。
文章はいかにも若者な語り口調。恥ずかしい青春を演出したのかも知れないがややうざったい。
レイアウトは、単文の混ぜ方など、工夫して読みやすくなっている。
ただ、ちょっと一段落に文章を繋げ過ぎてる箇所もあるかな。
内容面では、ストーリーがまとまっていて最後までの流れが綺麗だと感じた。
また、渚と同級生、選手時代の朋也を知っている、といったオリジナル設定が、
ちゃんと話に絡んでいて、主人公の話であると同時に朋也と渚の話にもなっているので、
オリキャラの是非はあろうがCLANNADのSSである意義を疑われるようなものではないだろう。
惜しかったのは、どうも話にアクセントがない印象を受けた点。
主人公の渚への想いが主題なんだけど、バスケが朋也中心なのはまだしも、
第三章の演劇で何も起きないし、他に渚への想いを強くするようなイベントもない。
二人が深く接触しないのは、おそらく主人公の告白が渚の「何もなかった」空白を埋める、
というラストへの流れを作る為で、それは成功してこのSSの最大の魅力になっていると思うし、
主人公が能動的に動かないのにはオリキャラ臭を抑える目的があるとも考えられるが、
そういった点を勘案しても、全体的に緩急は乏しいSSに感じた
この辺、場面場面の描写があっさりし過ぎている部分もあるのではないかと。
結論としては、重度のオリキャラ拒絶症でない人には素直に読めるSSなんじゃないかな。
これで印象に残るようなシーンやフレーズやセリフがあったら素晴らしかったのだが。
余談。漏れは原作のバスケ(笑)は智代にしろ杏にしろ頭痛くて読んでられなかったから、
あの無茶苦茶な場面からこういう爽やかな青春話を発想した点だけで個人的には脱帽だぜw