08/01/27 22:03:40 MnyEKaGw0
読んだ。というか読み直した、だな。群像はSSスレで追ってたから。
つうわけで。
桜の群像(To Heart2)
URLリンク(th2ss.hp.infoseek.co.jp)
一言で言うと、ToHeart2原作の環シナリオで出てきた玲於奈ってモブキャラにスポットを当てた話。
その玲於奈が雄二と仲を深めていく、というのがメインの流れ。
内容は、うーん、作者の人には正直、お疲れ様という言葉しかかけられないな。
面白くはなかったし、かといってつまらないわけでもない。
ただこれだけの量になってしまうと、つまらなくない、というだけでは読み続けるのは苦痛になると思う。
個人的に興味を惹かれたのは
「この桜の群像という話の裏に、正当なToHeart2の物語が存在する」というギミックかな。
どういうことかというと、雄二と玲於奈の物語と並行して、ToHeart2原作の主人公である貴明の物語が
時折差し挟まれるんだよね。
雄二と玲於奈がこんなことをしてるとき、貴明は他のヒロインのシナリオ中だったんですよね、的な。
貴明側の恋愛関係と、雄二側の恋愛関係を並行して描いていたのは、なかなか面白い工夫だったと思う。
しかしながら、この工夫は同時に欠点にもなっているような気がしたというのが本音。
まあ、「殆どオリキャラのようなものである(作者談)」玲於奈だけで物語を展開させるのが難しいってのは
よく分かるんだけど、このみや愛佳、郁乃といったヒロインを絡ませる必要はなかったんじゃないかなあ。
なんつか、二つの物語を並行して描くのって、すごいパワーが必要だと思うんだよ。
この場合は、雄二と玲於奈の話に説得力を持たせると同時に、貴明側の恋愛事情にも説得力を持たせない
といけない。これは、ちょっとこの作者さんの手に余る題材だった、って感じたかな。
前半はまだマシだったんだが、中盤を過ぎると物語を読んでいるというより、作者の脳内設定を垂れ流しに
されているような印象を受けた。
上にも書いたように、長いってのが欠点の一つにもなっちゃってるので、素直に雄二と玲於奈の関係だけに
集中していれば、もう少しマシになったかもしれないね。
一石二鳥を狙ったら、二兎を追う者は一兎をも得ずになった、ってのが俺の感想でした。