【エクスタシー】リトバス妄想スレpart6【18禁化】at LEAF
【エクスタシー】リトバス妄想スレpart6【18禁化】 - 暇つぶし2ch550:3月3日 (5/11)
08/03/04 02:18:03 F0O8hYlH0
「どう、ですか?気持ち良いですか?」
 耳を掻きながら西園さんは尋ねてくる。
「まぁ、ね。ちょっと恥ずかしいけど」
 気持ちは良いんだけどこの体勢は少し恥ずかしい。
 今僕たちは揃って西園さんのベットの上に上がり、そのまま僕は彼女に膝枕をしてもらっている。
 してもらったことはないとは言わないけど、やっぱり気恥ずかしい。
「そう言わないでください。私まで恥ずかしくなってきてしまいます」
「ご、ごめん」
 怒られてしまった。
「ふふっ。でもこういうのはちょっと幸せですね」
「まぁー、そうだね。人に耳掃除をしてもらうことがここまで気持ちいいなんて知らなかったよ」
「そう、なのですか?お母様には?」
「うん。昔誰かにしてもらったような気がするけど思い出せなくてね。
だからこの気持ち良さを今初めて知った気がするよ」
 微かに記憶がある。
 それはそう昔ではない最近の思い出のような気もするが定かではない。
 だから記憶違いかもしれない。
「……そう、ですか。ごめんなさい」
「え?なんで謝るの?」
 理由が分からなかった。
「いえ、なんとなく。……それで直枝さん。気持ち良いのでしたらまたしてもよろしいですか?」
「してもって耳かき?うん、大歓迎だよ。こういうのいいよね……んっ……はぁ……」
 気持ち良くてつい声が出てしまう。
「んんっ……やっ……あ……んふぅ……」
 ホント、穏やかな気持ちになる。
 これなら毎日にでもしてもらいたいかも。

551:3月3日 (6/11)
08/03/04 02:18:29 F0O8hYlH0
「な、直枝さん。あ、あまりそういう色っぽい声を出さないでもらえないでしょうか」
「え?」
 見上げると西園さんが何故か真っ赤な顔をしていた。
「へ、変な気分になってしまいます」
「???」
 意味がよく分からないが、彼女は息が若干荒くなっていた。
「えーと、声を出さないのはちょっと無理かな。西園さん、上手いから」
「っ!……わ、分かりました。頑張ります」
 何故か更に顔を赤くした西園さんは決意を固めたように真剣な表情で耳かきを再開するのだった。

 そしてしばらく経つと西園さんが声をかけてきた。
「あの、直枝さん」
「ん……あ、なに……」
 気持ちよくてちょっとボーっとしてしまっていた。
「反対側の耳を見せて頂けませんか?」
「……ああ、うん。分かった」
 彼女の言葉に頷き立ち上がろうとすると、手で制されてしまった。
「?」
「いえ、その。反対を向いていただければ」
「え?それは、その……結構恥ずかしいんだけど」
 その体勢は西園さんのおなかに顔を埋めるような形になってしまうんだけど、
分かって言ってるのだろうか。
「分かってはいますが、たぶんその方が安定します」
「んー、西園さんがいいって言うなら」
 僕は頷くとその場で向きを変えた。
「ど、どう?」
 目の前には西園さんの服が全面に見える。
「そ、そのもう少し顔を近づけてくれていいですよ」
「あ、うん」
 僕は覚悟を決めて西園さんのおなかに僅かに顔を押し付けた。

552:3月3日 (7/11)
08/03/04 02:19:08 F0O8hYlH0
「あ、ええ。それでいいです。耳かきがし易くなりました」
「そ、それは良かったけど、その……いいの?」
 ここまで密着させてよかったのだろうか。
 トクントクンと西園さんの心臓の鼓動すら聞こえてきそうな距離だ。
「そう、ですね。ちょっと恥ずかしいですが、でも幸せな気持ちですからいいです」
「幸せ?」
「ええ。直枝さんを抱きしめてる感じでお得です」
 顔は見えないけど、その声はとても幸せそうだ。
「そっか。僕も幸せだよ。好きな人とこんなにも近いんだから」
「はい、私もです。……それじゃあ再開しますね」
「うん、おねがい」
 僕の言葉に彼女は耳かきを耳に入れることで答えた。
「気持ち良い、ですか?」
「うん……とっても……」
 さっきもより更に気持ちよく感じる。
 たぶん幸福感が倍増しているからかもしれない。
「そうですか……」
「なんか眠くなってきちゃいそう……」
 そしてそうすると睡魔が襲ってきてしまうわけで。
 さすがに彼女を放っておいて眠るのはどうかと思うんだけど。
「お気になさらず。寝てしまっても構わないですよ」
 西園さんの優しい言葉に僕の意識は徐々に深い眠りの中に落ちていくのだった。


553:3月3日 (8/11)
08/03/04 02:20:54 F0O8hYlH0
「なお……ください」
「ん?」
 声が聞こえる。
 静かで優しい声。
「直枝さん。起きてください」
「え?西園……さん」
 僕はぼんやりとした頭のまま声の主に呼びかけた。
「はい、おはようございます」
「え……と。あれ……僕……あのまま寝ちゃったのか」
 僕は寝ぼけた頭のまま目を開けた。
 ……あれ?まだ暗い。
 不審に思ってそこに手を触れる。
「ひゃっ……な、直枝さん?」
「え?」
 声のした方に首を向けると、そこには静かに上下する柔らかそうな膨らみがあった。
 少し小振りだけど思わず触りたくなるような……ってっ!?
「ご、ごめんっ」
 僕は今の状態を思い出して慌ててその場から飛び起きた。
 そうだ、思い出した。
 僕は西園さんに顔を押し付けるようにして膝枕をしてもらってたんだ。
「いえ、それはいいのですが。何か不穏な気配が」
「き、気のせいだよ」
 なんで女の子ってこういうことに鋭いかな。
「そうですか?」
「うん。……でも、その重くなかった?」
「いえ、そんなことなかったですよ」
 彼女はそう言って微笑んだ。
「それなら、良かったけど。……今、何時?」
 なんか外が暗い気がするんだけど気のせいかな。

554:3月3日 (9/11)
08/03/04 02:22:06 F0O8hYlH0
「そう、ですね。もう6時かと」
「え?」
 一瞬聞き間違えかと思った。
 でも自分の腕時計も確かに6時過ぎを差していた。
「ご、ごめん。僕寝ちゃって。今日デートしようって言ったの僕なのに
西園さんのことほったらかしにして」
 ああ、もうなにやってんだろ、僕は。
 自分の馬鹿さ加減に頭にくる。
 僕は擦り付けるように頭を下げた。
「い、いいですよ、そんな」
「でも、退屈だったでしょ。ごめん。本当にごめん」
 僕はもう一度頭を下げた。
 でも彼女は首を振った。
「そんなことはありませんよ。直枝さんの寝顔も見れましたし、ギュッて抱きしめることも出来ました。
どちらかと言えば幸せな時間でしたよ」
 彼女は本当に幸せそうに微笑む。
「本当?」
「ええ。直枝さんを近くに感じていたんですから幸せに決まってるじゃないですか。
そういう直枝さんはどうでした?……寝心地、悪くはなかったでしょうか?」
 少し不安げな顔で尋ねてくる。
 たく、それこそ愚問だ。
「凄く気持ちよかったよ。だって西園さんに膝枕をしてもらってずっと側にいてもらったんだもの。
あのままずっと寝たいくらい良かったよ」
 本当に穏やかで心地いい一時だった。
「それなら良かったです。本当でしたらもう少し寝かせて差し上げても良かったんですが、
夕食の時間を過ぎてしまいますから。申し訳ありません」
「いいよ、別に。だって西園さんとおしゃべりしている方がもっと楽しくて幸せだし」
 あのままずっとも良かったけど、西園さんと楽しくおしゃべりしながら食事する方がもっといい。
「それは……私もです。……ただ夕食を食べに行く前に一つだけいいですか?」
「ん?なに?」
 僕が尋ねると彼女は顔を少しだけ赤らめた。

555:名無しさんだよもん
08/03/04 02:34:50 MaMs52h5O
支援

556:名無しさんだよもん
08/03/04 02:48:55 rNB+oUQfO
遅かったか…
いちおしえん

557:(,,・ω・) ◆Erimo/2pEY
08/03/04 03:12:15 /UtA4aWHO BE:668951647-2BP(3433)
遅いと思うが俺も支援

558:3月3日 (10/11)
08/03/04 07:11:11 F0O8hYlH0
「あの……直枝さんの寝顔を見ていたらキスをしたくなってしまって」
「え?」
「ダメ、でしょうか?」
 少し自信なさ気な表情。
 何を言ってるのやら。
「いいよ、僕もしたいし」
「あ、はい」
 西園さんが頷くのを見て僕は彼女を抱き寄せ頬に手を添える。
「ん……はふ……ちゅ……」
 そっと口付けを交わした。
 最初は軽く、徐々に荒々しい唇を合わせ。
「ん……んんっ!?……はむぅ……くちゅ……」
 舌を差し入れると一瞬びくりとしたもののすぐに彼女は受け入れて、
逆に向こうから舌を絡めてきた。
 そんな彼女が可愛くなって、僕は更に舌を彼女の口の中に侵入させ犯し、
彼女の舌を吸い尽くす。
 そのたびに身体を小刻みに震わせ荒い息を吐く彼女が更に愛しくなって
荒々しく舌をねじ込み歯の一本一本まで舐め取る。
 すると向こうもやられたままでは嫌なのか舌を差し出し絡め、
僕の口の中に侵入してくる。
「ん……んむぅ……ぷはっ……」
 主導権を奪われるのもなんなので、一度舌を引き抜き彼女の舌が所在無さ気に蠢くのを眺める。
 そして僕は彼女の身体をベットに押し倒し唇を合わせ口の中を蹂躙したのだった。


559:3月3日 (11/11)
08/03/04 07:12:16 F0O8hYlH0
 そしてそんなことをどれくらい続けていたのだろう。
 さすがに疲れて身体を起こし、西園さんの様子を確認すると。
「はぁはぁはぁはぁ……苦しい……です」
 焦点の合わない目で虚空を見上げ、彼女は苦しげに荒い息を吐いていた。
「ご、ごめん。少しやりすぎたかも」
「い、いえ……はぁはぁ……嫌ではないですから。
……はぁー、ただ少し……はぁはぁ……体が回復……するのを待ってください」
 何とか起き上がりながらも体力を使い果たしたかのように荒い息を吐いて、
西園さんはベットから動けないでいた。
「もう少し……体力をつけるべきですね」
「いや、僕が気をつけるべきだったね。ごめん、つい気持ち良くて」
 もう一度頭を下げる。
「いえ……私も気持ち良かったですから抵抗しなかったですし。ふぅー」
 そして一度大きく息を吐くと彼女はゆっくりと立ち上がった。
「じゃあ行きましょう、直枝さん」
「うん」
 僕は彼女の手を取り、体を支えながらドアを出るのだった。

 食堂へと向かう道中、彼女は小さな声で話しかけてきた。
「直枝さん」
「ん、なに?」
 僕が答えると、彼女は僅かに妖しげな笑みを浮かべて呟いた。
「今日、ルームメイトの方は友人の部屋に泊まりに行くそうです」
「え?」
「だから……遊びに来てくださいね」
 そして西園さんは僕の体に体をより密着させてきた。
「キスだけじゃ、物足りなくなってしまったので」
 その表情は妖しく艶やかでとても綺麗だった。
 だから僕もその可愛らしい耳に口を近づけ囁いた。
「うん、よろこんで」
 そして僕らは仲良く食堂にへと向かうのだった。
                         Fin

560:名無しさんだよもん
08/03/04 07:46:06 F0O8hYlH0
とまあ、そんな感じで終了です。
途中引っかかってしまったんで投下遅くなってすみません。

今回の話は、某かえるの侵略者のアニメを見て思いついたネタです。
急造作品なので美魚の台詞がおかしくないかとか、誤字脱字がないかちょっと心配です。
感想とかお願いします。

561:名無しさんだよもん
08/03/04 20:36:26 lQsMtowg0
GJ!
ただ理樹がエロ過ぎますね(笑)

562:名無しさんだよもん
08/03/04 23:18:34 b+7R81ZY0
>「キスだけじゃ、物足りなくなってしまったので」

おぎおぎしたので、続編をキボンだぜ。

563:名無しさんだよもん
08/03/04 23:44:44 KtW/J2O0O
GJ!
理樹と西園さんってあんま書かれてないけど
好きになったかもww

564:名無しさんだよもん
08/03/05 00:15:52 Ab8uzeoN0
>「もう少し……体力をつけるべきですね」
みおちんがNYPで肉体強化したらNYPが暴徒と化して、首から下が真人みたいになったみおちんを想像してしまった
くちゃくちゃきしょかったorz

565:名無しさんだよもん
08/03/05 01:47:13 dZbBys8G0
素晴らしいSS続きの中、馬鹿丸出しの小ネタを投下します。
先に注意書き。

・恭介×小毬、理樹×鈴前提
・キャラが壊れ気味です
・馬鹿丸出しです

先に謝ります。どうもすみませんでした。

566:小ネタ(1/2)
08/03/05 01:48:19 dZbBys8G0
恭介の自室にて。

「小毬、いいか?」
「はい……。恭介さんだったら、いいです、よ」
「怖かったら言ってくれ。やめてやれないかもしれないけど、な」
「…………」
「…………」
「……あ、あのっ」
「ん、何だ?」
「わ、私、あんまり恭介さんの、好みじゃない、かも……」
「? どういうことだ?」
「ゆいちゃんが、恭介さんは(21)「ちょっと待てーーー!」ほわぁぁぁっ」

「あのな、小毬。俺は断じて(21)ではない」
「ほぇ? そ、そうなんですか」
「ああ。俺は……『ギャップ萌え』だ!」

567:名無しさんだよもん
08/03/05 01:50:38 Nc0bz6Hy0
これ、どう見ても夜中に(自主規制)だよなあ……

続きを!とにかく続きを!

568:小ネタ(2/2)
08/03/05 01:51:37 dZbBys8G0

「偉そうに宣言するなこのド変態ーーー!!!」

 ドガァッ! 
「ほわぁぁっ、きょ、恭介さんが動かなくなっちゃったーーー!?」
「あ、大丈夫だよ小毬さん。いつものことだから。……ごめんねヘンな時に」
「りんちゃん、理樹君……い、いつから」
「えーと、ちょっと前から……ごめんね、鈴をどうしても押さえきれなくて」
「うわぁぁぁぁん、すっごい恥ずかしいぃぃ」
「お前たち、野暮にも程があるぞ」
「まともにハイキック入ってたのに復活が早いね、恭介……」
「きょーすけがこまりちゃんにいかがわしいことをしようとするからだ。自業自得だ」
「俺だって十代の健康な男子なんだ。どこが悪い?」
「あ、恭介、『ギャップ萌え』って間接的に(21)って言ってるのと同じだと思うよ」
「(無視)だいたいお前たちだってシて「死ねこのド変態ーーーーー!!!」うぐぉっ!!!」
「あちゃー、珍しくローキックが入っちゃったよ……」
「どどど、どうしよーりき君! 恭介さんがけいれんしてるよぅ!」
「鈴はどっか走って行っちゃうし。小毬さん、ごめんだけど恭介頼んで良いかな?
何か冷やすものと、ついでに鈴を探してくるから」
「ふぇぇ、恭介さーん! 起きてください~!」

569:小ネタ
08/03/05 01:54:24 dZbBys8G0
ヤマなしオチなしイミなし。
恭介×小毬が好きなのと、小毬はロリな雰囲気といい体のギャップがいい。という
個人的好みを恭介に喋らせてしまいました。
言葉遣いとかヘンなところも多々あるかと思います。
お目汚しすみませんでした。


570:名無しさんだよもん
08/03/05 06:55:46 cBd+TXmO0
やべぇ、小ネタなのに朝見たせいか、やけに頭に絵が浮かんでしまってウケる…

571:名無しさんだよもん
08/03/05 10:28:30 ORiAlMFAO
>>656
ちょまwwww
展開が理想すぎて吹いたw

それ使って漫画描いていいかな?(´∀`)

572:名無しさんだよもん
08/03/05 23:41:25 dZbBys8G0
小ネタ投下した人です。
怒りを買うかも、とびくびくしながら投下したので、
暖かいお言葉にほっとしております。ありがとうございます。
>>658さん、こんなネタでよろしければ是非お願いします

ついでに小ネタのその後も。
同じ設定で、恭介が更に馬鹿になってますのでご注意ください。

573:小ネタ その後(1/2)
08/03/05 23:42:30 dZbBys8G0

「鈴、もうあんな風に邪魔しちゃダメだよ」
「でも、こまりちゃんが……」
「じゃあさ、僕と一緒にいる時に、今日の僕らみたいに恭介が乱入してきたらどうする?」
「……出て行け、ぼけー! ふかーーっ!!」
「いや僕恭介じゃないから。
僕だって恭介も小毬さんも大好きだけど、鈴と一緒にいる時は二人きりでいたい時だってあるよ。
鈴は?」
「……二人の時は、ふたりだけがいい」
「ね? あの二人だって一緒なんだよ。わかった?」
「…………うん、わかったぞ」

574:小ネタ その後(1/2)
08/03/05 23:45:03 dZbBys8G0
  数日後。

「なあ理樹、最近全く小毬と二人きりになれないんだが……」
「え、どうして?」
「事あるごとに小毬を鈴が連れ出すからだ。部屋にいる時も、何かと鈴が顔を出すしな」
「(うーん、鈴全然わかってないなあ……)それは大変だね」
可愛い妹と一緒にいられるのは嬉しい、確かに嬉しいが、たまには……っ!」
「(うわあ恭介がすごく苦悩してる……)ま、まあ嬉しいならいいじゃない。
鈴のはただのヤキモチだろうから、そのうち治まるんじゃないかな」
「ヤキモチ……? …………そうか、ヤキモチか。
 可愛いところがあるじゃないか、鈴も」
「…………うん、そうだね」

(多分、鈴は恭介にヤキモチやいてるんだろうけど……まあ、いいか)


575:名無しさんだよもん
08/03/05 23:51:49 dZbBys8G0
鈴は本心ではちゃんと認めてても、
「きょーすけにこまりちゃんを任せられるかー!」
というように反発してしまいそうだな、と思いました。小毬大好きですし。

ナンバーをミスった上、カギ括弧が一つ足りませんでした。
読みにくい文章で申し訳ありません。

576:名無しさんだよもん
08/03/06 01:02:24 NWPXDQeP0
理樹だけじゃなく小毬ちゃんもあたしの嫁ってか
欲張りさんだな、鈴は

577:名無しさんだよもん
08/03/06 01:06:00 fbAJzLvrO
理樹は恋人、こまりちゃんはお嫁さんだ(∵)

578:名無しさんだよもん
08/03/06 02:18:29 ZOo/3uV7O
ギャップ萌えてww


579:名無しさんだよもん
08/03/06 07:00:59 72Gax59w0
このスレは実に色々な欲望にあふれていて困る
自分もなんだか小ネタを考えたくなってきたぜ…

580:名無しさんだよもん
08/03/06 20:13:58 +dBFwpqv0
やっちゃいなよ、ゆー

581:名無しさんだよもん
08/03/07 11:27:24 S/CXVgMw0
欲望の塊おおいにけっこう。
投下しちゃいなよ、ゆー!ってなノリで。

582:名無しさんだよもん
08/03/07 11:41:39 3PlJns1H0
666じゃないけどエクスタシーの炎が身体に宿ってどうにもならないんですが、チラ裏的に使ってしまってかまわないんでしょうか。

583:名無しさんだよもん
08/03/07 12:10:23 L3qQNo530
ここは妄想スレ
共用のチラシの裏・黒歴史ノートのようなもの


584:名無しさんだよもん
08/03/07 12:17:21 gL9i81RXO
使っちゃいなよ、ゆー。

ふと思ったんだが、恭介ってまだ未経験なのかな?
リトバスの話的にナシかなと思うけど、
未経験って感じがしない。
他の三人は確実に未経験だと思うけど。

585:名無しさんだよもん
08/03/07 12:18:44 OuDatOx70
恭介と真人はフリーであってほしい

586:名無しさんだよもん
08/03/07 13:15:41 SgWBsQk70
童貞さっ!

587:名無しさんだよもん
08/03/07 17:49:55 L3qQNo530
青年は旅の人

きっと旅(就活)の道中で行き倒れて助けてくれた沢渡真琴(本物)みたいな
お姉さんに宿賃代わりに童貞を奪われてお釣りにテクを教えてもらっているよ

性年は旅の人

588:名無しさんだよもん
08/03/07 22:14:40 gL9i81RXO
来ヶ谷を経験豊富にしたような年上のおねーさんに翻弄される恭介を妄想した。

589:名無しさんだよもん
08/03/08 01:28:57 R/sWcCXTO
恭介はむしろ小毬に翻弄されてそう

590:名無しさんだよもん
08/03/08 01:52:34 raE9LGA50
コワレマックス状態になった小毬にお兄ちゃんお兄ちゃん言われながら責められれば、
そりゃ恭介は翻弄されるがままだろうさ

591:名無しさんだよもん
08/03/08 02:01:39 7f82TQQwO
恭介主人公・小毬ルートみたいなのを想像。
シャツ一枚+「お兄ちゃん」で果たして恭介はどういった行動を取るだろうか。

592:名無しさんだよもん
08/03/08 07:46:25 GmWKvDFN0
ケツを蹴れ
蹴られ空へ
高く飛べ
高く声をあげ
いつか折られた
尾てい骨の向こうまで

曲もエクスタシー化すると予想

593:名無しさんだよもん
08/03/08 09:09:32 B6DNl3i60
>>678
ルパンダイブ

594:名無しさんだよもん
08/03/08 10:04:12 x3gCx9LT0
>>678
コワレマックス状態だと流石にどうにかしようとするんじゃないかね
くっついた後なら>>680でFA

595:名無しさんだよもん
08/03/08 14:38:10 7f82TQQwO
流石にそこは恭介の理性他諸々を信じたいところか。

エクスタシーでは恭介ルートとかないかな。
誰かのルートの派生で、恭介と誰かのHシーンとか。
展開的に無理だってのはわかってるけども。

596:名無しさんだよもん
08/03/09 00:13:33 j5LrWyPlO
恭介とヒロイン(理樹含む)のHを見るなんて寝取られた気分で鬱になる
俺の恭介を取るな!!

597:名無しさんだよもん
08/03/09 01:42:24 GTdhEsy10
気さくなイケメン男子高校生(3年)の童貞って
下手すると美少女の処女より価値があるんじゃないか?

598:名無しさんだよもん
08/03/09 02:26:20 n0N8LDzt0
恭介なら大いに有り得そうだな。
理樹や鈴の心配ばかりしていて、もしくはみんなで遊ぶのに夢中で
もてるのに特定の相手は皆無だったんじゃないだろうか。
ある意味ヒロイン達よりも希少価値?

599:名無しさんだよもん
08/03/09 02:39:28 n0N8LDzt0
あげてしまった
すみません

600:名無しさんだよもん
08/03/09 10:17:15 8jKgIYD40
ところで、クドの例のシーンで輪姦妄想してる人が多いですが、
あの架空の世界で、誰がヤったんだ?

601:名無しさんだよもん
08/03/09 10:42:14 aO28/dsL0
本当にそうだったら鍵は終わり

602:名無しさんだよもん
08/03/09 11:31:00 By13B3I70
輪姦シーンなんだけどクドの願望が混ざって全員理樹の顔

603:名無しさんだよもん
08/03/09 11:35:18 TuD/H4HI0
筋肉革命に疲れてぐったり。プロテインまみれ。
ということでどうだ?

604:名無しさんだよもん
08/03/09 13:26:59 +4XaLawX0
まあクド自身が抱える罪悪感によって…というなら考えられないことはないんじゃないかな。

さすがに恭介の(21)癖が出たせいだとは考えたくない

605:名無しさんだよもん
08/03/09 14:00:29 gWZo/5xm0
つまり輪姦シーンは全員相手が恭介なわけですね。
わかります。

606:名無しさんだよもん
08/03/09 16:41:09 j5LrWyPlO
キスシーンを見る限りクドは積極的というか痴女的素質があると思うよ

607:名無しさんだよもん
08/03/09 20:32:55 ExFWIf2i0
妄想が暴発して長くなりすぎたので本スレの投稿所に投稿してみた
良かったら見てやってくれ

…それにしても、ふと気付くとさささと佳奈多を書いてる俺って一体

608:小毬×恭介支援の人
08/03/10 01:59:56 RANpZeuB0
(かなり)お久しぶりです。やっとこまきょの新作が書けました。
描く方の修行ばっかりで書く方がおろそかだったので駄文もいいところですが、
投下させてもらいます。

設定的にはアフターストーリーで、理樹×鈴決定後の2月、
恭介の就活帰りでボランティアの小毬とエンカウントっていう普通すぎる設定。
日常会話意識したかったのでそんな感じです。

とりあえず冒頭投下して様子見…|ω゚)

609:赤い羽根(1/10)
08/03/10 02:01:25 RANpZeuB0
 春一番の風が吹き抜け、二月も終わりに差し掛かっている。だが、日が陰るとまだまだ肌寒い日が続いていた。
 ピッICカードをタッチして見慣れた改札口を出る。
俺はふと、左腕の腕時計を確認した。
 午後5時半。駅前ビル街はすでに明かりが灯りはじめ、窓ガラスを斜陽が茜色にそめている。

 駅前の人通りはそれほど多くは無い。だが、就職イベントのティッシュ配りや、コンタクトレンズの割引券を配るアルバイトで騒がしい。
 まぁ、とりあえずティッシュは使えるしもらっとこう。

 「いよいよ来週か…」

 就職イベントのティッシュを受け取り改めて自覚する。来週の水曜、最終面接の日だ。

 「やっとここまでこぎ着けたわけだが…いい加減これで最後にしたいな」

そう。やっとだ。
 高卒の就活は普通、学校斡旋とかで年明けの前に内定をもらうようだが、俺は一学期遊びほうけてた上に、夏の一件があったからな…。
 そんなわけだから俺の就活はだいぶ遅れをとり、こんな時期にもスーツ着て駆け回ってるわけだ。

 「ご協力お願いしまーす」

 駅の広場の外れ。聞き覚えのある声がしたので目をやってみる。
 ロングコートの黒にうめ尽くされた駅前の広場の中、クリーム色のセーターを着た彼女は遠目でも行動がよくわかる。
 小さな箱を持ち募金活動、いわゆるボランティアをしているようだ。


610:赤い羽根(2/10)
08/03/10 02:15:34 RANpZeuB0
 「よう、小毬」

 彼女は俺に気付くと、長いリボンを風になびかせ、やや見上げるように振り向く。疲れを一片も感じさせない、屈託のない笑顔がまぶしい。

 「あっ、恭介さん!スーツだからちょっとわかりませんでした。 しゅーかつの帰りですか?」 「あぁ、まぁな。 募金ははかどってるか?」
 「はい、けっこー順調ですよ」

 じゃらっ小銭だらけだからよくわからないが、クリアタイプの募金箱はその容量の半分ほどを満たしていた。

 「有名な募金だからこんなに集まるけど、いつもはそうもいかないんだー」

 彼女のセーターの左胸にアクセントのようにつけられた羽と、募金箱に描かれた朱のそれが示していた。

  赤い羽募金。学校内でもよくやってるアレか。昔は羽欲しさに、俺もよく募金してたもんだ。 
「えっと、恭介さんもご協力お願いします!」

金属音と共に、箱を差し出される。

 「ん、あぁ」

  折角の機会だ、俺も入れて行こうか。財布の小銭入れに手を掛ける。

611:赤い羽根(2/10)
08/03/10 02:16:38 RANpZeuB0
 「多分今日は帰りに崩して来たから…ありゃ?」

 小銭入れのホックを開くと、真鍮(しんちゅう)の黄とアルミの光沢が見えた。

 「…1円と5円が一枚ずつ…」
 「よっしゃあ!こうなりゃさらば諭…」
 「ほわぁっ! だから自分を不幸にしちゃだってばー!」

 募金箱は諭吉を通すまいと手で阻まれる。俺はなんだか満足できないまま、行き場の無くなった手をまた財布まで戻した。

 「あの、5円でいいですよー?」
 「昔から、ご縁がありますように、って言うじゃないですか」

 そう言う小毬に、いつの間に財布を覗きこまれていた。

 「それに…わたしが言ったこと忘れちゃったんですか?」

 そうだったな…そういや前にもこんな事があったっけ。

 「気持ちがこもっていたら、それはとってもプライスレス…だっけか」
 「はいっ、つまりそういう事ですよー」

  俺は再び小銭入れに手を掛け、硬貨を取り出す。おもむろに額に当てて見る。

 「…ちょっと恭介さん? 何やってるですか?」
 「ん? 『気持ち』を込めているんだ…気を散らさないでくれ」
 「ぇえーーーっ?」

  えー言うな!俺は至って真剣なんだぜ!

 「よし、これでオーケーだ」

612:赤い羽根(4/10)番号ミス謝
08/03/10 02:17:53 RANpZeuB0
 ちゃりん真鍮の硬貨を投じる。ぱんぱんっと二回手を叩く。

 「うえぇぇん、お賽銭じゃないってば~!」
 「あ、すまん。 縁起を担ぐと言うからつい…」

 「ところで募金って何時までやるんだ?」
 「えっと、確か18時までかな…?」

 小毬は携帯を取り出し、時計表示を見てそう言った。

 「そっか、じゃその後はどうするんだ?」
 「終わったら募金箱は一度学校で回収だから、学校戻るよー」

 なら帰り道は一緒か。まぁ寮生の俺たちにはそれが当たり前なわけだが。

 「じゃあと少しか。 ちょうどいい、ミスドおごってやるよ。 食べながら一緒に帰ろうぜ?」
 「えー?! いいんですか? なんか悪いですよー」
 「構わないさ。 気持ちがこもっていたらプライスレスとは言うけど、銀貨ぐらい入れたかったしな。くずしてこようかと思う」

 うーん、と彼女は困った顔をして決めかねている。優しくするのは得意な割に、優しくされるのは苦手なんだな。

 「まぁ、とりあえず何が欲しいか言ってみろよ」

 小毬はうーん、とあごに人差し指を添え、少し悩む。

 「春限定のダブルベリーってもうでてたかな? あったらそれでお願いします!」

 了解、といった感じで親指を立てると、俺は駅ビルのテナントにあるミスドへ向かった。

613:恭介×小毬支援の人
08/03/10 02:20:22 RANpZeuB0
さすがに誰もいないようで…続きは明日にしときますね
┗(∵)┓≡ 逃

614:名無しさんだよもん
08/03/10 02:30:01 WZbnVJf+0
いいところで…

乙です

615:名無しさんだよもん
08/03/10 02:34:06 rFfh9Zj90
書いてくれぇぇ!!

616:真人
08/03/10 06:35:32 TkU5lbOK0
筋肉が通りまーす。白線の内側までおさがりくださーい!



617:赤い羽根(5/10)
08/03/10 08:56:25 s9R8l7nq0
[えと、おはようございます。さっ、さささ再開させてもらいますね。]

 「いらっしゃいませー」

 自動ドアをくぐると、油と砂糖が混じった独特な香りが感じられた。
 店内は会社帰りにお土産を買っていこうといったところだろうか、やたらと混み合っている。
 行列…といった感じではないが、注文も決めずにつっこむのもアレな状況ではある。

 「ま、小毬も手伝いがそろそろ終わるんだし待たせるわけにもいかないな…」
 「すいません、持ち帰りで注文いいですか?」

 「はい、承ります」

 小毬の注文は確か…限定のやつだったよな

 「えーと、ダブルベリーって今ありますか?」
 「申し訳ございません、そちらの商品は3月からの販売となってます」

 ありゃ、少し早かったか…

 「それじゃ普通のストロベリーをひとつ。 それとオールドファッションと…」

――。
 つまみ食い程度と思っていたのが、結局、みんなの食べる分ってことで10個近く買ってしまった…まぁ、旅なんて割には今日は使ってない方だしかまわないか。

618:赤い羽根(6/10)
08/03/10 08:58:39 s9R8l7nq0
 店を出て、駅前の広場に再び戻る。
 帰宅ラッシュも一旦過ぎ去りあまり通行人が多いわけでもないが、さすがに大声で名前を呼ぶのは恥ずかしい。
 とはいえ当ても無いわけなので、先ほど彼女が募金活動をしていたあたりをぶらついて見る。

 「あ、恭介さん、こっちですよー」

 不意に、探している本人から名前を呼ばれる。俺が気を使ってるのにもかかわらず大声で。

 広場の中央、大きな樹の下ベンチから声は聞こえた。
 どうやら他のボランティアももう散ってしまい手もちぶさだったようで、俺の姿を見つけると子供のように駆けてきた。

 「おいおい小毬、もうちょっと周りの目にも気つかってくれよ…恋人同士ってわけじゃないんだからな」
 「ほぇ? 恋人同士? お友達は名前大声で呼んじゃダメなんですか?」
 「いや、別に…」

 てか何でこんな話になってんだ…話をもどさねーと。

 「まぁおいといて」
 「とりあえずドーナツは買ってきたんだけど、ダブルベリーは三月かららしくまだ入ってなかったぜ」
 「そっかぁ…うーん、残念」
 「ごめんな、一応ストロベリーは買っておいたから我慢してくれ?」
 「はい、ダブルベリーは来月の楽しみにします♪」

619:赤い羽根(7/10)
08/03/10 09:01:51 s9R8l7nq0
 駅から学校へ続く道。俺たちは川の土手道を夕日を背に歩いた。

 見慣れすぎたこの光景。だけど今日は一緒に帰る人がいるから少し心持も違う。

 しかし、隣に歩いているのが鈴とか理樹だったらバカ話してわいわい帰っているだろうけど…
なんだか違和感を感じるな。

 「あ、ドーナツ開けるか?」
 「ほぇ? うーん…でもみんなの分もあるなら帰ってから食べたほうがいいです」
 「そっか、ソレもそうだな」

 ……。
 なんだろう、間が持たない…。どうもいつものノリが掴めない。

 「恭介さん? むつかしい顔してどうかしました?」

 「…あ? あぁいや…そんな顔してたか?」
 「うん…ちょっとお疲れみたいですよ?」
 「まぁ疲れてるのは確かだからな…」

 就活疲れ…だろうか。

 まぁやりたいことが無いわけじゃない。
 だけどこれだってほど、そう野球をしていた時ほどの情熱を就活に傾けられているかって聞かれると、答えはノーだ。
 そんな中途半端な状態でも就活は待ってくれない。だから必死でついて行くしかない…流されるままに。

 今までハッタリを利かせてきたものの、最終面接はそうも行かないだろう。
 社会人は学生生活とは関わる人の人数が違う。そんな星の数ほどいる社会人の中で俺は役に立てるだろうか。

 そんな不安な気持ちが少し表情に出てしまったのを彼女は見逃さなかったようだ。

620:赤い羽根(8/10)
08/03/10 09:04:38 s9R8l7nq0
 「小毬、お前はなんで一人でがんばれるんだ…?」
 「? なんのことですか?」
 「いや、募金活動。 だって一緒に友達が参加するわけでもないだろう?」
 「うーん…がんばるってほど頑張ってないからよくわからないです」

 「そっか…じゃあ質問を変えよう」
 「じゃあなぜ小毬は見えない人のために頑張れるんだ?」
 「う”~…なんとなく…そうしてる自分が楽しいから…?」
 「本当にか? 何か目標とかあるわけじゃないのか?」
 「えーっ? ほんとですってばー…」

 曖昧な答えしか帰ってこないのでつい語気を強めてしまった。
 なんだかこれじゃ尋問だな…

 「恭介さん、さっきから質問ばっかりです…」
 「すまん、そんなつもりは無かったんだけどな」
 「でも、だ。 単なる自己満足だけでボランティアって続けられないだろ?」

 小毬は質問攻めに困ったような表情を見せたが、遠くを見ながらこう言った。

 「えっと…誰かのために頑張らなきゃいけませんか?」
 「役に立たないと、自分がやりたいこと…やっちゃダメですか?」

621:赤い羽根(9/10)
08/03/10 09:07:01 s9R8l7nq0
 「誰かの役に立つのってすごいことだし、いい事です」
 「でも、嫌々にやってても自分は嬉しくないじゃないですか」
 「自分が幸せにならないと、他の誰かだって幸せになれないって…私はそう思います」

 簡単なこと。
 誰かの役に立つ以前に…自分が満足しないと何もできない。それが人の役に立てばなお良いってだけだ。
 何カッコつけてるんだ俺。そんな簡単なこともわすれちまったのか。

 「まぁ…そうだよな」
 「はい♪」
 「自分が幸せになれば、その幸せをわけてあげられる」
 「みんなが幸せなら、私も幸せ。 みんなで幸せスパイラル」

 …彼女は強いな。俺なんかよりよっぽど大人かもしれない。

 「…小毬、お前すごいな。 見直した」
 「ほわ…『見直した』ってどーいうことですかっ!?」

 「いっ、いや別に…いまのは言葉のアヤってやつでな?」
 「うわーんひどぃーー」


[あと1Res使っておまけ書かせてもらいます]

622:赤い羽根 のおまけ(10/10)
08/03/10 09:11:06 s9R8l7nq0
 そうこうしている間に、いつの間にか学生寮についたようだ。
 一緒に話ながら帰るといつもより通学路は短い感じがした。

 ドーナツの手土産を左手に、小毬と共に男子学生寮を歩く。
 時刻は18時半。部活に通っている学生はまだ帰宅していないが、ほとんどが帰宅部であるリトルバスターズメンバーはもう在室だろう。
 とりあえず暗黙のたまり場になりつつある理樹の部屋へ直行する。

 「おーっす理樹、真と…、いないのか?」
 「ふんふんふーん♪ 今日もお疲れ筋肉さん」

 がらんとした部屋を見渡し、とりあえず部屋にあがりこもうとしたその時鼻歌を歌いながらバスルームから大男が登場した。

 「きゃぁぁぁあ!?」
 「恭介ー? ってだぁあああ! つかノックしろー!!」

 高速で脱衣場に戻る真人。タイミング悪すぎるな。今のCGはまずいらんから破棄。

 「すまん小毬…汚いものを見せた」
 「えへへ…ちょっとびっくり」
 「勝手に人を汚いもの扱いするなーーー!」

 ――。
 「ただいまー、あ、恭介に小毬さん? 来てたんだ」
 「ん、まぁな。 大量にドーナツ買ってきたから差し入れに来たところだ」

 「ドーナツ…ねぇ」
 「ん? どうした、ドーナツは嫌いか?」
 「いやいや…なんかデジャブが」

 ヒソヒソ
 「残念ながら新作は見れそうに無いぞ?」
 「そっかー…エクスタシー期待してたのになぁ…」

623:赤い羽根 あとがき
08/03/10 09:17:57 s9R8l7nq0
以上っス。なんとかオチつけようと頑張りましたが無理でした。
本編は時事ネタっぽく就活ですが…ちょっと本人の思想入りすぎたかもしれないです。
なんせ就活はリアルに困ってることなんで(ノω`)

挿絵も入れたかったけれど…影付けがヌランプにつきラフまでで逃げました(泣)

624:名無しさんだよもん
08/03/10 10:11:30 K3H/FwHq0
GJ!

625:名無しさんだよもん
08/03/10 11:50:43 zQHGi0GH0
GJGJGJ!


626:名無しさんだよもん
08/03/10 13:22:10 A72UcFAS0
GJ!


627:名無しさんだよもん
08/03/10 14:35:42 H3kdMhOt0
リアル就職活動の身としては心りにさりと来る内容…
二人のらしさが出てて、とても良かったヨ

しかし、コマリマックスと恭介の会話はなんか自然体だなぁ、と感じてしまうのは何故なのか

628:名無しさんだよもん
08/03/10 22:12:27 r+xnc4yy0
>>710
久々の新作じゃないか、まずはGJだ
いちいちこの2人は絵になるから困る

なんか微妙に小ネタも含めると恭介×小毬が復活してきてるじゃないか…
ここらで何か小ネタを考えてみるか…

629:名無しさんだよもん
08/03/11 02:57:03 iujFKnvu0
こまりんは潜在的な運動能力が高くて、投球フォームすぐマスターしちゃってたよね。

てことは、エッチしてる時の腰の動きなんかも、教え込めばすぐ上手くなるんじゃないだろうか。
教えた方(個人的には恭介がいい)が逆にK.Oされるくらい。

630:小ネタ
08/03/11 09:35:34 XsyHPogI0
やり直しの修学旅行から数ヶ月。
わたしはいくつもの苦難の道を越え、権謀術数を尽くし、直枝さんの恋人となることが
できました。とくに強敵だったのが能美さんで、危ない場面もいくつもありました。
今では人気のないところやわたしの部屋でキスを交わすところまではいっています。
それどもここのところ、次のステップにはなかなかすすまないところを悩む今日この頃です。
(理樹くん、あたしにはすぐ手をだしたけど)
うるさいです美鳥。うるさいですけど参考にあなたの時はどうだったのか言う権利を与えます。

(面倒くさい姉だなぁ。別に理樹くんは勝手におそいかかってきたよ)
嘘です。あんな固くて手を出さない直枝さんがそんなことをするとは思えません。
(雰囲気だってば。夕暮れ、人の気配なし、ベッドの上で上目遣い。するよ)
それはあなただからです。わたしにはできません。

(それじゃあ、部屋に二人きりになったときにエッチなマンガでもおいておいて
 西園さんもこんなのに興味があるんだ、とか)
どんな快楽天ですか。そんなのは持っていません。
(雑誌名まで知ってるくせに)

(じゃあ、短歌つながりでみだれ髪でも一緒に読めば)
与謝野晶子ですか。快楽天よりはいいですね。
(快楽天と比べられたらさすがに怒るんじゃないのかな)
アトリエかぐやのOP曲名にも採用されてるくらいですからもって瞑すべしです。
やは肌の あつき血汐に ふれも見で さびしからずや 道を説く君。
といいながらそっと身体を直枝さんに預ける。
悪くありません。エクスタシー的です。
ちょっとシミュレーションしてみましょう。

「やは肌の あつき血汐に ふれも見で さびしからずや 道を説く君」
「そんなこと 言っちゃって 下はもう 準備オッケー なんじゃないのぉ?」

(だめだこりゃ)

631:名無しさんだよもん
08/03/11 19:56:54 2qpplMCF0
>>717
最期のタカ棒吹いたwwww

632:名無しさんだよもん
08/03/11 21:09:52 2QVc1yHD0
タカ棒はエロゲ板では誠や孝之やピアノマンと同じ領域に突入しちゃったからな

633:名無しさんだよもん
08/03/11 22:23:03 ExQBf7H2O
PS2では地味でたまに優良に見える程度の普通の主人公だったのにね。(´;ω;`)
三宅なんて嫌いだ。

634:名無しさんだよもん
08/03/11 22:36:56 6i8sGn1o0
>>199

635:名無しさんだよもん
08/03/12 00:46:33 B76RxaXjO
>>720
エロ入れて酷くなった主人公だからなあ、理樹は大丈夫だろうか…

636:名無しさんだよもん
08/03/12 00:49:30 1veD5q7Q0
推敲無しだけど……投下します。

637:名無しさんだよもん
08/03/12 00:50:34 GFc34KVJ0
よしどんとこい

638:名無しさんだよもん
08/03/12 00:50:36 ea7SuN9M0
少なくともループのせいで全員とやっちゃう可能性が極めて高いから
ヤリチンの称号は避けられない気がする

639:名無しさんだよもん
08/03/12 01:08:21 1veD5q7Q0
幼い頃、振り返ることは愚かだと聞きました。同時に、望みを待つことは狂気だと。
あなたが苦しんでいたことも、いなくなってしまったことも、分かりません。
最初からあなたは存在しなかった。そんな風に言われれば、漠然とそれを受け入れてしまいそうです。受
け入れてしまえば、私もいなくなることができるような、そんな気さえします。
私が望むと声が聞こえて、それは明晰なその人の声で、戸惑ってしまうくらいにすぐ近くからで、目を覚
ますと忘れていて、なのに、物語のような記憶が残っている。
でも覚えてません。順番なんて。ただ、持続と切断を繰り返す黒い雨が、滂沱たるその雨が、私たち姉妹
の上に降り注ぎました。お互いの顔が見えなくなり、藻が絡む岩場の海に漂っているように気持ちが悪く、
美鳥にとっても同じであろうけれど、胸を圧された不自由な私が立ち尽くしていたのです。あなたは笑
っていました。感動する気力もないまま。
この作りものの世界をどれだけ異化しようとも、それは作りものでしかないのでしょう。砂の壁は脆くて、
私の体は小さい。知らないふりをするつもりはありません。これは私自身の弁明で、私の不逞な妄想なの
です。見失ってしまった私の笑顔が現れてしまい、不幸にも厳粛な時間の先へと進もうとするその秒針を
止めようとしたのです。美鳥と直枝さん、そして私、喪失を埋めてくれるあなたを裏切って。
私はみじめにも口ずさんだ。―春の夜の夢の浮橋とだえして、嶺に別るる横雲の空
和歌はあの仄かな熱を持たず、また私もそれを持ち得ずにいた。
あなたの生命を忘れないよう、また眠りにつくことができるようにと、それをたとえるならば無機質な白
い繭、その中へと私は沈んだ。

640:名無しさんだよもん
08/03/12 01:31:26 1veD5q7Q0
ちなみに717は俺じゃないです。

641:名無しさんだよもん
08/03/13 18:47:32 pmRpQ6N+0
>>717
吹いたwww

642:名無しさんだよもん
08/03/13 21:42:25 VlN5JJOt0
>>326と同じことをやってみた。

・真人→主人公。お人よしの熱血バカ。規格外の体力と根性だけが取り得。義侠心と喧嘩っ早さのせいでよく事件を起こす問題児。
・恭介→権力者の息子。知力も体力もエリート。最初はキザで傲慢な悪役。後に敵対してきた真人に助けられて改心する。
・理樹→真人の無二の親友。真人とは対照的に気弱でケンカも苦手、絵とかバイオリンとかが得意なタイプ。だがいざという時には女の子をかばって不良にボコられるような性格。
・謙吾→堅物な風紀委員。見た目通り剣道の達人。最初は真人を軽蔑しているが、後に憎まれ口を叩きあいながらも認め合う仲に。
・鈴→一匹狼の不良少女。家庭の問題とかが原因で人を信用できない。真人と理樹のお節介に心を開いていく。
・小毬→真人と理樹の幼馴染。明るく優しく面倒見が良く、ことあるごとに攫われる正統派ヒロイン。
・葉留佳→記憶喪失の謎の少女。天然ボケで不思議系。何を考えているか良く分からないが、たまに見せる笑顔が真人をドキっとさせる。物語終盤のトンデモ展開に関わるヒロイン。
・来ヶ谷→金持ちのお嬢様で恭介の政略的婚約者。自分の立場に諦観し完璧なお嬢様を演じている。真人と理樹に触れて笑顔を取り戻した後は凄いお転婆に。
・クド→謙吾の妹。兄とは違っていつも笑顔で人懐っこい。
・美魚→真人の妹。兄とは違って優等生。普段はそっけないが、真人が退学処分になりそうな時など肝心な所で一生懸命フォローしてくれる兄思いのいい子。
・佳奈多→別人格モード発動中の葉留佳。記憶があり、要所要所で思わせぶりな台詞を言って伏線を張る。
・佐々美→恭介の取り巻き。

643:名無しさんだよもん
08/03/13 21:53:55 VlN5JJOt0
感想その1。やはり真人が主人公に見える辺り、典型的昔の少年マンガ世代なのだろうか。

感想その2。葉留佳が違和感ありすぎ。聞いた瞬間「は?」と思った。だが、
URLリンク(key.visualarts.gr.jp)
なるほどこの絵だけ見ればそう見えるのかもしれない。

感想その3。理樹については『ジョジョで言えば広瀬康一』と即断された。納得。

感想その4。クドと美魚、ご愁傷様。ちなみに謙吾とクドは髪の色でなんとなくとのこと。真人と美魚に関しては「あのバンダナとヘアバンドに強い絆を感じる」と自信満々に言われてしまったw

感想その5。ごめんねささみ。サブキャラとか言わずに見せれば良かったね。

644:ショコラ
08/03/13 23:48:04 e5FYQ6k90
お久しぶりです。
やっとこさ残りが完成し、投下しようかなって思ったんですが、
レス数が40近くにまで及んでおり、残りの容量的にも無理なことに気づいてしまいました。
バレンタインから一ヶ月が経ち、ホワイトデーを明日に控える状況でなんですが、
完結編を二つに分けて投下しようと思います。
今から投下し、残りは新スレで明日の夜投下しようと思います。

制限におそらく引っかかると思うんで新スレッドの作成とかは無理だと思うんで
その辺よろしくお願いします。

とりあえず暴走してこんなに膨大な量になってしまって申し訳ありません。
できれば最後までお付き合いください。

645:ショコラ6 (1/20)
08/03/13 23:51:32 e5FYQ6k90
「じゃあ日直、号令」
「きりーつ、れい。着席」
 日直の号令で6時間目の授業は終わった。
 これで今日の授業は全て終了し、後は帰るだけだ。
 まぁ、あと帰りのホームルームが残ってるけどたぶんすぐ終わるはず。
(今日は久しぶりにみんなで野球の練習かな?)
 ここ最近は僕たち男子メンバーだけで練習をしていたけど、今日はきっとみんな参加に違いない。
 そう思うと少し心躍る。
(早く放課後にならないかな)
 担任が来るのを僕は今か今かと待ちわびていた。
 ~~♪~~♪
 突如胸ポケットからメール着信を知らせる着信音が鳴った。
 誰だろうとも思いながら携帯を開くと『恭介』の文字が。
「何々……『今日の野球の練習は中止。ただし別のミッションを用意しているので
各自帰宅せず待つように』……って、別のミッションっ?」
 思わず叫んでしまう。
 慌てて周りを見渡すと謙吾や小毬さんなどメンバー全員も携帯を開きながら、僕に視線を向けていた。
 どうやら恭介はみんなに一斉送信したらしい。
 まぁ、それはいい。他のクラスメイトは気にしてないみたいでよかった。
(にしても……)
 別のミッションって何をするつもりだろう。この前は何もないって言ってたのに。
「あっ……」
 それで思い出した。
 佳奈多さんに恭介が何か企画していたら教えろと言われていたことを。
(あー、もうこんな直前で言わなくても良いじゃないか)
 心の中で恭介に毒づきつつ僕はどうしたものかと悩んでいた。

646:ショコラ6 (2/20)
08/03/13 23:52:03 e5FYQ6k90
「やっぱり連絡した方が良いよね」
 言葉に出しながら頷くと、僕は佳奈多さんのアドレスを呼び出そうと携帯の操作を行おうとした。
 ~~♪~~♪
「わわっ……」
 再び携帯の着信音が鳴り、慌ててしまった。
「だ、誰だろう……え?」
 再びディスプレイに表示されたのは恭介の名前。
 なんだろうと思い文面に目を通すと簡潔な指令が書かれていた。
「『理樹へ。出歩く時は持ってきたチョコを肌身離さず持って歩け。以上』……なんだこれ」
 周りに悟られないように小さな声で呟きながら意味を反芻する。
 持って来たチョコって僕が自分で作ったチョコだよね。
 でもどうして。恭介の意図が分からなかった。
「まぁ、でも……」
 恭介の言葉なら何かしらちゃんとした意味があるのだろう。
 僕は小さく頷き鞄からチョコを取り出し、上着のポケットに移し変えた。
「さてと、それじゃあ今度こそ佳奈多さんにメールを……」
 呟きながら携帯を操作しようとすると。
「おーい、席につけー」
 タイミング悪く担任が教室に入ってきてしまった。
 はぁー、さっきは早く来て欲しいと思ってたんだけどな。
 ままならないものだと思いつつ、あとで直接会えばいいやと思い直した。
 そしてそのまま僕は担任が連絡事項を伝えるのを待つのだった。


647:ショコラ6 (3/20)
08/03/13 23:52:38 e5FYQ6k90
「どこに行ったんだろう、佳奈多さん」
 あの後、予想外にホームルームが伸びたため
急いで彼女の教室に行き姿を探したものの彼女はどこにもいなかった。
 ただ葉留佳さんはいたので行方を尋ねてみたもの知らないと言われてしまった。
 なのでこうやって探しているのだけれど。
「そう言えばなんかすっごい変な目で葉留佳さんに見られたなぁ」
 去り際、怪訝そうな目で見られてしまった。
 僕が佳奈多さんに用があるのか、不思議でしょうがないとでも言うのだろうか。
 理由が理由だから話せないんだよね。
「とりあえず風紀委員の仕事があるってことだからまだ帰ってはいないはず。探さないと」
 今は佳奈多さんを探さないと。
 ……ちなみに携帯に電話してみたけれど、電源が入っていないらしく通話できなかった。
 たく、どこにいるのやら。

「ここにもいないか」
 よく佳奈多さんがジュースを買いに来る自販機の前まで来たものの、辺りに姿は見えない。
 となるとどこにいるんだか。
 よくよく思い返せば僕は彼女の行きそうなところをよく知らない。
 風紀委員の仕事をもうしてるのかもと委員会室にも行ってみたもののまだ彼女は来ていないらしい。
「うーん、どこにいるんだろう」
 さっぱり見当が付かない。
 と、不意に自販機が視界に映った。
「……とりあえず飲み物でも買おうか」
 結局休み時間に飲み物は買えなかったし、いろいろ動いて喉も結構渇いた。
 それくらいしても問題ないだろう。
「じゃあなに買おうかな」
 小銭を取り出しながら指をボタンの上で彷徨わせる。
「ポカリとか紅茶も良いけど……これにしようかな」
 目に付いたのはコーヒー。
 いくつか種類があるけど、まぁそれはどれでもいいか。

648:ショコラ6 (4/20)
08/03/13 23:53:50 e5FYQ6k90
 小銭を投下口に入れ、適当にボタンを押してみる。
 ガタンッ
 取り出し口に缶が落ちてきた。
「さて、なにが出てきたかな」
 ブラックかな、微糖かな。その辺のボタンを適当に叩いたから何が出てきたのか分からない。
 まだ飲んだことのない種類ならそれもそれで面白いかも。
 そんな軽い遊び気分で取り出し口から缶を取り出すと。
「……ココア?初めてだな、そんな種類のコーヒー」
 これはレア物かも。そんな味のコーヒーがあるなんて。
「って、ココアっ!?コーヒーじゃなくてココア?」
 思わず一人ノリツッコミをしてしまった。
 何故ココアが出てきたのだろう。
 そう思ってもう一度、今度はしっかりと自販機を見た。
「うわっ、なんでコーヒーが並んでる中にココアが一つ入ってるかな」
 さっきは気づかなかったけどコーヒーが種類毎に並んでる間にココアの缶がデンと鎮座していた。
 この並びにした人のセンスが分からなかった。
「はぁー、よりによってココアか」
 他の飲み物ならまだいいだけどココアとは。
 チョコをいくつも食べた後じゃ、同じカカオを原料とする飲み物はちょっと遠慮したかった。
「でも買い直すのももったいないし……はぁー」
 なんか全てがどうでも良くなってきた。
 佳奈多さんへの連絡と言うのも強制ってわけじゃないし、こんな直前にメールが来たんだ。
 もし教えなかったとしてもきっと怒られないはず。
「うん、そうしよう」
 僕はそう結論付けると教室に戻るために踵を返した。
 ところが……。
「え?佳奈多……さん?」
「な、直枝理樹?」
 少し歩いた先で、さっきまで探していた佳奈多さんの姿を見つけた。
 探すのを諦めた途端に会うとはなんと言う運命の巡り合わせ。
 僕はさっき結論付けた考えをうっちゃって恭介からのメールについて話そうとした。

649:ショコラ6 (5/20)
08/03/13 23:54:45 e5FYQ6k90
 ……でも。
「へー、さっきもあんなにチョコを食べたのにまたそんなもの飲むの。変わってるわね、あなた」
 悪意に満ちた、そう表現するのが一番正しい声を聞いて僕は動きを止めた。
「なに?あれだけのチョコレートじゃ足りない?あなた、甘党なのね」
 彼女の視線は僕の右手、いや持っている缶に注がれていた。
「あ、いや、これは違って。間違えて買っただけで」
「ふーん、そうなの。集中力が欠けてるのね」
 彼女の辛辣さは変わらない。
 訳が分からなかった。
 この前、外で会った時の態度も素っ気無くはあったけど、こんな敵対的な口調ではなかったはずだ。
 僕はいつの間にこんなに嫌われてしまったのだろう。
「あの、佳奈多さん」
「なにかしら」
「僕、何かしちゃった?それなら謝るよ。……ごめん」
「っ!!別にあなたは何もしていないわ」
「で、でも、だったらなんでそんなに不機嫌なの?」
 嫌だった。
 佳奈多さんに昔みたいな態度を取られることがこんなにも悲しいなんて。
「別に……普通よ」
「ならいつもみたいに会話しようよ。嫌だよ。せっかく仲良くなれたと思ったのに……」
「……だ、誰と誰が仲良くなれたよ。妄想も大概にしなさい」
「そんなんじゃないよ。確かに昔はそうだったかもしれないよ。でも今は違うよ。
気づいてる?ここ何ヶ月、暇さえあれば僕ら、喋ってるってこと」
「……」
「確かに僕から話しかけることもあるけど、佳奈多さんからだって話しかけてくれる。
葉留佳さんの様子、クドの様子……ううん、それだけじゃない。
何気ないことだってたくさん話してくれるようになったじゃない。
お互いに何かを、些細なことでも話したいって気持ちを持てるようになったのなら、
それって仲良くなったってことでしょ。違う?」
 僕はそうだと信じたい。
 あれがただの思い込みなんて思いたくない。

650:ショコラ6 (6/20)
08/03/13 23:55:10 e5FYQ6k90
「……なんでそんなに必死なの?」
 右手で左腕をギュッと握り締めながら彼女は強く言葉を吐き出す。
 でも目線は僕を捕らえていない。
 そう言えばそうだ。佳奈多さんはさっきから一度も僕の目をしっかりと見ていない。
 いつもは射抜かれるんじゃないかと錯覚するようなあの眼光をまともに浴びていなかった。
「だって、佳奈多さんは僕にとって大事な友達だから。
だから普通に会話できないのは嫌なんだ」
「別にっ……別に良いでしょ。仲良しこよしがしたいなら葉留佳がいるじゃない。
あの子ならあなたの望み通り仲良くしてくれるわ」
 なんでそんなことを言うんだろう。
 僕が頷くはずないって、佳奈多さんも分かっているはずなのに。
「ねぇ、佳奈多さん。それは違うよ。僕が仲良くしたいのは君だよ。
葉留佳さんも佳奈多さんも別の存在だもの。
だから代わりなんてならない。……僕は佳奈多さんとも仲良くしたいんだ」
 それは偽らざる本心だった。
 いつもクールでちょっと融通が利かないとこがあって、
でも本当は優しく世話焼きなとこもある、そんな彼女は嫌いじゃないから。
「だから僕のせいで君を怒らせてしまったのだとしたら謝るよ。
謝るからあんな他人のことを攻撃するような口調はやめて欲しい」
「……なんで、かしら?」
 佳奈多さんはゆっくりと僕の顔を見上げた。
 その時、僕は今日初めて彼女の目をしっかりと見据えることが出来た。
 彼女の目はいつもと違い、自信なんて欠片もないようなそんな弱々しい光を湛えていた。
「だって、そんな佳奈多さんを見続けていたら、きっと僕は昔みたいに
君に対して嫌な感情を抱いてしまう。そんなの嫌なんだ」
「っ~~~~~~~」
 あんな悪意を込めた声で喋る佳奈多さんなんて見たくなかった。
 だからそのためならなんだってするつもりだ。

651:ショコラ6 (7/20)
08/03/13 23:57:10 e5FYQ6k90
「もう一度言うよ。僕が何かしたのなら謝らせて欲しい。
もし知らない内に傷つけるようなことをしたのなら、教えてほ……ぶほっ!?」
 何かの塊が鼻にぶち当たって僕はその場にうずくまった。
 物自体はそんなに硬くはなかったけど、物凄いスピードでぶつけられてめちゃくちゃ痛かった。
「か、佳奈多さん。いったいなにを……」
 鼻を押さえながら顔を見上げた。
「……………違うわ」
「え?」
「だから、その……イライラしていただけ。それをあなたにぶつけていただけよ」
 えっと、それで今度は物理的にぶつけたって事?
 それはちょっとあまりにも理不尽なんだけど。
 僕の視線に気づいたのか、彼女は一度咳払いをした。
「それが何か分かる?」
「へ、これ?」
 言われて僕は落ちていたそれを拾う。
 なんだろう、最近……というか今日やたらと見かける代物に似てる気がする。
 でも、まさかなぁ……。
「あの、まさかと思うけど……………チョコ?」
 信じられない気持ちで僕は告げる。
 だってあの佳奈多さんだよ。そんなもの持ってると考える方がおかしい。
「ええ、そうよ」
 でも彼女はあっさりと肯定してくれた。
 僕は一気に混乱の渦に叩き込まれた。
 いったいなんで彼女はこんなものを持っているんだろう。
「………空箱だけどね」
「はい?」
「だから、空箱よ、それ」
 言われてもう一度見直す。
 確かに言われてみれば包装紙は破かれており、包みも非常に軽かった。

652:ショコラ6 (8/20)
08/03/13 23:57:42 e5FYQ6k90
 そっか、そういうことか。
「なんだ、ゴミを拾っただけなんだね」
 それなら納得だ。
 ゴスッ
「がっ……」
 思いっきり頭を殴られ、僕は地面に倒れ伏した。
「な、なにを……」
 文句を言おうと顔を上げたところで、僕は言葉に詰まってしまった。
 だって、そこにはとても素敵な笑顔の佳奈多さんがいたから。
「なにがゴミなのかしら」
「いえ、なんでもありません」
 僕は首を横に振ると、何事もなかったように立ち上がった。
「ふぅー、やっぱりあなたって最低よね」
 いきなりめちゃくちゃ酷いことを言われたし。
 さっきの悪意に満ちた声とは違うけど、でも凄く刺々しい。
「いきなり酷いこと言うよね」
「あら、本当のことでしょう。学食で葉留佳だけじゃなくて6人もの女の子からチョコを貰って
で、デレデレして……。いいえ、貰うだけならまだしもあんなことをさせるなんて……」
「え……み、見てたの?」
「ええ。葉留佳とのポッキーゲームは楽しかった?
ああ、それとも棗鈴にチョコを食べさせてもらうほうが良かったのかしら」
「も、もしかして最初から最後まで見てたの?いや、見てたんだねっ」
 だー、もう恥ずかし過ぎる。
 って、そうか。あの時一瞬感じた殺気じみた視線は佳奈多さんのだったのか。
 僕が頭を抱えているのを尻目に彼女は言葉を続けた。
「それに葉留佳に聞いたわ。
昼休み、あの子達のだけじゃ飽き足らず何人もの女子からチョコレートを貰って喜んでたってね。
なに?あの子達だけじゃ足りない?あなた見掛けによらず女ったらしなのね」
「ち、違うよっ。そんなわけないじゃない」
 凄い言いがかりだった。
「どうだか。……あなた嘘つきじゃない」
 対する佳奈多さんはとっても冷たい目線を向けていた。

653:ショコラ6 (9/20)
08/03/13 23:58:24 e5FYQ6k90
「別に清廉潔白だとは言わないけど、嘘つき呼ばわりはされたくないよ」
 彼女に負けないように精一杯目に力を込めて言い返す。
 今、ここで引いたら更になにを言われるか分かったもんじゃない。
「あら、今まで一度もチョコを貰ったことがないとか言いながら、実際はこれでしょ?」
「あぅ……」
 彼女の言葉にたちどころに勢いが失せるのだった。
 そ、そう言えば佳奈多さんにはそう認識してたんだった。
 実際が真人が言ったとはいえ否定しなかったんだから、言ったも同然だ。
「ほら言い返せない。浅ましいわね。そう言って他の子にも同情してもらって
チョコレートを貰おうとしたのかしら?」
「そ、それは違うっ。僕にそんなつもりはないよ」
「信じられないわね。ならどういう理由があってあんなことを言ったのかしら」
「そ、それは、その……話の流れというか、真人に知られたくなかったからというか」
 と言うかそれに尽きるんだけど、きっと納得してくれないだろう。
 だからせめてこれだけでも伝えたかった。
「でも、このことを言ったのは佳奈多さんだけだよ。他の人には言ってない。
それだけは信じて欲しい」
 あんなことを吹聴したことなんてない。
 そんな風に佳奈多さんには見られたくなかった。
 ……そしてどれくらいの時間が経っただろう。
 ジッと僕を見続けていた佳奈多さんは不意に小さく嘆息した。
「ふぅー、分かってるわよ。冷静に考えればそうよね。
あなたが貰えないはずないのよね。…………なのに馬鹿みたい」
「え?」
 最後の言葉に僕は思わず声を漏らす。
 けど僕の声に彼女は何も反応を示さず、独白を続ける。
「最低ね、最低よ。浅ましいのは私の方ね、きっと。
自分の行動があまりにも愚かしくて反吐が出るわ」
「佳奈多さん……」
 理由は分からない。
 けど彼女が自分のことを責めるのは違うと思った。

654:(,,・ω・) ◆Erimo/2pEY
08/03/14 00:08:56 6L7UZKHUO BE:430040063-2BP(3433)
支援

655:名無しさんだよもん
08/03/14 00:11:16 ox7GK+8W0
支援

656:ショコラ6 (10/20)
08/03/14 00:17:50 hcvmFcSN0
 だから僕は行動に移す。
 ギュッ
 僕は彼女の肩を掴み揺さぶった。
「え?な、直枝理樹!?」
 僕の行動に驚いて佳奈多さんは目を見開いた。
 けどお陰で言葉を止めてくれた。
「ごめん。……でも言いたいことがあって」
「な、何が……」
「僕が嘘をついたことと、佳奈多さんが不機嫌になった理由。
それがまだ僕は理解できていない。けどそれは絶対佳奈多さんが自分を責めることじゃないはずなんだ」
 それだけは間違っているとは思えない。
 もし責任があるとしたら僕なんだろう。
「僕は何をしてしまったの?……ううん、僕が嘘をついたことで何があったの?
その、これと関係あるの?」
 チョコレートの空箱を差し出す。
 そう。僕にこれを叩きつけた理由はきっとそれに関係しているはずだ。
 でも僕にはその関係が思いつかない。
 その鈍感さが嫌になる。
 本人に聞かないと分からないなんて、なんて情けない。
「あ……その……」
 僕の言葉に答えて僅かに躊躇の表情を見せた後は口を開いた。
「……それは、あなたへのチョコよ。あなたがチョコを貰ったことがないって言ったから……。
……柄じゃないと自覚してるわ。けれど放っておけないもの。だから買ってきたのだけどね……」
 佳奈多さんは自嘲するように口元に薄く笑みを浮かべ答えた。
 僕は持っていた空箱をまじまじと見つめた。
「でもね、昼休みにあなたが葉留佳たちからチョコを受け取っている姿を見て
自分がどれだけ滑稽だったか気づいたわ。だってあの子達が渡さないはずないんだもの。
……いいえ、それだけじゃない。昼休みね、ギリギリに戻ってきた葉留佳がとても不機嫌だったの。
気になって次の休み時間に尋ねたら、あなたがチョコを他の子からも貰ってたって言ってたのよ」
 ああ、僕が笹瀬川さんに会っていた時か。


657:ショコラ6 (11/20)
08/03/14 00:19:06 hcvmFcSN0
「あなたに好意を持ってる人間はこんなにいるんだったって、今更ながらに気づいたわ。
いいえ、なんで気づかなかったんだろうって自分の行動が恥ずかしくなったわ。
……無意識に気づかない振りをしてたのかもしれないわね。
だからかしらね。自分のチョコがとても不恰好なものに思えて……さっき食べちゃったわ」
 結構美味しかったわよ、なんて笑顔で彼女は言う。
 ……ああ、やっぱり自分の鈍感さに怒りがこみ上がる。
 そんなこと、女の子に言わせるべきものじゃないのに。
 少し考えれば思い当たるはずなのに……何故僕はこんなにも人の気持ちに鈍いのだろう。
「…………ふん、あれだけ浮かれてることに対して文句を言ってたくせに、
結局やってることが一緒じゃ世話な「佳奈多さんっ!!」……え?」
 なおも自虐的な言葉を口にする彼女に向かって叫ぶ。
 そんな姿、見たくなかったし、彼女が自分を皮肉る理由なんてないと思ったから。
「ごめん。佳奈多さんが怒るのは当然だよ……。
あんな嘘吐かれたら馬鹿にしてるって感じるよね……」
 そう。全部僕が悪いんだ。
 チョコレートを貰ったことがない。
 そう聞いて佳奈多さんは何とかしてくれようとしてくれたんだろう。
 もしかしたらちょっとしたからかいくらいはあったのかもしれない。
 でも結局、その男は当日いくつもチョコを貰っていた。
 それどころか貰ったことがないと言う言葉さえ嘘だった。
 そんなの怒って当然だ。馬鹿にしている。
「なのにあんな偉そうなこと言って、ごめん。本当にごめん」
 僕は何度も何度も頭を下げる。
 なにが仲良くなりたいだ。
 なにが攻撃的な口調を止めてくれだ。
 そうさせたのは紛れもない僕じゃないか。
「だから、あなたのせいじゃないと言ってるでしょ。私が勝手にやっただけで」
「でも……」
 彼女を苛立たせた理由は僕以外ないじゃないか。
 そうとしか考えられない。……けれど佳奈多さんは僕の言葉を真っ向から否定した。

658:ショコラ6 (12/20)
08/03/14 00:19:42 hcvmFcSN0
「違う、違うわ。私は別にあなたを責め立てたくてあんなことを言ったのではないわ。
……はぁー、自分の性格が嫌になるわ。こんな言い方しか出来ないから勘違いさせるのよね。
あのね、私が不機嫌だったのはあなたに嘘を吐かれたからじゃないわ。
あなたの言葉に嬉々として動いた自分自身の浅ましい考えに怒りを覚えたからなのよ」
 そこまで言い終えると、彼女は僕から目線を逸らしポツリと呟いた。
「その…………チャンスだと思った自分が嫌だったのよ」
「え?」
 チャンス?
 その言葉の意味を図りかねた。
 彼女は僕の戸惑った表情を見たのか、小さく溜息をついた。
「本当に分からないの?……下心を持って動いてたと言ってるの。情けないことにね」
 そこまで言うと、彼女は力無く僕を見つめた。
「下心?あ、あの、また良く分かんなくなってきたんだけど」
 佳奈多さんが何を言いたいのか分からない。
 なんだろう。何かを決定的に僕は勘違いしていた気がしてきた。
「本当にあなたは鈍いのね……」
 馬鹿にするような言葉で、でも口調には一切嘲りを含まず彼女は呟いた。
「それは……嫌と言うほど分かってるよ……」
 だからこんなにも情けないって痛感しているのだから。
 僕の顔を見つめていた佳奈多さんは不意に話題を変えた。
「ところで、直枝理樹。あなたは葉留佳たちの気持ちに気づいているのかしら?」
「え?葉留佳さんたち?」
 何故ここで葉留佳さんたちのことが出てくるのだろう。
「そう、あの子達の気持ち。まさか気づいていないとは言わせないわよ」
 有無を言わせない表情。でもそのことで彼女が何を言いたいのか分かった。
「……さすがに、気づいてるよ。鈴たちが僕に好意を持ってくれていることくらい」
 あそこまでされて気づかない方がどうかしてる。
 でもだからと言って。
「それから先に進みたいって気持ちはまだ持てないけど」
「……なに、風紀委員長を目の前にして堂々と不純異性行為の宣言?」

659:ショコラ6 (13/20)
08/03/14 00:21:40 hcvmFcSN0
「ち、違うよ。そうじゃなくて恋愛関係になりたいかって言われると微妙ってこと」
 僕の言葉に分かってるわよと、小さく佳奈多さんは頷いた。
「でも分からないわね。あの子達は十分可愛いでしょ。葉留佳なんて特に。
なのになんでそういう気持ちになれないのかしら」
「それは……分かるよ。綺麗だし可愛いとも思う。
でもさ、踏み出していいのかも分からないし、向こうもそこまで望んでるのか分からないもの。
ぶっちゃけて言えば好意は好意でも友達としての好きって延長なのかなって気がしちゃって」
「はぁ?何を言って……」
 佳奈多さんは呆れたように呟く。
 でもしょうがない。
「だって、僕は特別好かれるようなことなんてしてないもの。
だから自信が持てないし、鈴たちの真意も分からない。
そんな状態で今のこの関係を壊してもいいなんて気持ちは沸いて来ないんだ」
 もし本当に誰かを好きだって思えたらきっと僕は迷わず動けると思う。
 みんなだってその時には祝福してくれる。それくらい僕たちの絆は決して浅くないと信じてる。
 でも今はリトルバスターズの関係の変えてもいいって気持ちを持つことは出来ないでいる。
「それは、他の子にも言えるのかしら」
「え?他の子?」
「そう。葉留佳たち以外からもチョコ、貰ったでしょう」
「あ、うん、そうだね」
 言われて考える。
 杉並さんとかから貰った時、どう思ったのか。
 あー、たぶん一番相応しいのはあれかな。
「困った、かな」
「困った?」
「うん。なんで僕にくれるのかなって。
去年は分かるよ。恭介たちのついでって感じだったし。
でも今年は違う。本気の気持ちをぶつけられた気がするんだ。
けれどそんなものを貰えるようなことした記憶がないからどうすればいいんだろうって」
 だから困ってしまう。
 素直に気持ちを受け取れないでいる。

660:ショコラ6 (14/20)
08/03/14 00:22:07 hcvmFcSN0
「真面目ね。そして本当に鈍いわね。………いえ、それともそれが自然だからかしら」
「え?」
 僕の戸惑う声に彼女は薄く微笑んだ。
 そしてそっと口を開く。
「あの事故以来、あなたは本当に変わったのよ。あなた自身は気づいていないでしょうけど。
そんなあなたにきっと助けられた人はたくさんいるわ」
「そう、なの?よく分からないけど」
 本当に特別なことをした記憶はないんだけどな。
 けれど佳奈多さんはそれでもあなたに助けられた人はいると繰り返した。
「だから、かしらね。きっと私も……」
「?」
 小さな呟き、その声が聞き取れなくて首を傾げる。
「……ねぇ、直枝理樹」
「な、なに?」
 幾分鋭い響きを持って声を掛けられ、僕は少しばかり驚きながら答えた。
「それ貰うわよ」
「へ?わっ、ちょ……」
 僕が何か答えるより先に佳奈多さんの手が動き、持っていたココアの缶を奪われてしまった。
「な、なにするのさ」
 いや、たかがココアくらいで怒る気はないけど、いきなりは止めて欲しい。
 でも佳奈多さんはそんな僕の抗議を聞き流すように缶を玩び、プルトップを開けた。
「直枝理樹。私が何故不機嫌だったか教えてあげるわ」
「え?あ、うん」
 どういう流れでそうなったんだろう。ホント、さすが葉留佳さんの姉だって思うくらいの唐突さだ。
 まぁ、教えてもらえるなら文句は言わないけどさ。
「本当に、簡単なことなのよ」
「う、うん」
「あなたが鈍感すぎるから悪いのよ。女の子にこんなことを言わせるなんて」
 顔を赤らめ何かを決心したような表情を佳奈多さんは見せる。
 その珍しい表情に戸惑いを覚え、思わず固まってしまう。

661:ショコラ6 (15/20)
08/03/14 00:22:43 hcvmFcSN0
 そして木偶の坊のように突っ立っている僕にぎこちなく微笑みかけると、
佳奈多さんは僕の背中に手を回し思いっきり引き寄せた。
 それに対して抗議の声が上げようとした瞬間、
彼女は意を決した表情を見せ、小さくでもはっきりと口調で囁いた。
「好きだからよ、あなたを。理樹くん」
「え?あ……んんっ!!?」
 その言葉に反応するよりも早く、僕の唇は何かに塞がれた。
 いや、違う。佳奈多さんの唇によって僕の唇は奪われたのだった。
 そしてそのまま舌が口腔を侵入し、何かが流し込まれた。
「ん……はふぅ……むぅ……くちゅ……」
 この口の中に広がる甘さは……ココア?
 きっと僕が驚いた隙にココアを自ら呷って口移しで飲ませているんだろう。
 佳奈多さんにキスをされている。
 その出来事にショックを覚えつつも、僕の頭は完全に動転せず、そんな推理をしていた。
 女の子にファーストキスを奪われたという事実は、本来もっと驚きパニックを起こしたって
おかしくないはずなのに、何故かキスを言う行為を客観的に見れるくらい落ち着いていた。
(……初めてのはずなのに……)
 でも何故だろう。記憶にない思い出が蘇りかけるのは。
 そしてその中に、目の前の彼女の姿が含まれているような錯覚を覚えるのは。
 ……けれど考えはそこで止まる。なぜなら僕は彼女の姿をはっきりと意識してしまったから。
「ん……う、ん……んん……はふ……」
 顔を赤くしで必死な表情で手を回し、キスを続ける佳奈多さんの姿がそこにはあった。
 その姿にさっきまで考えていたことはあっさりと霧散した。
 そう、目の前の彼女に比べればさっきの考えはどうでもいいことだった。
 彼女がああまで大変そうなのはおそらく自分の方が背が高いからだろう。
(きっと飲ませ難いのだろうな)
 頑張って舌で押し出そうとしているんだろうが、
上手くいかず幾筋かココアが彼女の口元から垂れていた。
 その頑張っている姿が妙に可愛く健気に見え、手伝ってあげたくなった。

662:ショコラ6 (16/20)
08/03/14 00:23:08 hcvmFcSN0
 ……後から考えればなにを馬鹿なことをしたんだろうと凹むほど愚かしい行動だったけど、
その時は本気でそう思ったのだ。
 キュッ
 僕は自らの腕を彼女の体に回した。
 その瞬間、彼女の体はびくりと震え、僅かに強張った。
 僕は安心させるようにその体を静かに抱きしめ、柔らかい髪ごと背中を撫でた。
 何度か撫でているうちに彼女の体から力が抜け、僕に体重を預けてくれるようになった。
 それを見て、僕は自らの舌を彼女の舌に絡ませ、互いの唾液を交換するように彼女の口の中に侵入した。
「むうっ!?」
 さすがに驚き佳奈多さんは目を見開くが、無視して僕は彼女の口腔に残ったココアを一気に吸った。
 ビクンビクンと体を小刻みに震わせ、徐々に体を擦り付けるように佳奈多さんは僕に垂れかかる。
 背中に回した彼女の手にも力が篭り、まるで振り落とされないようにしがみ付く子供のようだった。
 そんな反応が可愛く新鮮で、彼女の口の中からココアが無くなるまでずっと見つめ続けるた。
「んく……ん……はぁ……」
 そして佳奈多さんの唾液とココアの混合物を飲み干すと、僕らはどちらからともなく唇を離した。
 その瞬間お互いの唇から銀糸が掛かり、ぷつんと切れる。
 それと共に彼女の体は僕にもたれかかるように崩れ落ち、僕は慌ててその体を支えた。
 彼女の顔を見ると目の焦点は合っておらず、
惚けた表情のまま口元には幾つかのココアの垂れた後と唾液の跡も見て取れた。
「え、えっと……」
 よかれと思って手伝ったんだけど、被害拡大させたようにしか思えない。
 というかこれって結構まずい?
 と、とにかくそのまま放って置くのもなんだし、
ズボンのポケットからハンカチを取り出して、彼女の口元を拭った。
「……あ……」
 そして粗方口元を拭い終えたところでようやく彼女は目の焦点が合い、虚脱状態から回復したようだ。
 さて彼女はなんと反応を示すんだろう。
 できればいきなり怒鳴るのだけは勘弁して欲しい。
「……大丈夫、佳奈多さん」
 ともかくまずは落ち着いてもらおうと、僕は出来るだけ優しい声で彼女に語りかけた。

663:ショコラ6 (17/20)
08/03/14 00:24:04 hcvmFcSN0
 すると佳奈多さんは僕の言葉に熱に浮かされたような視線を向け、気だるげに尋ねた。
「…………キス、初めてじゃなかったの?」
「え?」
「驚かせようと思ったのに……逆に驚かされたわ……」
 あ、あれ?なんかテンション下がってる?
「えーっと、僕初めてだよ。生まれて初めてのキスを、今この場で佳奈多さんに奪われたんだけど」
「う、嘘よ。だってあんな……上手いのに……。それに凄く冷静だったし……」
 そこで言葉が途切れ、佳奈多さんは自分の頬に手をやった。
 その顔は真っ赤に染まっており、今にも倒れそうだ。
「い、いや、その……」
 そう言われると言葉に詰まる。
 確かに佳奈多さんにキスをされたこと自体は驚いたけど、必要以上にテンパらず事実を受け止められた。
 普通ならあまりのことにあたふたと動揺を見せるものなんだろうな。
「私が初めてだと思ったのに……。いったい何人の女とキスしたのよ……」
 恨みがましそうな視線で僕の目を見つめてくる。
 い、いや、だから。
「本当に僕初めてなんだってばっ。というかなんでいきなりキスなんてしたのっ。
いや、それよりもさっきの言葉ってなに?……その、冗談ってわけじゃ……」
「ないわよっ。私だってキスは初めてなんだもの。
なんとも思ってない相手にそんな貴重なもの捧げるほど安っぽい女じゃないわ」
 なんと言うか意外に古風な考えの持ち主らしい。
 まぁ、誰かとキスの経験があるって言われたら気持ちとか関係なくショックなんだけどさ。
 と、それは置いといて。
「ほ、本当なの?全然そんな素振り見せなかったし……」
 にわかに信じがたい。
 けど佳奈多さんは僕の言葉に不満げな表情を浮かべた。
「素振りぐらい見せたわ。あなたが鈍いだけ。
私は、その……あなたのこと、好きよ」
 頬を染めながら彼女はもう一度はっきりと告げた。
 その言葉に一瞬で頭の中が沸騰する。

664:ショコラ6 (18/20)
08/03/14 00:24:33 hcvmFcSN0
「そ、それは……えと……」
 どう答えればいいんだろう。
 彼女がそんな気持ちを向けてくれてたなんて全く気づいていなかったのに。
 なので、どんな反応をすればいいか分からなかった。
「別に今すぐどうこうってわけじゃないわ。ただ伝えたかっただけ。
………それで、私がさっきまで不機嫌な理由は分かったかしら」
 腕の中で彼女は小首を傾げる。
 理由とそう言われても。僕のことを好きってこととどういう関係があるんだ?
「ふぅー、まだ分からない?なんてことのないただの浅ましい考えよ。
あなたがチョコを貰ったことがないって聞いて、
それなら私があげたらあなたが気にしてくれるかもって甘い考えを抱いてチョコを買ったのよ」
 それがチョコを佳奈多さんが買った理由?
「けど葉留佳たちが渡す可能性は十分にあるって今なら気づけたのに、
その時は自分の考えに舞い上がっていたのか気づけもしなかった。
でも実際にあなたが葉留佳たちにチョコを貰ったのを見たことで、
自分がどれだけ短絡的で欲に捕らわれた考えで動いていたか分かったのよ。
そんな自分に嫌悪感すら抱いたわ。だから買ったチョコはすぐにでも消し去りたくて自分で食べたのよ」
 でも結局八つ当たりをしてしまったわ、ごめんなさいと彼女は頭を下げた。
 けどそんなのとんでもない。
「謝らないでよ。僕がもっと早く気持ちに気づいて上手く立ち回ってれば良かっただけだよ」
 僕が自分の不甲斐なさに落ち込むと、彼女が小さく笑う。
「……ふっ、立ち回れない方があなたらしくていいと思うけどね」
「そう、かな。そんなことないと思うけど。……でもだったらなんであんなことしたの?」
「……嫌だったかしら?」
「い、いや、それは……嫌って言ったら嘘になるけど。でもなんで急に……」
 話を聞く限り直接気持ちを伝える気はなかったみたいだけど。
 僕が問いかけると彼女は僕の肩に手をやると体を離した。

665:ショコラ6 (19/20)
08/03/14 00:25:07 hcvmFcSN0
「佳奈多さん?」
 その行動に思わず声をかけると、彼女はゆっくりと口を開いた。
「あなたが悪いのよ。あなたが私にもまだ大丈夫だって思わせたから」
「え?」
「正直、葉留佳たちには負けると思ってたわ。いいえ、あなたとの関係性ならバスターズの連中の方が
圧倒的に上だもの。あの子にも悪いって気持ちも少なからず有ったし」
「う、うん」
「けどあなたはあの子達のことをまだ恋愛対象と見てないと、
気持ちを向けられる理由が分からないって言ったわ。仲間としての関係性を崩したくないと」
 確かに言った。
 今の僕には彼女達に好かれる理由が分からなければ、
自分が彼女達に相応しいような人物だという自信もない。
「そんなこと言われたら期待してしまうじゃない。私でもまだあなたを好きになっていいんだって」
「それは……」
 否定の言葉は出てこない。
 だって元より僕は佳奈多さんのことを鈴たちと同じくらい大切だって思ってたから。
 好かれたくないなんて言葉、嘘でも思いたくない。
「浅ましいと思ったわ。自分がさっきまでやっていた行動を思い出したら特にね。
けれど仕方ないわ。あんなにも優しくされたら気持ちを抑え付けておくなんて出来ないもの。
だから伝えたのよ。理樹くん、あなたが大好きだって」
 彼女はにこりと笑顔を作る。
 それはたぶん今まで佳奈多さんを見てきた中で一番綺麗な笑顔だった。
「僕、別に何もしてないよ」
 けど彼女の言う優しいことと言うのが皆目検討付かず、戸惑ってしまう。

666:名無しさんだよもん
08/03/14 01:10:07 SrZDWmdQO
支援

667:ショコラ6 (20/20)
08/03/14 01:10:20 hcvmFcSN0
 すると彼女は予想していたように笑い、告げた。
「キスの上手さもそうだけど、あなたって天然の女殺しよ。ジゴロって言ったほうがいいのかしら」
「ちょっ、相当失礼なこと言ってるよね」
「あら、事実よ。……だから自覚しなさい。
あなたの行動がどれだけ女の子の助けとなり幸せを与え、同時に不幸にするかを」
 きっぱり言われてしまうと反論できなくなる。
 僕ってそういう人間なんだろうか。ただ普通のことを当たり前にしているだけなのに。
「それと、さっきのキスだけれど、あげられなかったチョコレートの代わりよ。
ココアだし、私が買ったものじゃないからかなりのマイナスだけど、
私のキスのおまけ付きってことでプラマイゼロかしら?」
「い、いやー……」
 頭を掻きながら言葉を濁す。
 こっちがキスを堪能してしまったことを分かってて言ってるんだろうな。
 ……やっぱ性格悪いよ。やっ、文句を言える立場じゃないけどさ。
「まぁ、満足はしてくれたようだから良しとしましょう。
…………私も予想外に気持ち良かったし……」
「え?」
 最後の台詞だけ声が小さくて聞き取れない。
 でも彼女は僕の声に何の反応も示さず、それどころか真後ろを向いてしまった。
 ただ振り返った際、彼女の耳が真っ赤に染まっていたように見えたのは気のせいだろうか……。


668:名無しさんだよもん
08/03/14 01:11:23 XTXL205V0
スレ立て失敗。支援求む。
次はpart9なので注意

669:ショコラ6
08/03/14 01:11:49 hcvmFcSN0
一旦これで終了します。
最後の話は明日夜。

結構長くなってしまってすみません。

670:名無しさんだよもん
08/03/14 09:52:48 Z5OpvQQc0
>>756
じーじぇい、先が気になるが投稿はしばしまたれよ(・ω・´)

妄想スレ2代目立てた人が通りますよ。支援に来たけどスレタイどーする?
てか誰かいるのかな?

671:名無しさんだよもん
08/03/14 11:02:17 A3XP9JYe0
虚構世界でだいぶ鍛えられたみたいですネw

次スレ別にシンプルにリトバス妄想スレpart9でいいんじゃないの?

672:名無しさんだよもん
08/03/14 11:26:05 npwn1C8G0
理樹・・・お前は遠いところにいっちまったんだな


673:757
08/03/14 11:34:26 Z5OpvQQc0
ホストが規制食らったorz
これがうわさに聞くOCN遮断?

674:名無しさんだよもん
08/03/14 18:57:59 ibPmg9dd0
たてた。

スレリンク(leaf板)

675:名無しさんだよもん
08/03/15 00:03:01 eNfJgtMS0
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676:名無しさんだよもん
08/03/15 00:10:14 eNfJgtMS0
            _ - ―‐- 、
         r‐ ´ト、  ヽ   ' ,
         ヽ! /コュ      l
           |  ) l!`!/ ̄ ̄` ‐-ァ
           | く,. /       、>
           .!l iト、.!     /} ノトノ
           i! l!./  ./  } ‐' _ノ',
            .l l //  !|ニ!  l、
             V从乂人ノ /ヽ  lヽ
             l      /   ',  l ' ,
             |     ヾ   l  :!: ヘ
             |, '     `-r、 ! :l:  ',
            /      ソ lニ>、l  !  l
            ./       /-‐、 | :!   !
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        /           |    ヾシ/レ'
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         ソ  i !     フー、!    l
      /   !i     /ーr´    :l
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