10/11/28 23:35:05 yiGibP3q0
>>958
ダイビングに行ったんだ→ダイビングするんだ
>>970
睡魔をする→睡魔を
「ぅあっ!…は?」
意識を鷲掴みにされ私はガバッと跳ね起きた。
体中から噴き出る汗と早朝の冷たい空気が夢ではないことを私に伝える。
「う~…」
夢に起こされるなんて久しぶりだ。
痴漢に襲われる夢なんてなんで見たんだろう。
そういう願望があるのか…ねーよ。
くだらない考えをシャットアウトして、床から起き上がろうとする。
ギュムギュム…
全身にゴムがしなるような音がすると同時に、
何かが全身にビッチリ貼りついている感触がする。
ハッとして視線を下に降ろす。そこには…。
私の身体の線という線全てをイヤらしく浮き上がらせる黒一色と、
その黒に同化したヒールのついたブーツがあった。
「何この格好?!」
慌てて脱ごうとするが脱ぎ方が分からない…。
首の部分を拡げて脱ごうにも、全然拡がらないし、
かといってジッパーがあるのかと思って背中を探っても金具がない…。
「どうして…!イ、イヤッ…っ脱げない」
なんでこれを着ようとしたどうやって着た脱げない恥ずかしい嫌だ…
混乱した私は滅茶苦茶にスーツのあちらこちらを引っ掴んで脱ごうとしたり破こうとした。
けれどもスーツはビクともせず、全身に纏わりつく化学繊維が離れては貼り付くの繰り返しだった。
気持ちだけがグルグルと駆け回って、朝一番の働かない脳のせいで収拾をつけられるどころじゃなかった。
だけど、しばらくスーツと格闘している内だんだん頭がはっきりしてきた。
そうだ、金具は…
「私、何やってるんだろ…」
重い頭を支えながら、立ち上がろうとする。