10/11/28 10:25:20 yiGibP3q0
クキューー
「あっ」
気の抜けた音がする。緊張していた糸がほつれたせいか胃袋が鳴きはじめたようだ。
「お腹すいたなぁ~」
明日は休みだし金具は後にしよう。昨日の夕食の残りもあるし、今日は幸い調理しないで済む。
いつものように姉がいたら、何か一品作れと言われるだろうがこれからは一人。
文句が出るはずもない。
カシオレもまだ随分残ってたし、今日は一人暮らし祝いだ。
…………
ありものの夕食を手袋で覆われた手で苦労しながら食べ終え、借りていたDVDをみながらゆっくりする。
安堵と満腹感、そして適度なアルコールは睡魔をする招くもので、私の場合も例外ではなかった。
「ふわ~…ねむ…。もういいや明日で」
トイレが自由にできる事とやりにくいながらも日常生活が送れる事の二つの大きな安心事で、
金具のことが頭の片隅にすっかり追いやられてしまったのもあった。
いますぐ脱ぐ必要はない。そうと決まれば、とっとと家事をして寝よう。
スーツの手袋の上から炊事手袋をはめて洗い物を処理する。
いつ脱げるかわからないのに、洗い物の油なんかがついたら最悪だからだ。
そして、洗濯物を機械にまかせて自分は布団を敷く。
私の作ったその寝床は、ハリケーン的な外国産掃除機もかくやという吸引力で私を磔にしてしまった。
増していく睡魔の中、腕や脚の部分を引っ張ったり擦ったりして、
スーツの柔軟ながらも強固な感覚を自分から積極的に味わっていく。
抱擁にも似たスーツの締め付けのせいで変な気分のままだったが、
アルコールの勢いも手伝ってすんなり眠れた。
今考えたら私はその時にはもう目覚めていたのかもしれない。
>>967
更新ktkrつ④
どうもです。
だって拘束具とか責め具一切出ませんもの。
スレ住人向けにしたって薄味過ぎなんじゃ…なんて思ってます。