10/11/27 23:02:34 +9vs+qtc0
「何…コレ」
姉が就職のため実家に帰り、住む者が私しかいなくなった部屋。
面倒臭いと思いつつ姉が好きに使っていいと言われた箪笥を整理していた。
その奥、隠してあるかのようにそれはあった。
私はソレがなんなのか気になり、ソレを垂らしてみる。
しかし、座った状態ではそれは広がりきらなかった。
しかたなく立って拡げてみるとソレはその姿を露わにした。
「ウェットスーツ?」
材質は確かに友達と海に行った時に着たウェットスーツに近く、肌触りが心地いい。
だから最初は、姉さんもダイビング行ったんだと思った。
けれどもそれだとしたらおかしい。
高いヒールのブーツと、一本ずつ別れた手袋がウェットスーツと一体化している。
しかも縫い目一つなく。
普通ウェットスーツはフルスーツと呼ばれる全身を覆うものでも、手首足首から先は露出する。
それに、ブーツはあるけれどこんなに高いヒールなんてつかない。
そもそもあったら邪魔過ぎる。
「コレ…何?」
スーツの正面をよく見ると胸のカップもあるし、
股のところもパンツのクロッチみたいになっていてアヤしい…。
それを着た姉の姿を想像する。
「もう、わけわかんない!」
私はそれをゴミ袋に投げ入れようとした。