完全拘束・超拘束に萌える 4at FETI
完全拘束・超拘束に萌える 4 - 暇つぶし2ch400:名無しさん@ピンキー
10/05/27 11:34:02 859395sXP
会社員みたいだな会社では糞提案でも代案がないと通ってしまうものなんですか

401:鷹美 ◆iIo5f1RC12
10/05/27 13:24:20 tdMDBwGw0
【お騒がせして本当に済みません。
住人の皆様のお気づかいに感謝します。
しかし、スレのまったりとした維持のために始めたことですので、
他所で継続するのは申し訳ありませんがあまり意味のないことになってしまいます。
正直ここまで引っ張ると思わなかったので鷹美自身のキャラも破綻しはじめていますから、
そろそろ潮時かと思います。
便器編もまったりと投稿させていただきますので、
他の方が先に何かお書きになっても何ら問題ありません】

402:名無しさん@ピンキー
10/05/27 14:01:06 AT2xg2ol0
作者氏の意図を尊重。最終章楽しみにしてます つ④

403:名無しさん@ピンキー
10/05/27 20:37:10 BI+Tz6Wz0
④ 

404:名無しさん@ピンキー
10/05/27 21:23:29 xagQl+JR0
便器編って、スカトロですか・・・

405:名無しさん@ピンキー
10/05/27 23:00:36 81OX7Z7/0
ゴム編はないのか…  orz

406:名無しさん@ピンキー
10/05/27 23:17:31 HE9IXQn70
スカトロはまずい・・・。

407:名無しさん@ピンキー
10/05/27 23:26:51 859395sXP
グロに近い

408:名無しさん@ピンキー
10/05/27 23:39:40 +z6+ZM/G0
便器扱いって萌えるシチュだから期待してたけどやっぱり受け入れられない人多いよね… つ④

409:名無しさん@ピンキー
10/05/28 00:09:10 TmJVaBVw0
つーか、自分の彼女で便器プレイやろうと思いつくのは変だろ。

410:名無しさん@ピンキー
10/05/28 01:12:40 QIIDLPNh0
つーか今更変もクソも無いだろ

411:393
10/05/28 01:47:00 wADYpwB10
では、こちらもまったりと載させていただきますねー。>>382が元ネタで、スーツケース(トランク)詰めの話
―*―
「まだかなあ……」
独り言。
だって、実際、遅いんだから仕方ない。約束の時間は30分前なのに。
あの人はよく遅れてくる。
わたしの居るのはベッド以外の家具も何も置いていない、マンションの一室。
彼がよく【遊び】の待ち合わせに使う部屋の一つ。
「…忘れてんじゃない、よね」
ケータイを取り出して、彼に電話をかける。
コール音5回で繋がった。
『ああ、悪い。渋滞』
「……そうですかー」
『あと10分ぐらいだから、下で待っててくれよ』
「りょうかーい」
渋滞ねえ。
本当か嘘かは知らないけど、遅れる時点で電話ぐらいほしいものだ。

いくら、わたしが彼の玩具だからって。

―【遊び】の時以外に全然気を使ってる様子が見えないのは如何なものかと
わたしは思うのよね、センセイ。
「……」
誰に言ってるんだか。

412:393
10/05/28 01:50:23 wADYpwB10
携帯を弄って少し時間を潰した後、部屋を出てマンションの入り口に向かう。
ちょうど、彼がマンションの入り口に車をつけたところだった。
「どうだこれ」
「でか!」
彼が乗ってきた、ワンボックスのレンタカー。
そのバックドアを開けると、かなり大きな旅行用のスーツケースが鎮座していた。
「まず、これ降ろさないとなっと…重!ちょ、手伝ってくれ」
「あ、はいはい」
「割とデリケートなんだこれ。積む時もレンタカー屋の人に手伝ってもらってさ」
彼に言われて、スーツケースを一緒に持とうとすると、
「重!」
わたしも同じ台詞を言ってしまった。何入ってんのこれ!
二人でやっと、アスファルトの上に降ろす。
「よーし。んじゃ、俺は車置いてくるからそれ、部屋まで運んどいてくれよ」
「重いじゃないですかー!」
「頑張れ」
あーもう。
仕方なく持ち手を引っ張り出して、マンションのロビーに入って、
エレベータを呼んで待つ。それにしても、引っ張るだけでも重いなあ。
こんなの、女の子に運ばせるんじゃないわよー。

413:393
10/05/28 01:52:40 wADYpwB10
このスーツケース…っていうより、トランクって感じなぐらい大きいの、
もしかして、この中に【遊び】用の道具満載してるんじゃないわよね。
「……あー」
有りそう。でもこれだけ沢山あるんなら、一体何日かかる……。

ぞくっと来た。

待て待て、わたしはちゃんと、今回の【遊び】は長くて二日って伝えてたはず。
その辺りはメリハリつけないと、色んな方面で支障が出るっていうのは、
今回、初めて長時間の【遊び】をしてもらう上で話し合った時、
彼が言っていた事。
それこそ、彼が完全にわたしを彼の所有物にするとかそんな事を
決めたりでもしない限りは、やらないはず……。
わたしがずっとモノ扱い。年中、今までの生活ぜんぶかなぐり捨てて。

あー。考えてるだけで……。
我ながら難儀な性癖!

《チーン》
……あ、エレベータ来た。
このエレベータ、なんか床と段差あるなあ。
ケーブルとか危ない事になってるんじゃないのかな。
そんな事を思いながら、トランクを力いっぱい引っ張って段差を越えさせると。
『ンフンッ!』

414:名無しさん@ピンキー
10/05/28 01:56:24 mBEKy05t0
つ④

415:393
10/05/28 02:00:23 wADYpwB10
女の人の、くぐもった声がした。
「……って」
それだけ聞けば十分、わたしには察しがつくわけで。
人、女の人、トランクに入れられてる。
「わ…わ…」

【遊び】の最中だ……この人!

「って事は……」
多分、この中に閉じ込められて、色々仕込まれてるんだろうなあ……凄い。
でも、わたしの【遊び】なのに、この人連れて来てどうするつもりなんだろう。
言っては悪いけれど、わたしはSっ気みたいなのは全然無いから、
間違っても彼の調教助手みたいなコトは出来ない。
だって人が気持ち良さそうな事してると、まずわたしにやらせろって思っちゃうから。
要するに。
今のこの人みたいなコトだって、してくれるなら、真っ先に手を挙げたいぐらいで。
してほしい、なあ。

「あ」
エレベータ、動かすのすっかり忘れてた。

416:393
10/05/28 02:27:09 wADYpwB10
―*―
「お。気付いたなその顔」
トランクさん(仮称)と一緒に部屋で待っていると、間もなく彼がやってきた。
「……うん。これ、凄い、ですね」
「イイでしょうー。ちなみに結構大声で話してるけど、中の子には全然聞こえてないから」
「うえー……」
勿論、外なんか見えないだろうし、聞こえもしないって。ただの荷物扱い……。
「で、率直な感想を聞かせてほしいね」
「……わかってる癖に。わたしもされたいですよぅ……」
「だろうなあ。だけど、さすがにこんなケースをもう1個用意して運ぶのはきついよな」
「難しいですよねー…」
彼は一人なんだし。
「どうやっても二人も入れないからな。いや、もう二……三回り大きいのがありゃ……ふむ?」
うわ、何かすっごく良からぬ事を思いついた顔だ。
「ん、まあ、今は予算無いからな。ともかく。交代してもらいなさい、入りたかったら。
 その子は朝からだから……ま、四半日ってところか?
 どっちにしろ実験で入ってもらってたから、用意がちょっと悪くてね。一度出ないと、ヤバい」
「そんな、危険なプレイなんですか…」
「んー、まあ色々な。でも反省点はしっかり洗ってあるから、少しは安心していい。
 これからやるなら―そうだな。12時間から1日」
「いち……にち」
つまり、【遊び】の間、フルでこれの中に入っていられるって事。
わたしの顔を見て、にやにやしながらトランクの鍵を開ける彼。
蓋を開けると、中には灰色の保護材らしいものが、一面みっちりと詰まっていた。
息を呑む。

417:393
10/05/28 02:31:43 wADYpwB10
どうしてって、確かにトランク詰めになっているのはわかってたけど……、
ここまで大袈裟なものだなんて、思ってなかったから。
だってこんなの……動く隙なんて全く無いのが、ガワを見てるだけでわかる。
みちみちで、ぎゅうぎゅうで―人が入ってるのさえ、信じられないくらいで。
これ、『トランク詰め』なんかじゃない。
トランクと一つの、塊だよ。

「はふ…」

思わず、溜め息が漏れていた。
彼はそんなわたしの様子を見て笑うと、保護材のへこんだ部分を掴んで持ち上げた。
トランクの、ちょうど半分ぐらいの厚みの保護材が飛び出す。
むわっと、汗と、愛液と、その他色々―とにかく身体からこぼれおちるものの匂いが広がった。
その匂いの元は、もちろん―。
『ふっ……ふっ……』
【荷物】になりきっている、彼女。
座椅子の上で、腕を前に伸ばしながら体育座りをするような姿勢で彼女は納まっていた。
半身はまだ、保護材に埋もれたまま。
解放されつつあるのがわかったのか、『んむう?』なんて言って、自由になった手をぱたぱたさせる。
体つきと声で『彼女』っていうのはわかるけれど、それ以上はわからない。
なにせ、首から頭の部分はぎっちりと保護材を詰められていて、
そこだけ保護材が半球状に盛り上がっている。
そこの部分だけは別のパーツになっているみたい。

まるで、彼女が彼女である事の個性を消し去るため、みたいに。(今日はここまで)

418:名無しさん@ピンキー
10/05/28 03:54:13 TmJVaBVw0
お疲れ様。

419:名無しさん@ピンキー
10/05/28 08:02:56 Tih8b4ZY0
>>418
sageよろ
>>417
つ④ 新作ktkr

420:名無しさん@ピンキー
10/05/28 09:01:25 Kwzepewn0
神北!


421:名無しさん@ピンキー
10/05/28 14:42:22 7aFvVxNY0
>>410
>つーか今更変もクソも無いだろ

スカだけにな!!

422:名無しさん@ピンキー
10/05/28 15:28:05 fCz3nL0g0
さっさと書けやチンスコー

423:名無しさん@ピンキー
10/05/28 19:44:06 URmd0tyn0
>>417


424:名無しさん@ピンキー
10/05/28 22:28:37 wA7OC9hZ0
鷹美の作者さんお疲れ様でした。大変楽しかったです。
続き、楽しみにしてますので。

そして新作支援

425:393
10/05/29 00:21:53 v+o2iKji0
のっぺらぼうの半球の、鼻口にあたる部分からチューブが何本か延びていて、先はいくつかに分かれていた。
一番目立っているのは……体育座りの、膝の間の空間にある、埋まっているボックスに延びているそれ。
チューブの中を通る液体が、黄色いせいだ。
実はビタミンウォーターとか、そんなタチの悪いギャグじゃなければ―彼女が出した、おしっこ。
自分で出したものを自分で飲まされるだけ、とはいえ。
いっそう、モノめいて見える仕掛けだった。

「ほれ、そんな嬉しそうな顔してないで手伝ってくれ」
彼は、彼女の頭に繋がるチューブを外しながら言った。
「うれっ……ち、違いますー!それはっ、怖くてっ」
「止めるの?」
「やめま、せんけど……」
普段、軽い【遊び】の時ならもっとふざけた口も、きけるんだけど。
さっきからゾクゾクし過ぎて、言葉が上手くまとまってくれない。
遊び程度の言葉の範疇じゃ、収まらないよ、これ……。
「ここまでやるのは初めてだからな。仕方ないか」
「……そ、そうですよお」
「怖がらないでいいよ」
彼はわたしの頭を軽く撫でる。
「よし、そこの箱だけ持っててくれ」
彼は彼女の身体をお姫様だっこにすると、持ち上げる。彼が指したのはさっき目立っていたチューブの行き先。
つまり、おしっこを貯めているだろうボックス。

426:393
10/05/29 00:24:00 v+o2iKji0
……そこからは更に、彼女が唯一履いているラバー製の下着の大事なところへ、短いチューブが延びていた。
間違っても引っ張り過ぎないように、彼の動くスピードに合わせて持っていく。
「……よ、しっと」
彼女はベッドに寝かされると、思い切り伸びをした。
あまり長くない時間でも、身体は凝り固まるみたい。
『ん~、んふあ~!』
伸びをしながらの唸り声。
―顔だけがまん丸の玉になった、奇妙なひとがたが吼える。
ああ、人間じゃない。ヒトじゃない。
「さて」
彼はわたしに向き直った。
「ま、顔を合わす必要も無いと思うから―このまま交渉してくれるか?」
「えっと……何も聞こえないんじゃ……」
「大声でも聞こえるだろうけど、まあ指文字でなんとかなるだろ」
「……あ、そっか」
わたしはおそるおそると彼女に近づいて、そのお腹に指を立てた。
ぴくり、と彼女の身体が震える。
ゆっくりと、一文字ずつ、彼女の汗でべとべとの肌に字を描く。

427:393
10/05/29 00:25:50 v+o2iKji0
『こ・ん・に・ち・わ』
『……こんいひあ』
わかったらしく、彼女がもごもごと返してくれる。
次は―。
『こ・う・た・い  し・て・く・れ・ま・せ・ん・か・?』
『おーあい?』
『は・い  か・わ・つ・て・く・だ・さ・い』
『……んー』
彼女は少し考え込むそぶりをする。
『ん。あんあっへね』
頑張ってね。
そう、言ってくれた。
「……OK、決まったみたいだな」
彼は言って、わたしの肩をぽんと叩く。
「それじゃ、彼女の方を綺麗にしなきゃいけないんだけど、まあ子一時間かかると思うから」
彼女の抜け殻になっていたトランクに近寄って、残っていた半分の保護材も抜き出してしまった。
これで、トランクは空になる。
「そこで、予行演習。―この中でちょっと待っててくれるか?」
「……!」

428:名無しさん@ピンキー
10/05/29 00:29:42 7IMfFUCW0
つ④

429:393
10/05/29 00:31:53 v+o2iKji0
「なにもしないからさ。いや、本当」
彼の言う『なにもしない』っていうのは全く逆の意味にしかならない。
わたしが、気持ちよくなりたい…そんな時に限って、大事なところには何も仕込んでくれない。
それが彼の『なにもしない』だ。焦らすのが大好きで……困る。
「―わかりました、よう」
わたしは頷いて、身体をトランクの中に収めた。
「十分入れるだろ?」
「うん。大っきいですね」
しっかりと身体を伸ばすには全然足りないけど、彼女と同じ体育座りの姿勢なら、
首も脚もそれほど苦しくない。
横幅はそこまで大きくないから、蓋を閉められてしまうと腕は窮屈かも。
「それからこれ」
彼は、ポケットからカナル式イヤホンのついた、ipodを出す。
「ま、別に外の会話が聞こえていてもいいけれどな。御自由に、ってところ」
「……うん」
大人しくイヤホンをつけると、大半の音がシャットダウンされてしまった。
彼はにこやかに手を振ると―トランクの蓋を、閉めた。
「……ぁ」

トランクにしみついている、雌の匂い。彼女の匂い。

頭がとろける……。

430:393
10/05/29 00:34:33 v+o2iKji0
でも、それを塗りこめてしまうほどの暗闇。
「うあっ」
トランクに力がかかったかと思うと、寝かされていた体が、縦になる。
彼が持ち上げたのだろう。
ごろごろごろ、と地面からの振動が伝わって……
ガタン!と大きな段差を乗り越える。
振動が大きくなる……。
あれ?
もしかして、外―。
「ええ!?」
わたしは声を上げた。
保護材もなにも無いので、自由の利く手で方耳のイヤホンを外す。
トランクに遮られて判り辛いけれど、確かに外だった。
『馬鹿。人がいたらどうするんだ』
彼の声がした。
「だ、だって」
『俺はよく落とし物するからな。
 ま、玄関だからすぐ気づくと思うが―拾いに来るまでしばらく待っててくれ』
「…ひどい」
その呟きに彼はこたえず、遠ざかる足音がした。
「ひどいですよー……もー」
仕方なく、わたしはipodに入っている曲を適当に選び始めた。
洋楽とクラシックと、ゲームミュージック……全然わたしの趣味じゃないなー。
時間つぶしぐらいにはなるかな。(ここまで)

431:名無しさん@ピンキー
10/05/29 01:21:37 BHnAYZNR0
目の前にこれから自分がされてしまう姿があるのってハァハァしますね。



432:393
10/05/29 23:55:18 v+o2iKji0
―*―
40分経った。「もう」じゃなくて、「やっと」。体感時間は1時間半か、2時間ぐらい。
―せまい。くらい。
少しは体が動かせるだけに、余裕が無かった。
中途半端な自由なんて、完全な不自由に比べられるものじゃない。
―こわい。
40分の間、何度かトランクの傍を人が通る気配がした。
幸い誰もわたしの前で脚を止める事は無かったけれど……。
さっきまで、彼女の姿を見てかなり昂ぶっていたのが嘘みたいに、身体が怖がっていた。
だって、いつ誰がこのトランクを見つけて、持ち去るかもしれないんだから。
彼の目がある状況ならともかく、それがさっぱりわからないから―。
ワガママなもので、一人でリスクの高い事に手を出して、そのスリルでたっぷり感じる勇気なんて、
わたしには無かったりする。
……こういう性格だからこそ、彼の庇護のもと、過激な【遊び】に手を出しちゃっているんだけど。
でももし、このトランクを誰かが目につけたらどうしよう。中で騒げば逃げてくれるかな。
トランクの中に入ってる女なんて、いかにもロクでもないもんねー。
だから、手なんて出すのは怖いよね……?
無理かなあ。
もしかしてこの恐怖に先に慣らしておくために、彼はこんな予行演習をしてるんだろうか。
だとしたら、本格的にトランク詰めされた後で―。
あー、いけない。怖い方にもっていくよりも、何か良い事、良い事。
……慰めようかな。
そんな事を思って、狭い中で無理矢理手を動かす。
足の間をなんとかすり抜けて、大事なところに辿り着こうとしたとき。

ドン、とトランクの横が叩かれた。

「ひっ!」
『もしもーし。俺だよ俺俺』
……振込め詐欺だった。

433:393
10/05/29 23:59:21 v+o2iKji0
慌ててイヤホンを外す。
「意地悪。―おわったんですか?」
『ああ、彼女は帰った。次だな』
トランクが再び動き始めて、最初と逆順を辿った。
大きな段差。がたがた。……寝かされて、蓋を開けられる。
「久しぶり」
「……うん」
起きて、彼の前に立つ。
部屋の様子は大きくは変わっていなかった。
ただ、ベッドの上には例の保護材パーツと、色々な部品か固まっている。
「えっと、準備は―どうするんですか?」
あれだけ大がかりな仕掛けだし、きっと準備も結構な手間がかかるんだろう。
「その前に、確認しておかないとな。お腹は?」
「空っぽです」
彼に事前に言われていたこと。
……家で、一人でお腹の中キレイにしたりするのは、正直言ってちょっとむなしい。
お風呂場に行ってシャワーでぬるま湯を入れて、トイレに行って出す往復。
だからって彼に任せたりすると【遊び】に絡ませて、とんでもなく恥ずかしいシチュで
排泄させられる羽目になりそう―というか、なる。
そういう羞恥プレイな事は、彼の庇護下ならどんとこいって言っても良いんだけど。
でも、だからって他の目的があるのに、そう色々やってると……どうにかなっちゃいそうで。
自己弁護。
「それじゃ、下準備といこうか。最初は、彼女のあの状態にするんだが」
「あの、頭が玉になってた?」
「他、見てなかったか?下にも色々仕込んでたよ」
「……あー」
あのボックスと、ラバー下着……か。

434:393
10/05/30 00:02:34 kStW5fAY0
「どちらから先にやろうか?実際、どっちでもいいんだ。頭と身体」
「どっちって、どこか違いがあるんですか?」
「俺のおすすめは頭から。服を着たままああいう風にするのは映えるからな。
 じぃ~つに、フェティッシュだ」
そう言って彼は、愛用の一眼デジタルカメラを取り出す。
……そんな風にした上で、思いっきり撮影会するつもりだ。
撮った写真や動画の一部は許可の上でネットで公開なんてしていて、
彼はもっとその手の趣味の理解者を広めたい様子。
わたしも何度か撮られた事はあるし、他の子の動画ですごく良さげなプレイがあったので、
わたしにもやって欲しいってお願いした事もあった。
「―それは、また別の機会でお願いします」
撮影が入ったとしても、別にいいんだけど。
浣腸の件と同じで『ついで』でそんな事をやっている様じゃ、いつか自分を制御出来なくなりそうで怖い。
「そか。……ま、それじゃあそのうち」
「えっと、じゃ、下ですか」
「ああ。下からって事で、脱いでくれ」
わたしは頷いて、裸になる。―【遊び】のためにあそこの毛は剃っていて、だいたい滑らか。
……堂々と立っているのも恥ずかしいので、ぺたんと座る。
その間に彼はバッグから道具一式と、医療用のゴム手を取り出していた。
横には、彼女に使われていたのと同じ、ボックス。
「さて、色々つけるものはあるんだが……半日から一日なら、後ろはプラグだけでいい」
「……うん」
アナルプラグを3つほど並べる彼。わたしの調子によって、太さを変えるつもり。
「まあ、尿道には簡易カテーテル……前と、クリ○リスは何か希望ある?」
「希望ですか」
「特に希望が無けりゃ、『なにもしない』」
わたしは唸った。

435:名無しさん@ピンキー
10/05/30 00:25:49 kwgSuhKB0
つ④

436:393
10/05/30 00:34:18 kStW5fAY0
④どもー。3レスで収まる量だとキリが悪くて困る
―――――――――――
性悪男。
「ぬうー……それじゃ、ローターがいいです」
彼は頷いて、ローターを二つ、大小で取り出した。どっちもコントローラがついてなくて、無線式なのがわかる。
「そして、これを履く」
最後に出したのが、例の黒いラバー下着。普通のパンティなんかよりもかなり上まであって、おむつみたい。
腰の部分は同色の革ベルト付。穴は1個しかない。多分―わたしのウエストにジャストになっている。
そのせいで下がらないよう、腰骨の上で固定出来るようになっていた。
部分部分に穴が開いているのは、アタッチメントでも使えるのかな。
「サイズから穴の位置から特注だ。他のコには使えない。君のもの」
「おー……ほ、本格的ですね」
「別の事にも使えるから、粗末には扱わないように。終わった後、クリーニングして渡すよ」
「りょうかーい」
「よし、それじゃつけるから、四つん這いになってくれるか?」
「……うん」
そこから彼はまるで機械みたいに、冷たく鋭く真剣な目になって、わたしに器具を取り付けていった。
この目は好きだ。
わたしをヒトとしては見ていないけれど、モノとしては大切に大切に取り扱ってくれているのがわかる。
職人の眼力、みたいな。わたしは―作品。
アナルプラグが指でほぐされてワセリンを塗りこまれたお尻に捻り入れられて、
特に潤滑剤なんて要らない位には濡れてしまってるあそこに、大きい方のローターを滑り込まされ。
残りのローターを固定したラバー下着を履かせられた後、
前に空いている穴から、彼は慎重に慎重に、カテーテルを挿入してくる。
お尻だってそうだけど、異常な使い方をされるおしっこ穴―尿道だっけ。
そこが痛みじゃなく不快感を伝えてきた。

437:393
10/05/30 00:38:20 kStW5fAY0
すぐに、管が通って止められなくなったおしっこが流れ出して―、
チューブを通って例のボックスに流れ込んだ。お腹が少し軽くなる感じ。
結構溜まってたんだ。来る前に、お尻と一緒にしてきたんだけど。
股間からチューブが飛び出してボックスに繋がっている、変な格好にさせられてしまった。
立ち上がったりするにはボックスを外すか持つかしないといけない。
ぴっちりとしたラバー下着は、ラバーの割に柔軟性が無くて、アナルプラグを出そうといきんでも、
下着に抑えられてちっとも動かなかった。
「……よし」
一仕事終えた風で、息を吐く彼。
「……お尻、辛いんですけど」
彼が気を緩めたところで、わたしは言った。
お腹は空っぽだったはずなのに、トイレに行きたくてたまらない。
プラグは抑えられて動かないのは判っているのに、お尻が勝手に出そうとする動きをしてしまって。
「慣れてないだけだと思うけどな。もっと太いのだって入る筈だし」
「そりゃー、そうですけど。でも四六時中つけてるわけじゃないんですから!」
「じゃあ、終わる頃には慣れるだろ?」
「う」
そうだった……。これつけたまま、1日かあ。あの、トランクの中で。
「……ううう」
わたしの頭をぽんぽんと叩いて、彼は笑って言う。

「さ、次は頭だ。しばらくこの顔ともさよならだからな。いいか?」

「……いい、です、よ」
わたしは壊れかけのおもちゃみたいに、かくかくと頷いた。(ここまで)

438:名無しさん@ピンキー
10/05/30 00:58:24 m2pRqC0W0
超④

439:名無しさん@ピンキー
10/05/30 10:45:31 gqgbfp2m0


440:名無しさん@ピンキー
10/05/30 19:16:41 SIUHMOrK0



441:393
10/05/31 00:01:30 kStW5fAY0
「よし。それじゃまずは、耳からだな」
そう言って彼が取り出したのはさっきわたしが使っていたipod。
それに刺さる、カナル式のイヤホンをわたしの耳に入れて……。
何か粘土みたいなものをその上から詰めた。
更に、耳全体を覆うカバーみたいなものを被せられる。
音が消えた。
「……。……!……?」
わたしに向かって喋っている彼の声も、喋っているのがわかるぐらいで、ほとんど聞こえない。
「わかんないです。なに言ってるのー?」
彼は満足した様子で頷いてipodを何か操作した後、わたしに持たせる。
そして自分はヘッドセットを取り出して着けて―。
『や』
彼の声が、イヤホンから流れた。
『さっきの彼女の時は、ちょっと失敗でさ。俺の指示とかを聞かせる方法が無くて、色々困ったんだ』
「だから、これ」
『そ。電池はまだかなりあるから、心配しなくてもいいからな。
 このイヤホンつけてて大丈夫だったか?結構、カナル式って耳の形と相性あるような事聞くけど』
なるほど、だからさっきわたしがトランクに閉じ込められていたあいだ、これを使わせていたんだ。
わたしは頷く。
『OK、じゃあ続けよう。今度はこれ』
次に出したのは、ラバーの全頭マスク。何度か経験した事があるので、割と慣れている。
―と思ったら、鼻のところから、表裏に短いゴムチューブが伸びているアタッチメントがついていた。これは初めて。
鼻の中を軽く掃除した後、ゴムチューブを挿入しながらマスクをつけて……ゴムくさーい。
目・口以外のわたしの顔のパーツが、あっというまにラバーの奥に消え去ってしまう。

442:393
10/05/31 00:03:38 rrqizF7q0
次に彼は、オーラルマスクを取り出した。
『口を塞ごうか』
穴の部分は他の種類の開口ギャグみたいに、男の人のアレが入れられる大きさにはとてもなっていないけど、
歯を当てる部分がゴムみたいな素材で、かなり広く、複雑な形状に作ってあって、
歯全体を使って咥えられるようになっている。マウスピースみたいなものかな。
「……ん、あむ」
ゴム部を咥え込むと、顎の後ろでバンドが止められて、固定されちゃって―。
今度は、口を封じられた。
「はえれあいー」
『喋れないなあ。じゃ、お口は別の事に使うか』
彼はそう言って、片端が太くなっているチューブを出した。
『これを穴に入れる。深さは適当な量で自分で調節してくれ』
「あい」
渡されたチューブをマスクの口穴に入れようとすると、なかなか滑り込んでくれなかった。
大きさがちょうど良すぎて、上手くいかないんだ。
その様子を見ていた彼が口を出す。
『……そうだな、濡らせば入れやすくなるかもしれないなー』
「みうえ?ろーひょん?」
『そんなのより、自分の唾液でやるのがいいんじゃないかなー』
「うー!」
屈辱的な事を平気で言うんだからー!

443:393
10/05/31 00:08:12 rrqizF7q0
口穴から、つばをたっぷり絡めた舌を晒して、チューブをぺろぺろと舐めた。
「ん……ほん……んぁ」
彼がすっごいにやにやしてる。変態ー。ド変態め。
―人のことなんか全く言えなくて、すごく、あそこが熱くなっているんだけど、ね。
なんとなく、やる必要の無いチューブの中まで舌を差し込んでいるのを彼に見せつけて、
最後にしっかり濡れたチューブを口穴の中になんとかねじ込む。
「れきあした」
『はい、よく出来ました』
言う前に、次の―最後のパーツが既に用意されていた。
大きな、灰色の、保護材で出来た玉。それが前後で半分になって、置いてある。
わたしの頭を全て覆って別の何かにしてしまう、残酷なもの。
「おぁ……」
思わず、声が漏れる。
『まずは前から。位置を合わせなきゃならんからな』
「……うー」
こくりと、頷く。
彼はローションみたいなものをたっぷりと玉の裏面に塗りつけた。
よくみれば、玉の裏はそう精密な作りはしていない。顔の形がだいたいとってあるだけ。
多分…あの粘液で、わたしの実際の顔形との差を埋めるんだろう。
『さ、目にもお別れだ』
彼はそういって、目の上から、ゴムシートを貼る。
眼を保護するためか、ちょっと目に当たる部分がぬめぬめとしていた。
最後に見えたのは、彼の楽しそうな顔。
目も、消えた。
のっぺらぼう。
ここからは、わたしの感触と、だいたいの想像と、後からの補完。(ここまで)
――――――
次回は明後日の予定ー

444:名無しさん@ピンキー
10/05/31 00:11:34 TAHNBpPh0
つ④

445:名無しさん@ピンキー
10/05/31 02:30:25 o/CI5nrM0
顔面拘束萌え。


446:名無しさん@ピンキー
10/05/31 04:09:59 v9Tqgpbt0
つ④


447:名無しさん@ピンキー
10/05/31 04:46:25 I70ti1QF0
つ④

448:名無しさん@ピンキー
10/05/31 08:49:34 kcrIdrFS0
pinkオリキャラにスカのスレがあるようなんですがそのへんとかどうかな…
なんか続きが読めなくなりそうな空気で悲しい(TT)

449:393
10/06/02 00:26:03 IaPfUtoJ0
―*―
彼は、わたしに目隠しを終えた後、半球をわたしの頭に押し付けた。
わたしの顔から生える鼻と口のチューブを、半球に空いている穴に合わせて通す。
ぬちゃあ、とでも言うような感触を、顔全体にマスクごしで感じた。
「ん~~!」
気持ち悪いのか、良いのか。なんとも言えない感じに襲われる。
そして、片手で玉の前部を支えたまま後部を持った彼は、一気に仕上げにかかる。
それぞれのパーツにある凹凸を合わせて……何か弄った。
『今、何してるかわからないだろ?』
「……?」
『接着剤で、合わせ目を溶かしてくっつけてる』
わたしは竦む。
「あ、な、なんえ」
そこまでする必要なんて……。
『どっちにしろ再利用なんて効かないんだよ、この頭のパーツ。
 トランクに入ってる本体はなんとかなるんだけどな。
 ともかく、"これで取れない"』
「……!」

きゅっと。
お腹が、熱くなった。頭の芯も。

『こら。頭あんまり振るなよ、位置がズレるだろ。ピッタリ合わなくなると苦しいのは自分だぞ』
「……ほ、ほえあい?ほんろ?」
だって、あの女の人は。わたしの前の人は、取れたんでしょう。帰ったんだから。

450:393
10/06/02 00:28:42 IaPfUtoJ0
『いいや、取れるよ。でも―自分じゃ無理だろうなあ』
彼は嘲笑うように言って、わたしの手を取った。
『ここが合わせ目"だった"ところ。―わかる?』
彼に導かれた手の先が、保護材に当たる。もともとの自分の頭より、一回り大きなところ。
これが今のわたしの、頭。
指で探ると……接着剤のせいか、少し他よりつるっとしているだけで、分かれ目なんて全く無かった。
彼の手が離れると同時に、わたしは他のところも探る。
何も出っ張ったりしたところ無い、ただの玉。ざらざらした保護材の、頭。
もう、取れない。自分じゃ。
「や、おああ……」
涙が沸いて出た。
やだよう。そんなのやだ。
こんなに泣き喚いているのに、ひくひくとあそこが痙攣し始めている。
そんな自分自身も、いやなのに。
『喜んでるようで、嬉しいよ』
「……うっ、うっ」
彼はすすり泣くわたしをベッドに座らせて、落ち着くのを待ちながら準備をしていた。
そう、これでもまだ、終わりじゃない。始まってさえいない。

トランクと一つにならなきゃいけない。

『さて。それじゃ、立って』
「……う、ん」
手を引かれて、立ち上がる。股にぶら下がっているボックスは、彼がしっかりと持ってくれていて
重さは感じない。

451:393
10/06/02 00:30:02 IaPfUtoJ0
ゆっくりと一歩ずつ歩くと、つま先がトランクに当たった。淵をまたいで入ろうとすると、
最初とは違って、保護材の感触に足が包まれた。
『ゆっくりでいい』
わたしは頷いて、彼に導かれながら、身体を人の形にくり貫いた、保護材の中へ沈める。
あの女の人と同じ、体育座り。
頭の部分と同じ、ぬめぬめとした粘液の感触が、右半身に広がる。
保護材の中に納まってしまった部分は、まったく遊びが無かった。
肩も、胸も、お腹も。
腿から―膝裏、つま先まで。どこも、保護材に触っていないところは無いみたい。
彼はわたしの頭の位置を調節して、玉の半分を、ちょうど同じ大きさの窪みに沈める。
そして―。
わたしの頭に空いている穴三つを、それぞれのチューブに繋ぐ。
中からは何をしているのかはさっぱりわからなかったけれど、
わたしは口からしていた息が急に詰まるのを感じていた。
でも、知っていたはずの理由は、混乱していてすっかり忘れている。
「うう……?ふ、うあっへあう、お……」
『詰まってないよ。吸ってみな』
言われて、ちゅうっと吸い続けていると……液体が出た。
そこでわたしはやっと思い出していた。
これ、わたしの、おしっこ!

452:名無しさん@ピンキー
10/06/02 00:32:14 KQPyhsER0


453:393
10/06/02 00:40:56 IaPfUtoJ0
「お!ああああ!や!あ!」
『……鼻から息は出来るからな。吐くのは口から』
彼の、笑いを押し殺す声。
「うう……」
いわれて、鼻からしゅうしゅうと息を吸いだした。
―それでも、結構息苦しい、かな?
その後、左右の手足の間に、これもまたぴったりとした、小さな保護材が被せられた。
『さて、これで後は、保護材の半分を被せるだけ……なんだが。持たせておきたいものがある』
「……?」
『さすがに、色々と危ないところがあると思うだろ?こんなプレイ』
「うー」
彼はわたしに、コードのついたリモコンを握らせた。
それが離れないようにか―テープでぐるぐると巻いて、手の平に固定する。
「?」
『今ちょうど、人差し指のところにあるボタンを押す』
「……ん」

ぶぶぶぶぶぶ。

「……!!!!」
『押すと、ローターが動く』
「んー!んー!んー!」
ジャストフィット。
ラバー下着のローターの固定ポケットは、特注だけあって完璧で、わたしのクリ○リスを強烈に刺激した。
もうひとつ、中に挿入してある大きい方も、入り口の辺りでぶるぶると暴れる。
「んおああ!や、やえええ!」

454:393
10/06/02 00:45:02 IaPfUtoJ0
あんまりにもふいうちすぎて、声を我慢するのさえ出来ない。
半分叫びながら、パニックになりながら、おもいきり感じていた。
『もう一度押す』
「ん!ん!……んんんあ~~!!!」
更に、振動が強烈になった。
やだ、いく、いく。
真っ白!頭がぁ!
空気もたりな…あっ、口の中に、おしっこ出ちゃっ…!
わたしは完全に、パニくっていた。
『―と、最大振動になるわけ。切るのはもう1回押す』
「……ふっ、あっ……あっ……はっ、はっ、はひっ」
こんな、典型的な、罠に……。
もう怒った。
怒ったからって、もう何が出来るって訳じゃないけど。
『じゃあ次。2番目のボタン。そう、中指のだ』
「……」
もう、騙されないんですからねー!絶対ボタンなんて押してやらない!
『おーい。他、何にも仕込んでないぞ』
「……ほんろぉ?」
『本当。だって他にローターとかバイブとか、仕込めないだろ。頭?頭震わすのか』
「……むー」
仕方なく、押す。
すると、微かな振動が身体に伝わってきて……口に、水っぽいものが流れ込んでくる。
一瞬、またおしっこかと思って身構えたけれど、そうじゃない。普通においしい。スポーツドリンク?

455:393
10/06/02 00:51:01 IaPfUtoJ0
『喉が渇いたらこれを押す』
「あい」
ずいぶん優しい措置なことで。
わたしはてっきり、喉がいくら渇いても、おしっこしか飲むもの無いと思ってたのに。
『それから3番目。押してみてくれ』
押すと、詰まっていた口が急に楽になった。
「ほあー」
新鮮な空気だぁ。沸騰しそうになっていた頭がすっとする。
『3番目は、携帯のボンベに繋がってる。苦しかったりしたら使ってくれ』
「……いあも、いきぐるひいえふえお」
『ああ、今苦しかったら遠慮なく吸ってくれていいぞ。こまめにボンベは取り替えられるようにしてある。
 量販品じゃ、さすがに中身が少なくてな。予備は沢山あるから心配しないでいい。もし苦しいのに空気が出なかったら、4番目だ』
「おんあんえあ?」
『4番目はアラーム。色々危ないと思ったら押す。俺が気付く。試験だ、押して』
4番目を押す。―すぐに彼の返事。
『問題なしと。4番目のボタンは……まあ、緊急用だ。暇だからって、遊びで使わないようにな』
「あーい」
『絶対だぞ?』
「うー」
そんな、どこかのコントみたいな言い方しなくても。
そして彼はわたしの手の位置を直して、保護材のスペースに収めると。
残りの半身に向かって―用意していた、残り半分の保護材の塊を被せた。(ここまで)

456:名無しさん@ピンキー
10/06/02 00:58:08 EI8GlCi20



457:名無しさん@ピンキー
10/06/02 11:37:30 nR2VlDgk0


458:名無しさん@ピンキー
10/06/02 14:12:12 TS9YS1y6P
支援について
同一IPから3回連続でレスをすると投稿制限が掛かってしまいます。
3レス分投下された後にレスを書くと制限が解除されるので、
作者さんを助ける事になります。しかしやり過ぎは禁物    ←
※④→支援と言う意味、荒らしてる訳じゃありません

無駄に消費するのは控えましょう

459:名無しさん@ピンキー
10/06/02 15:11:48 WQhHElv70
>458
いやしかし④の数が多いほどその回のエピソードに萌えた証拠であるのも事実。
ただ
( ´_ゝ`)<フーン
と思えばそれ以上④など書き込まずに次の投稿まで放置すれば良いわけで、
思わず④してしまうのは、作者の励みになってそれはそれで良いのでは?

ちなみに3回投稿規制は④で解除される時もあれば時間を待たないと無理な時もあるよ。


てなわけでボール頭部モエス。
URLリンク(www.houseofgord.com)
URLリンク(www.houseofgord.com)
本編とマテリアルは違うけど、イメージの元にドゾー。

460:名無しさん@ピンキー
10/06/03 00:39:18 WMCuNsS50
今日は無いのかな
wktk

461:393
10/06/03 00:46:16 GCLL8UfW0
>>460あるよー。夜に投下するけど時間帯指定は出来ないのであしからず
――――――――――――――――
「……!んん……」
一瞬、大きな布団が落ちてくる錯覚をしてしまうぐらいの、ろくに声も出せない圧迫……感。
リモコンを触るために、握るだけのスペースがある、右手以外、一切動かなくなった。
動こうとすれば、保護材のしっかりした弾力が押し返してきて。
ううん。
押し返すだけじゃない。身体に、全体的に圧力がかかる。
ああ。
わたし、ただのトランクの一部に、なっちゃった。
モノだ。ヒトじゃないよお。
「ああ……はあぁ」
溜め息とも喘ぎともついかない吐息。
動かせない体が痙攣して、軽くイく。
上の方から、さらに圧力がかかった。
『今、蓋を閉めた』
「んん……ぁんん……」
言葉にもなっていない声が、喉からもれる。彼にはたぶん、聞こえてない。
……聞こえてないよね?
『立てるぞ』
「ん……ん~~~?」
重力の方向が変わって……トランクが、直立した。
「……あえはぁ…」
座り心地は、一切動けないことを除けば自然で無理の無い形なんだけれど。
重力のかかったアナルプラグが、お尻を突き上げる。
今や、わたしは。
リモコンを握ったり離したりするだけの右手と、アナルプラグに貫かれるお尻と、蕩けかける脳。
それだけで存在する、へんな生き物になっていた。

462:名無しさん@ピンキー
10/06/03 00:47:33 aDPpksje0
>>461
ノ④

463:393
10/06/03 00:48:42 GCLL8UfW0
―わたし……トランクが、動き出す。
ごとごと。
ごとごと。
ごと……ガタン!
「あおっ!」
衝撃。
アナルプラグが、自己を主張する。
玄関に下りたのかな。
もう一度、今度は小さなものを跨ぐような感じで振動が襲った。
お尻、つらいよう。トイレいきたい。出したい。
あ、トランクが、そんな事しないよね……。
外に出たらしく、「ごとごと」が「がらがら」になる。
「んおん……おん……」
彼がわざとやっているのだろう。スピードが速くなったり遅くなったりする。
それに合わせて、お尻の刺激が変わって……。
自慢にもならないけど、いままでの【遊び】で、お尻で感じたことって無かった。
もちろん、弄られたり、ちょっと拡げられたりするのには慣れっこではあったんだけど。
そのお尻が、むずがゆさを武器に、わたしの性感帯に成りあがろうとしていた。
だって、しょうがないじゃない。今わたしの身体、感じるトコそこしか無いんだもん。
そのうち、エレベーターらしい段差に乗りかかる。
最初、トランクだったあの人みたいに、わたしも「おあんっ!」っていう大きな声を上げてしまった。
あの時の彼女の声は、わたしにも聞こえたんだから―多分、彼にも聞こえている。
まだ今はいいかもしれないけれど、人のいる場所でこんな声あげないように気をつけなきゃ。

464:393
10/06/03 00:50:30 GCLL8UfW0
少し重力が変になった後、また段差を乗り越えて、「がらがら」が始まった。
……ちょっと慣れて来た。
身体が動かなくても―中の、筋肉は少し動く。
ほんの少しだけ、トランクの中に浮かぶ、わたしの輪郭がはっきりとした。
「……ん……ん」
でも、それを使って何が出来るかといえば。
「がらがら」と、彼の速度の変化に合わせて力を入り抜きして、お尻への刺激を大きくするだけ。
きゅっとお腹に力をいれると、プラグがほんのちょっとだけ外に出てラバー下着に引っかかる。
脚を突っ張ってお尻を保護材に押し付けるようにすると、出た分が押し戻されてしまう。
ミリ単位の、プラグの上下動が、せつない。
がらがら。「ん……」
がらがら。「んー…」
ガガッ!
「んホっ!」
急に、振動が無茶苦茶になった。
ガタン、ゴッ、ガガッ、ガン!
「あヒ、んグっ、んん、え゛ッ!」
ひどいよ。どこ通ってるの……。ただの荷物でも、もっと大事にしてよう。
そんな事を思うけど、何もできない。
後の話では、マンションの入り口前の綺麗に舗装されたところに車が止まっていて、
脇の砂利道の上を動かすしか無かったそうだ。―迷惑な事で。
そのうちその酷い道を超えて、「がらがら」がまた始まった。
ただ、今度はちょっと荒くて、ところどころでイレギュラーに跳ねる。
一般道と、歩道のアスファルト。
小石で跳ねるたびに、声を上げてしまった。

465:393
10/06/03 00:52:54 GCLL8UfW0
『さて。どこに行くか』
彼が、ぽつりと喋った。
『ま、とりあえず買い物か』
……わたしの返事なんか、全然期待してない喋り方。
わざと聞かせているんだろうけど、寂しい。相談してよう。頑張って答えるから。
わたしの思いなんて露知らずで、彼はまたトランクを引き始めた。
どこへ買い物に行くのかな。まさかスーパーとかコンビニでも無いだろうし。
買い物とか遊びなら―地下鉄に乗ってしばらく行ったところにある市の中心部とか、
わたしはよく行くけれど。
でも、そこは間違いなく、人のいっぱいいるところ。
みんなの目に、このトランクは―わたしは、どう映るのかな……。
ガタンッ
「あふぉっ……んあぁん!」
考えかけていたものが、お尻への衝撃で吹き飛ばされた。
『……くっ』
彼が笑いをこらえてる。
こんなんじゃ、街中で大声あげちゃうよ……。(ここまで)
―――――――――――――
準備編終了ー。次からお出かけ編です。

466:名無しさん@ピンキー
10/06/03 01:12:29 tZXBMwqp0
キタキタ!
 (*゚∀゚)=3ムッハー! ④



467:名無しさん@ピンキー
10/06/03 01:41:35 nc2LZ0Y50
つ④

468:393
10/06/03 23:50:43 GCLL8UfW0
―*―
しばらくして―。
予想した通り、地下鉄の構内に下りるらしいエレベータの重力が、身体にかかった。
アスファルトから、駅の床のタイルへ。
「がらがら」が「ごろごろ」になる。
「はふ…」
ちょっと楽。
そこから、またエレベータで下りて少し動いた後。
『―よっせ、と』
トランクが止まって、彼の声がした。
『ちょうど行ったところだな。しばらく待たないと。
 ―今は誰も居ないから、返事してもいいぞ』
「んー」
あ、ずっと無視で荷物扱いって訳でもないんだ。
優しい。
『もうちょっと大きくてもいいかな、声』
「うー!」
『そうそう、それぐらいなら聞こえる』
なるほど、これだと外に聞こえちゃうわけだ。逆に、気をつけないと。
『ちょっと時間があるな……』
その声に楽しそうな響きがある事に気付いて、聞こうとする前に―。
ぶぶ……と、ローターが緩く震え始めた。リモコンは触ってないのに。
「ひおっ!」

469:393
10/06/03 23:52:35 GCLL8UfW0
『ま―こっちでも楽しめる様にはしてあるんだ』
「んっ……んんっ……んっ!ぁんっ!」
『聞ーこーえーたーぞー。地下鉄の間はずっと動かしておく。
 予想はつくと思うが、そっちのリモコンじゃ切れないからなー』
「あー!いおいおー!」
優しいのとか、撤回。やっぱりこういう酷い人だ。いちいちからかって……。
うう。
きもちいいよお。
『ほら、人が来た。そろそろ地下鉄も来る』
「……!」
慌てて、声をかみ殺した。
間もなく、大きなものがやってくる圧力と、地面の振動を感じた。
一瞬、身体が浮いて、彼の『んがっ』っていう掛け声が同時に聞こえる。
『結構混んでんなー』
彼の呟き。
そんなに人がいるんだ……。
人の気配みたいなものは、この保護材とトランクに阻まれてしまって、感じないけれど。
緊張して身体が硬くなったからか、クリ○リスのローターが、いっそうダイレクトに
当たるようになった気がする。
「……んっ」
声が、漏れてしまう。止めなきゃ……。

470:393
10/06/03 23:53:42 GCLL8UfW0
地下鉄が動き始めた。
彼はわたしを車両に対して横に持っているらしくて、縦に引かれていた時とは全く別の
感触が身体を襲った。
電車のスピードが変わったときにかかる圧力が、横から来る。
そのバランスを取ろうとして身体に力が入るせいで、プラグがぐりぐりと、
捻るようにほんの少しずつ動いていた。
お腹を、腸の中を、かき回されていた。まるで、何時間も煮込まなきゃいけない料理みたいに。
「んあ……ん……んんっ」
止めらんない…よう。
「……んぃっ!ぁん!くふ……」
その上、ふいにお尻の捻れとローターとの波長が合う時があって、気持ち悪くて。
ちょっと大きな声を出してしまう。
地下鉄なら……あんなうるさい中で、わたしのくぐもった声なんか、聞こえるハズ無い。
そう自分に言い聞かせていたけれど。
実際、隣の人あたりなんか―聞こえていたのかもしれなかった。

471:sage
10/06/04 00:06:07 TJexX30c0


472:393
10/06/04 00:14:56 K2KjifKE0
わたしの住んでいるところとはまた別の路線だから、はっきりとは知らないけれど、
乗ったところから市の中心部までは、だいたい2~30分もかければ到着する。
そんな短時間なんて、メールでも書いてるか、本でも読んでるか―。
それであっという間に過ぎるはずの時間。
なのに、今のわたしには果てしなく、その数十分が長かった。
ローターでゆるゆると気持ちよさを責め立てられて、お尻のプラグの太さが
じわりと脂汗を浮かばせる。
それなのに、地下鉄と来たら―。
いちいち止まって発車して、お尻をかきまぜようとしてくる。
停車。発車。
停車。発車。
停車。発車。
むしろ走っている時の振動の方が、よっぽどお尻にはマシだった。
「ほまんらいえおぉ……うぇぇ」
5、6駅を越えた辺りから頭がもうろうとして、わたしはぐずっていた。
鼻水が鼻の中に溜まり始めて、苦しくて、やってられなくもなって。
『っと、下りるか』
ふいに、彼の呟きが耳に入る。
すぐ後に地下鉄が減速して、トランクが彼の手で動かされる感じが戻る。
乗ったときの様に、彼のふんばり声と一瞬浮く感覚がして、「ごろごろ」が始まった。
やっと、終わった……。
「ふっ、ふう……ずずっ」
鼻水をすする。
ごちゃごちゃになった感覚が、全然戻ってくれない。動き続けてる筈のローターも全然わからなくて。
酷かったよぉ、と彼に訴えたかった。(ここまで)

473:名無しさん@ピンキー
10/06/04 00:53:11 kOAX7B010
最初プラグ入れてただ放置かと思ったけど、プラグちゃんと主役級で、断続的な切なさが出ててイイスね。
アナルスキーなんでこれはたならんです④

474:393
10/06/05 00:57:12 M0Eopfix0
しばらく引かれた後、ふいに動きが止まった。
彼が声をかけてくる。心配そうに。
『……だいぶ泣いてたな。大丈夫か?』
「ひゃあぁ!」
声聞こえてるじゃないですかー!
しかも泣き声ってなんかホラーじゃないですかー!
やだー!
『隅の方だから、今は誰も居ないないよ』
「あんあり、らいよううや、らいれふ……ぐすっ」
『……そうか。地下鉄は合わなかったみたいだな。帰りは別の方法考えよう。
 休憩していくか?』
「うー……おえあいー」
『じゃあ、喉乾いたら2番目な』
「あーい」
言われて思い出した、リモコンの存在。
確か、スポーツドリンクが出てきてくれるんだった。
中指の辺りの、2番目のボタンを押す。すぐにちょろちょろと口に液体が流れ込んできた。
ぬるいけど、適当に甘くておいしい。
「……♪」
あー、癒されるぅ。
ついでに、合間合間に3番目のボタンで、酸素も補給する。
さっきもこれの事忘れずに、こまめにやってたら少しはましだったかな。
そんな事を思いながらコクコクと喉を鳴らしていると、ドリンクが止まってしまった。
ボタンを押しても出てこない。故障……?
「……?あおー。あおー!」
『ん、どうした?』

475:393
10/06/05 01:00:13 M0Eopfix0
「みう、ろまいまひは……」
『水が止まった?……あー』
彼が溜め息をつく。
『あのな、飲みすぎ。ペットボトル1本分も一気に飲むなよ。後に予定してたのに……』
「?」
『もうちょっと楽しい状況で説明してやりたかったって事。
 まあ、仕方が無い。ドリンクは品切れ』
「……えー!?」
ちょっと、そんな。これだけじゃ足りるわけがないよ。
ただでさえ、保護材に包まれて熱くて汗だらだらで、その上から脂汗やら涙やら流してるのに。
『足りないって思っただろ?いつでも外側から補充は出来るようにしてあるから、
 そこの自販機で何か買って、中にあるボトルに注ぎ込めばいいんだ』
「かっへよぉ!」
まさか、悔しければトランクなわたしに買えとでも言うんじゃないよね。
『自分で出したもの、全部飲み干したら買ってやるよ』
出したもの。出したものって言うと……。
「―お、おひっこ!?」
『そ、自分の小便。吸えば飲めるだろ?
 今ボックスに有る分が無くなったら入れてやる。資源は大切にしないとな』
「……ひろい!」
酷すぎるってば!
『飲めないようなら干からびるなあ。それに早く飲み干さないと、
 今たっぷり飲んだ分も溜まるなあ?ペットボトル1本分。余計辛くなるよなー』
「ううー……わかり、あひた」

476:393
10/06/05 01:03:05 M0Eopfix0
彼に畳み掛けられてしまった。
まあ、おいしいのをいいことに一気に飲んでしまったわたしが悪いんだけど。
責任を感じたからって、生理的嫌悪感が拭えるかって言うと、そうでもなくて……。
積極的に飲める人なんて居るのかなあ。
仕方なく観念して、わたしは口から繋がるチューブを吸い始める。
……さっきの甘いドリンクと違う、しょっぱい飲み物。わたしのおしっこ。
天国と地獄。
「……んっ、くっ」
『さて、そろそろ行くか。ボックスが空になったらこっちでもわかるから、
 ドリンクはその時な』
「ん、うん……んっ」
トランクがまた動き始める。地下鉄のタイルを動く「ごろごろ」。
ごろごろ。「んっ……んく」
ごろごろ。「はふ……」
ごろごろ。「ぷは。……んっ」
―なんとなく。なんとなく、なんだけれど。
規則正しく敷き詰められているタイルの振動と、ローターの機械的な緩い動きに合わせて、
ポンプみたいにボックスからおしっこを飲む。
まるで自分がその行動をするためだけの、機械みたいに思えてくる。
トランクの中に収められた機械。それか……トランクそのものの機構。
そう考えてしまうと―なんだか、おしっこの味も気にならなくなって来て。
さっきの地下鉄に比べたら、かなり気持ち良いような。
また酷い環境に置かれる位なら、このまま「ごろごろ」がいいな。
ずっとこれがいい。
なんて……思い始めていた。(ここまで)

477:名無しさん@ピンキー
10/06/05 01:08:15 f/JaYFdx0
しえーん④

478:名無しさん@ピンキー
10/06/05 11:08:34 xeaPLpFY0


479:名無しさん@ピンキー
10/06/05 23:56:47 2FmpbuzX0
つ④

480:393
10/06/06 01:19:54 fp40eLPe0
―*―
エレベータで上がる感触がして―いよいよ外かと思って、
アスファルトの「がらがら」に身構えていると、まだ「ごろごろ」が続いた。
ああ、そういえば中心街は、駅からだと繋がってる地下街を通ったほうがいいんだった。
ごろごろ。
ごろごろ。
ごろごろ。
「んー……ぁんー……」
お尻も、あそこも、身体全部。
「ごろごろ」が気持ちよすぎて、じわじわと昂ぶってしまって、もどかしくてたまらない。
このままイくことは出来るかもしれないけど、いつになるかを考えたら我慢できそうになくて。
お尻のプラグを動かしたい、力の限りで。
彼に「ローターもっと動かしてくださいぃ!」って訴えたい、大声で。
当然、どっちも出来ない。
もどかしいよー。
イきたいよー。
イかせてよー。
生殺しだよー……。
かちかちと、1番目のボタンでローターが強くなってくれないかと空押ししてみる。
やっぱり駄目。
機械的におしっこを飲む。それしか出来ない。

481:393
10/06/06 01:24:06 fp40eLPe0
「……んく……ん?」
出なくなった。やっと終わったぁ。
さっきのドリンクと合わせて、ちょっとお腹がたぷたぷ。
もうちょっとゆっくり飲んでも良かったかな。
それと同時に、彼が言う。
『飲み終わったか?ちょっと待ってくれ……っと、すみません』
ボン!横から衝撃が来る。人の足が当たったらしい。
やっぱり、人が沢山いるんだ。
当然だけど。
斜めに動いたかと思うと、トランクが止まる。頭の前の方から、軽い揺れを何度か感じた。
『よし、終わった。今度は考えて飲めよー』
「んー」
またトランクが転がり始めて―。
ごろごろ。「…んっ」
ごろごろ。「んふ、んふ」
ごろごろ。「ん、ん、ん、ん、ん、ん」
動けないながらに、身体を揺すってしまう。
イきたいー。
でも出来ないー!足りないー!
脳が煮詰まるー!
『……。止めとくか』
ふいの彼の言葉と同時に、ローターが、そのゆるゆるとした振動も止めてしまった。
「あっ!ひょっろ!……ぁ……」
『やっぱりな。聞こえたぞ、物欲しそうな今の声。そんなんじゃないかと思った』
全部読まれてるう。

482:393
10/06/06 01:27:50 fp40eLPe0
間もなく、身体が横になって、機械的な加速を感じた。上りエスカレーター。
「ごろごろ」の感触がちょっと変わる。地下街から、また違う建物に入ったみたい。
上りエレベーター。
ぐうっと上から重力がかかる。
上った先で、トランクが止まった。
……動かない。
彼の声も無い。
ううー。
「ごろごろ」だけじゃ、お尻だけじゃ足りないよー!
おまけに止まってたら生殺しどころか、トーンダウンしちゃう!
さっきのが良かったのにー!
って、大声で叫びたい衝動を抑えていると、彼が何か喋り始めた。
『……あ、これいいね。値段……うお、結構よろしいもので』
独り言……?
『うん。そうそう、あのブランド。だけどさ、あんまりこの時計だと―』
誰かと話してる。
あ、そうか。何かの店にいるんだ。相手は店員さんかな。
『……ん?ああ、デカいトランクでしょ?いいや、旅行じゃない。そうだな、仕事での機材とかね』
わたしの事に話が……。
『んー、確かにね。人入れそうだよねー。入ってみる?小柄だし多分余裕じゃないかな、君』
「ちょ……」
思わず、声を漏らした。しかも相手は女の子?ナンパ!?

483:名無しさん@ピンキー
10/06/06 01:38:40 ivplHxbR0
つ④

484:393
10/06/06 01:45:28 fp40eLPe0
『ははは、そりゃそうだ、趣味悪いよな。―あ、それじゃこれ貰えるかな?』
そして、会計が終わったのか、またトランクが動き出す。
少し間があいて、
『フラれた』
という彼の声がした。
「……むー!」
わざと聞かせてたのはわかりきってるけど、腹が立つ。
もちろんわたしが彼を独占できる関係じゃないのはわかってるけど、今ぐらいは。
『大丈夫、トランク入りたいなんて変な子は、ほとんどいない。
 特にこんな荷物扱いされて喜んでる様な子は』
「……うー」
そうはっきり言われちゃうとなんとも。変な子……。
『ところで。さっきローター止めたのは、声がちょっと漏れすぎてたから切ったんだ』
顔が熱くなる。
そんなに……聞こえてた?
『泣くのはまあ、仕方ない。だけど感じてる声を抑えられないなら、
 俺も色々と考えなきゃいけないが―』
「ら、らありあふよう!」
『我慢出来る?』
「うー!」
『よし、良い子。それじゃ、自分のリモコンで遊んでいてもいい。
 ただし―いくら良くても、大声出したりしたら……』
「……」
『そうだなあ……お仕置きで、「ちょっと苦しい事」でもするかな』

485:393
10/06/06 01:50:18 fp40eLPe0
苦しい事―何を思いついたんだろう。
彼のやりそうな事に見当もつかないまま、わたしはリモコンのボタンを押した。
ぶぶぶぶ。
「……っ」
きたぁ!口に収まっているゴム塊をかみ締めて、声を必死に抑える。
「んっ……ん、ん!」
『ま、今は聞こえないな』
彼が動き出した。念願の、「ごろごろ」+ローター!
「……っ、……ん、……ぃ!」
ごろごろ。ごろごろ。
エレベーターで下りる。
ごろごろ。ごろごろ。ごろごろ。
だんだん、昂ぶって。でもこれじゃ足りない。リモコンのボタンを、もう一度押した。
ぶぶ…ヴヴヴヴヴ!
「……ひっ!」
身体が暴れる。海老反りになりたい。股間を突き出して、とても卑猥な格好で、大声出して……

イきたい!
イける!
イく!

「あはぁっ……んふあぁ!」
びくりと、保護材の圧力を跳ね返すみたいに身体が大きく痙攣した。
「……はひっ……はっ」
息切れた身体を、必死に空気を吸って落ち着けようとして―空気が足りなくて。
3番目のボタンを押して、精一杯酸素を吸った。
すごい―良かったぁ。
って、いつの間にか動きが止まってて。
あ。大声、出しちゃって……。

486:393
10/06/06 02:02:30 fp40eLPe0

『……なんつーか。5分も人の言いつけ守れないってのは、子供かよ、君は』

「え、あ」
彼の呆れた、ちょっと怒った声。
『人が居なくて運が良かったけど……あれか、放置して俺に逃げて欲しいのか?』
土下座でも足舐めでも、なんでもして許してもらいたいところだけど、こんな身体じゃ無理だよう!
「ご、ごえんあはい」
猫撫で声でなんとか……ならないよね。
『いや、外への防音対策が弱かったから、俺も悪い。俺も悪いが、君がここまで声あげるってのはな。
 普段なら恥ずかしがって声小さくなる方だからな。
 ……外って緊張感が足りない?でも外を連れまわされているって、わかるだろ?』
―うーん。
言われてみれば、このトランクが外からの情報を遮断しすぎてる。
まるで、無人の街を歩いているような感触にさせられてしまう。
わたしからの声はこんなに簡単に彼に、外に漏れてしまうのに。
この事、伝えなきゃ。
「……あお」
『ん?』
「おこか、はあへうおこ……ふえへっへ、くあはい」
『話せるところ?―わかった』
そう、わたしの直前の彼女のだって、彼は実験って言っていた。
わたしのこれだって、一発で完璧になんて行ける筈が無いんだ。
まだ時間はあるんだから、精一杯楽しめる方法を考えるのは悪いことじゃない、よね。
『しかしまあ、どっちにしろ後でお仕置きだな、これは』
「うぁう……」(ここまで)
――――――――――――――――――――
『わたし』が焦らされイってる割に細かい事考えてるのは、実際余裕ありと思っといてください。
追い詰めきれるものやら。

487:名無しさん@ピンキー
10/06/06 02:10:55 fhJ900ti0
毎日ご苦労様です。楽しいやらかわいいやら窮屈やらエロいやら。
楽しませていただいてます。

>393
ワロタつ④

488:名無しさん@ピンキー
10/06/06 15:38:52 vwh0Z+cK0
つ④

489:名無しさん@ピンキー
10/06/06 16:44:57 k4ur0zko0
今回はとりあえず目いっぱい追い詰めない代わりに、次回は防音対策を
強化したとか称してもっとぎちぎちにしてみるとか
次回があるのかしらんけど

490:393
10/06/06 23:10:51 fp40eLPe0
『わたし』の話はこれ限りの予定ー。続けると設定やら因縁やら積もらせちゃうので。
――――――――――――――――――
―*―
広い多目的トイレに連れていってもらったわたしは、枷を嵌められた口で、
頑張って言いたいことを伝えた。
傍から見たら、奇妙すぎる光景。
男の人がトランクと、真剣な顔して話し合っているんだから。
『なるほどな。外の情報が俺の声だけじゃあ不満……わからなさすぎると』
「うー」
『そうか。……よし、思いついた。このままでなんとか出来る。
 家電屋に行くから、移動するぞ』
彼の声が、だいぶ明るくなった。わたしもちょっとほっとする。
『それから、なんとかなるまでローターは禁止』
「うぁ!」
ま、まあ、さっきイけたから、いいですけど!
『お仕置きも無くさないからな。あれはちゃんと言ったのに守らない罰だ』
「むぁう!」
あ、甘んじて受けますよう!
『ま、そんなところだな。―よし、しばらく完全に荷物でいてくれよ』
「……あい」
移動が始まる。
ごろごろ。……ローターが無いから、お尻がせつないぐらい。
「んふ」
その後、段差を乗り越えたかと思うと、「がらがら」が始まった。
アスファルトの振動。外だ。

491:393
10/06/06 23:15:06 fp40eLPe0
行き慣れた、市の中心部の光景を思い出す。今は、昼下がりか夕方か―。
時間の感覚なんて、とっくにわからなくなっちゃってる。
どっちにしたって人が沢山で、こんなに大きくて重いトランクは、
引いて動かすにはきついはず。
予想した通り、動きがかなり不規則だった。
急に止まったり、動く方向が変わったりするし、
人の足もたまに当たる。
歩道から交差点へ降りるらしい段差も、お尻への衝撃が辛い。
無理矢理に声を押し殺しているから、余計に厳しくなってしまっているけど。
それでもわたしの話を聞いて何か工夫しようとしてくれてる彼の行動が嬉しいので、
我慢する。我慢出来る。
そのうち―。
三たびの「ごろごろ」。
家電屋に入ったらしい。
上りのエレベータ。
『マイク、マイク……お、あった』
彼の呟き。
そのまま彼に引かれていると、床の感触が変わったところで、動きが止まって。
イヤホンから、『がざっ』という、大きな雑音が響いた直後。

《あー。あー。聞こえるかー。また今トイレだー》

酷く大きい、割れた彼の声が耳に叩き込まれた。
「おあああ!おっひ!おっひいえうう!」
《っと、すまん。…………ぅだ?》
「きこえらい」

492:393
10/06/06 23:18:55 fp40eLPe0
《じゃ……これぐらいか。俺の声以外は?》
「……ぁ、いおいお、きこえあふ」
雑音が多いと思ったら、これ、外の音なんだ。
《ま、スカイプ通話用のスタンドマイクだからそこまで性能は良くないけどな。ちょっと外出てみるか。
 俺のヘッドセットはこのマイクと切り替えでないと使えないから、それだけわかっといてくれ》
「うー」
トランクが動くと同時に、マイクが《がらがら!》って音を立て始めた。
トランクの車輪の音、大っきいんだなあ。
そして、トイレを出ると。
ざわ―!
マイクでくぐもった、音の洪水。
家電屋のテーマソングが流れる。
人の声。
《……しゃいませー。こちらの……》
《ねー。かわないのー?》
人の声!
《あ、店員さん店員さん。これ……》
《やだー!きゃははは!》
人 の 声 !
「ひっ……」
今までなかなか感じなかった感情が、一気に襲ってきた。

怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。

「ぁっ……ひは……」
息が詰まった。

493:名無しさん@ピンキー
10/06/06 23:40:30 fhJ900ti0



494:393
10/06/06 23:47:07 fp40eLPe0
なんでさっきまで、あんな声を出せていたんだろう!
こんな―。
こんな中で、もし、外に声が聞こえて、彼にこのままおいてけぼりにされたら。
嫌。嫌。嫌。嫌。嫌。嫌。
絶対イヤ!
彼に助けてとすがりつきたくなるけど当然出来ない。声も出せるわけが無い。
ヘッドセットからマイクになったせいで、彼の息遣いも小さな声も、ほかの音に紛れている。
彼が今、わたしを引いているのかさえわからなくなった。
本当は誰か、別の人が引いてて―。
無い。それは無い!いや!
恐慌に陥りかけて―少しだけ残った理性で、わたしは3番目のボタンを押した。
口から、新鮮な空気が入ってくる。
深呼吸。1回。2回。3回。
「は……ふ」
相変わらず―怖さで心臓は跳ね踊っているけれど、少しだけ落ち着く。
ドリンクで乾いた喉を潤して―もう少し、落ち着く。
そんな事をやっている間に、家電屋から出てしまった。
BGMが消えて、人の、今まで以上の大量の人の声が襲ってきた。
悲鳴をあげたくなるのをぐっとこらえる。
殆どそこから動かないうちにトランク度止まって、がざがざという音がして―。
《どうだ?》
と、雑音の中から彼の声が目立って聞こえた。マイクに顔を近づけているみたい。
ほんの数分のはずなのに、とても久しぶりに思えた彼の声で、涙がにじむ。
「ぉぁぃ……」
とても、彼に聞こえるような声が出せない。だってそれは外に聞こえる大きさってことで……。

495:393
10/06/06 23:55:16 fp40eLPe0
《……。気絶してないだろうな?アラーム押せる?》
彼が訊いてくるので、4番目のボタンを押した。
《よし、いいね。怖い?》
……当然だよう。
返事は、アラームでいいのかな。
《ん、まあ、そりゃあそうだ。さっきから何も声出してないものな。我慢出来てて、偉いよ》
優しい言葉。
ゲンキンなもので、それだけで結構落ち着いてしまった。
《さて―結構時間食ったな、遅れ気味だ。夕飯食べるか。店を予約してるんだ》
「ぁーい」
彼には聞こえないだろうけれど、返事をする。
トランクが動き出す。
がらがら。
偉いって褒めてくれたせいかちょっと嬉しくなって、すこしぐらい跳ねても耐えられる気分。
怖いのには変わらないけれど、警戒はしたままだからよっぽどの事が無ければ、大丈夫。
例えばローターを彼が動かし始めるとか。
―意地悪だしそのうちやりそう。
でも、ご飯かあ。
そういえば朝にちょっとお腹に入れたぐらいで、お腹減ってはいるよね。話題が出て初めて気づいた。
おいしいものだといいなー。
食事の事考えているだけでも、だいぶ心に余裕が持てる。
……あれ?
そういえば……わたしって何か食べれるの?こんな状態で?(ここまで)
―――――
明日はお休みー

496:名無しさん@ピンキー
10/06/07 01:41:07 XTz70ifg0
乙つ④

497:名無しさん@ピンキー
10/06/08 20:00:50 y7Lt7PWNO


498:393
10/06/08 23:45:48 S886aeK60
しばらくトランクを引かれて―。
段差を乗り越えて、地面の感触が変わる。
同時に、外音も一変した。
落ち着いた雰囲気。ジャズらしいものが流れてる。ここが予約してるお店みたい。
《どーもー》
《お、来た来た。待ってたぞー。予約の時間より遅かったな?》
知らない男の人の声。
《ちょいヤボ用で。いいじゃないか、席も空いてるし》
《……さっき団体さんでどっと帰ったトコだよ》
《嘘くさいなあ》
《不景気だからどこもギリギリなのにはかわらねえや》
相手は、店員か店主か。とにかく、彼と親しいらしい。
……なんかわたし、おいてけぼりだな。
《で、そのでっかいスーツケースは何?旅に出るのか》
《いーや。面白いモノが入ってるだけだよ》
《そこまで言って教えねえとか言ったらブン殴るぞ》
嘘です嘘です!わたしなんかおいてけぼりにしといてください!本当!お願いします!
《見せないよ。ってか、ここで空けたら間違いなく業務妨害になるけど?》
《そんな酷いのか。死体でも運んでる訳じゃあるまいし》
ニアピンされてる……死体じゃなくて生体だけど。
《酷くなんかないよ。俺の趣味で言えばとても素敵なもの、かな》
《つまりゲテモノじゃないかよ。……まあいいか。何頼む?》
ゲテモノ呼ばわりは酷いけど、彼がさりげに、
わたしを「素敵なもの」と言ってくれたのは嬉しかった。

499:393
10/06/08 23:48:05 S886aeK60
彼は、メニューをしばらく眺めた後、適当な注文をする。
飲み物の方は普通のカクテルだったけれど、料理名に聞き覚えがあった。
何だっけ、何だっけ―。
……あ。
ここ、前に【遊び】の後にでも連れて行ってくれるって言ってたカフェバーじゃない!
雑誌でちょっと紹介されてる店だったりして、わりかし楽しみにしてたのに。
こんな形で連れて来てどうするつもりよお!
しかも自分の分だけ注文して、最初っからまともに食べさせる気無いってことで。
……うわああ、すっごい文句言いたい。
《あ、それから今の注文…………だけど、…………で、…………してくれないかな》
重要な部分が聞こえない。耳打ちで、わたしに聞こえないようにしているみたい。
《はあ?いや、ちゃんと金払うなら何も言わないが、そんなん食って楽しいか?
 何なら箱入れて綺麗にしておくぞ》
《怒鳴り出さなくて安心した。色々あって》
《ワケありか》
《そういうこと》
うー、と唸りたくなる。秘密事ばっかり。まあ、そうじゃなくては楽しくないんだろうけれど。
しばらく、間があいた。多分料理を作っているのだろう。
マイクを通してだけど、クラシックジャズを聴いていると、
さっきまでずっと怖がっていた心がちょっと癒されて―。

―ぶぶぶぶ。

500:393
10/06/08 23:52:09 S886aeK60
「ひゃ……」
また……こんなところで!間違ってわたしが押した訳じゃない……彼だ!
《~♪》
ああ、楽しそうに鼻歌なんかぁ!
《ほい、出来たぞ。それからこっちが別注文》
《本当に助かる。ありがとうございます》
《いいってことよー》
「ぁっ……」
人が…間近で、喋って!だめ!だめ!だめ!声、出しちゃ…!
「……!
 ……っ!……!
 ……!……んっ!」
ああ、まずい、まずい。感じちゃって……でも中途半端で!
ごろごろ!ごろごろが欲しいのに!あれでお尻動かして、ローターも、もっと!
「……!……ふっ、……!」

《なんか、人の気配しないか……?》

《俺以外に?》
背筋がぞわりとする。
《まさかお前そのケース、曰く付のモノでも持ち運んでんじゃないだろうな。
 店に縁起が悪いからマジやめてくれよ》
《違う違う、オカルト趣味は無いから。気のせいだ》
《怪しいな……》(ここまで)

501:名無しさん@ピンキー
10/06/08 23:54:25 WzOIF4GT0
(*゚∀゚)=3④ ドキドキがとまららならららい。

502:393
10/06/10 00:20:50 8nS0tT7C0
近づいてくる。足音まではっきりと……!
《……》
ああ、彼も何か言ってよお!触るなとかなんとか!
「……!」
《んー……?》
《鍵が掛かっているから俺以外に開けられないが、
 外からならいくらでも見てくれていいよ》
よ、余計な事ーっ!
心臓が破裂するんじゃないかってぐらい、大きく跳ねる。
抑えるために、鼻から空気を息を吸って……。
あ、あ、そうだ、普通に息をする穴は外に繋がってるんだ!
空気の出入りする音が聞こえちゃうかもしれない!
「……っ」
息を止める。
いざとなれば、リモコンのボタンを押せば吸う方はなんとかなるけれど……。
そんな、ゆっくり観察しないでぇ!
イヤホンから、相手の息遣いはまだ聞こえていた。
《俺に霊感とか無いと思うけどよー、なんか禍々しい気がする》
わたし禍々しくなんか無いよぉ!
《……それは無いと思うけどなあ。満足したか?》
《うーむ》
唸った後、声が遠ざかった。
ボタンを離して、鼻からの呼吸を戻す。
「は、はあっ……すっ、はっ」
完全に、息切れしちゃって……。

503:393
10/06/10 00:24:40 8nS0tT7C0
《ま、憑りつかれるとすりゃ店や俺なんかより、そんなケースに
 押し込めてるお前だからいいけどよ》
《そりゃそうだ》
まったく……本当、憑りつきたい気分だよー、もう……。
息を我慢しすぎて、苦しい……。
ボタンを押して、酸素をひゅうひゅうと吸う。まだ切れてないのが幸いだった。
喘ぎ声だって抑えるので背一杯なのに。


ローターは止まる様子が無くて、いつまでも中途半端な気持ちよさに苛まれたせいで、
おかしくなりかけて―そこから先、彼とマスターさんが何を話していたかは、全然覚えていない。
ただ、マスターさんが時々このケースを気にしていたのと、
わたしの存在が直接はバレていないのは確かだと……思う。
蕩けた頭が元に戻ったのは、店を出たときの段差でのショックのおかげだった。
「……ひぅっ」
もう、大声出す体力が無いけど、声を抑えていられる気力も無かった。
ローターの振動と「がらがら」の歪な揺れに身を任せて、熱にうなされるみたいに、
「ぁー……、んっ、あぁー……、うぁー……、ひぁ」
なんて小声を上げ続けている。彼から指摘がないから、聞こえては居ないんだろう、多分。
《寝てなかったら4番目ー》
彼が言った。反応して、ボタンを押す。
《ん。それじゃ、ホテルに行くか。チェックインしないと》
あ、一晩中連れまわすって訳じゃないんだ……ちょっと、安心した。
なにせ、わたしだけじゃなく彼もだいぶ疲れた声になってる。わたし重いもんなあ……。
いや、いや。わたしが体重重いわけじゃなくて。人一人運んでるのが重いのは当然で。
……またやるかもしれないし、痩せた方がいいかなー、なんて。

504:393
10/06/10 00:28:38 8nS0tT7C0
ホテルまでの道のりはそう遠くなかったみたいで、「がらがら」の時間は少なかった。
段差や跳ねの衝撃に合わせて軽くイってるのか、イきたくてもイけないのか、
自分でもどっちかわからないような痙攣を繰り返していた私は、相変わらず夢うつつ。
床の感触が変わって……タイルの「ごろごろ」。街の人の声も消えて、ピアノ曲が流れ出す。
そこからまた移動して、動きが止まる。
イヤホンからごぞっと何か弄る音のした後ぶつりと途切れて―すぐにノイズの少なくなった彼の声がした。
『さて、ちょっと弄るぞ』
ヘッドセットに戻したらしい。
そう言うと、ローターが止まって、身体が横に倒された後に―圧力が少なくなった。
蓋を開けた?
まさかこんなところでわたしを晒す気じゃ……。
「……うぅ?」
『ん、今は物陰。大声は不味いけどな。身体を出すわけじゃない。ちょっと用意したくてな……っしょ』
頭のまわりでごそごそとやっているのがわかる。
しばらくそれが続いた後、またぶつっと言う音と共に雑音が復活する。
「んー?」
《よし、酸素OK。マイ……トランク固定にな……。閉めるぞー。
 ―無理はしなくてい……ら、キツかったら寝てていいよ》
彼の声がだいぶ遠くなっている。聞こえ辛いー。
蓋が閉められて、トランクが立てられて―少し移動した後、彼が誰かに話しかけた。
《どうも。今日予約してる―だけど》
《ありが……ございます。―様ですね。
 確認致し……ので少々お待ち……。はい、御予約を……おります》
ホテルのフロントらしい、女性の声。半分ぐらいしか聞き取れない。

505:名無しさん@ピンキー
10/06/10 00:33:20 X5OcpXe70
つ④と

506:393
10/06/10 00:41:18 8nS0tT7C0
《悪いんだけれど》
《はい》

《ちょっとこのトランク預かってもらってていいかな?30分か1時間ほど》

「……っ!?」
声をあげそうになって、思いとどまる。
《かし……りました。トランクに鍵は……ていらっしゃいま……?》
《ああ、大丈夫》
《ではお預…………ます。よろしければ先にお……に……て……が》
何?何を勧めてるの?聞こえない!
《ああ、それは助かる。かなり重いから気をつけて》
《ありがとうございます》
だれか、知らない手がわたしを動かし始めた。
彼の声が遠ざかる……!呼ばなきゃ、なんとか!
「……はっ、ぁっ」
声を出しちゃ、バレる!
4番目のボタンを連打した。
返事は……ローターの振動。
ぶぶぶぶ。
「……ィっ!」
すぐに振動は止まる―けど。彼が戻ってくる気配は全く無い。
そんな。
そんなぁ!
見捨てられた…?(ここまで)
―――――――――――――――――――
④㌧です。 おでかけ前半終了、ホテル挟んだ後は深夜おでかけ(窒息入り)の予定です。

507:名無しさん@ピンキー
10/06/10 18:01:28 pjsPtXCxO
また大規模規制の模様。
携帯からつ④

508:名無しさん@ピンキー
10/06/10 18:35:48 U4bG5BQ60
たかみの最終章はいつUPくるのか楽しみなんだが・・・。

509:393
10/06/10 21:18:35 reD+VGSkO
携帯より
plala死亡確認orz
暫くお休み・・・

510:名無しさん@ピンキー
10/06/10 23:11:27 rThH5+G10
またかよー。

511:名無しさん@ピンキー
10/06/11 21:43:53 TmCtjBrw0
ぷらら規制解除キタコレ
スレリンク(sec2chd板:982番)

512:393
10/06/11 22:10:35 exW8y8zx0
情報㌧ テスト兼ねて今晩は早め。
――――――――――
目に涙が浮かんだけれど、すぐに思い直した。
……30分か1時間って言ってたから。その間、放置プレイっていう事、だよね?
わたしに恐怖心を植え付けた後にこんな事―。
ああ、でも、これがやりたいがためだったんだ。
わたしが声を簡単に漏らしてるようじゃ、こうされてる間にバレちゃうから。
でも、酷いのには変わりないよお。ちょっと慣れてきちゃった気もするけど……。
ごろごろ。ごろごろ。
……なんか感じが違うー。彼の手で引かれるのが良いのに。
ごろごろ。
あれ―?なんだか、距離が長い。
こういう荷物預けって普通、フロントの中とかにある預かり所とか、事務所だよね。
どこ行くの……?
《重……》
彼女が呟いて、動きが止まって―チーンという音がして……上りエレベータ。
ええっと……どこへ?さっぱりわからない。
2~3回止まった後エレベータを降りて、感じなれない床の感触。
「もふもふ」とでもいうか、とても静か。絨毯かな。
そのもふもふがちょっと続いた後、止まって、ピピっという音がして―ドアが開く音。
トランクがほんの少し動いて、ドアの閉まる音。
少し予想がついた。彼の部屋に、先にわたしを運んだ―のかな。
しばらく、わたしは固まっていた。それが当たりとは限らないから。
イヤホンからは何も聞こえ無くて……時々、物音みたいなものは聞こえなくもないけれど。
2番目のボタンで、ドリンクを飲む。
あー……今飲みきったら、また面倒かな。
後に取っておかないと。

513:393
10/06/11 22:13:40 exW8y8zx0
しばらく待っても、誰も来ない。音もしない。
予測は当たってるのかな?
これならちょっとだけ遊んじゃっても、バレないかなー……なんて。
実は、さっきのカフェバーで感じるだけ感じて、熱がまだ全然引いていない。
誰かにバレるのは怖いけど、一回さっぱりしておかないと心地が悪すぎて。
多分大声出さないし。反省しましたから!―って、自分に言い聞かせつつ、
1番目のボタンを押す。
ぶぶぶ、と振動が始まった。
「んっ」
ああ―いい。
「んー、いー、あー、ぁんっ」
お尻の当たるところに、体重をかけて身体を揺する。
誰もいなかったら、多少力こめて動いても平気だもん。
外から見たら、トランクがひとりでに、微かに揺れる光景ぐらいは見れたかもしれない。
さっきのカフェバーの人じゃないけれど、まるで悪霊。
「んっ、んっ、あふぁ、んぃぃ」
ぎちっ、ぎちっとプラグがほんの少しだけ出たり入ったり。
時々ローターの振動を最大にしたり切ったりで、変化をつけて。
「ぉ、ぉぁ、おンっ」
あ、あ、あ。
きてる来てるキてる!
腰を前に出して、膝を引き締めるようにして、
クリ○リスのローターをラバー下着ごと、何度も保護材におしつけた。
もちろん振動は、最大。
「お、あおおおあっ!お、あ、ほはっ!」

514:393
10/06/11 22:17:11 exW8y8zx0
今日の中では、一番すっきりとしたイきかた。
《お、あおおおあっ!》
「んェっ!」
イヤホンからとんでもなくピッチの狂った、呆けた声。わたしの声が小さく聞こえた。
もうちょっと余韻を感じていたかったのに、とたんに冷や汗が出る。
大声あげちゃった……。
誰も、聞いてないよね?
「……ひいえあいよえー!?」
《ひいえあいよねー?》
……。
……返事、無い、ね。
「ほふぁ~……んー」
あくび。眠くなってきた。……激しくイっちゃうと、どうしても。
意識がとけて、何だかトランクの形に広がっていくみたい。
トランクにみっちり詰め込まれている、保護材の一部になる。
膝を伸ばそうとすれば顔に反発が来て、
首を動かそうとすれば腕や身体が押される。
脱力してゆく……。
「んい」
でも、そうすればするほど、体重のかかったアナルプラグが押し込まれちゃって、
意識してしまって完全に一つにはさせてくれない。
意地の悪い仕組み。
どうせなら、プラグじゃなくてバイブか何かなら、そんなレベルの話じゃなくなるのに。
わたしの加えた力でしか動いてくれないプラグが恨めしかった。

515:名無しさん@ピンキー
10/06/11 22:35:54 a2C5akWC0
つ ④

516:393
10/06/11 22:38:04 exW8y8zx0
動いてよぉー。
もしくは、全然動かないでよぉー。
お尻だけ気になる。
もしくは、お尻以外気に出来ない。


そのうち―。
ドアの開く音がした。
《よ、ただいま》
「……」
おーしーりー。
《……?おーい》
おーしーりー!あー!
《聞こえないか?っかしいな……寝てる?それともPCの電池切れか?》
おしりかきまぜてよぉー!
《……よっ》
トランクが軽く揺さぶられて、アナルプラグが違う動きをする。
「ひゃぁん!」
《ただいま》
「あ、あ、ぅあう」
《ん?》
今のだけで、ちょっとイっちゃった……。お尻で。

517:393
10/06/11 22:41:26 exW8y8zx0
「……おはえい」
《ああ。起こしちゃったか?》
「ん、うー。かうくえへは」
嘘だけど。
《休めた?》
「あんあり……」
《それじゃ、もう少し寝ててもいいが……どうする?》
「……んー、ほうひはい、えふ」
《わかった。それじゃ、ちょっと待てよー》
彼はわたしをちょっと転がして、トランクのどこかを開いた様子でごそごそとやった。
「……?」
《よし。鼻と口、しっかり空気は通るか?》
「あ」
だいぶ声が通りやすくなった。鼻からも息がしやすい。
「うー。らくー」
《立てたままでいいか?》
「あーい」
《それじゃあ適当な時間したら、起こすからな》
「ろのくらい?」
《2、3時間ぐらいかな。それまで音も切っておこう》
「あーい」
《おやすみ》
「おやういー」
またごそごそと音がして……ぷつり。
無音。
彼が間近を歩く振動だけを、僅かに感じた。
お尻、気になるけど、寝なきゃ。
寝る……。
寝……。
…。(ここまで)

518:名無しさん@ピンキー
10/06/12 02:34:31 d6vYiC3P0



519:393
10/06/13 00:46:32 3slXNz3L0
―*―
…………あ。
なんか、しっかり寝た……ような。
動けない。暗い。なにも聞こえない。全身に圧力かかってる。口に何かかまされてる。
足がつりそう。二の腕つかれた。
首まわしたい。むり。背中のばしたい。だめ。
……お尻の穴になにかささってる。
なんだっけ……。
ああ、そうだ。わたし、トランクになってる。アナルプラグ入れられてるんだ。
ふふん、でも、何度もイって楽しめてるもんねー。
こんな事されててもだいじょーぶなのはわたしぐらいでしょー。
だから、彼は他の子とかの【遊び】なんかしなくたって、
わたしだけで満足してくれてもいいはずなのです。
しろくじちゅう、ずっと【遊んで】いて欲しいのです。
「……ぅー」
―なに考えてるのか。
寝ぼけているのが、やっと収まってきた。
えーと、確か、彼にちょっとの時間おやすみって……。

ちょっと?

こんなにしっかり寝た気分なのに、そんな短い訳がない。
彼は、どうしたの?

520:393
10/06/13 00:50:35 3slXNz3L0
嘘でしょ。
「うー!」
……返答が、無い。
これだけの大声なら、絶対に外に聞こえてるはずなのに。
「いあいおー!?」
……何も無い。
涙が溢れて来た。
「うっ、ぐっ、あぁ……ああー!」
誰に聞こえてもいいから、彼を呼んでよお……。
誰か……。
誰かぁー!
「あぇあー!」
4番目のボタンを何度も押して、でも反応も無くて……。
わたしは泣き通した。
彼がわたしを放置しているからとかじゃなく、
子供みたいな、「どうして彼が居ないの」っていう寂しさで。
その時、微かに振動がして、ぷつりという音。雑音。

《こら。何騒いでんの》

521:393
10/06/13 00:57:37 3slXNz3L0
彼の……声!
「ぁっ、あっ、あーん!」
身体が動いていたら、完全に抱きついて泣き喚いていたと思う。
《……ま、部屋の防音はわりかし、しっかりしてるみたいだからいいが。
 何かあったか?何かされた?》
「うぇっ、うっ、んうっ」
説明しようとしても、言葉にもならない。
彼は、わたしが落ち着くまで何も言わず、その吐息だけを聞かせてくれた。
彼が傍にいるって証明。
わたしが泣き止んだ頃―。
《限界なら、ここらで止めるか?一応6時間はとうに過ぎてるから、終わってもいい。
 トランクから出て、軽く【遊んで】お仕舞いにするか》
そんな事を彼は言った。
「ぁ……」
身体は、身体はまだ大丈夫だけど。
心が、おかしくなりそうで。
だって、明らかに不安定になっちゃってるよ、わたし。
「……」
でも、止めるの?
まだ彼が用意してるものだってあるかもしれない。
それに……。
トランクになっているわたしを、彼が引いてくれている状態が―なんだか落ち着いて。
ここから出てしまったら、彼の所有物って言う状況から一歩後退してしまうんじゃないかって
気持ちが生まれていた。
《止めるなら、4番目を押してくれ》
わたしは―。
ボタンを、押した。(ここまで)

522:名無しさん@ピンキー
10/06/13 21:03:15 E0I9GAgN0
(´・ω・`)
 つ④と

523:名無しさん@ピンキー
10/06/13 21:19:54 le++akYuO


524:393
10/06/14 01:14:50 3Jt0oHir0
「……んくっ」
2番目のボタンを、押した。
ぬるいドリンクで、寝起きでぬめっとした口を潤した。舌で、口の中をかき混ぜる。
喉を鳴らして、飲む。
「あお」
《ん?》
「ろこ、いっへはんえうか……?」
《……あー。そういう事か。それは、っと、ちょっと待っててくれ》
ぶつりと言う音。ヘッドセットに切り替えたみたい。
『ごめん。申し訳ない。大浴場にいた』
「るっと……?」
『まさか。しばらく部屋にはいたんだが、結構汗をかいてたからちょっと流したくて。
 君もしっかり寝てたようだし』
「……いあ、なんいれふ?」
『9時過ぎ。ここに君を連れてきたのが6時だから……3時間だな』
あ……なんだ。時間、ちょうどよかったんだ。
大騒ぎした自分が恥ずかしくって、顔が熱くなる。
『―ボタンを押さないって事は、続けるんだな。
 ここからはまあ、例のお仕置きもあるし……辛いかもしれないけど。
 それでもいいのか?』
「う」
つ、辛いのかあ。
ちょっと尻込みしてしまうかも。
「やり、あふ」
『よーし。よく言った!』
彼が芝居じみた声で言った。
なんとなく乗せられて、わたしも勇気が沸く。

525:393
10/06/14 01:18:56 3Jt0oHir0
『じゃあまずは。……ちょっとゆっくりするか』
「ふぁ?」
ずこー。
……さっそくお仕置きとか、凄い事に突入するとか思って意気込んだのに。
『まだちょっと早くてな。もっと人通りが少ない時間帯で無いと』
「はぅ」
一体、その時には何やる気なんだろ。
『だから、今は……そうだな、食事とメンテをしておくかな、一応』
「あい」
って、食事?彼はさっき食べてたから。
「わはひお?」
『もちろん。今から注ぐよ』
注ぐって……どこに?
『こうして、よし。2番目押してみてー』
言われて、ボタンを押すと……何も出ない。
「れあいー」
『あ、粘度高いからな。押しながら吸って』
吸うと、ドリンクじゃなく、口にどろりとしたものが流れ込んできた。
なにこれ?
あ、ちょっとスポンジみたいなかけらも入って……甘ーい!
ケーキ味っていうか、シェーキっぽいもの?
うー、おいしい。
ほんとは噛んで味わいたいけど、舌でかき回すしか出来ないのは仕方が無いかな……?

526:393
10/06/14 01:23:06 3Jt0oHir0
『美味いだろ?』
「うー!」
『さっきの店で頼んで作ってもらったんだ。一番人気のケーキ、飲めるようにアレンジしてもらった』
うわー。
うわー。
ちょっとこれ、マジで嬉しいんですけど……。
「ありあおー!」
『明日、時間が余ったらもう一度連れて行くつもりではあるんだけどさ。普通に』
「おー!」
……って、わたしは例の人にどんな顔して会えばいいのやら。
まあ、その時はその時でいいか。きっと美味しいし。
『だいたい飲んだな。あとゼリー飲料とかもあるが、飲む?』
「うー」
『OK』
同じように2番目のボタンを押しながら吸う。マスカット味かな。
さっきのケーキの後味と混ざって、ちょっと変な感じ。
『こんなもんだな。それじゃあメンテに入るか』
「あ、くひおあは……ろいんく、ろりはいれふ」
『ああ、後味か。わかった、ちょっと待って』
ドリンクで口をすすいだ後、わたしは横に倒された。
圧力が少し引いた。蓋を開けられたんだろう。
そして、ねちょりとでも言う感じとともに、半身が外気に晒された。
涼しい―!(ここまで)
――――
明日はお休み。

527:名無しさん@ピンキー
10/06/15 02:18:19 gOcLgp6KO
っ④

528:名無しさん@ピンキー
10/06/15 07:25:09 8Qyy3b9NO


529:393
10/06/15 22:14:57 Jdo16pJL0
「ふぁ……」
拘束感が無くなって、動きたくなる。
わたしの前の、あの人の気持ちが判った。
すっごい、開放感。
超、気持ち良い……。
残る半身と頭も解放される時が楽しみになってしまった。
『だいぶ溜まってるな、小便。全然飲んでないだろー?』
そんな趣味は無いですから!
『よし、こっちはこれでよし。……痛いところは?』
そこまで無い、かな。全身こって、変な感じはするけれど。
「らいようふー」
『ああ、それから、一応聞いておきたいけど』
「?」
『ローターとプラグでいいのか?』
「……」
あー。そんな事聞いて。
クリ○リスのローターは凄くいいけど、中に入れてあるのは全然足りないし、
お尻なんか……動いてくれるのが、凄く欲しいけど……。
もっと太いの欲しいですよお!
でもそれを、おねだりするのなんて。
おねだりなんて……。

530:393
10/06/15 22:16:09 Jdo16pJL0

「もっろ、すおいの、くあはい……」

するんだけど。
バーカ。わたしのバカ!ド淫乱!変態!
『ぷはははははっ』
彼は思い切り吹き出してるし。
『ん、そうだな。ローターの電池も換えておきたいからな。一度出ようか』
「あい」
彼はわたしから一旦離れて、ごそごそする。
『よし』
「……んっ」
ぶつりと言う音。イヤホンのジャックが抜かれてしまったらしくて、何も聞えなくなった。
肩を掴まれて……残りの保護材からも、身が離れる。
でも一番の拘束要因の頭の玉は、当然くっついて来た。
右手に貼り付けられていたリモコンを剥がされて、そのまま抱き上げられる。
さっきのごそごそは服を脱いでいたらしくて、彼の胴と身体が直にぺとりと触れた。
抱かれたまま少し動くと、つるっとした床に下ろされてしまった。
あ、ユニットバスかな。
思ったとおり、上からお湯が降って来た。シャワーのヘッドを渡される。
「ふああ~」
声が出てしまう。
足も曲がるし腕も動く。自由ってなんて気持ち良いんだろう!お湯もあったかくて最高!
……まだ自由でも何でも無いのにね。

531:393
10/06/15 22:17:07 Jdo16pJL0
「……」
首から下を、揉み解すように洗う。
何時間かぶりの素肌はすごく敏感になっていた。
腕―腋―背中―脚。
最後にあそこにシャワーを当てようとして、いまさら、ラバー下着を履かされたままな事を思い出した。
シャワーを当てても全然そうとは感じない。封じられていて……。
仕方ないのでそこを洗うのはあきらめる。
身体にお湯を掛けながら、少し物思い。
そういえば―だけど。
こうして休憩時間を取れるって事は、やろうと思えば1日なんて短い期間じゃなくて
一週間とか、もっと長くも……出来るんだよね。出て入って出て入って、って感じで。
ずっと拘束って感じは薄れちゃうけれど、この頭はどっちにしろ取れないし、
このまま他の【遊び】だって、やって出来ないことは無い。
わたしが今回、仮に二日なんて気の小さいことを言わずにどーんと一週間なんて言ってれば
―いや、わたしも生活があるから、よっぽど準備しないと無理だけど―
もしかしたらこういう街でなんかじゃなくて、もっと遠出も出来た……?
ぶるっと来た。
やりたいという気持ちと、恐怖がせめぎ合う。
……まだ、怖いのが勝っていた。

532:名無しさん@ピンキー
10/06/15 22:35:48 zDTn5Dea0
…((( ・`ω・)つ④

533:393
10/06/16 01:19:14 nhkNUWnf0
―*―
休憩時間は結構長くて、手探りでユニットバスの栓とお湯の調節ノブを見つけたわたしは、
お湯を貯めて、のんびりお風呂に浸かっていた。
「はふ……」
外から見たらすっごいアレだろうなぁー。
球体頭な女がお風呂入ってくつろいでるとか。
ホラーかSFみたい。
そんな事を思っていると、急にお風呂に誰か割り込む感触がした。
腕を掴まれて、立たせられる。彼だ。

『く・つ・ろ・ぎ・す・ぎ』

指文字。わたしが彼女にやったみたいに。
「あ、ごえん……れお、ながいえふおぅ」
危うく、また寝てしまいそうなぐらいに待たされてるんだもの。

『お・し・お・き・が・た・の・し・み・だ・な』

「ひぁー!」
これは、もっと酷いことになるかもしれない……。
彼はわたしを立たせた後、そっとカテーテルを抜き取って、ラバー下着を脱がせた。
感触でいったら、ぬちゃあ……っていったところだろうか。
だってもう、それまで死ぬほど感じていて、その上閉じ込められていて、あそこから染み出たものが
乾く事も出来なかったんだから。

534:393
10/06/16 01:23:09 nhkNUWnf0
膝上まで下着を下ろされて、今まで封じられていた下半身にシャワーを浴びせられる。
彼の手が優しく、けど作業的にあそこの回りを洗っていった。

せっかくお風呂で二人で裸でいるんだから、エッチい事もしていいんですよー?
……なんて思うけど、言ってはいけない。
彼にとってこれは紛れも無い【遊び】、つまり趣味で、そういう「普通の事」は基本別口なのだそうで。
もう奥さんとかがいるからかなって最初は考えたけれど、女の勘では……多分居ない。
それなら別に、抱いてくれるぐらいは全く構わない―っていうか、それ以上になりたいって思うけれど。
本当、偏屈な人。

ひとしきりあそこを洗い終わった後、ユニットバスから出させて、トイレに座らされる。
「ンっ!」
いきむと―聞こえないけれど、ポン!って音でもしそうな勢いで、プラグがすっぽ抜けた。
そのままずるっと他のものが通る感触……うわあ、結構溜まってた。浣腸したのに。
でもどっちも、たった四半日で開発されてしまったお尻に気持ちよかった。
やる前と後ですっかり感覚変わっちゃった……。
『も・う・い・い・か?』
「……あ、はひ」
すっと彼の手が後ろから差し込まれて、紙じゃなくてウェットティッシュみたいなもので拭かれる。
その後、軽く濡れた身体を拭かれて、四つんばいにさせられて―お尻にワセリンを再び塗りたくられた。
そして―ふといものが、熟し切ったお尻に入れられる。
見えないから、タイミングも何も無いよう!
「ほぁぁん!」
ああ、すっごい気持ちよさそうな声あげちゃった……絶対彼に知られた。
お尻責めされる……た、楽しそうって思うんじゃない、わたし!

535:393
10/06/16 01:25:05 nhkNUWnf0
ずぶりと、さっきのプラグより奥まで滑ってゆく。太さは最初から最後まで殆ど変わらない。
多分、男の人のあれを模した、普通のバイブ。
ああ、形の分、栓になってる根元はプラグより太くて……やばい。ちりちりと灼けるみたい。
この上前にも、入れる?
【遊び】で二本挿しぐらいはやったことあるけれど……。
あるけれどそれってこんなにお尻で感じちゃう前の話で!
「ひょっ、ひょっほあっ」

ずぶ。

「……ひっ……」
声は出なかった。というより出せなかった。
混乱している。
「あお、あぁ」
もう、イきたい。このまま、トランク詰めしなくてもいいから!その前に!
「いかへへ、くあはひ……いかへへ!」
とうとう口に出しちゃった……。
でも彼はそれを無視してわたしを立たせて、
素早くラバー下着を元に戻してバイブ2本を固定してしまった。
「んひぃ!」
重力で下がりかけていた前のバイブが、ぎゅうと押し込められて、奥の奥まで入ってしまう。
「あぅ……うぁぁ」
脚が、がくがくとした。(ここまで)

536:名無しさん@ピンキー
10/06/16 01:27:53 Klx1PxJ60


537:名無しさん@ピンキー
10/06/16 03:40:38 AKdOTJy70
つ④

538:393
10/06/17 01:31:06 WtMvkFsa0
そのままへたり込みそうなのを彼に抑えられて、再びカテーテルを挿れられる。
「お、お、お」
な、なんだか。
おしっこ穴の感触もやばい気がする……。痛痒いような、気持ち良……。
いや、無い無い無い。それは、ちょっと、無いから!いくらわたしが変態でも!
それが終わると立たされて、身体をまたしっかり拭かれた後、ふらふらするわたしは
彼の手に引かれて―。
あの、トランクに半身を収めた。
それぞれのチューブが繋げられる感触。手足間の保護材も嵌められて、リモコンを握らされる。
もったいぶる事も無く、残り半分も被せられてしまって―。
蓋が閉められて、縦にされてしまった。
重力が加わって、あそことお尻のバイブがおしこまれて……!
最初に保護材に埋まった時に感じた以上の圧迫感と、
外音をマイクで流された時以上の恐怖感に襲われた。
ヤバいって言葉が頭を駆け巡る。暴れる。
ここから先を知っているからこそ、まだ刺激の薄かった状態を経験してしまったからこその感覚だった。
声を抑えていられる自信が、全然無い!
これでバイブとローター動かされたら、大声でイっちゃうに決まってる!
『あー、あー』
彼の久しぶりの声が聞えた。
『どうだ?』
「……ふ、お、い、え、う!」
『凄いか。たっぷり楽しんでる様で、何より』
言葉が切れ切れにしか出せない位に。

539:393
10/06/17 01:32:39 WtMvkFsa0
『まだ時間が早いかな。先にちょっと練習するか』
「ふぇ……や!やえへ!!」
今、動かされたら!
『……そんな楽しそうな反応されて、動かさないと思うか?』
「……らいえふ、よえー」
『無いな』

ぶぶぶぶ。
ぐいんぐいん。

「へはっ……!」
瞬間的に身体が強張った。
1回。
「ひ、ひ、おあああ!」
身体が、あばれる!
『……トランク、動いてるぞ』
「ひあん!いあうあ!あ!あ!」
―2回。
「かひっ!ひっ!ひっ!あひっ!」
3かい……。
とめてよおおお。
『こりゃ、同時はヤバいな……よくわかった』
ぜんぶ、とまった。
なんにもかんがえらんない。あたまがまっしろ。

540:393
10/06/17 01:34:17 WtMvkFsa0
「ひっ……ひっ……」
さんけつ……くうき、ほしい……。
どうするんだっけ。
あ、ぼたんおすんだ。どれ?どれだっけ……。

ぶぶぶぶ。

「ひおおあああ!」
『うおい』
ちがううう!これ、ろーたー!
や、やば、また、まっしろに。
いく、またいく……よんかい……。
そ、うだ、3ばん、め……。
「……ふはっ!」
酸素―美味しいっ。
「はっ、はっ、はっ」
『大丈夫か……?』
「ん、う、らい、よう、う」
『あんまりそう思えないな……一度出るか?』
彼がトランクを倒してしまう気配がして、わたしは声をあげた。
「や、いいえふから、ほえより、れんうは、やえへ?」
『……積極的だな?まあ、悪い事じゃないけど』
「はひ……はあ」
やっと息切れが直ってきた。(ここまで)

541:名無しさん@ピンキー
10/06/17 22:19:32 NDsFjGRL0
(*゚ー゚)
( ∩∩\④

542:393
10/06/17 23:04:50 WtMvkFsa0
『だけど、一つ動かしただけで気を失いかけているようじゃちょっとまずいからな。
 それぞれで試させてもらうぞ?』
「……あい」
わたしの返事と同時に、あそこのバイブが動き始める。
「あひっ……う、う、う」
動いてるぅ……。
「んっ、ふ、んはっ」
声抑えられない……腰動いちゃう……。
ああ動けない!動きたいぃ!
「ひああっ」
『……ん、まあこんなもんだな』
「あっ」
バイブが止まってしまう。
『次は後ろ』
「ひ。ひっ」
しゃっくりみたいな声が喉から飛び出した。
う……う○ちが、動いてる…。
違う違う違う!これバイブ!
「あっ、やっ、やっ、う、ん……んんん」
う○ち出させて!って大声で叫びそうになって、慌てて押しとどめた。
バイブなの!これはただのおもちゃ!
『何か言いたそうだけど?』
「ら、ん、れも、あいえ、ふうううっ!」
『そうかあ?ま、いいが』
止まったぁ……。

543:393
10/06/17 23:06:50 WtMvkFsa0
「はー、はひー」
酸素欲しい……。3番目……。
「ふぅぅ」
『さっきからだいぶ吸ってるな、空気』
「……?」
そりゃあ、そうでしょう。
もう、息切れちゃってしょうがないんだから。
『じゃあ最後のテスト』
「う、うー」
ぶぶぶぶ。ぐいんぐいん。
「あああああっ!」
『アヌスは無しな』
「やっ、ら、えっ」
ローターと前のバイブが同時に動く。
「ぇひっ……んぁ、ん、ん、んひぃぃぃ!」
5回目ぇ……!
もう、すぐイきすぎちゃっておかしくなるよこれぇぇ!
空気も足りないし……っ。
3番目、3番目……。
「……ぁぇ?あ、あ、えあい?」
酸素出ない……?
あれ?
鼻からも、息吸えない。
え?

544:393
10/06/17 23:09:22 WtMvkFsa0
「んんんん!?いひっ?いひあ!?いひ、えひあい!」
『……』
ちょっと、何か、言ってよう!聞こえてないわけがないでしょ?
「ぁ……ひっ……いあ、いひ、いひぃ!くうひ!」
『……』
苦し……。
バイブ、ローター、止め……。
『よし』
「ぷぁっ!」
急に、詰まっていた空気が流れ出した。3番目のボタンも押してないのに、口から息が出来る。
同時にバイブとローターも止まった。
「は、ぁっ……ひ……」
『上手くいってるみたいだな?』
「うあく……っへ」
『今のは20秒だけど、本番は30秒息が吸えなくなる。これが苦しい「お仕置き」』
「え……」
そんな……死ぬよ、それ?
ううん、死ななくても、ヤバいよ、ね?(ここまで)

545:名無しさん@ピンキー
10/06/17 23:11:19 5CWINzYZ0


546:名無しさん@ピンキー
10/06/19 01:14:16 b1mB5i7k0
つ④

547:393
10/06/19 02:26:20 hvR9C1GO0
「あお」
『ん?』
「やあいれふよえ?ほえ」
『……あれ、ドン引いてる?』
「や、ほ、ほんあころあ」
本心ではドン引き、っていうか、さすがに死ぬ覚悟は……うん。
こんな事までやって、カジュアル派を気取るつもりは全然無いけれど。
『一応、30秒程度ならよっぽどでなければ大丈夫なんだが……んー。怖い?』
「……あい」
怖かった。それぞれなら全然大丈夫だろうけど、バイブと窒息組み合わされちゃったら、
本当にヤバい。
『だからってここで止めたらお仕置きにならないんだよなー』
わたし的には、今の1回で十分お仕置き級なんですけど……。
『よし。じゃあ、例のアラームがあるだろ?4番目。
 それをギブアップのボタンにしよう。これからまた外に出るから、
 その間、耐え切ったらご褒美だ』
ご褒美?
「ろんら?」
『声が跳ねてるぞー、現金だな君も。どうしようか。何か欲しい物とかあったっけか?』
「あー」
まあ、【遊び】に関係ないプライベートなところでは欲しい物なんて色々あるけど……。
彼が欲しいでーす、なんて言えないし。
仮にそのお願いを聞いてくれたとしても、なんかそれは違っちゃうと思う。

548:393
10/06/19 02:30:10 hvR9C1GO0
『―ま、それはいつでもいいか。
 とにかく、耐え切ったらご褒美。ギブアップしたら何も無し。
 どうだ、挑戦してみるか?』
やってみる価値はある……かな。
「ひょーへん、ひあふ」
『OK。あと、君の返事が無くてもリタイアにするからな。すぐ開けるから』
「……へんい?」
『なんのために遅くに外に出ると思う?』
「あはか……」
『もう、声は我慢しなくて良いぞ』
「うぁぁ」
どうも、バイブで声が全然抑えられてないのを指摘してこないと思ったら。
『時間もちょうど良いな。またマイクにするよ?』
「……あい」
マイクの切り替え音。
《それじゃ、行こうか。夜の散歩だ》
彼は、わたしを引いて部屋を出た。
閉まる部屋のドアの音が、いやに大きく聞こえた。(ここまで)
――――――――――――――
分割計算間違って今日はこれだけorz 明日は多分ちょっと長めです

549:名無しさん@ピンキー
10/06/19 02:34:19 GV49FXe4O
つ④

550:名無しさん@ピンキー
10/06/20 00:07:19 HHv6Kh6d0
これ創作?

551:393
10/06/20 01:19:43 VzrzVDOM0
>>550 オリジナルって意味なら一応オリジナルですよ。大本は>>382さんのレスから妄想させてもらったのだけど。
――――――――――――――――
―*―
下りのエレベータを感じた後……彼はフロントに「ちょっと出てくる」とか言って
わたしを引いて出た。
昼間とはうってかわって、静かなもの。
車の走る音なんかは聞こえてくるけど、どれも彼の声からは遠いものだった。
繁華街まで出てしまえば、もっと違うとは思うけれど……。
引かれて道路に出るときの段差。
いままで声は抑えられる程度だったのに、
今はバイブ2本をわたしの中にはっきりと突き上げて、嬌声が出てしまう。
「ひおン!」
《……おン!》
あああ。マイク、わたしの声拾っちゃってる。
がらがら。「おァ……」
がらがら。「ん……」
がらガッ!「ひひゃあ!」《ひゃあ!》
まだ何にも動いてないのに、この有様……。
動かされたら、声だだ漏れだよう!
《うん、人通りも殆ど無い。この辺りは店も無いからな。遠慮しなくていいぞ?》
そ、そんな事言われても……。
《遠慮しなくていいようにするか?》
「あ!ひょっほ」

ぐいんぐいん。


552:393
10/06/20 01:26:27 VzrzVDOM0
「ほぉウ!」《ぉウ!》
お尻ぃぃぃ!
「あぁぁぁ、ひぁぁぁ」《…ぁぁぁ、ひぁぁぁ》
なんかもう、動物みたいな声。
《なんかさー。今日一日でずいぶん後ろの責めで
 気持ちよさそうな声上げるようになったよな》
「ひゃああいええぇ」《ひゃああいぇ……》
《可愛いよ》
「やぁぁぁ!」《ゃぁぁ》
そんな、優しいようなからかうような声は反則だってぇ!
《さて。そろそろお仕置きも始めるぞ?》
「ひぃっ……」
空気が、止まる。
バイブは止まってくれない!
「ぁ……かはっ」
苦しい……。息できない……。苦しい。お尻……動いてる……。
お尻は苦しい……?
気持ち良いのに苦しい……。

553:393
10/06/20 01:27:43 VzrzVDOM0
「……ふぇあ!あああ!」《あああ!》
《そんな息吐きっぱなしだと辛いだろ?》
「やっへ、らっへええ!」《らっへええ!》
《まだ20秒ー》
「ぅぅぅ!ぅぅ!」
耐えなきゃ……耐えなきゃ!
《―よし》
「ぷぁっ!」
霧がかってきそうになった頭の中が、一気に晴れる。
酸素……空気、おいし……。
《どうだ、慣れたらそこまでキツくは無さそうだって思わないか?》
彼が言った。
キツいよー。キツいに決まってるよお。
あ、返事しなきゃ。ご褒美無くなっちゃう。
「んん、ぁぅぁ……あ、あい……」
《返事はしっかりな。何も聞こえないようだと俺も心配になる》
「うー……」
そんな事、言われたって……。
責められた時に出ちゃう声はともかく、自分で出す大声ってお腹に力入るから、
余計お尻を意識しちゃう。
《さて、このへんでいいか》
アナルバイブの動きが止まった。

554:名無しさん@ピンキー
10/06/20 01:32:05 Ng9uXFpz0
       ヘ( `Д)ノ
    ≡≡ (┐ノ
    :。;  /  。;④,'

555:393
10/06/20 01:34:37 VzrzVDOM0
「いぁぁぁん!」《いぁぁぁ…》
とまったはいいけど!こんどは、前がっ!
「いいあううゥゥ!」《ぃぃぁぅぅ》
《意地悪?》
「ひょおぅ!いいあう!いいわう!いーあうぅ!」《……わう!いーあうぅ!》
もう何言ってるのか自分でもわからなくなってきた。
それを彼は面白がった声で返してくる。
《……まだ空気止めてないのに、意地悪か?》
「や、ひあうあ……っ!」《ひあぅ……っ!》
あ、やばい……叫んで息吐き切った時に、止められた!
「……ひ、ぁっ」
息たりな……吸わなきゃ……あ、おしっこ吸っちゃって……。
口、しょっぱい。
《20》
くるしいのはなくなって、
まっしろに、なってきて……。
あ、なにこれ。
あそこ、お○んこ、いい……ばいぶいい……。
てんごく……?
《30》
「ぷはあっ!」
じゃないっ!
「はひっ!はっ!はっ!」
《生きてるかー?》
「……はっ、ぁ、あい、はひ」

556:393
10/06/20 01:35:42 VzrzVDOM0
何だろう、今、頭の中凄い事になっていた様な……。
《じゃあもう1回》
「や、ひゃ、ひやあ!」
まだ全然息整ってないのに!
「ううう、うううう……」
少しでも、余計な酸素使っちゃだめ……。
そう思うけど、バイブが完全に邪魔して!
ガタンッ。
「ひホぉ!」
段差。
自分の中に集中していて忘れかけていた。
「がらがら」してるから、こんな跳ねも来るんだった!
「ひあ、あ、あオオ!」
バランスを崩されて、どうしようもないよぉ!
《……30。よし、ちょっと休憩しようか》
そう言って、バイブを止めてくれるのかと思ったら、確かにそれは止まったんだけど、
今度はローターが動き出し始めた。
ぶぶぶぶ。
「いひゃ……」
《もう、こっちは慣れたもんだろ?》
確かに、そうだけど。そうですけどお。
これって、ゼッタイ、休憩じゃないよね?(ここまで)


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