09/06/10 21:23:43 j8k63DeI0
>>409 続き
わたしの片側には誰も居ませんが、もう片側には人が入れられています。その奥にも何人か入って居ます。
えりの所には、「参弐拾番」と書いて有るので、番号順に入れられて居るんでしょう。
わたしがシーツを体に巻きつけたのは、囚人服を着ていると言う事を忘れたかったからです。
冊子を必死に見ているのは、周りの忌々しい風景を見たくなかったからです。一瞬でも良いから
自分が惨めな存在だと言う事を忘れたい一心でした。でも、腕に付けられた輪は目に入りますし。
それは、常にジャラジャラ音を立てます。首輪の鎖も視界からは消えません。
更に、隣の人も気になります。なんと、タバコを吸っているんです。刑務所でタバコなんか吸えるんですか?
気に成っていると、向こう~声をかけて来ました?
「どうか、したかい?」
わたしは慌てて冊子を調べます。冊子には私語に関しては載って居ません、探し切れないでけかも知れませんが。
「あのぉ、話しても大丈夫なんですか?」
「さぁね。禁止と書いて無いから大丈夫じゃないの?何れにしろ、理由を付けて懲罰される身だからあんまり気にして居ても
しようが無いしね。」
忘れようとしていた事をさらっと言いますね。
「ただ、カメラと一緒にでっかいマイクも付いているから滅多な事は言わない方が身のためだけど。」
「あのぉ、タバコ吸っても大丈夫なんですか?」
「ああこれ、看守様におねだりしたんだよ。あの人達は金持ちだからね。結構、良いタバコ持ってるよ。
欲しかったらあげるけど。」
「あ、わたしは吸いませんから。。。。」
「あ、そう。それにしても、可愛い娘だ事。」
「そんな事ないです。それに、貴女の方が美人です。」
そう、確かに、美人と言うには相応しいルックスの女性です。背も高そうだし、わたしと違って
胸も大きいですね。