09/06/09 21:42:36 VCet/+bO0
>>403 続き
「まぁ、落ち付いて聞け。おまえの様な刑務所に無縁な人間でも女子刑務所に男の看守が居るってのは
変だと思って居なかったか?」
「それは、多分...、終身刑相手と言う特殊な環境だからじゃ無いんですか?」
「そう言う言い訳は立つがな、実際は看守の大半は本物の看守じゃない、それどころか自ら大金を出して、
看守の権利を買っている連中なんだ。」
「!?」
「だれでもなれる訳じゃない。身元が確りしていること、秘密を厳守出来ること、そしてなにより、莫大な
会費を払える様な金持ちじゃないと成れない。」
「なんで、そんな事...。」
「簡単な事だ、この国は数年前に死刑を廃止して、その代りに作ったのが終身刑だ。死刑なら執行以外は
何もさせる必要が無いから管理はそう難しくない。執行すれば、数は減る。しかし、終身刑はそうは行かない。
刑罰なので何化させる必要があるし、何よりも犯罪が凶悪化する昨今、死刑よりも安易に出せる終身刑は
増える一方だ。そのシステムを維持管理するためには莫大な金が居る。その為の必要悪と言うべきかな?」
「それにしてもわたしの様な無実の人間が酷い目に会う理由には成ってません。」
「あのな。如何にも犯罪者でござい、なんて女ばかりでは、スポンサーも金は出さないんだよ。そこで、
おまえの様な生贄が必要なんだ。おまえの様な身寄りのない女なら消えても誰も騒がない。正に、
生贄には持ってこいなんだよ。解ったか?」
「ただ、おぞましい事を言ってるとしか理解できないです。」
「いいぞ、おまえのそう言う所が生贄に相応しいんだ。そう言う感性の持ち主が、次第に堕ちて行く
そんなものを見たいと言うのが大半なんだ。」
「酷い、そんな事の為に...、わたしが犠牲にならないと行けないんですか?酷すぎます。」
「まぁ、おまえ一人が泣くだけでこの国が死刑を廃止して、国際社会に面目を向けられるんだから
有る意味名誉な事だろ。」