10/08/17 00:08:14
フグフグ 精霊流し注意
「おっ帰ってたのか。」
里帰りしていた三橋に会い、俺はおかえりと声をかけた。
「実家どうだった?旨いもんいっぱい出ただろう」
そうたずねると三橋は思い出したのかちょっとウットリした顔をした。
あれやこれやと母親手作りのご馳走を挙げながら、焼き饅頭もあってうれしかった、と言う。
ヤキマンジュウ?なんじゃそれは?
群馬名物らしいソレを身振り手振りを交えて一生懸命説明してくれる三橋が微笑ましい。
ふんわりとして焼き目が香ばしくてタレがうまくて…
集まっていた友人達も皆「うまい旨い」と食べていたらしい。
フッとその笑顔が翳ったように見えた。
「友達ってもしかして野球部のチームメイト?」
三橋はブンブンと首を上下に振ってうなずく。
高校の野球部で甲子園を目指し共に練習の日々を過ごしていた仲間の話はこれまでも聞いたことがある。
すごい捕手にすごい4番打者、すごい主将にすごくて愉快でいい人なチームメイト達。
三橋にとって大切でかけがえの無い宝物な人たちだ。