Berryz工房のエロ小説を書こうよ!!! part3at EROMOG2
Berryz工房のエロ小説を書こうよ!!! part3 - 暇つぶし2ch50:エビス
08/03/10 14:00:53
小ぶりだけどかたちの良い白い胸があらわになる。
胸のかたち、手足の長さ、スタイル良い!
じっくりおがみたいけど、恥ずかしい。
目のやり場に困る。そんな俺を尻目に、ショーツに手をかけ一気におろした。

「じゃ、先にシャワー浴びてるね」

千奈美の下半身に目をやる間もなく中に入っていった。
残念…というより、一人になって少しホッとした。

中からシャワーの音が……。
また緊張が……。
とりあえず服を脱いだ。
ムスコがすごい勢いでいきり立ってる。
……入りづらい…。でも…

「千奈子…入るぞぉ?」

さっきも言ったな…と思う。
シャワーの音で聞こえてないらしい。
なんとかタオルで前を隠しながらドアを開けた。

51:エビス
08/03/10 14:03:18
千奈美はこっちに背を向けるかたちで身体を流していた。
キレイな背中…思わず抱きしめたくなる…。
風があたったのか、こっちに気づいて

「あっ、すぐおわるからちょっと待ってて」
「あぁ」……本当にこれしか言ってない。

すぐに身体を洗い流した千奈美が浴槽に入って

「はいっどうぞ。ちゃんと洗ってよね!」
「わ、わかってるよ!」

今からややるからって事…だよね?

俺が身体を洗い始めたら、浴槽の千奈美はやることがない。俺が洗ってるのをじろじろ見ている。
特に下半身に視線を感じる。なんとか脚で隠してるけど……。

「じろじろみんなよ!」
「え~だってやることないし~」

ちょっと困った表情から、ニッと笑って

「恥ずかしいんだぁ」
「あのなぁ…」はずかしくないわけがない。

52:エビス
08/03/10 14:04:42
ニヤニヤした千奈美の視線を感じながら、なんとか身体を洗い流し、浴槽に入った。
お湯が溢れ出すと

「うわぁ!」千奈美が笑う。

「二人で入るとやっぱり狭いね?」

そう…狭かった。
体育座りで真正面に…脚を絡めた状態だ。
少し脚をのばせば相手のアソコに指先があたってしまう。

目の前に裸の千奈美。
相変わらず目のやり場に困っていると…「あっ」と千奈美が立ち上がって、脱衣所から歯ブラシを持ってきて、同じ体勢で座った。
歯磨きをしている千奈美を見ながらいろいろなおもいが……。

あまりに普通すぎる。
千奈美と一緒に風呂に入ってる。そんな状態にドキドキしながらも
こんな簡単にやらせたりとか……そんなになれてんのかよ…。
と、苛立ちをおぼえて、少し萎えた。

53:エビス
08/03/10 14:06:17
歯磨きを終えた千奈美が、歯ブラシを洗い流し俺にわたした。

「口の中もキレイに洗ってよね」
「……」
少しイラッとしたけど、受け取って……さっき千奈美が使ってた歯ブラシだよな……。
そんな事おもいながら歯磨きを始める自分……情けない。

「じゃあ先に部屋行ってるね」
「んんっ」

サッとお尻をみせながらでていった。と思ったら、脱衣所もすぐにでていった。
服をきるスピードじゃない。多分タオル一枚だ。

一人になったら、またいろんな事を考えてしまう。
今日一日の事。なんでこうなったのか…。
でも、1番気になるのは千奈美の男関係…。俺の事…どう思ってんのか……。
頭ん中イッパイイッパイで、少しイラッてしてる。
それなのに下半身はやる気満々で、そんな自分にもイライラする。

54:エビス
08/03/10 14:07:42
脱衣所にでて、服を着ようか迷ったけど、ここに置いてくわけにはいかないし、服を着て千奈美の部屋に向かう。

ノックしてドアを開けると、バスタオル一枚でベットに座ってこっちを向いている千奈美。

「ねっコッチきて」

ぽんぽんと隣を叩く。

「……なんなの、これ?」
「ん?」

1番聞きたくない事が頭にうかぶ…

「なんでこんなかるいの!?なんか……こんな簡単にやらすのって………だれにでもなの?……俺の事…どう思ってんの!?」
「そんな…だれにでもなわけないじゃない!!大切な人としかしないよ。初めてじゃないけど……大切だと思ってるからするんだよ!?」

また隣をぽんぽんとたたいて…

「ほら、きてっ。しよっ…一緒に気持ち良くなろうよっ」

明るいなかにも「なろうよっ」の所に甘えた声になってる。
とまどいながら近づくと手を引っ張られて隣に座らされた。

55:エビス
08/03/10 14:09:22
明るい笑顔で顔を近づけてくる。

キスするんだ。

目をつぶって口をつける。
柔らかい…。
すぐにはなしてもう一度。
今度は舌を入れてきたので、俺もイメージだけで舌を絡めてみる。
キモチイイ…キスがこんなにキモチイイとは思わなかった。

「んっんっふぅ…ん」

吐息がもれだす。
千奈美の肩を掴んで、キスに集中する。
舌を甘噛みされたので、こっちもやり返したら…
「フッ」と軽く笑う声が聞こえる。
どんな顔してんのか気になって目を開けてみると、必死にキスに集中してる表情にドキっとした。

カワイイ……。

そのまま肩を押して後ろにたおした。

「キャ!」

目を開けて見つめ合う。
千奈美が笑顔を魅せた。
俺もつられて笑顔になる。

56:エビス
08/03/10 14:10:43
またキスを再開する。
千奈美の口の中を思いっ切り味わってやろうと思っていろんな所をなめた。
唇、歯の裏、舌も全体…
あじがあるわけじゃないけど、美味い。
意外と落ち着いてる自分。キスをはなして、千奈美のバスタオルを脱がせた。
さっきも見たキレイな肌があらわになる。

胸、触ってもいいんだよな…?
触れようとすると…

「ねぇ……服、脱がないの?」
「あっ…あぁ」
「プッフフッ…クックックッ」
「………」

やっぱり緊張してるらしい……。
上半身だけ脱いで、再開。

57:エビス
08/03/10 14:12:45
胸を下から持ち上げるように触ってみる。

「んっ…冷たぁい…」
「千奈子の体があったかいんだよ!風呂入ったばっかりだし」
「んっ…そっかぁ……んっ」

胸をもんでみる。

「んっ…ん……んっ」

乳首に触れると声がもれる。

「ねぇ、キモチイ?」

それ俺のせりふじゃねぇの?

「うん。柔らかくて、あったかくって、キモチイイ。……あのさぁ、痛かったりとか、しないよね?」
「んっあっ…んんっ、うん…大丈夫…もっと激しくしてもいいよっ…んっ」
「そっ?」
「んんっ~ふぁ…んっ、あん」

吐息が……カワイイ…。
顔を近づけると、キスに応じてくれる千奈美。
カワイイ。
口を押し付けるような激しいキスをしてみる。

「はっんっ…んっんっ、はぁ…ふぁっ……うっん」

ヤバイ…キスはまるかも…。

58:エビス
08/03/10 14:15:11
胸も激しくもんでみる。
かたくなった乳首をころがしたりつまんだりすると…

「あんっ……あっやぁん」

キスをはなすとあまい声が……カワイイ………。

手をはなして頭を撫でて、軽いキス。
顔や首を撫でながら、口を胸にもっていく。
さっきまで愛撫していた乳首をなめたり、吸ったりする。

「あっあん……んぅう~はぁ……んっフフッ赤ちゃんみたぁい」
「うっさい」

軽く噛んでやる!

「あっいっ……やんっ」
「へっへっへっ」
「もぉ~ばかぁ」

ついに下半身にも手をのばしてみる。
股の間に手を入れて、指先で確認する。
ここがお尻の穴で、ここが千奈美の………濡れてる……。

59:エビス
08/03/10 14:16:58
指を入れてみる。

「いっ、やぁぁんっ!」

千奈美がビクッと体をまるめた。
少しヌルヌルする中をかきまぜると、体をくねくねさせる。
声をだしたくないのか、腕で口を隠してる。

「んっん……んぅっ、くぅ~ぅっ」
「キモチイイの?」
「……んぅ…ばかぁ~!」

恥ずかしそうな表情が、カワイイ!

60:エビス
08/03/10 14:18:21
指を出し入れしていて入り口の辺りの突起物に気づいた。

これがクリトリスってやつか?

キュっとつまんでみる。

「いゃんっ!」

ビックリした!
千奈美がビクッっとエビゾリした。面白い……。
ギュッギュッっと何度もつまむ。

「やっいゃ…んぅ…あんやぁん……もぉ~…いゃぁんっ」

リアクションは小さくなってきたけど、声も甘く身体も汗ばんできた。
そろそろ……

「ねぇ……いい?」
「もぅ!とっくに大丈夫だよっ!」
「やっぱり?」

すぐにしたい!
ベルトをはずして、素早く脱ぐ。

61:エビス
08/03/10 14:19:50
やっぱり最初は正常位かな?

千奈美の脚をひろげてアソコの入り口に俺のモノの先をあてる。

やべえ……めっちゃドキドキする……。

そのまま数秒動けなかった……。凄く長く感じたけど、多分2・3秒。

覚悟を決めて、力を入れて、ゆっくり腰を前に押し込む。

「くぅぅ~……ん~…」

……あったかい…先っぽから包まれていくような感じ…。キモチイイ…千奈美の中……。
千奈美が眉間にシワをよせて、注射されてるような顔をしている。多分、息も止めてる。

痛いのかな?でも、今俺、止めらんない……。

奥まで入ったな?と思ったところで……

「ふぅ~」
「はぁ~」

二人で息をもらした。
見つめ合って「プッ」っと二人で笑って、そのままキスをした。

62:エビス
08/03/10 14:21:14
「痛くない?」
「んっ大丈夫…。……ねっ…うごいて……」
「…おぅ」

ゆっくり腰を前後に動かす。

「うっんっ、あっ…んっ、やっあっ……ん」

奥に入れたタイミングで千奈美が声を漏らす。
腰をまわして、ゆっくり千奈美の中かきまぜてみる。

「あぁん…んっんん……やぁぁぁん、えっちぃ~」
「フフッ」

一度抜いて、千奈美を俯せにした。
四つん這い…ちょっとあこがれてたバックで挿入。

キレイな背中……。
指で撫でてみると…

「ひゃあっ!」良いリアクション!
「くすぐったいよぅ…」

面白い!何度も背中を上下に撫でる。

「ひゃ、やっ、あんっ…やんっ、もう!」ピシッ!
「イタッ」手を叩かれた。
「ごめんなさい」

63:エビス
08/03/10 14:23:02
腰に手をあてて、ピストルをはじめると、声がさらに甘く激しくなる。

「やっあっ…ん、いっ…いっ、あんっ、やん…」

パンパンと腰のあたる音……。
今スピードをあげれば、すぐにいってしまう……でも、もう少し堪能したい…。

また抜いて、ベットに座って、こっちに来るように千奈美を促す。
対面座位ってやつ。
上から挿入れてもらう。
挿入る時、千奈美の手が俺のを入り口に導く。

触られてる……俺の…。

「くぅ……あぁ、あんっ」

挿入た時点で良い声。
体位が違うと奥にあたる感じが違うみたい。

今度は千奈美が腰をまわしてきた。

「んっ…千奈子っ……エロい…」
「やんっ…だってぇ……」
「キモチイ?」
「…ばかっ……やん…あん……いぃ、キモチ…イイ、キモチイイよぅっ」

カワイイ!

64:エビス
08/03/10 14:24:25
千奈美を持ち上げるように突き上げる。

「やぁ…あぁん…あん、んっ…いぃキモチ…いっ、あん」

首に腕をまわして抱き着いてきた。
すごい密着状態で、顔にほっぺや髪がくっついてる。

一つになってるんだ……俺と千奈美が……そう思うと興奮が増した。
「あったかい……千奈子ぉ」耳元で囁く。

首にキス。見つめ合って口に激しくキス。
唾液がたまって口の中でぴちゃぴちゃ音がする。
キスを離して見つめ合うと千奈美がカワイイ笑顔を魅せる。

もう我慢できない!

65:エビス
08/03/10 14:26:39
密着したまんま激しく突き上げる。

「いゃん、いっやん、あん、んっ…うっんっ……キモチィッ…あぁん、いゃぁん…」
「千奈子っ…いぃ?」
「あぁん…んっ……なぁっ…にぃ~?」
「そろそろっ…んっ、いくっ…」
「いぃ…よっ……いっしょにっ、いこ~」

さらに激しく突き上げる。
「いゃん……いゃぁん…はんっ、あっあん、いっ、いぃっ…やあぁあぁん!」

66:エビス
08/03/10 14:28:34
最後の瞬間千奈美が離れた。
千奈美の胸まで精液がとんだ。

「ふぅ~」

俺が後ろに倒れ込むと、千奈美も俺の上に倒れてきた。
俺の体にも精液がついた。胸と精液が身体あたってる感触にドキドキした。

「気持ち良かった~♪」
と、千奈美がティッシュをとって精液を拭いて、俺についたのと、モノについたのを拭き取ってくれた。

「気持ち良かったねっ☆」
「あ…うん」
で「これ、忘れてたね?」

コンドーム!?
俺も持ってないのに?こいつ持ってんの!?

「あのさぁ千奈子…」
「んっ?」
「俺……彼氏って事でいいの?」
「へっ?……」
「………」
「………」

こいつ……

女の子ってよくわからん……。

67:エビス
08/03/10 14:29:38
こんなん書いてみました。
いかがでしょ?

68:fusianasan
08/03/10 20:32:16
最高ですハァハァ

69:fusianasan
08/03/12 01:37:39
(*゚∀゚)=3♥

70:fus i anasan
08/03/17 14:34:10


71:fusianasan
08/03/17 23:15:39


72:fus i anasan
08/03/20 23:16:03
ぴょ

73:fusianasan
08/03/21 22:38:09
スレリンク(morningcoffee板)l50

74:fusianasan
08/03/27 00:02:57
もう落ちたのか…
書き込まないでしまったけど、同窓会みたいなスレになってたね

75:fus i anasan
08/03/29 21:36:42
ほしゅ

76:fusianasan
08/04/05 15:35:58
書く人さん…

77:fusianasan
08/04/10 03:10:38
すっかり人消えた?

78:fusianasan
08/04/10 10:22:35
久しぶりに点呼でもしてみる?w

79:fus i anasan
08/04/16 15:00:31


80:fusianasan
08/04/26 22:23:03
(`Д´)ゝラジャー

81:fusianasan
08/04/27 22:17:00
nksk

82:fusianasan
08/05/02 01:52:35
(゜∀゜)アヒャ?

83:fusianasan
08/05/02 13:16:42
書く人タンまだー?

84:fusianasan
08/05/13 01:35:38
(´・ω・`)・・・

85:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:04:09

 待ち合わせの場所に彼女の姿を見つけて、慌てて小走りになる。
 彼女は、いつも僕を待っている。
 5分前に来ても、10分前に来ても、30分前に来ても。
 女の子は彼氏を待っているもの、というのが、彼女の理想らしい。
 その理想を実現するために、彼女がいったいいつから僕を待っているのか。
 どれだけ早く来たら、彼女を待っていられるのか、確かめてみたいと思うことはあるけれど、怖い気もする。
 彼女はにこにこと柔らかな笑顔を、僕に向けて浮かべていた。
 僕が彼女を見つけるよりずっと前に、彼女は僕を見つけていたようだ。
「ごめんなさい、えりかさん。待たせてしまって」
 謝ると、僕よりも少し背の高い彼女、梅田えりかさんが、微笑んだままで首を振った。
「そんなに待ってないよ。まだ約束の時間より前だし」
 確かに時計は、約束した時間の5分前を指している。
 僕はこの時点で、すでに自分の犯した失敗に気づいていたが、なんとかごまかせると思って、あえて触れないようにした。
「映画の時間、何時からだっけ?」
「40分からだから、ゆっくり歩いても余裕だよ」
 微笑んだままのえりかさんは、いつもと変わらぬ口調で答えたので、気づかれなかったと思い、僕は胸を撫で下ろした。
 しかし。
「それより」変わらぬ笑顔で、「また、さん付けしたよね?」
 僕の失敗を突いてくる。

86:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:04:45

「あ、いや、そうでしたっけ……?」
「敬語も」
 続けて指摘され、言葉に詰まる。
 さん付け禁止。
 敬語禁止。
 付き合い始めたとき、えりかさんに約束させられたことだった。
 身長だけでなく、歳も2つ上なので、つい敬語を使ってしまう。
 もしも破ったら。
「じゃあ、わかってるよね」
 瞼を下ろし、ちょん、と唇を尖らす、えりかさん。
 もしも破ったら、どこであろうと、キスをすること。
 それが僕に科せられたペナルティだった。
 人目のないところだったらいいけれど、さすがに人通りもあるし、と逡巡する。
 えりかさんはその姿勢のまま、微動だにしない。
 その様子を不審に思い、視線を向けながら通り過ぎていく人たちが現れ始める。
 このままだともっと増えてしまう。
 熱くなる頬を無視して、唇を重ねた。
 柔らかい感触に、胸が鳴る。
 これは罰ゲームではなく、約束を破られて傷ついた心を慰めるためのものだ、というようなことを、えりかさんに言われた。
 そうなんだ、と思うしかない。
 目を開けたえりかさんは嬉しそうに、本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべ、腕を組んでくる。
 僕の身長のせいで、少しバランスが悪い。
 キスを目撃したらしいサラリーマンが、顔をしかめて通り過ぎていったが、えりかさんの目には映っていないようだった。
 僕は、顔から火が出るほど恥ずかしかったけれど、えりかさんが嬉しそうだったから、それで良かったのだと思うことにする。



87:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:05:06


 僕らが付き合うことになったのは、卒業式の日に、えりかさんに呼び出されたのがきっかけだった。


88:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:05:37

 卒業式の朝、クラスメイトから手渡された手紙に、式が終わったら書庫に来てほしい、
という文面と、梅田えりか、という名前が書かれていた。 
 アイドルが同じ学校に通っていると噂になっていたので、何度か遠くから見かけたことはあったけれど、
直接の面識はなく、呼び出される理由がわからなかった。
 僕をだまして、みんなで笑おうとしているんだろうか。
 書庫に行くと、隠れていたみんなが飛び出してきて、僕を指差して笑う、というドッキリみたいなことを企んでいるんだろうか。
 そうだとしか考えられない。
 机の中に入れられていたら、気づかなかったとか、読むのを忘れていたとか、
ごまかしようはあるけれど、手渡されているので、そういった言い訳は通じないだろう。
 行ったとしても、笑い話で済むだろう。
 むしろ、行かなかった時の方が、みんなを盛り下げてしまって、後が怖い。
 しかたがない、このいたずらに付き合ってやるか。


89:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:06:11


 あの時の僕は、そんなふうに考えていた。
 後に起こることなど、つゆほども知らずに。


90:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:06:48

 卒業式が終わり、教室に戻ると、担任が連絡事項を伝えて、放課後になる。
 教室で雑談していたり、部活に行ったり、塾へ向かったり、早々に帰ったり、
卒業生を見送りに行ったりと、それぞれ思い思いに行動している。
 帰りにカラオケに行くという友人に誘われたけど、用事があると断った。
 そこで、おや、と首を傾げた。
 これから引っ掛けようという相手を、カラオケに誘う?
 おかしいな、と違和感を感じた。
 それも演技だとすれば、たいした手の込みようだ。
 だけど、そこまでするだろうか。
 まあいい。ともかく、書庫へ向かおう。それではっきりするはずだ。
 手紙をポケットに入れて、教室を出る。
 廊下を歩きながら、考えをめぐらせる。
 引っ掛けようとしているのが、クラスメイトではなく卒業生たちだったら。
 教師にお礼参りという話は聞いたことがあるが、生徒に対してなんて聞いたことはないし、
だいいち今時そんなことをする人がいるんだろうか。
 それに、僕は特に目立つ生徒でもないはずだ。
 身長はクラスでちょうど真ん中。
 顔立ちは女みたいだとよくからかわれて、あまり好きじゃない。
 強いて言うなら、外見と名前が女みたいだと言われるのが嫌で、小学生の頃から空手を習っているが、道場の外で使ったことはない。
 思い当たるところは、全くない。
 やっぱり手の込んだドッキリなんだろう。
 そんなことを考えながら、階段を上り、廊下をさらに進んで、書庫の前に着いた。
 図書室からも入れるけれど、まだ生徒がいるかもしれない。
 無関係の生徒に見られるのは、何となく嫌だった。
 開けようとするが、鍵がかかっていて開かなかった。
 図書委員を除けば、普段、使うことのない場所なので当然かもしれないけれど、
開けるなり驚かされると思っていた僕は、ちょっと予想外だった。

91:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:07:16

 さて、どうしようか。
 そう思って迷っていると、中から鍵が開く音。
 静かに、様子を窺うように、ドアが開いていく。
 見つめていると、中から覗く大きな瞳と、ばっちり目が合ってしまった。
 その人は、僕を見つけると、そのままゆっくりとドアを開いて、
「良かった。来てくれたんだ」と微笑んだ。
 頭の中が真っ白になった。
 全く想定していなかった状況だ。
 僕よりも少し背が高いその人は、安心したような笑顔を浮かべていた。
 卒業生の証である、百合のような造花を、胸に挿している。
 遠くから何度か見かけたことがあるだけのアイドル、梅田えりかさんが、そこに立っていた。
「早く入って」
 手を引かれて、書庫に入る。
 呆然とした僕は、されるがままだった。


92:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:07:45

 書庫は、本が日焼けしないように、厚いカーテンが引かれていて薄暗かった。
 我に返った僕が、まずしたことは、他に誰かいないかという確認だった。
 つまり、梅田さん本人を使って、僕を引っ掛けようとしているんじゃないか、ということを疑った。
 だとすると、たいしたどころではない、ものすごい凝りようだ。
 ここまで来ると、驚くを通り越して感心する。
「どうしたの?」
 きょろきょろと室内を見回している僕を不思議に思ったらしく、梅田さんは首を傾げて尋ねてきた。
 綺麗なお姉さん、といった容貌の梅田さんがするかわいらしい仕草は、僕を動揺させるのに充分すぎた。
「あ、な、なんでもないですっ」
 声が裏返ってしまって、恥ずかしい。
 僕はごまかすように、
「あの、それで、どういう用ですか?」呼び出された理由を問う。
 梅田さんは、うん、と頷くと、
「ちょっと、座ろうか」部屋の隅にある長椅子を指した。
 病院の待合室にあるような、背もたれつきの長椅子に、並んで座る。
 1人分くらい空けて座ろうと思ったら、すぐ隣に、梅田さんが腰を下ろした。
 人の体温を間近で感じて、緊張する。
 シャンプーとも香水とも違う、良い匂いが漂ってきて、気持ちがぐらつく。
 体の中でヘヴィメタが演奏されているように、騒がしい。
 頭でギター、胸にドラム。
 わけがわからなくなってきた。
 落ち着かなくなって、きょろきょろと周囲を見渡した。
 そのあたりで、笑いを堪えているんじゃないかと、人影を探すが、どこにもない。
 図書室への扉があるが、ぴったりと隙間なく閉まっている。
「なに、きょろきょろして」
「あ、いや、なんでもないんです」
 隣にいる梅田さんに向き直る。
 目が合うと、顔を赤くして、照れくさそうに俯いた。
 ここまで来て、全く考えてなかった可能性が、思考の片隅に浮かんでくる。

93:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:08:11

 何にもないんじゃないか。
 これは本当に、梅田さんに呼び出されただけなんじゃないか。
 どれくらいか、そうやって俯いていた梅田さんは、ふと顔を上げて、僕を見つめる。
 真剣なまなざし。
 意識を失いそうになるくらい、緊張が高まっている。
「あの、君が、入学した頃からずっと……その、ずっと好きでした」
 目眩がするような衝撃を受けた。上段回し蹴りをまともに食らったみたいに。
「それで、あたしは、卒業しちゃうけど……つ、付き合ってほしい、です……」
 言い切ると、ふう、と大きく息を吐いた。
 頬は赤いままだったけれど、伝えきったという安心感が見られる。
 しかし、正確には伝わっていなかった。
 言葉は頭の中に入ってくるのだが、意味として理解できないというか、
混乱というか動揺というか、とにかく、どうしていいのかわからない。
「ごめんなさいっ!」混乱したあげく、無意識にそんなことを口走っていた。「僕には自信がありません!」
 梅田さんと釣りあうわけがない。
 アイドルと付き合うなんて、できるわけがない。
 そんな思いから出てきた言葉だろうが、実際のところ、自分でもよくわからなかった。
 立ち上がろうとした僕の腕を、梅田さんがつかんだ。
 振り払おうとか、止まろうとか考えるより早く、甘い香りに包まれた。
 長い腕が僕の背中に回っている。
 耳元が吐息にくすぐられる。
「断るなんて、いや。こんなに好きなのに……!」
 柔らかい女性の体が押し付けられて、頭が破裂しそうだった。
 これがドッキリなら、早くみんな出てきてくれ、と僕は願ったが、いくら見回してもクラスメイトどころか、虫の気配さえ感じられない。
「好きなの」
 囁いて、目を閉じる。

94:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:08:55

 疑問が浮かぶ間すらなく、唇が重なる。
 柔らかくて甘い感触。
 頭が破裂してしまいそうだ。
「あたしはこんなにも、君のこと好きだから、自信持って」
 再び唇が重なる。
 僕は力が吸い取られたように、後ろに倒れてしまう。
「私のこと、好きになって」
 ファーストキスを、年上の女の子に奪われてしまった。
 キスのせいでおかしくなってしまったのか、それとも動揺していたのが正常に戻ったと言うべきなのか、
梅田さんの顔を真正面から見ることが出来た。
 優しく微笑まれて、不思議と落ち着いてきた。と言っても、さっきよりはマシ、という程度だけど。
 本来なら、こんなにも綺麗な人に告白されて、断るなんてありえないことだ。
「僕なんかで、いいんですか……?」
 気がつけば、そんな言葉が漏れていた。
「君じゃなきゃ、だめだよ」
 当然のこと、と言わんばかりの、梅田さんの返事。
 そして、3度目のキス。
 柔らかい唇を強く押し付けられると、思わず息を止めてしまった。
 2度目までは驚いて目を開いたままだったけれど、今度は瞼を下ろす余裕ができた。
 少し長めのキスが終わって、梅田さんが離れていく。
 ゆっくりと瞼を開けると、はにかんだ笑顔があった。
 笑顔を返そうとして、突然、気づいた。
 抱きしめられ、押し倒された格好になっていることに。
 目の前には、彼女の笑顔。
 体に重なる、彼女の体温。
 呼吸に混ざる彼女の香り。
 体中を全力で駆け巡っていた血液が、下半身に集まってくる。

95:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:09:22

「あ、あの、どいてもらえますか……」
 このままだと気づかれてしまう。
 そんな僕の気持ちは伝わらなかったようで、梅田さんはその体勢のまま、
「付き合ってるんだから、敬語は禁止ね」笑顔で言う。
「わ、わかりましたから、早くどいて下さい、梅田さん……」
「敬語禁止。それに、自分の彼女を呼ぶのに、苗字にさん付けはナシでしょ。“えりか”って呼び捨てね」
 ひょっとして、僕の体の変化に気づいていて、イジワルをしているんだろうか。
 とにかくここは、大人しく従っておかないと。
「わかったから、どいて。え、えりか」
 搾り出すように、呼び捨てると、満足したように笑ってくれた。
 けれど、その時にはすでに遅かった。
 充血して硬く持ち上がったペニスが、ズボンを押し上げ、梅田さんのお腹に食い込んでいる。
 布越しとはいえ、女性の体に触れているという意識が、刺激を強くする。
 目を丸くして、重なっている体を見下ろす梅田さん。
 気づかれてしまった。
 顔から火が出る、どころか、全身が燃え上がりそうなくらい恥ずかしい。
 抱きつかれてキスされただけなのに、こんなふうになってしまうなんて。
 経験のない僕には刺激が強すぎる。
 軽蔑されただろうか。
 怖くなって目も合わせられない僕は、顔を背けようとするけれど、片手を頬に添えられて、正面を向けられる。
 梅田さんの微笑。
 少し頬が赤いけれど、優しい笑みを浮かべていた。
「男の子だもんね。ごめんね、気づいてあげられなくて」
 なぜか謝られた。

96:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:09:47

 謝るのは、僕の方だ。
 口を開こうとするが、それを口付けで遮られる。
 4度目のキスに戸惑っていると、梅田さんの手のひらが、いきり立つペニスの上に重ねられた。
 下腹部から腰を伝って、快感が脳に流れ込む。
「うわぁっ! な、なにをッ!?」
 突然のことに驚いて、立ち上がろうとするけれど、梅田さんがどいてくれない。
 不安定な体勢で、しかも快感のせいで腰に力が入らなくて、起き上がれなかった。
「あんまり大きな声出すと、外に聞こえちゃうかもしれないよ」
 静かな声だけど、僕を固まらせるには充分な言葉だった。
「で、でも」
 小声で抗議する僕に、
「あたしは君の彼女だから。まかせて」と言って、僕の上からどいてくれた。
 長椅子の脇の腰を下ろし、ジッパーを下げる。
「あ、あのっ」
 体を起こそうとする僕の胸に手を置いて、押しとどめた。
「大丈夫だから」
 そう言って優しく微笑んでいる梅田さん。
 何が大丈夫なんだろうか。
 僕は何も大丈夫じゃない。
 血流が激しすぎて、目が回りそうだ。
 頭の中にもう一つ、心臓ができたみたいに、鼓動がうるさい。
 混乱しているうちに、梅田さんは下着の前開きから、血の漲ったペニスを取り出した。
 くう、と思わずうめいてしまう。甘い感覚に、体が震える。
「おっきい……」
 僕の顔と、露になったペニスとを交互に見比べながら、梅田さんが呆然と呟く。
 修学旅行や空手の合宿などで、顔に似合わず大きいと、からかわれたことはある。
 その時は聞き流していたけれど、女の子に言われると、とてつもなく恥ずかしい。
 梅田さんがおもむろに、ペニスを握ってくる。

97:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:10:09

「ぅあっ……」
 女の子の柔らかい手に触れられて、気絶しそうなくらい、気持ち良かった。
 全身から力が抜け、代わりにむず痒い感覚が満ちてくる。
 梅田さんの手が、根元の方に動くと、
「痛っ」ペニスの先端に軽い痛みが走った。
「あ、ごめんっ」慌てて手を止めた梅田さん。「まだ、剥けてないんだ」
 亀頭は半分くらいまで、皮に包まれている。
 成長とともに自然と剥けてくるらしいけれど、僕はまだだった。
 肉体の欠陥を知られたような気になって、泣きそうになる。
「大丈夫だから、ね」
 穏やかな声で言い、ペニスに顔を近づけて、唇の隙間から唾液を落とした。
 生温かい唾液が亀頭の上に垂れて、奇妙な感覚が背筋を走る。
 次々にペニスに降りかかる唾液。
 ズボンにこぼれそうになると、亀頭が唾液ごと梅田さんの手に包まれた。
 電流が走ったような感覚に、体を強張らせる僕。
「ちょっと、がまんしてね」
 梅田さんは気遣うように言うと、亀頭と包皮の境目を、マッサージするように指を動かす。
 目眩を起こすほどの快感が、頭の中で暴れまわる。
 その感覚に耐えていると、亀頭が、じわり、と生ぬるい感覚に包まれる。
 違和感に戸惑っている暇もなく、梅田さんの手が再び根元に向かって動いた。
 ゆっくりと、包皮がめくられていく。
「あ、あぁ、あっ……」
 さっきみたいな痛みはなかった。
 梅田さんの手が止まり、亀頭が完全に露出した。自分でも初めて見る。
 初めて触れる外気に、違和感を覚える。

98:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:10:33

「ちょっとだけ、大人の仲間入りだよ」
 こんなに恥ずかしくて、息苦しいのに、まだちょっとだけなのか。
 戸惑っている僕を、優しく見下ろした梅田さんの手が、上下に動く。
 亀頭にまとわりつく唾液が潤滑液となって、滑らかに擦られる。
 ほんの数回、梅田さんの柔らかい手がペニスを上下すると、下腹の奥の方から、堪えがたい感覚がこみ上げてきた。
「あ、あの、なんか……」
「イキそう?」
 僕の言葉を遮る梅田さんに、小さく頷いた。
 それを見ると、ポケットからハンカチを取り出し、亀頭を包み、その上から軽く手を当てる。
 布地に亀頭が擦れると、腹の底が熱くなり、ペニスが弾けた。
「あぁっ!」
 びくんっ、と脈打つペニス。
 熱いものがペニスの中を駆け抜けていき、先端から飛び出す。
 快感が爆発して、目の前が真っ赤になり、何も考えられなくなる。
 体中の筋肉が、鉛になったように重くて、動けない。
 潮が引いていくように、頭の中に満ちていた快感が小さくなっていく。
 梅田さんが、脈動の収まったペニスの先端を、ハンカチで拭いてくれて、手を離した。
 ハンカチの中をのぞき見て、
「すっごい、いっぱい出たよ」おかしそうに言った。
 恥ずかしくなって、目を逸らす。
 かわいい、と呟くのが聞こえた。
 まだ硬さの残るペニスをしまいながら、
「あ、あの、それ洗って、返します……」恥ずかしさを堪えて切り出した
 自分で汚してしまったので、そうするのが筋だろう。
「だめ。あたしが持って帰るぅ」
 恥ずかしいことを言いながら、中身が溢れないように、慎重に畳みながら言った。
 梅田さんが立ち上がったので、体を起こして、長椅子の隣を空けて座る。

99:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:11:18

 そのスペースに腰を下ろして、ぴったりと寄り添う梅田さん。
「ねえ、いつも、自分でする時って、どんなもの見たりしてるの?」
 主語がないので、何のことかわからなかった。
「見たり、って?」
「だからぁ、自分でする時、なに見てるの? ビデオとか、エッチなマンガとか?」
 そこでようやく、オナニーのことだと理解して、俯いた。
「ちゃんと答えて。怒らないから」
 何を怒るのかはわからないけれど、答えるまで終わらない雰囲気は伝わってくる。
 恥ずかしさに耐えて手を握り締める。
「したこと、ない、です……」
 絞り出すように、答えた。
 知識としては知っていても、僕はまだ、自分でしたことはない。
「……え?」ぱちくり、と瞬きした梅田さん。「じゃあ、今のが、初めてだった?」
 わずかに顎を引いて、首肯する。
 呆れられただろうか。
 不安になって、横目で梅田さんを窺うと、呆然としていた表情が、湧き出すように笑顔になった。
 きらきらした瞳を向けて、抱きつかれる。
「かわいいっ」
 今度ははっきりと聞こえる声。
 これまで、かわいい、と言われるのは、からかわれているような、釈然としないものがあったが、不思議とそういう気持ちにならなかった。
 胸の奥に、じわりと温かいものが、滲み出してくる感覚。
「じゃあ、あたしがこれから、いっぱい、教えてあげるね」
 眼前の梅田さんの笑顔に、妖しい色が窺えた。
 ドキリ、と心臓が打つ。
「これからは、自分でしたくなった時は、さっきしたことを思い出してね。あたしを想像してするんだよ。
あたし以外のことを考えながらしちゃだめ。わかった?」
 さっきの“怒らないから”の意味を、ようやく理解した。
 付き合うって言うのは、そういうことなんだろうか。

100:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:11:37

「は、はい。わかりました」
 梅田さんでオナニーする、と宣言したみたいで、恥ずかしかった。
 頷いたのに梅田さんは、ぷう、と頬を膨らませる。
「敬語はダメって言ったでしょ」
「ご、ごめんなさい、梅田さんっ」
 年上には敬語。道場で叩き込まれているので、反射的に敬語を使ってしまう。
 しまった、と思う間もなく、
「敬語禁止! 苗字禁止! さん付け禁止!」
 立て続けに注意される。
「あの、ごめん……気をつける」
 もっと砕けた言葉遣いを望んでいるのかもしれないけれど、今の僕にはこれが精一杯だった。
 梅田さんは小さく溜息をつくと、ううむ、と唸ってから、何か思いついたような表情になる。
「今度から敬語使ったり、さん付けしたら、外でも、人が見てても、どこだろうとキスすること」
 勝手にペナルティを取り決める。
 そんなの無理です、と抗議を口にしようとした瞬間、
「まずは、今の分ね」瞼を下ろして、唇を突き出した。
 石像のように固まっていて微動だにせず、僕がキスをしないと、動き出しそうにない。
 バクバクと破裂しそうな鼓動で震えながら、唇を、重ねた。
 瞼を開けて、
「これからは気をつけなきゃダメだよ」
「う、うん……」
 僕が頷くと、嬉しそうに微笑む梅田さん……えりか、さん。
 えりか、と呼び捨てるのはまだ抵抗があるので、頭の中では、えりかさんと呼ぶことにしよう。
 いつか、自信がついたら、きっと、えりか、と呼ぶことができる、と思う。
 それまでは……

101:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:12:38


 あの日から1年とちょっと。
 僕はいまだに、えりかさん、と呼んでいる。
 呼び捨てにできるような自信は、いつになったらつくんだろうか。
 まだ、わからない。


102:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:13:07

「ねえ、これ似合う?」
 昔のことを思い出してしまっていて、不意にかけられた声に、答えられなかった。
 ハンガーに吊るされていたミニスカートを腰に当てて、えりかさんが立っている。
 そうだ。映画を見終わった僕たちは、ショッピングに来ていたんだった。
「あ……えっと、良いと思うよ」
 慌ててしまって、そんな言葉しか出てこなかった。
「ぼーっとしてた? デート中に? 彼女の目の前で?」
 目つきが鋭くなって、にらまれる。
「あ、ご、ごめんっ。あの、昔のこと、思い出しちゃって」
「昔のこと?」
「うん……告白されたときのこと」視線をずらして、「あれ、見たら」
 視線の先には、百合の花がプリントされた、Tシャツがあった。
 卒業式の日に、えりかさんが胸に挿していた造花を思い出させた。
 えりかさんが強く抱きついたせいで、くしゃくしゃになってしまったが。
 僕が言いたいことをわかってくれたようで、すぐに笑顔を取り戻すえりかさん。
 しかし、さっきまで浮かべていたものとは違う、妖しい赤みが差していた。
 あれ? と戸惑う僕の耳元に唇を寄せ、エッチ、と囁くえりかさん。

103:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:13:37

 そうじゃなくて、と言おうとした僕を遮って、
「で、これ、かわいくない? 似合う?」と、同じ質問をする。
 聞くことよりも、言うことを優先するところがある。
 そんなところには、もう慣れてきた。
 さっきはおざなりな返事しかできなかったが、改めて見ると、膝上というより、股下何センチというサイズだ。
 脚を魅せるような、短いものがえりかさんの好みだけど、僕は複雑だ。
 見たいけど、見せたくない。
「ちょっと、短くないですか?」
 もっと長いものか、せめて細めのジーンズを……

 えりかさんが、唇を尖らせている。

 ……しまった。
 僕の表情の変化に気づいて、わかってるよね? と瞼を下ろした。
 きょろきょろと、見ている人がいないのを確認して、唇を重ねる。

 これだけは、どうしても慣れない。


104:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/05/18 15:16:53
・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・

長らく・・・お待たせ・・・しました・・・
・・・・・・もう待って・・・ないか・・・

新しいところに・・・手を・・・出してみました・・・
・・・久々の上に・・・長いし・・・
・・・とにかく・・・ごめんなさい・・・

105:fusianasan
08/05/18 16:55:00
書く人さん来てるうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
外出中なんでまだ未読だけどとりあえず嬉しいいい

106:fusianasan
08/05/18 22:32:47
(*゚∀゚)=3♥

107:名無し募集中。。。
08/05/19 22:06:48
あぁぁぁぁぁぁぁ
いいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ

書く人さん最高っすぅぅぅぅぅぅx

108:fusianasan
08/05/20 00:29:31
「書く人さんなんて、だいっきらいっ!」

109:fusianasan
08/05/21 00:40:44
ライスッキ

110:fusianasan
08/05/21 01:04:15
書く人さん待ってました!いつでも待ってますよ!!
ちょいエロなえりかお姉さん(・∀・)イイ!


111:fusianasan
08/05/21 23:08:47
書く人さん来てたのね(/_;)

112:fus i anasan
08/06/02 00:00:17
書く人さん、待ってるから保全してるんです

113:fusianasan
08/06/06 23:23:46
書く人さん。。。

114:fusianasan
08/06/11 13:36:43
マイマイがダンス中転んで前にいた舞美のズボンとパンティをつかんでしまって脱げたことはあまりにも有名
舞美はキャッ!と座りこんだ カンナ大興奮

115:fusianasan
08/06/11 22:19:40
>>114
kwsk

116:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:41:20

 雨粒が傘を叩く。
 調子はずれのリズムを刻んでいる。
 午前中は目が痛くなるほど晴れていたのに、昼を過ぎたあたりから急に雲が広がり、
日の入りを待たずに空は黒くなって、注ぎすぎた水がコップから溢れるみたいに、雨が降ってきた。
 あっと言う間に土砂降りになって、キオスクもコンビニも傘は売り切れ。
 迎えに来てもらえる当てがある人は携帯電話を持ち、当てがない人はタクシー乗り場の列を伸ばすことに貢献し、
いろいろと諦めて走る人や、雨宿りして耐え続ける人の姿もある。
 会社に折りたたみの傘を置いていた俺は、他人事と横目で見つつ、
傘を叩く雨音を聞きながら、定員超過気味のバス停の前を通り過ぎていく。
 朝は晴れていたし、ここのところの陽気のせいで、薄着の人も多く、見るからに寒そうだし、見ている方まで寒くなる。
 早く帰って風呂に入りたい。
 温かい湯船を想像しながら、家路を急ぐと、
「あ、コーチ!」
 雨音の中を縫って、よく通る声が耳に届く。
 少年サッカークラブでコーチをしていたのは、もう2年も前のことだが、反射的に振り向いてしまった。
 バス停の屋根の下、人垣の外周で、ぴょこぴょこと跳ねながら、こちらに手を振っている少女がいた。
 どうせ俺の勘違いだろうと思ったが、その少女と目が合う。
 白いシャツにプリーツスカート。どうやら制服らしい。
 彼女が跳ねると、足元の水が飛び散って、周囲の人たちは迷惑そうな顔をしている。
 その迷惑そうな目がいくつか、こちらに向けられた。
 なんとかしろ、という意思が込められた視線が、俺に集まる。
 なんとなく気まずくなって、少女に近づいた。
 黒髪の小柄な少女。健康的に焼けた小麦色の肌。三日月のように細められた目と、薄桃色の唇の隙間から白い歯を覗かせる笑み。
 凛々しい顔立ち。溌剌とした笑顔。
 すぐに思い出すことができた。

117:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:42:00

「千聖か?」
 かつて俺が教えていたサッカークラブに所属していた、少年のような少女。
 岡井千聖だ。ちなみに、チームにはもう1人、岡井というメンバーがいたので、名前で呼び分けていた。
 少年のような面影はそのままに、少女らしい丸みを得たという印象。
「覚えててくれたんだ!」
 細めていた目をさらに薄くしながら、満面の笑みを浮かべる千聖。
 忘れるわけはなかった。
 レギュラー間違いなし、と言われていたのに、アイドルデビューして芸能活動が忙しくなり、チームを去っていった。
 もったいない、と思えるくらいの実力はあった。
「どうしたんだ、こんなところで?」
 家は近所じゃなかったと思うけど。
「友達んチに遊びに来たんだけど、ドタキャンされちゃった」
 と、笑顔のままで答えた。
 こんな雨の中、ドタキャン……けっこうひどい目に遭っているはずなのに、なぜだか楽しそうだ。
「じゃあ、これから帰るとこか」
 呟いた俺に、首を横に振って見せる千聖。
「それがさ、うち家族で出かけちゃってるから、帰っても誰もいないの」
「千聖はなんで行かなかったんだ?」
「え? まあ、いろいろあって……」
 あはは、と笑ってはぐらかされた。ケンカでもしたんだろうか。
 友達にドタキャンされる。家族に置いていかれる。
 大変だな。

118:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:42:41

 そう声を出そうと、口を動かそうとした瞬間、千聖が遮った。
「そうだ! コーチんチで雨宿りさせてよ!」
 良いアイディア、と言いたげに、制止する隙もなく、ひさしの下から傘の中に飛び込んで来る。
 さすがに断ろうと思ったが、千聖が立っていたスペースは、一呼吸する間もなく埋まってしまった。
 目の前には無言の拒絶。
 隣には笑顔の千聖。
「いや、そこのファミレスでもいいだろ」
 妥協案を提案するが、渋い顔の千聖が腕を引き、強引に体を傾けられる。
 耳元に口を寄せて、
「誰かに気づかれたくないし。チサト、アイドルなんだけど」と、囁いた。
 そう言えばそうか。
 反論できない俺は、口をつぐんでしまった。
 黙った俺に笑顔を向けた千聖が、
「ほら、早く行こうよ!」と、腕を引っぱる。
 そのまま数歩、引きずられるように踏み出したところで、
「あ、家、逆」片言のように言った。
「そうなんだ」
 くるりとターンをして、元気よく歩き出す千聖。
 雨の日だというのに。
 足元に跳ねる雨が、ズボンの裾に染みる。
 俺の心を表すように、足取りを重くした。



119:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:43:09


 テーブルの向かいで、ミルクティーをすする千聖。
 淹れたてで湯気を立てるコップの中に、ふーふー、と息を吹きかけて冷ましている。
 そのままでは寒いだろうと思い、パジャマ代わりにしているジャージを肩にかけてやった。
 体が温まったせいなか、単に照明で明るいところで見ているからか、頬に赤みが差しているようにも見える。
 ひょっとしたら、よく知っているとはいえ、1人暮らしの男の部屋に来ているせいかもしれない……と思ったが、
外での態度を見ていると、それはないだろう。
 よく知っていると言っても、サッカーを教えていたのも、もうずいぶんと前の話だ。
 最後に会ってから、俺はサラリーマンになったし、千聖は成長期を迎えていた。
 身長が高くなったという印象はそれほどないが、子供だった体つきは女性のものに分化しつつある。
 まだまだ踏み出した程度だが。
 しかし、男の本能の悲しいところ。つい、視線を胸の辺りに持っていってしまう。
 シャツが雨に濡れて、実りつつある乳房と、それを覆う水色のブラジャーが透けて見える。
 成長過程だろうけれど、小柄な体型からすると、かなり大きく感じる。
 かつての教え子で、うんと歳が離れているとはいえ、美少女と言って差し支えない女の子を部屋に上げているのだと、
いまさらながら意識してしまった。
 初対面の時は男子と間違えて、泣かせてしまったというのに。
「コーチぃ?」
「な、なに、どうした?」
 不意に呼ばれ、我に返る。
 短い間だったようだが、胸を凝視してしまっていた。
 しかし、千聖に気づかれるには充分で、上目遣いでこちらを睨んでいる。
 恥ずかしさのあまり、顔が熱くなってくる。
 息が詰まるような沈黙の後、千聖はにんまりと笑って、
「今おっぱい見てた?」
 死刑宣告を受けたような気持ちになって、目の前が暗くなったが、なんとか踏みとどまる。

120:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:43:36

「なぁに言ってんだよ。雨に濡れてるから、寒そうだなって思っただけ」
 できるだけ平然を装ってみるが、赤面からは回復しきれていない。
 うまくごまかせただろうか。
 千聖の様子を窺ってみると、あからさまに落胆した顔で、肩を落としていた。
「コーチはさ……」
 暗い表情からこぼれ出る、落ち込んだ声。
 ついさっきまで、俺を嘲るように、挑発するように笑っていたのに、雰囲気が一変して暗くなる。まるで今日の天気みたいだ。
「コーチは、チサトのこと女として、見れる?」
「……なんだって?」
 予想外の言葉に、思わず聞き返してしまう。
 今度は千聖が顔を赤くしながら、
「だからぁ!」少し声を荒げる。「チサトのこと、女の子として、好きになったり、付き合ったりできるかって聞いてンの!」
 眉が感情の高まりと反比例しているように、ぐにゃり、と下がりながら、その下にある一対のつぶらな瞳で、俺を睨む。
 眉のせいで、怒っているというより、困っているように見える。
「なんだよ、急に……」
 ひょっとして、告白されたのだろうか。
 歳の離れた少女の告白を受け入れるのには、さすがに抵抗がある。
 だが、目の前の美少女に告白されたのだと思うと、浮かれてしまう部分もある。
 相反する感情が、精神の支配権を奪い合っている間に、
「チサトさ、男の子みたいってよく言われるんだ」千聖が、かすれた声で話し出す。「メンバーの中でもそういう扱いだしさ。
でも、ちゃんと女の子として扱ってほしいって言うか、女の子として見てほしいって言うか……」
 そんな感じ、と唇を尖らせた。
 心の中で争っていた2つの感情は、拳を下ろして呆然となる。

121:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:43:58

 告白されたと思ってしまったが、なんてことはない、ただの早とちりだ。
 千聖は純然たる疑問として、自分を女性として見られるか、扱えるか、と聞いただけだった。
 安心できたような、残念なような、複雑な気分だ。
 残念に感じる部分があるということは、告白されて嬉しかったということでもある。
 まだ女性と呼ぶには足りない、子供から少女へと踏み出したばかりといった印象の千聖に告白されて、
嬉しいと思った。受け入れようと思った部分さえある。
 そういう趣味はなかったと思っていたけど……
 千聖がそれだけ、魅力的になったのだ、と自分に言い聞かせる。
「だからさ、おっぱい見てたコーチなら、女の子扱いしてくれるかなぁって」
 さっきの言い訳が、まったく役に立たなかったと告げられて、言葉に詰まる。
 顔が引きつってしまった俺を見て、千聖が可笑しそうに吹き出す。
 唇の両端を吊り上げて、彼女特有の笑顔を見せる。
 そんなに面白い顔だったんだろうか。
 なんにせよ、笑顔が戻ったのはいいことだ。
 女の子には暗い表情よりも笑顔の方が似合うが、千聖は特に、明るい顔が似合っているように思う。
 素直に、かわいい、と思う。思ってしまう。
 目の前にいるのが少年のような、あの頃の千聖ではなく、1人の女の子なんだと意識すると、自然と言葉が出てくる。
「千聖はかわいい女の子だから、自信持てよ」
 歯の浮くような台詞。
 普段の俺なら絶対に言わないのに、なぜだか抵抗もなく、照れもなく、よどみなく口にすることが出来た。
「ほんとっ!?」
「本当」
 頷いてやると、心の底から嬉しそうに、これ以上ないくらいの笑顔になった。
 しかし、無邪気な笑顔が一転して、いたずらっぽい微笑になった。

122:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:44:26

「だからおっぱい見てたの?」
 さすがに耐性が出来て、リアクションも苦笑いを浮かべる程度で納まる。
「なんでそこにこだわるんだよ」
 尋ねると、視線を自分の胸に落とす。
「愛理に勝てる女の子っぽいところって、ここくらいかなぁって」
「愛理?」
「鈴木愛理だよ、メンバーの。知らないの?」
「知らない」
 ええっ、と驚いた顔をされる。
 そんなに変だろうか。
 音楽番組はほとんど見ないし、インターネットで番組表を調べるのでテレビ雑誌も買わない。
 アイドルを見る機会なんて、俺の生活の中には、ほぼない。
 千聖は溜息をつくと、呆れ顔で言う。
「まあ、とにかく、愛理は天然だけど女の子っぽいの。でもチサトのほうが、おっぱい大きいの」
 千聖が対抗心を燃やすくらいには、その鈴木愛理という子はかわいいのだろう。
 そこに、千聖の本音も見えてくる。
「つまり、鈴木愛理に負けたくないってことか?」
 俺の言葉に、言葉を詰まらせる千聖。表情が抜け落ちた。
 呆然としていた千聖が、視線を泳がせる。
「まあ、それもあるんだけど……」
 それが全てのように見えるけど、まだ他にもあるって言うんだろうか。
 千聖は自分の気持ちを、的確に表現する言葉が見つからないようで、
えっと、とか、あの、とか、意味にならない声を、桜色の唇からこぼす。
 その姿はとても愛らしくて、つい見とれてしまう。
 千聖のさまよっていた視線が、ふと俺と重なる。
「コーチがさぁ、チサトのことかわいいって言ったの、本気?」
 声色がさっきまでとは違う、と違和感を覚える。
「あぁ……本気で言った。かわいいって思う」
 素直に答えると、瞳がきらきらと輝いた。何度、言われても嬉しいのだろう。

123:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:44:56

「じゃあさ、彼氏になって!」
「カレシ?」
「うん!」
「……は? 彼氏? 彼氏ってあの、恋人の彼氏?」
「そうだってば!」
 いきなり何を言い出すんだ。
 さっぱり意味がわからない。
 話の展開についていけず、目を白黒させている俺に、
「愛理にもね、年上の彼氏がいるんだ」千聖があっさりと、本音を晒した。
 千聖の告白に、俺は大きく溜息をついた。
 そんなところまで対抗したいのか。
 呆れる。と同時に、腹立たしくもある。
 俺のことが好きだから、というわけではなく、鈴木愛理への対抗心から、彼氏がほしいというのだ。
 それはつまり、俺じゃなくてもいい、ってことだろう。
「ねえ、かわいいって言ってくれたじゃん!」
 何も答えない俺に、千聖が答えを急かす。
「彼氏とか彼女とか、意味わかって言ってるか?」
「付き合うってことでしょ?」
 わかってるよ、と笑顔で答える千聖。
「付き合うってことは、なにするかわかってるか?」
 苛立ちを抑えて、さらに質問を重ねる。
 すると千聖は、頬を赤く染め、再び視線を泳がせた。
「わかってるよ……」
 手を繋いでデート、だけではないことは、わかっている反応だ。
 それをわかっていながら、付き合おうって言うのか。
「本当かぁ? キスだけじゃすまないんだぞ」
 からかうように言うと、千聖は眉を吊り上げる。
「わかってるって!」唇を尖らせ、「エッチ、でしょ……」
 顔を赤くしながら、千聖が答えた。

124:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:45:21

 強い眼光を放つ瞳が、潤んで揺れている。
 ごまかすことなく、はっきり答えられて、逆にこちらが怯んでしまう。
 元コーチだから手を出さないだろうと、高をくくっているんだろうか。
 いや。
 そんな雰囲気は、今の千聖からは感じられない。
 本気、なんだろうか。
 様子を窺うように、確かめるように、
「……じゃあ、今できるか?」
 喉が渇いたように引きつる。
 千聖は目を見開いて驚き、そして、俯いてしまった。
 やっぱり無理か。
 それが普通なんだけど、期待してなかったと言えば嘘になる。
 いま無理をしなくても、そのうち、ふさわしい彼氏ができる。
 そんなことを言ってやろうとするが、先に千聖が口を開いた。
「ちょっとなら……いいよ……」
「……え?」
「最後までは、まだ、無理だけど……ちょっとだけ、なら」
 言い終えると、おもむろに立ち上がる。肩にかけていたジャージが、滑り落ちる。
 ぴったりと寄り添って、俺の隣に座ると、こちらを見上げて瞼を下ろした。
 待て、落ち着け、まだ早い。
 止めようとする言葉は、喉が引きつってしまって出てこない。
 心臓が破裂しそうな勢いで、脈打つ。
 いいんだろうか。
 本当に。
 千聖の体温が、鼓動を加速させる。
 社会通念やら世間体やら、年齢のことを考えて、辛うじて踏み止まっていた理性に止めを刺したのは、

 かわいい

 という単純な思いだった。

125:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:46:08

 肩を抱き寄せると震えるが、目は閉じたままだ。
 息がかかるほど近くで見ると、思いのほか長い睫毛が、かすかに震えていた。
 緊張しているのか、それとも、本心では怖がっているのか。
 そんな考えがよぎったが、とどまることはできなかった。
 唇を重ねる。甘い感触。
 若さゆえなのか、千聖特有のものなのか、俺の唇を跳ね返しそうなほど、柔らかい弾力がある。
 より強くその感触を味わいたくて、抱き寄せて、体を密着させる。
 ついばむように吸い、弾くように弄び、唇の感触をたっぷり楽しんでから、ゆっくり離れた。
 抱き寄せたままでいると、千聖が目を開けて、うっとりした表情で俺を見上げる。
 目が合うと、恥ずかしそうに目を逸らして、照れ笑いを浮かべた。
 かわいい。
 キスをしたら、さらにかわいく思えてきた。
「千聖」
「な、なに?」
「さっき、ちょっとならいいって、言ったよな?」
「……いいよ」
 良かった。もしも断られていたら、自分にブレーキをかける自信がなかった。
 もう一度キスをして、シャツのボタンに、指先を引っ掛ける。

126:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:46:36

 すると千聖は一瞬、驚いて目を剥くが、少しだけ考えた後、小さく頷いた。
 第一ボタンを外すとき、密着した肌から、かすかな震えが伝わってきた。
 緊張なのか、それとも恐怖なのかはわからないけれど、千聖が震えているのに気づきながら、俺は止まる事が出来そうになかった。
 第二、第三ボタンを外すと、歳に似合わない立派な膨らみが、顔を覗かせる。
 くっきりした陰影を作る谷間。それを包む水色のブラジャー。
 千聖の日焼けしたような肌のせいもあって、夏を連想させた。
 指先が緊張と興奮で震えたので、少し手間取ったけれど、腰の辺りまでのボタンは外すことができた。
 ここから下は、スカートを脱がさないと無理なので、ホックのあるあたりに手を伸ばすと、
千聖は、きゃ、とか、ひゃ、とか声を上げて、体をくねらせた。
「くすぐったいよぉ」
 顔が赤いまま笑って、立ち上がる。
 拒絶されたのかと思ったが、表情を見るとそうではないみたいだ。
 千聖は俺を見下ろすと、一瞬だけ神妙な顔つきになる。
 けれど、すぐに笑顔を浮かべ、自分の腰に手をやると、ホックを外してファスナーを下ろし、スカートを足元に落とした。
 幕が落とされたように晒されたのは、褐色の太もも。
 若い肌の張りと、柔らかそうな肉付きに見とれてしまう。
 俺の視線に気づいているはずだが、隠そうとも咎めようともせず、残っているシャツのボタンを外した。
 シャツの前が開くと、それが遮っていた水色のショーツが露になった。
 ブラジャーとお揃いらしい。
 女性特有のなだらかな部分を、つい見つめてしまう。
 さすがに気になったのか、シャツを脱ごうとしていた千聖は、俺の目から逃げるように振り向いて、背中を見せた。
 それから大きく一つ、深呼吸すると、肩を滑らせてシャツも足元に落とした。
 靴下は濡れてしまって気持ち悪いと言って、部屋に上がった時すでに脱いであるので、
千聖の体を覆っているのは、ショーツしか残されていない。
 目の前には、下着姿の千聖……のお尻。
 雨のせいか汗のせいか、ぴったりと張り付いたショーツは、千聖の小さくて引き締まったお尻に食い込んでいた。

127:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:46:57

 頭の中で、ぱつん、と何かが弾ける音がした。
 背中を向けたままの、千聖の腰を抱きしめて、お尻に顔を埋める。
「うわぁあっ!?」
 不意打ちを受けた千聖は、バランスを崩して、胡坐をかいている俺の脚の上に、腰を落とした。
 俺の胸を背もたれにして、股間にお尻を押し付ける格好になる。
「もぉ、コーチ、いきなり……」
 文句を言おうとして、言葉を途切れさせた。
 お尻を押し上げるモノに気づいたようだ。
 そしてそれが、何なのか理解しているようでもある。
 布越しではあるが、自分の体に男性器が触れているなんて、初めてのことだろう。
 俺は興奮の高まるままに、固まっている千聖の、ブラジャーのホックを外してしまう。
「あっ」
 驚いて硬直の解けた千聖が、反射的にブラジャーを押さえて、脱がされるのを防ぐ。
 肩紐を外す手つきのまま、
「ちょっとだけだから。な?」情けない台詞を吐く。
 千聖も精一杯、羞恥心を堪えていてくれているんだろうけれど、俺の方でも、本能が突き動かすままにならないよう、抑えるので必死だ。
 これ以上は無理、と千聖が言ったとしても、それに従えそうにない。
 千聖は少し迷って様子で沈黙し、ちょっとだけだよ、と言って、手を離してくれた。
「ありがとう」
 礼を言うのも違う気がするが、腕から肩紐を抜いて、ブラジャーを外してしまう。
 お椀型で柔らかそうな、小麦色の乳房。
 やや濃い目の、ピンクの乳首。
 服の上から見ていた時よりも、さらに大きく見える。
「触るぞ?」
 一応、断るけれど、千聖が頷いたときにはすでに、手のひらは乳房に重なっていた。
「んっ」
 と、かわいく反応する千聖。

128:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:47:20

 柔らかさよりは、弾力の方が少し上回っており、指が弾むようだ。
 若さのせいなのか、千聖の乳房だからなのかわからないけれど、
今まで味わったことのない触感に酔い、取り憑かれたように指を動かす。
 いまだ成長期だろうから、痛がらないように、できるだけ優しく、撫でるより少し強め
くらいで触る。
 円を描くように乳房の感触を味わっていると、千聖が、ぷるぷると震えだした。
 どうしたのか様子を窺っていると、
「ちょっと、くすぐったいよ」笑いを堪えた声で、千聖が言った。
 くすぐったいのを我慢していただけか。
 少し弱すぎただろうか。
 くすぐったい箇所というのは、性感帯だったり、性感帯になったりすると言うから、もう少し強くしてみよう。
 抜いていた力を込めて揉むと、膨らみに指が食い込んだ。
「あンっ」
 喘ぎ声とまでは行かないが、色っぽい響きが含まれていた。
 千聖自身、その声に驚いたようで、慌てて両手で口を覆う。
「かわいかったぞ、今の声。もっと聞かせろよ」
「そ、んなこと言っても、よく、わかんないっ」
 そう言いつつも、息が乱れてきている。
 指を食い込ませると、強い弾力で押し返してくる。
 ゴムボールを握って弄んでいるような、心地よい感触。
「んっ……ぁ、ぁっ……ぅぅ……」
 わずかにだが、千聖の乱れた息に甘く色づいてくる。
 それに伴って、乳首が尖ってきたのが見えた。
 小さくてかわいらしい果実のような乳首を、優しく摘んだ。
「ぅぁああっ!」
 突然の刺激にのけぞる千聖。
 悩ましげに歪んだ眉は、痛みではなく、快楽を感じているのだと示している。
 手のひらでつかむように乳房を、親指と人差し指で芽を摘むように乳首を愛撫する。
「あンッ! ぁあぁっ、あぁぅっ!」
 もっと聞かせてほしいと言ったからか、千聖は堪えることなく、喘ぎ声をほとばしらせる。

129:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:47:44

 俺の方も、これ以上は堪えられそうになかった。
 痛いくらいに膨らんだペニスが、ズボンの中で窮屈そうにしている。
 俺が愛撫を中断すると、千聖はむず痒そうに、んん、と身を捩る。
「やめちゃうの……?」
 喘ぎ混じりの甘ったるい声で、尋ねてくる千聖。
 千聖のそんな声を聞くのはもちろん初めてで、どんな誘惑の言葉よりも強力に、俺を魅了した。
「やめないけど、俺も気持ちよくなりたいんだ。手伝ってくれるよな?」
 手伝わないとやめてしまうと思ったのか、千聖は間を置かずに頷いた。

 千聖をいったん立たせると、俺は手早く服を脱いで全裸になる。
 血が集まって硬くなったペニスが露になり、千聖の視線が注がれる。
「こんな、おっきくなるんだ……」
「千聖がかわいいから、こんなふうになってるんだぞ」
 かわいいという言葉が嬉しかったのか、えへへ、と照れたように笑う。
 俺は再び腰を下ろして胡坐をかく。
「今度はこっち向いて座って」
「……うん」
 戸惑いながらも頷いて、俺の膝の上に座る千聖。一応、ペニスは避けるようにしているが、視線だけは釘付けになっている。
 視線で愛撫されているみたいで、興奮する。
「これ、握ってくれるか?」
 俺の言う“これ”が何を指すのかは、いちいち説明しなくても、千聖には伝わった。
 こくり、と頷くと、右手で、2人の狭間でいきり立っているペニスを握る。
「熱い……それに硬い……ような、柔らかいような……?」
 熱に浮かされたような声で、聞いてもいない感想を言ってくれた。
 初めて触る男性器に、興味津々と言ったところだろうか。

130:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:48:20

「そのまま、手を動してくれ」
 こんなふうに、と千聖の目の前で、筒を作った手を上下に動かしてみせる。
「わかった」
 頷いた千聖は、言われたとおりのことを実行する。
 千聖の手は小さくて、ぷにぷにしていて、自分の手とは比べ物にならないくらいの快感をくれる。
 あまりの気持ちよさに呆けていたが、されているばかりではいけないんだった。
 幸い、千聖は男性への愛撫の仕方を覚えて、それに夢中になっていて、気づいていなかった。
 片手で千聖の体を支えつつ、お尻の方からもう一方の手を伸ばし、布越しの割れ目を撫でた。
 秘裂に触れられるのは予想外だったらしく、千聖は固まってしまった。
「手、動かせって」
「う、うん」
 戸惑いながらも、手を動かす千聖。
 好奇心が輝いていた瞳は、不安と期待で、かすかに揺れている。
 その瞳を見つめ返したまま、ショーツの中に、指先を潜らせる。
「あぁんっ」
 小さく喘ぐ千聖。
 秘裂はしっとりと湿っており、俺の指に触れられたことで、さらに熱くなったようだ。
 割れ目に沿って指を動かすと、たちまち愛液がにじみ出てきた。
 乳房への愛撫で決壊寸前だったものが、直接の刺激を受けて溢れてきたらしい。
 指先に絡みつく愛液を広げ、粘膜全体を擦る。
「ぁああんっ、ァ、ああァッ! あぅっ、ふぅッ!」
 快感に震え、声を漏らしながらも、手を止めることはない千聖。
 ぐにゃりと曲がった眉と、硬く閉じられた瞼。
 充分に昂ぶった千聖は、あと少しで達してしまいそうに見える。
 俺の指が秘裂を擦るたび、千聖の手が硬く握られたり緩んだりするので、快感は予想以上に高まった。
 歳の離れた、かつての教え子。
 そんなシチュエーションも、俺を高めている要因かもしれない。

131:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:49:05

 もう限界だった。
 ペニスの根元に、熱い情欲が迫ってきている。
 堪えられない、と悟って、千聖も気持ちよくしてやらねば、と思う。
 ぷるぷると揺れている千聖の胸に顔を埋めて、頂点で尖った乳首を口に含み、軽く歯を当てる。
「ぃああっ!」
 さらに、秘裂を擦っていた指で、クリトリスを押しつぶすように刺激する。
「ヒぁあぅっ、くぅ─」
 悲鳴を上げたかと思ったら、それを飲み込んで押し黙り、俺の肩に顔を埋める千聖。
 その手が固く握り締められ、俺も限界が来た。
 ぴったりと密着した千聖の手を、振り払うような勢いで、ペニスが脈動する。
 体の奥からこみ上げてきた精液が、先端から飛び出す。
 精液が、千聖の体に飛びつく。
 止めてはといけない、と強く刷り込んだせいか、千聖の意識とは切り離されて、
手だけがペニスを擦り続け、精液が最後の一滴まで搾り出される。
 勢いを失って、先端から溢れ出した精液が、千聖の手を汚す。
 2人分の乱れた呼吸だけが、部屋に響いていた。

132:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:49:35

 やがて、硬直が解けた千聖がゆっくりと顔を上げ、
「雨、止んでる……」窓の外を見て呟いた。
 振り返って窓の外を見ると、嘘のように晴れ上がった空から、雨に代わって夕日の橙が降り注いでいた。
「これで、帰れるな」
 雨宿りの時間は終わり。
 本心では、帰したくないけれど、そうもいかない。
 シャワーを浴びさせて、送っていってやらないと。
 寂しさを感じながら考えていると、
「コーチ」それを遮る千聖の声。
 振り返ると、不意打ちを受けた。
 眼前に、千聖の長い睫毛。
 唇に、温かい感触。
 唇を離した千聖は、頬をほんのりと朱に染め、いたずらっ子の笑顔を浮かべる。
「また、来ていい?」
 こちらの心を見透かしたような言葉。
「今度は、このくらいじゃ済まないぞ」
 それに対して、
「……彼氏になってくれるなら、いいよ」
 そう言えば、欲望に目が眩んで、はっきりと答えてはいなかった。
 俺を見つめる千聖の瞳は、気体に満ちていた。
 断れる空気ではないし、断るつもりもなかった。
「ちょっと歳、離れすぎてるかもしれないけど……付き合おうか」
 唇の両端を吊り上げる、千聖流の笑顔。
 負けず嫌いの千聖が浮かべる、誰にも負けない笑顔で、大きく頷いた。



133:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/06/15 19:53:20
以上・・・です・・・
・・・ネタ切れ・・・気味なので・・・他と差異を・・・作る・・・ために・・・・・・肉付け
そして・・・長く・・・なる・・・

待っていてくださる皆様に多謝

134:名無し募集中。。。
08/06/15 23:37:41
書く人さん乙です!!!今回も良かったです!!!

135:fusianasan
08/06/16 02:27:11
いや本当書く人さん神!

136:fusianasan
08/06/16 12:45:24
書く人キタキタキタキタ━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━!!!!

137:fusianasan
08/06/17 23:44:57
(;´Д`)ハァハァ

138:fusianasan
08/06/18 04:53:09
たまらんち

139:fus i anasan
08/06/24 14:57:14
ほしゅ

140:fus i anasan
08/06/24 22:26:42
書く人さんは現場とか来てるのかな?
毎回脱帽しきり(息子も)。

141:fusianasan
08/06/25 21:52:32
以前コンサ行ったって書いてたな
まあ同じヲタでなければこれだけ理解できる人物設定は作れまい

142:fus i anasan
08/07/02 17:59:10


143:名無し
08/07/03 17:56:01
書く人さんはトリ変えたんですか?
数年前と違う気が

144:fusianasan
08/07/03 23:42:08
過去スレが見たい

145:fusianasan
08/07/04 09:39:57
URLリンク(www.geocities.jp)

146:fusianasan
08/07/07 00:45:32
スレリンク(morningcoffee板)

147:fusianasan
08/07/14 00:01:29
待ち( ̄^ ̄)y-~~

148:fusianasan
08/07/21 21:58:02
(゜Д゜)y─┛~~~~

149:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:00:42

 清水佐紀は、付き合っている彼氏の部屋で1人、彼の帰りを待っている。
 飲み物を買いにコンビニまで行った彼が、DVDかテレビでも見ながら待っててくれ、と言ったので、棚からDVDを選んで手に取った。
 ほとんどがアクション物の洋画で、話題になっている邦画を、たまに見るくらいの佐紀には、どれが面白いのかさっぱりわからない。
 どこかで聞いたことのあるメジャーなものもあったが、せっかくなので、聞いたことのないものを見ようと、ケースを開ける。
 が。
 中身が違っていた。
 女性の名前だけが手書きされたDVD。
 聞いたことのない名前だったが、なんとなく察しがつく。
 きっとこれは、アダルトDVDだ。
 しかも、彼自身か彼の知人かはわからないけれど、コピーしたものなのだろう。
 佐紀は、自分の頬が熱くなるのを自覚し、同時に呆れてしまう。
 付き合っている彼女を、初めて自分の部屋に招待すると言うのに、こんなものを、こんなにも見つかりやすい場所に置いておくなんて。
 その上、DVDを見て待つように言ったのは、彼自身だ。
 落ち度としては最低ランクのものだろう。
 男の子なんだから、こういうDVDを持っていたとしても、
それを理由に嫌いになることはないけれど、それにしても、気をつけてほしいものだ。
 ……ひょっとして、わざと、だろうか。
 別のDVDを取り出すが、パッケージと中身は一致していた。
 念のためもう一枚、確認するけれど、やはりべつのDVDが入っているなんて事はなかった。
 アダルトDVDを隠しているケースを、たまたま、引き当ててしまったらしい。
 運が良いのか悪いのか。溜息が出る。

150:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:01:13

 ケースを閉じようとして、手が止まる。
 世の中の大半の女性もそうだろうけれど、佐紀は、アダルトDVDを見たことがない。
 こくり、と生唾を飲み込む。
 彼が戻ってくるまで、まだ15分くらいはあるはずだ。
 ちょっとだけ、見てみようかな……
 そう考えてからの行動は、早かった。
 DVDを取り出し、プレイヤーに入れる。
 リモコンを操作して音量を小さくすると、画面に裸の女性が映った。
 コピーのせいか画像はやや荒いけれど、佐紀には、それを気に留める余裕はなかった。
 ソファに座る、小柄だが胸の大きな女性に、パンツ一枚履いただけの男性が近づいていく。
 女性が妖しい微笑を浮かべながら、男性の下着を下ろすと、男性器が露出する。
 佐紀は目を見開いて、その映像に釘付けになった。
 あるべきはずのモザイクがかかっておらず、遮られることのないペニスが、佐紀の目に晒される。
 ただのコピーというわけではなく、裏モノだったが、正確な知識のない佐紀は、ただただ画面を注視している。
 こんな形だったっけ?
 父や兄の裸を見たのは、ずいぶんと前のことだ。
 記憶の引き出しを探ろうとするが、そんなことよりも、画面で繰り広げられている行為を記憶することが優先される。
 垂れ下がったペニスに、女性が手を添えて擦り、大きく開いた口にそれを咥えた。
 女性が頭を前後させると、それまで力なくうなだれていたペニスが、膨らんでくる。
 完全に勃起したペニスを口から離して、満足げに微笑んだ女性は、根元から先端に向けて舌を這わせている。
 女性の愛撫によって、そそり立ったペニスは、いかにも凶悪な形をしている。
 しかし、それを見ていると、不思議と体の奥底で、沸き立つような熱を感じる。
 落ち着かなくなって、もじもじと、膝頭を擦るように座りなおすけれど、そんなことで解決しないことは、佐紀自身にもわかっていた。
 足の付け根が、疼いている。

151:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:01:35

 ずっと前のことだが、ホテルで須藤茉麻と相部屋になったとき、彼女の体にイタズラしたことがある。
 それ以来、自分でする方法を覚えて、メンバーからエッチな話を聞かされたときや、
試験勉強で疲れたとき、或いは、彼とデートして帰ったときなど、自慰をして体の火照りを治めることがあった。
 初めて男女の絡みを見て、かつてないほど、いやらしい熱で体が火照っている。
 けれど、彼の部屋なのに……
 ちらりと視線を時計に向けて、時間を確認する。
 まだ5分も経っていない。
 ということは、まだ帰っては来ないだろう。
 少しだけ……なら、大丈夫だよね。
 誰にともなく確認し、膝を少し開いて、脚の付け根に手を伸ばす。
 下着越しに触れたそこは、すでに湿っていた。
「んぅっ」
 びりびりと、甘い電流が背筋を駆け上っていく。
 そこにスイッチがあったように、体はエッチモードに入ってしまう。
 布越しの感覚ではもどかしく、下着をずらして直接、秘裂をなぞる。
「ん、んんっ、あっ、ぅんっ……」
 どんどん高まっていく媚熱。
 主のいない彼氏の部屋で、という異常なシチュエーションも手伝って、佐紀の指はなかなか止まってはくれなかった。
 粘膜から溢れた愛液が指に絡み、愛撫がより激しくなる。
 淫らな熱に茹でられたような脳が、画面の男女を、自分と彼氏に置き換える。
 彼も、ああいった行為を望んでいるのだろうか。
 彼のペニスに舌を這わせる自分を想像して、興奮はますます高まった。
 だが。
 部屋の扉が突然、開いて、ぶつりと妄想が断ち切られた。

152:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:02:08

「ちょっと忘れ、物、した……」
 予想外に早く戻ってきた彼は、扉を開けた姿勢のまま、眼を丸くした。
 佐紀は、スカートの中に手を突っ込んだままの体勢で、彼を見上げた。
 バスケ部にも入っている彼は、180センチを超える長身で、座っている佐紀からすると、ちょっとした建造物のような存在感だ。
 その屋上にある眼が、佐紀を見下ろして、
「なに、やってんだ……?」目の前に光景を現実とは認識できない様子で、呟いた。
 佐紀は頬どころか体の心から、さきほどまでとは違う熱さで、火がつきそうだった。
「ち、ちがうのっ! あの、じゃなくて、そのっ……えっと、とにかく、誤解なの!」
 なにが違うのか、なにが誤解なのか、自分でもよくわからない。
 彼はもっとわからない、と言う顔で、
「なにが?」と、画面と佐紀を交互に見ながら、尋ねる。
 そんなことを聞かれても、佐紀にもわからない。
 とにかく、DVDを止めないと。
 いまさらながらスカートから手を抜いて、リモコンを取ろうとすると、いつの間にか近づいていた彼の手に遮られる。
「え? あの、な、なに……?」
 手首をつかまれて、驚いて顔を上げると、いつになく真剣な表情の彼の顔があった。
 その視線から、痛いほど彼の気持ちが伝わってきた。
 彼はたぶん、はじめからそういうつもりがあって、佐紀を部屋に誘ったのだろう。
 佐紀も、もしかしたら、という覚悟は持っていた。
 ひょっとしたら彼は、もっとムードを盛り上げる話題とか、佐紀の気持ちを確かめてからとか、いろいろ考えていたかもしれない。
 けれど、佐紀がそれをぶち壊してしまった。
 そして彼は、佐紀を誘う前から高まっていただろう感情を、抑えることが出来なくなってしまった。
 こういうのも、自業自得と言うのだろうか。
 やや乱暴に佐紀を抱き寄せた彼は、首の後ろに手を添えて、唇を寄せてくる。
 佐紀は、近づいてくる彼の顔を見、瞼を下ろす。
 唇に、熱い感触。
 キスは何度かしたけれど、こんなにも熱いのは初めてだ。
 佐紀の体が火照っているからか、彼の気持ちが高まっているからか。その両方か。
 唇を離した彼が、佐紀のシャツの裾に手をかけた。
「脱がすぞ」
 興奮を隠そうとしているのか、感情を押し殺した、平坦な声色で、彼が告げる。

153:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:02:29

 佐紀が頷くのを待たずに、シャツを捲り上げた。それに従って、彼が脱がしやすいように、両手を挙げた。
 バンザイをして服を脱がされる姿は、彼との体格差もあって、子供にしか見えない。
 彼は佐紀を抱きしめるような格好で背中に手を回し、ブラジャーのホックを探る。
 しかし、ホックを見つけたは良いけれど、背中で動く指は、もぞもぞと動くだけで、思ったようには外せなかったらしい。
 彼の指や息遣いから、焦りを感じ始めて、助け舟を出すことにする。
「あの、さ。自分で外すから、その間に、脱いでて。私だけって、恥ずかしいし……」
 わかった、と少し落胆した声で頷くと、佐紀の体を解放した。
 少し離れて、彼が服を脱ぎ始める。
 やはり焦っているようで、ボタンを外す手が震えているのが、横目で見えた。
 私が落ち着かないと、という奇妙な責任感にも似たものが、湧き上がってくる。
 彼に背を向けて、ブラジャーを外し、スカートと靴下も脱いで、少し躊躇してからショーツを下ろした。
 肩越しに彼を見ると、すでに脱ぎ終えていたようで、じっと佐紀の背中を見ている。
 いや、背中というより、お尻の辺りに視線を感じて、むず痒い感覚が、下腹を熱くさせる。
「ベッド、あがっていいかな……?」
 さすがに恥ずかしくなって問いかけるが、彼は、
「じゃあ、連れてってやるよ」と言って近寄ってくる。
 連れて? なんだろう。ベッドは目の前にあるのに。
 首を傾げた佐紀を、不意に、床から持ち上げる彼の腕。背後から抱き上げられる。
 お姫様抱っこというヤツだ。
 以前、冗談半分にしてもらったことはあった。
 あの時ははしゃいでいたが、こんな状況で、肌と肌が直接ふれあっているので、ただただ鼓動が速くなる。
 大事なところを隠しているとは言え、何物にも遮られていない体を見下ろされて、体が熱くなる。羞恥さえも興奮を刺激する。
 佐紀を横たえると、彼も続いて、覆いかぶさるように、ベッドに上がる。
 そこで初めて、裸の彼を見た。
 余分な脂肪のない引き待った肉体。
 へその下で大きくそそり立つ、ペニス。
 赤ん坊の腕ほどもありそうな、長大な男根。
 あんなもの、入るんだろうか……

154:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:03:12

 不安を感じる佐紀に、彼の顔が近づく。
 見つめられて、恥ずかしかったのかもしれない。
 数瞬、見詰め合って、どちらからともなく瞼を下ろし、口付けを交わす。
 ちゅ、ちゅ、と数度、ついばむようなキスの後、胸を隠していた佐紀の手を、彼が優しくつかんだ。
「いいか?」
 興奮を隠し切れない声で、彼が聞く。
 佐紀は、大きく深呼吸をして、頷いた。
 胸や股間を覆っていた手が、彼によって取り払われる。
 肉親を数えなければ、初めて異性に裸を見られる。
 ……恥ずかしいよう。
 耳まで、燃えそうなくらい、赤くなっているのを感じる。
 ダンスで鍛えた体は、それなりに引き締まっていると、自分では思っている。
 頼りなげな胸のふくらみと、申し訳程度に生えている恥毛。
 大丈夫だろうか。
 彼の眼には、ちゃんと異性の体として映っているだろうか。
 ささやかな胸に、彼の大きな手が伸びる。
「あっ」
 彼は一瞬、手を止めるが、佐紀が拒絶する様子がないのを見て、手を動かした。
 揉むというよりは、指先でこねるような動作。
 胸ちいさくてごめん。
 心の中で謝る佐紀だったが、さすがに口に出すには恥ずかしすぎる言葉だった。
 アダルトDVDの影響もあってか、体が敏感になっている。
 自分の力が強いことを自覚している彼は、出来るだけ優しく、弱々しいくらいに指を動かすが、高まっている佐紀には充分な刺激だ。
 呼吸が乱れてくるのを、堪えることが出来ない。
 彼は、手の中で立ち上がった乳首を摘み、一方は、唇に含む。

155:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:03:38

 舌で弄ばれ、吸われ、指で弾かれて、快感が深度を増す。
「んっ、ぅんっ……ぁ、ぅぅっ」
 乱れた呼吸に、甘い響きを感じた彼は、佐紀の体を滑り降りていき、両膝に手を置く。
 確認することもなく、両膝を開き、隠されていた佐紀の秘裂を露にする。
「あっ」
 思わず声を漏らす先立ったが、彼はそれに反応することも出来ないくらい、初めて見る女性の秘密の場所を、凝視している。
 見られてる……
 顔どころか、体全体から火が出るほど恥ずかしいけれど、見るのを止めて、とは言えなかった。
 眼に焼き付けるようにして見ていた彼の手が、膝から足の付け根に移動した。
「んんっ!」
 びくんっ、と体が震える。
 佐紀の様子を見て、驚いた彼が、指を止めてしまう。
「大丈夫か?」
「……だいじょぶ。気持ちよかったよ……」
 自分の指で、充分に蕩けていたせいもあったろうが、初めて他人に触られる違和感に、興奮を高められる。
 佐紀の言葉に頷いて、彼が再び指を動かした。
 上下にゆっくりと、様子を窺うような、傷つけまいとするような慎重さで、割れ目をなぞる。
 その愛撫は、高まっている佐紀の体には、弱いくらいで、焦らされているような気持ちになる。
 もう少し強くしても平気。そう教えるべきなんだろうか。
 そんなことを言ってしまうと、いやらしい女だなんて思われないだろうか、
と、先ほど痴態を見られたことを忘れて心配していると、彼がゆっくりと上半身を伏せる。
 あ、と思う間もなく、指で広げられた粘膜に、ぬるりと生温かい感触。
 彼の舌が、佐紀の粘膜の上で、うごめく。
 未知の感覚に、目眩がしてきそうだった。
「はぁっ、ああっ、あぅっ……くぅっ」
 秘裂の奥に潜り込もうとする舌が、激しくうねり、佐紀は快感にのぼせる。
 へその辺りが燃えているように、熱い。

156:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:03:59

 溢れ出した愛液をすすり、彼が体を起こした。
 愛撫を中断されても、戸惑うことはしなかった。
 蕩けたような彼の顔と、潤んでいるが真剣な瞳が、佐紀に向けられる。
 同じく潤んだ瞳で、熱っぽい視線を返す佐紀。
「痛かったら、言えよ」途中で止める自信ないけど、と彼が告げる。
 佐紀は思わず吹き出して、
「優しくしてよね」と、答えた。
 頷いた彼は、片手に自身のペニスを握り、もう一方で佐紀の秘裂を左右に開く。
 ペニスの先端が佐紀に触れ、粘膜同士が触れ合う。
 指とも舌とも違う、独特の感触が、粘膜越しに佐紀の体を刺激する。
 亀頭が粘膜を押し広げ、佐紀の中に進入してくる。
 自分の指すら入ったことのない場所に、初めて踏み入るのは彼のペニス。
 先端が入ってきただけで、ものすごい異物感だ。
 けれど痛みはなく、普段閉じているものが無理やり広げられている違和感だけが、やけにくっきり感じられる。
 大丈夫そうだな、と油断した瞬間、佐紀の細い腰を押さえた彼が、腰を押し出す。
「痛ァッ!」
 引き裂かれるような痛み。経験したことのない痛みが、佐紀の体を貫いた。
 恐る恐る結合部分見ると、まだ亀頭を飲み込んだ程度だった。
「……大丈夫か?」
 さすがに彼が心配して聞いてくる。
 ぜんぜん大丈夫じゃない。
 そう思ったけれど、そんなことを言ったら彼は中断してしまうだろう。
 次にいつ、結ばれる機会があるのかわからないのだから、やめるのは、やめられるのは嫌だった。
「ちょっと、痛い……ゆっくり、して」
「わかった」
 短く答えて、進入を再開させる彼。

157:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:04:21

 佐紀の言ったとおり、少しずつ、ゆっくりと、ペニスが潜り込んでくる。
 一気にしてもらった方が良かっただろうか。
 けれど、もう何か言葉を発する余裕はなかった。
「くぅ……」
 苦痛を堪えて、息が漏れる。
 お腹の奥で、ぶつり、と何かが千切れるような感覚が、佐紀の脳を揺さぶった。
「うあっ……!」
 痛みというよりも、鋭い熱が、体の奥で弾ける。
 その感覚で意識が支配されているうちに、彼の腰が止まっていた。
「ぜんぶ入った、みたい」
 少し苦しげに、彼は自信のなさそうな台詞をこぼした。
 佐紀は答えることが出来ず、ただ頷くだけだった。
 しばらくは何も話すことが出来ず、ただ荒い息遣いだけが、2人の間にあった。
 じっとしていたら、痛みが多少やわらいでくる。
 自分の中にある彼を、はっきりと感じる。
 女の子から、女になった瞬間。
 そう実感すると、痛みで浮かんだ涙も、嬉し涙のように思えてくる。
 彼が動かずに、じっとしていてくれておかげで、痛みは耐えられるくらいにまで治まった。
 彼と目が合うと、それを察したのか、
「動いて、いいかな」と、荒い息を混ぜながら尋ねてくる。
「ゆっくり、なら」
 痛みは、耐えられる程度に治まっただけで、完全に消えたわけではない。
 ただ、彼の切なそうな表情を見ていると、多少の痛みくらい、我慢できそうだった。
 彼がゆっくりと、腰を引く。
「く、ぅぅっ……!」
 痛みが鋭さを増して、膣内を駆け抜ける。
 我慢できなくはない、けれど、そう長くは耐えられそうにない。
 彼は、引くのと同じペースで、腰を押し出す。
 体の内側を往復する、他人の体の一部。
 異物感と圧迫感、そして痛みで、意識が吹き飛びそうになる。

158:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 18:04:47

 次第に腰の動きが速くなり、奥壁を、彼の先端に突き上げられる。
 痛みも強かったが、少しずつ、別の感覚も湧き上がってくる。
 あ、ちょっと、気持ち良い、かも。
 体の奥を突かれるのが刺激になったのか、脳が痛みから逃避しようとしているのかはわからないけれど、
膣から滲み出てくるように、快感が体に広がっていく。
「……ぅっ、ぅんっ……は、ぁあ……ふぅっ」
 苦痛を漏らすだけだった息の中に、甘いものが混ざる。
 佐紀が痛みから抜け出せそうになった頃、彼は限界を迎えようとしていた。
 呼吸が切羽詰ったものになり、たぶん無意識のうちに、腰の動きが速くなっている。
「佐紀……っ! 佐紀!」
 快感の高まりに耐え、硬く目を閉じた彼に名前を呼ばれ、強く抱きしめられる。
 彼のペニスが、体の奥を突き上げ、そのまま動きを止めた。
 そして、体の奥で、熱い脈動。
 自分のものではない液体が、じわりと、お腹の中に満ちていく。
 とくん、とくん、と鼓動のように脈打っていたペニスが静かになって、彼がゆっくりと瞼を開けて、佐紀を見つけた。
 始める時、している最中は、夢中になっていて気にする余裕はなかったけれど、行為が終わって、
少し理性が帰ってくると、急に照れくさくなってしまった。


159:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 19:05:01

 彼はほんの少し眼をそらして額に眼をやり、
「すごい汗だな」張り付いた髪を払ってくれる。
「汗っかきだから……」
 いかにも照れ隠しです、というやり取りがくすぐったい。
「シャワー、浴びてくるか?」
 汗だくの佐紀を気遣って、彼が尋ねる。
 けれど、見上げる彼も、額に汗が滲んでおり、それに、佐紀の愛液と破瓜の血で汚れたペニスを綺麗にしたいだろうと思って、
「先に、浴びてきていいよ」と、譲ることにする。
「いや、先に浴びてこいって。俺はまだ大丈夫だから」
 なにが大丈夫なのかはわからないけれど、どうも譲る気はないようだ。
 以前にもこんな譲り合いがあり、それがケンカにまで発展したことがあった。
 せっかくひとつになれたというのに、そんなことで揉めたくはない。
 自分が先に浴びてこようかな、と思ったとき、テレビ画面にまだ、アダルトDVDが流されていることに気づいた。
 佐紀が画面に眼を向けると、彼も同様に画面を見る。
 さきほどとは場面が変わり、ソファからバスルームに移動していた。
 男性が女性の、女性が男性の性器を、お互いに洗いあっているシーンが映っている。
 佐紀と彼が、同時に画面から目を離し、見つめあう。
 やや強張った表情の彼が、
「一緒に、入ろうか」尋ねるのではなく、そうしたいという希望。
 予想通りの言葉に微笑んだ佐紀は、小さく頷いた。
 バスルームでも、ひょっとしたら……
 想像が膨らんでいくと、それに比例して、くすぶっていた肉欲が、お腹の奥で再び熱くなるのを感じる。
 私ってこんなにえっちな子だったんだ……
 初めて来た彼氏の部屋で、主がいない隙にオナニーするような子である清水佐紀は、甘く熱い溜息をついた。


160:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/07/28 19:11:19
ごぶさた・・・しておりました・・・
・・・よくよく・・・考えたら・・・キャプテンのソロ・・・書いてなかった・・・・・・

久々に・・・投稿したら・・・連投規制に引っかかった・・・
前こんなの・・・ありましたっけ・・・
・・・最後の・・・レスだけ・・・時間が空いているのは・・・そのためです


現場ですが、2年近く行ってません
久々に行こうと思ったけど、FC期限切れてました・・・

トリは一度忘れてしまったので変えました

161:書く人 ◇ZBov0fGF0M
08/07/28 22:15:44
昔から連投規制ありました

FC限定でなければFC入ってなくても入れるのに

162:fusianasan
08/07/28 23:15:17
最新作一番乗り!
書く人さんGJです。


163:fusianasan
08/07/29 02:50:54
(*゚∀゚)=3♥

164:fusianasan
08/07/29 18:36:22
ε=\_○ノヒャッホーウ!!

165:fusianasan
08/07/30 15:11:42
待ってたぜ

166:fusianasan
08/07/30 23:05:41
キテターヽ(´ー`)ノ

167:fusianasan
08/08/05 21:04:57
できれば梨沙子編書いてほしいんですけど…

168:fusianasan
08/08/11 01:54:36
>>167 前に書いて完結してるから。

169:書く人 ◇ZBov0fGF0M
08/08/11 14:28:30
part2のログってたどこかで見れませんか?

170:fusianasan
08/08/11 19:36:20
探してみます

171:fusianasan
08/08/11 22:03:57
梨沙子編後日談書いてほしいんですけど・・・

172:fusianasan
08/08/11 22:45:39
>>170
下げろ

173:エビス
08/08/12 11:22:30
URLリンク(same.u.la)

174:fusianasan
08/08/12 12:25:09
part1を見たいんだが…

175:エビス
08/08/12 14:46:20
URLリンク(same.u.la)

176:fusianasan
08/08/12 15:59:20
>>175
エビスさんありがとうございます!!

177:書く人 ◇ZBov0fGF0M
08/08/12 18:48:30
■掲示板に戻る■
E3500

携帯固有番号を取得できませんでした。


r.so ver 2006/09/21
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)
が出て見れません

178:fusianasan
08/08/12 21:00:23
どした?

179:fusianasan
08/08/12 21:49:09
URLリンク(mimizun.com)
URLリンク(mimizun.com)

180:fusianasan
08/08/12 21:51:39
俺も175開くと177になる
179でちゃんと見れる?

181:エビス
08/08/20 17:59:37
>>179をファイルシークかなんかでみれば全部みれる?はず……

182:fus i anasan
08/08/25 13:15:09
ノノ|∂_∂’ル生誕記念保守

183:fus i anasan
08/09/01 14:35:09
防災の日保守

184:fus i anasan
08/09/08 16:26:19
北の潮理事長辞任保守

185:fusianasan
08/09/16 22:44:40
リーマン倒産保守

186:fusianasan
08/09/22 02:07:07
よっしゃ保守

187:fusianasan
08/09/23 22:09:02
そろそろ新作の季節

188:fusianasan
08/10/02 02:56:07
もう10月。

189:fusianasan
08/10/02 03:19:37
書く人さんはツンデレラ

190:fusianasan
08/10/04 01:22:23
また良作を上げてくれると期待しながら保全

191:fusianasan
08/10/12 22:30:53
書く人さん嫌い

192:fusianasan
08/10/12 22:53:33
URLリンク(b2.mobilestyle.jp)

193:fusianasan
08/10/13 18:57:17
>>191
嫌いなのは勝手だが
お前の独り言をここで言うなヨソでやれ

194:fusianasan
08/10/13 23:03:10
191は書く人さんの作中の名文句をオマージュしているだけなのでは?

195:fusianasan
08/10/14 02:24:14
自治厨で悪いんだけどメ欄にsageでお願いします

196:fusianasan
08/10/14 21:18:29
>>194
梨沙子のあれですな

197:fusianasan
08/10/16 20:53:26
【小説】Buonoのエロ小説を書こうよ!!!
スレリンク(zurui板:1-100番)

198:fusianasan
08/10/17 20:15:33
まだかなまだかなー

199:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:08:53

 部屋に上がるなり、バッグを放り出してベッドに倒れこむ愛理。
「やっぱり、部屋が一番落ち着くねぇ」
 後を追って入った僕は、愛理の言葉に苦笑いを浮かべた。
「ここは僕の部屋だけど」
「この部屋が落ち着くのー」
 うつぶせの愛理が、最近、すっかり綺麗になった脚を、バタ足のように動かしながら応えた。
 太ももの半ばまでが隠れているけれど、愛理の脚が動くたびに、それも危うくなる。
 引き出物の紙袋を下ろした僕は、上着を脱ぎながら、
「着替えないと、しわになっちゃうよ」声をかける。
 けれど愛理は、んー、と言ったきり、枕に顔を埋めてしまった。
 眠いのかもしれないけれど、さすがにドレスのままで眠らせるわけにはいかなかった。
 幼い頃から親しかった親戚の結婚式に呼ばれた僕たち。
 朝早くから仕事の兄に、義姉と甥がついていくことになっているのだが、愛理も愛理で仕事があり、
うちに泊まることになった。事務所にはうちの方が近い。
「お姉さん、綺麗だったね」
 ピンクを基調としたセミフォーマルのワンピースドレスという姿の愛理が、ベッドにうつぶせになったままで、独り言のように呟いた。
 ウェディングドレスの花嫁に、感動し、見とれていたのを思い出しているようだった。
 しかし、その声には、ほんの少しだけ、寂しさが混じっている。
「そうだね」
 スーツを脱ぎ終えて、部屋着に着替えた僕は、ベッドの縁に腰を下ろし、短く返す。
 愛理は顔だけをこちらに向け、
「お兄ちゃん、お姉さんのこと好きだったんでしょ?」

200:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:09:23

 胸を突かれたように、鼓動が脈打った。
 思わず振り返る僕を、愛理の瞳が見上げている。
 いたずらが成功した、喜びの色。
 僕の心が向けられていた彼女に対する、嫉妬の色。
 そして、自分以外の女性を想っていた僕に対する、怒りの色。
 さまざまな感情が交じり合って、複雑の色彩をした瞳。オンナの瞳。
 視線に射抜かれたような衝撃を受けた僕は、目を逸らして、
「憧れてたことは、あったけどね」答えをはぐらかす。
 実際に、好きだったかどうか、よくわからない。
 愛理に指摘されて、そうだったかもしれない、とは思ったけれど。
「どうして、そんなふうに思ったの?」
「……オンナのカン」
 照れて笑う愛理だったが、その瞳の奥には、ナイフのように鋭い光が潜んでいた。
「なまいき」
 視線の刃から逃げるように、わざとおどけた声で言って、愛理の頬を突付いた。
 愛理はくすぐったそうに顔を背けて、僕の指から逃れる。
 指先に触れた頬の感覚は、ほんの少し前まで、もう少しふっくらしていたように思う。
 身長もずいぶんと伸びたし、幼い線で描かれていた肢体も、女性らしい輪郭が含まれるようになっている。
 服の下に隠れた部分も、少女から女性になりつつある。
 その成長が、嬉しく思うのと同時に、胸を締め付けられるような切なさに襲われる。
「どうしたの?」
 不意に黙った僕が気になったようで、愛理がこちらを向いていた。
 見上げるその眼は、表情は、いまだ幼さが残る。
 そんなところに安心してしまう僕は、おそらく歪んでいるのだろう。
 愛理の問いには答えず、
「服、脱がないと……それとも」と、愛理の背中に手を伸ばす。「脱がせてほしい?」
 ファスナーに触れた瞬間、ぴくん、と体を震えさせる愛理。スイッチを入れられたように、瞳を潤ませて、僕を見つめる。

201:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:10:11

 その眼を見れば、頷かなくても心は読める。
 けれど僕は、あえて気づかない振りをして、ファスナーから移動させて指で、うなじを撫でる。
「んっ……」
 ただ触れただけなのに、甘い声が、唇からこぼれる。
 自分で出した声に、照れて紅潮する頬。
 熱を帯びた瞳が、甘い刺激を求めて揺れていた。
 指先を襟足まで登らせて、ワンピースの襟首にまで戻ってくる。
 それをゆっくりと、何度も繰り返すうちに、愛理の口から漏れる吐息は、すっかり熱く濡れていた。
「愛理、どうする?」
「……して、ほしい」
 あまりにも露骨な言いように、思わず噴出してしまいそうになる。
 それをこらえて、愛理の耳元に近づき、
「服をどうするかって聞いたんだよ。何をしてもらえると思ったの?」からかうように言ってやる。
 愛理は唇を尖らせ、揺れた視線で僕を責める。
 そう取れるように聞いたのだから、愛理の答えは当然と言うか、正しいだろう。とにかく予想通りのものだった。
 つい、からかってしまいたくなる。
 愛理の拗ねた顔や、照れて赤くなるのを見るのは、とても楽しい。大好きな表情。
 肩甲骨の間に手を置き、脊椎の湾曲に沿って背中を撫で、腰のくびれを滑り降り、その勢いのまま、柔らかい丘陵を登る。
「んぁっ」
 背筋を反らす愛理を見下ろし、手のひらをさらに下へ滑らせる。
 膝の辺りにかかる裾に手をかけ、捲り上げてしまう。
 露になったピンクの下着は、脚をばたつかせていたせいか、引き締まったお尻に少し食い込んでいて、年不相応のいやらしさをかもし出している。
 性欲を刺激するお尻から、すらりと伸びた脚。いやらしさから乖離して、細くしなやかな美しさに眼を奪われる。
 女性と少女の狭間の、アンバランスな印象が、僕を、男を惹きつける、愛理の魅力。
 僕の行動に、愛理は恥ずかしそうに枕に顔を埋めたが、抵抗する様子はない。
 きっと、どこまでしたとしても、抵抗はしないだろう。
 下着越しのお尻に手のひらを添えると、枕にくぐもった声が染み込んでいくのが、漏れ聞こえる。
 滑らかな稜線に合わせて手のひらを動かすと、そのたびに愛理の体は細かく震える。
 柔らかく、優しく撫でて、布越しに愛撫する。
 愛理の呼吸が大きくなるのを見て、お尻を撫で回される感覚に酔い始めているのが見て取れる。
 僕はゆっくり動かしていただけの手のひらに力を入れ、お尻の肉を強くつかむ。

202:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:11:11

「ひぁんっ」
 強い感覚に不意打ちを受け、おとがいを反らして、枕に埋もれていた愛理の顔が跳ね上がる。
 それを合図に、ベッドに上がった僕は、愛理の後ろから、お尻を強く揉んだ。形が変わってしまうほど強く、
しかし、肝心のところには触れないように。
「やぁぁあっ、あっ、ぁあんっ」
 痛がっているのでも、嫌がっているのでもない。
 甘く淫らな声が、大きく開かれた口から飛び出す。
 激しく揉んでいるうちに、下着がずれて、ほとんどTバックのような状態になり、お尻が露になる。直接触れ、愛撫する。
 愛理のお尻を、小さく、形良く、引き締めている筋肉は、弾力と柔軟性を兼ね備えている。
 張りのある肌が、手のひらを撫でてくれるようで、心地良い。今までこの手が触れたものの中で、一番だと断言できる。
 パン生地を捏ねるように強く揉んでいると、汗ではない湿り気が、指先に触れた。
 太ももの狭間が、じっとりと湿った空気を漂わせている。
 その発生源である、秘密の場所を、下着越しに撫で上げた。
「やあぁんっ」
 びくんっ、と背を反らして、反応する愛理。
 秘裂に沿って指を上下に動かすと、それに合わせて嬌声を上げる。まるで楽器を奏でているようだ。
「や、ぁああっ、あぁんっ、ああぁっ」
 布地で粘膜を擦るようにすると、奥から溢れてきた液体が、下着に染みこむ。
 愛液の染みは、あっという間に広がって、下着越しの僕の指を濡らした。
 愛液をたっぷり含んだ下着をずらし、秘裂を露にする。
 ピンク色の綻びから、とろとろと、いやらしい液体が垂れてきた。
 僕はそれを中指ですくい上げて、粘膜の奥へ戻してやる。
「ゃ、やあぁんっ、ヤぁっ、や……ふあぁっ!」
 自分の中に進入してきた異物に、熱い膣壁を吸い付かせながら、体を震えさせる愛理。
 根元まで飲み込まれた指で、奥を掻き回してやると、ぐちゅぐちゅと淫らな音が奏でられる。
 柔壁を指で擦ってやると、捉えようとするかのように、きつく締め付けてくる。

203:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:12:13

 しかし、愛液のぬめりが強く、動かすのに不自由はない。むしろ、密着度が増した分、強い刺激となって愛理を快感が襲う。
 奥の方を掻き回していた指を、入り口の方に戻して、人差し指を添えて、もう一度奥へと潜り込ませる。
「や、ぁああっ! ああぁんっ! ぅうっ、ふぅっ、ぁあああぁっ!」
 愛理の口から、淫らな鳴き声が響く。
 甘く熱い、卑猥なその声は、愛理の興奮をそのまま表すかのように、高くなっていく。
 2本の指が体内でうごめいて、熱い快感を愛理に与え続ける。
 膣壁を擦りながら、激しく出し入れされる指に、愛理が悶える。
「ふぁ、ふぁあぁっ、も、もうッ、ダメ、─ッ!!」
 言葉にならない悲鳴を上げて、おとがいを反らした愛理が硬直する。
 粘膜が激しく、搾り取るようにうごめいて、指を締め付けた。
 指を捕らえていた膣壁が緩められると、同時に愛理の体が弛緩する。
「気持ち良かった?」
 わかりきったことを聞いてみると、ぼんやりと瞼を開けた愛理が、僕の目を見て、こくり、と頷いた。
「愛理ので、こんなになっちゃてるよ」
 愛液に塗れた指を目の前に持っていってやると、恥ずかしそうに眉尻を下げ、照れ笑いを浮かべる。
 そこにさきほどまでのいやらしさは微塵もなく、僕の台詞を「その髪型、似合うね」と変えても、違和感なく当てはまりそうな表情だった。
 しかし、愛理の甘い熱に酔っている僕は、さらに淫らな姿を見たいと思ってしまった。
 愛理の唇に、液体で光る指を寄せて、
「きれいにして」
 愛理は一瞬、戸惑ったように瞳を揺らすけれど、おずおずと唇を開いた。
 舐め取ってくれるのかと思ったけれど、愛理は、もっといやらしいことを考えてくれたようだ。
 ぽっかりと開いた入り口に、2本の指を挿入する。
 温かな粘膜に包まれた指に、ぬめりと取ろうと小さな舌が、懸命に絡み付いてくる。
 熱心に舌を動かし、時には首を前後に動かしさえする。
 愛液の代わりに唾液で濡れて、再び聞こえる淫らな水音。
 上下の粘膜に指を愛撫され、興奮を堪えることが出来なくなる。

204:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:12:44

 口の中から指を引き抜くと、愛理は飴を取り上げられた子供のような表情で、僕を見上げた。
「まだ舐めてたかった?」
 愛理はそれには頷かず、ただ僕を見つめるだけ。
「それとも、もっと他のものがいい?」
 愛理の瞳が期待に揺れ、顎を小さく引いて頷いた。
「じゃあ、愛理のほしいもの、自分で出して」
 ベッドの上に尻をつけ、腰が前に出るように背後に両手を突いて体を支える。
 愛理は、だるそうに体を起こし、はにかんだ様な表情で、体の向きを変えた。
 手を伸ばして、よどみのない手つきでベルトを外し、ボタンもファスナーも下ろしてしまう。
 待ちきれない、と言った様子で下着を引き下げ、膨張したペニスを露出させる。
 愛理の痴態で興奮し、快楽への欲望が詰まったペニスを見、愛理の眼が輝いた。
 外気と愛理の瞳に晒され、むず痒い感覚が背筋を這い回る。
 片手を男性器の根元に添えて、僕を窺うように見上げる愛理。
 小さく頷いてやると、“待て”を解いてもらった仔犬のような表情を浮かべた。
 根元からウラスジを舐め上げて、亀頭に触れる直前で舌を離す。
 再び根元に戻って、少しずらした位置から、ペニスに舌を登らせていく。
 とろとろと溢れてきた唾液を塗りつけて、滑りやすくなる。
 舌先が亀頭に、触れるか触れないかと言うところで離れていくので、強い刺激が得られない、じれったい快感。
 もっとしてほしい。
 そんな感情が、顔に表れたのか、愛理は僕を見上げてくすりと笑い、固く膨らんだ肉の塊を、小さくて愛らしい唇で飲み込んでいく。
 口の中で、舌が動き回り、亀頭やウラスジに、ざらざらした表面をこすり付けられる。
 求めていた強い刺激を与えられ、快感が加速する。
 肉棒を強く締め付けながら、往復する唇。
 陰嚢を弄ぶ、しなやかな指。
 時折、根元まで飲み込まれ、柔らかい喉に亀頭が締め付けられる。
 可憐な愛理の外見には不釣合いな、淫靡な技術。

205:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:13:17

 愛理の上の粘膜によって高められていく僕は、津波のように押し寄せる快感に、目眩を起こしそうだった。
 愛理は、自分の口技で蕩けた顔をしている僕を見て、嬉しそうに上目遣いで見つめている。
 眼を合わせたままで、頭を動かす。
 あと数回、唇が肉棒を往復したら、限界を迎えるだろう。
「愛理、もう、イキそう」
 乱れた呼吸を押さえつけて、なんとかそれだけ告げる。
 愛理はペニスを口中から解放し、
「お口で、イってくれる?」と首を傾げておねだりしてきた。
 普通は男の方から、口に出させてほしい、とお願いするのだろうけれど、僕たちの間ではそういったものが、しばしば逆転する。
「愛理の口でイかせて」
 こちらからもお願いすると、愛理は口角を吊り上げて笑い、肉棒を再び、口の中に含んでいった。
 自分の口の中で、快感に震えるペニスを、唇で強く締め付け、精液を搾り出そうとするかのように、尿道を吸い上げる。
 下腹部にこみ上げてくる快感を、抑えることが出来なくなる。
「愛理、イクよっ」
 言葉が終わるより早く、脈動が始まった。
 肉棒が快感にのたうちながら、愛理の口の中に欲望の塊を放つ。
 口中に放出する快楽は、膣内に出すのとは違う愉悦をもたらしてくれる。
 やがて射精が落ち着いてくると、尿道に残った精液を吸い上げ、こくり、と細い喉を鳴らして飲み込んだ。
「いっぱい出たね」
 無邪気で愛らしい少女の笑みを浮かべ、愛理が言う。
「愛理が気持ちよくしてくれたからだよ」
 そう言ってやると、笑顔が照れ笑いに変わり、その表情を隠そうと俯いた。
 俯いたまま愛理は、上目遣いでチラチラと僕を顔を窺う。
 言葉にしなくても、愛理の言いたいことが伝わる。
「服、自分で脱ぐ?」それとも、と続けようとした途端、
「脱がせて、ほしい」愛理がそれを遮った。
 僕を気持ちよくした、そのご褒美に、今度は気持ちよくしてほしい。
 愛理の瞳の奥に灯る光は、そんな淫らなおねだりを訴えて揺れていた。

206:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:13:50




207:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 21:14:28


 瞼を開けると、目の前に愛理の寝顔があった。
 僕の腕を枕にして、安らかな寝顔の愛理。
 お互いに何も身につけていないので、肌に直接、愛理の体温を感じる。
 胸の奥まで暖めてくれるような温もり。
 首をめぐらせて時計を確認すると、夜が長くなったこの季節では、日が昇るにはまだ遠い時間だった。
 僕は再び、あどけない表情で眠る愛理に、眼を向ける。
 愛しい人。
 最愛の女性と、揺らぐことのない気持ちで言える。
 ただ好き合うだけでは、心だけでは足りなくなって、体のつながりを求めてしまった僕たち。
 けれど。
 僕たちは、世界中にいる恋人たちのようなゴールには、決してたどり着けない。

 日本の法律では、叔父と姪は結婚できない。

 僕たちはどこに向かえばいいんだろうか。
 ただお互いに、好きという思いだけを抱えて。

 僕はこの世界で一番大切な人の頬を撫でた。
 時間が止まってしまえばいいのに。
 空しい願いが、秒針に切り刻まれる。



208:fus i anasan
08/10/17 21:41:21
キタ-!!(゜▽゜)

209:書く人 ◆ZBov0fGF0M
08/10/17 22:16:33
ごぶさた・・・という挨拶がすっかり・・・定番に・・・
・・・一度・・・書けなくなると・・・どうしても・・・長引いてしまう・・・
・・・すみません・・・嫌いと言われても・・・当然です

梨沙子の続編は考えておりません。私の中では完結してしまっているので…
ちなみに物語の展開と現実の時間を照らし合わせると、梨沙子とおにいさんは離れ離れ中。

・・・そしてまた・・・規制に引っかかる・・・

210:fusianasan
08/10/18 01:08:19
書く人さん来てたあああああああああああああああああああああああああああああああああああ
数ヶ月ぶりでも書いてもらえれば満足です!

211:fusianasan
08/10/18 02:15:47
この展開は一話から薄々気付いていたとはいえ…切ねぇ…

212:fp2-user: 214282 p2-client-ip: 210.238.82.130
08/10/18 02:17:14
書く人さんの作品は毎回ほんと楽しみ

213:fusianasan
08/10/21 22:45:17
|д゜)・・・来てたのね。乙。


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