10/03/20 23:02:10 yWrivoo20
呉√で妊娠中の祭と亞莎の話です
セリフのみ、下ネタ注意
「返す返すも、酒が飲めぬというのは寂しいものでな。お主が馳走してくれる
ごまだんごがせめてもの慰めよ」
「恐れ入りますっ。祭様にご指導いただければ、不調法な私でも、いつかは
ごまだんごの極致にたどり着けると信じています」
「極致とは大きく出たの。わしの舌などを当てにしても、その望みは叶うまいよ。
特に、今はのう」
「はい、お腹の子のために味の好みが変わると聞きました。ですが、むしろ
工夫のしがいがあると思います」
「おう、頑張るのう。わしも利き酒なら自信があるんじゃがの。菓子もよいが、
酒の味見もやらせてくれんか? はっはっはっ」
「ごっ、ご冗談を。それ以外のことでしたら、何でもお申し付けください」
「そうかしこまるな。わしとて、せっかく授かった赤子を酒漬けにしとうはない。
しかし、どうしてお主はごまだんごにこだわるのじゃ? わしも皆も美味いと
言っておるのに、それで満足せぬとは、おかしなことじゃ」
「いえ、違うのです。真のごまだんごとは、このようなものでは……」
「ふむ。どういうことかの?」
「夢で見たのです、玉(ぎょく)のように輝くごまだんごを。あれを口に含んだとき
私は、それを追い求めることを定められたのです。もしも、あのまま飲み込んで
しまっていたら、私は夢にとらわれ、目を覚まさなかったかもしれません」