08/12/14 16:21:02 3C4tnKdgP
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(二日目 PM6:45 管制室)
「救助は無理ですか」
「ええ。ザドゥ達は無事?」
「救援物資を持ったレプリカを向かわせました」
「火災は?」
「我々が対応いたします」
「そう」
透子はN-22にそう返答した。
管制室の前の廊下に透子が現れたのはつい先ほどの事。
自分を対象とした『読み替え』が発動したのだ。
次に透子は言う。
「あなた達の本体はどうしてるの」
「本体はメンテナンス中です。戻ってくるのに時間が掛かりそうです」
「……そう」
N-22に不審な点はなく、智機本体の休憩もさっきの様子だとごく自然な行動と透子には見て取れた。
そして数歩後退し、天井を見上げ透子は想った。
(朽木双葉……)
素敵医師と朽木双葉とアインの生死をN-22から確認したのも、つい先ほどの事だった。
透子が唆かしていた朽木双葉と他二名は死んだのだ。
双葉が死を迎えたことは透子にしても残念なことだった。
予期せぬ形で想い人を喪った双葉に対しても、透子には同情する部分があった。