08/02/14 21:44:28 RHV3vwou0
――彼はいつも1人だった。
わずかな時さえ惜しみ、二階の自室に篭った。
忘れ去られ、ポスターとちり紙を胎に積もらせた直方体。
殺風景でありながらどこか情趣さえ漂うのは、かつて称えられて
名作の箱が畳まれ、空間に薄く哀愁を添えているせいだ。
過去の栄華に思いを馳せるように……見る者の胸を、打つこともある。
若者たちは、しかし異なった所感を抱く。
忘却された名作を、現実性なき駄作と受け止める。
老いたものを、若者が忌み嫌い、排斥する。
住人が連綿と繰り返してきた悲惨をなぞり、彼らはたまり場を得た。
家庭でも世間でもない安息の場所。
住人が《聖域》と呼んだ場所。
千々に撒かれた悲惨のピース。
どうか、優しく配列されますように――
引用文「最果てのイマ フルボイスver」
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