07/05/29 04:23:43 hBEyUZxS0
え、え~と、それではこの私、宮倉仁美がごご、ご案内しますね?
朝妹スレッドのルール&マナー
>>住民の皆さんへのお願い。
・ミエミエの荒らしや煽りは華麗にスルーが基本です。
みんなで作る、みんなで楽しむ大人のスレを目指しましょう!
・基本はsage進行です。
間違ってageても、焦らず慌てず落ち着いてsage直して下さいね?
>>書き手の皆さんへのお願いです。
・なりすますや荒らし防止の為にも、出来るだけトリップを使用して下さい。
だって私だけの兄さんでいてくれないと……じゃなくて、見分けるのが
かったるいだけから本当にそれだけだからっ!!
・あと、書き上げて投稿する前に、もう一度だけ推敲してくれると嬉しいです。
うちの兄さんも、人のことは言えないですしねw
>>読者の皆さんへ
・皆さんの温かい応援が明日への活力です。
一言で良いですから、労いの言葉を頂けると、とっても幸せです♪
・新しいアイデアは常に大募集中です。
みんなで作るスレッドを目指しましょう!
>>最後に「自分も書いてみようカナ?」と思っている皆さんへ。
・新しい職人さんも大大だぁ~ぃ募集中です。
自慢の妹さんを、どんどん紹介して下さい。
・基本的に内容制限は無いですけど、本編投下前に簡単な内容紹介とか
住民の皆さんへの挨拶とかをを書いて貰えると助かります。
人の好みは十人十色……とも言いますし、ね?
3:名無しさん@初回限定
07/05/29 04:45:54 tIXHO8CD0
会費で乙
4:名無しさん@初回限定
07/05/29 05:30:47 SAVpMnCA0
朝起きたら、妹に俺のイチオツ(ry
5:名無しさん@初回限定
07/05/29 08:12:41 aVfmLQcQ0
5なら木村あやかとセックスできる
6:名無しさん@初回限定
07/05/29 11:35:35 Sl5cDP7sO
このスレ
エロゲ関係ないじゃん。
7:名無しさん@初回限定
07/05/29 15:16:21 c3rS8cC50
財布の千円札「だけ」ギられてた
8:名無しさん@初回限定
07/05/29 15:19:00 pC6rbAVZ0
ウルトラ⑦の正体は菜々ちゃん
9:桐莉兄
07/05/30 00:26:25 qi/N0HDe0
スレ立て乙ですよー。
ぁぅぁぅ、保守間に合うかな…。
10:名無しさん@初回限定
07/05/30 13:55:16 4A5N9enk0
>>1
スレ立て乙です。
>>9
桐莉兄さん、いつも楽しませてもらってます。トラブルにめげずにがんばってくれ。
11:名無しさん@初回限定
07/05/30 19:14:49 vu7D5O0l0
ところで歴代の妹、お兄ちゃん、職人さんで誰が好き?
12:名無しさん@初回限定
07/05/30 19:37:28 HkWBuV9x0
>>11
属性ごとに分けると覚えきれてねえwww
属性抜きにするとベクトルが違って優劣つけれねえwww
13:名無しさん@初回限定
07/05/30 19:56:46 8e0fUWD60
▼朝起きたら妹が、スパムメールを受け取っていた
「おにーちゃん、どーしよー……パソコンのメールに変なメールが来てるよー」
間延びした妹の声が聞こえる。
「もう送ってくるなってメールしたらどうだ?」
俺はなんの気ナシに答えた。
「うん、分かったー。おにーちゃんのゆーとぉりにする」
今年で15になる妹は、若干頼りなく力拳を作ると、部屋に戻った。
<ピロリン♪>
少しすると、俺の携帯からメール受信の音が鳴った。
誰からのメールかと見てみると、妹のパソコンからだった。
『変なメールはもう送らないで下さーい!( `へ´)=3』
妹よ、激しく同感だ。
だから俺は返信する。
『当サービスにご登録ありがとうございます☆』
…………バタンッ!
「おにーちゃん、大変っ! 大変だよーっ! なんか、よく分からないサービスに登録されちゃったーっ!」
妹は2つに分けて結ばれた小さな三つ編みをピコピコ揺らしながら、すぐさま俺の部屋に駆け込んできた。
「妹よ、落ち着け。こういう時は深呼吸だ。まずは、ゆっくりと服を脱げ」
「う、うん。分かったよ、おにーちゃん」
妹はプチプチと大きめのボタンを外し始める。
1つ外れるたびに、妹の無垢な素肌が姿を現し……。
「……って、わわわっ、どうしておにーちゃんの前で脱がなくちゃいけないのーっ!?」
「安心しろ、俺はここにはいないものと思え」
「ならだいじょーぶだね。ぬぎぬぎ~♪」
頭は大丈夫じゃないと思うぞ、お兄ちゃんは。
14:名無しさん@初回限定
07/05/30 19:57:26 8e0fUWD60
▼朝起きたら妹が、スパムメールを受け取っていた2
しかし、ここはじっくりと妹のストリップを堪能させてもら……。
「おにーちゃんのスケベーっ!」
……残念。
だがしかし、ちゃんと落ち着いてくれたようだ。
「で、おにーちゃん、どーすればいーの?」
「すぐに解除するようにメールしたらどうだ?」
俺はなんの気ナシに答えた。
「うん、分かったー。おにーちゃんのゆーとぉりにする」
バストは80くらいになる妹は、若干頼りない胸を張ると、部屋に戻った。
<ピロリン♪>
少しすると、再び俺の携帯からメール受信の音が鳴った。
案の定、妹のパソコンからだった。
『そんなサービス、のーさんきゅーでーす!(><)』
なぜ、顔文字をつける? 本気度が伝わってこないぞ。
俺は返信する。
『当サービスの解約には、会員規約により、10万円ほどかかります。 -¥』
…………バタンッ!
「おにーちゃん、大変っ! 大変だよーっ! なんか、よく分からない解約には10万円必要だって!」
妹は大きな瞳にうるると涙を浮かべて、俺にしがみついてきた。
「妹よ、落ち着け。こういう時は深呼吸だ。ゆっくりと気道を確保した上で、マウスToマウスで空気を送り込むんだ」
「う、うん。分かったよ、おにーちゃん」
妹は俺の腹に柔らかなお尻をおくと、人工呼吸の手順で顎を上に向ける。
そして無垢な唇が俺の唇に近付いてくる……。
「……って、わわわっ、どうしておにーちゃんに初キッスをじんこーこきゅーしなきゃダメなのーっ!?」
今日もちょっとポケポケな妹は俺のオモチャだった。
<終わり>
15:名無しさん@初回限定
07/05/30 21:46:28 PAqVvC590
GJ!
最後は兄がメールを送ってるのがバレでフルボッコになるんですね?
16:名無しさん@初回限定
07/05/31 02:12:12 G2yhENhO0
GJ! ポケポケな妹は次のHステップもおkなハズ。続編キボンヌ
>>11
自分も選べないほど好きな作品がありますた。
数の方は、桐莉兄氏の第73話で継続中に感動。
17:名無しさん@初回限定
07/06/02 07:23:51 P9LgbUhJ0
このスレ
エロゲ関係ないじゃん。
18:名無しさん@初回限定
07/06/02 07:28:16 l9s9n1Bp0
そんなこと言う人嫌いです。
19:名無しさん@初回限定
07/06/02 17:32:01 FaTLQ3fM0
>>17
エロゲネタとか使ってる人もいるし
エロゲ関連って扱いでいいんじゃね?
20:名無しさん@初回限定
07/06/03 00:21:59 pn000P/a0
>>17
って、朝起きたら妹に言われたのか?
21:名無しさん@初回限定
07/06/04 06:19:33 UuhQ1VhO0
>>18-21
オマイラ優しいなぁ、これって有名な寂しい嵐なのに相手するなんて…
それとも素か
22:名無しさん@初回限定
07/06/04 10:48:06 86KXtVuP0
>>21がさりげなく自分の優しさをアピールしている件について
23:名無しさん@初回限定
07/06/04 11:24:36 B4zuIMlB0
>21はツンデレ
24:名無しさん@初回限定
07/06/04 20:36:33 wiXbcWqD0
このスレ、エロゲ関係ないじゃん
さっさと出て行けよ、社会不適合者!!
25:名無しさん@初回限定
07/06/04 20:37:50 j6tyFzGS0
そんなこと言う人、嫌いです。
26:名無しさん@初回限定
07/06/04 21:20:01 wiXbcWqD0
〈`ー─-、_ノ^j
`> <__, ─-、____
/ j / ̄ ̄ ̄Tー‐─┬''⌒ヽー-- 、
r' /、 1 / | 5 | 7 | |9
└---─、 / ` ー─/ 3 | │ | l |
\ / / ┌┴─‐─┴┐ / 8 l |
\ / 2 /ー─ ----l 6 |‐┤ l |
V / 4 └─‐─┘ | l |
し个 、 / | ハ〈
| ` ーl─‐┬─----------─┬─イ´ ̄ヽヽヽ
| /ヽ | | ハ 〉 〉 〉
| / | | | / │ / 〈ノ
| | | | | / | /
__/ | __/ |10 __/ | __/ |10
(__」 ゙ー-‐' ゙ー-‐'(___」 人
(__)
(__)11
1:肩ロース 6:ヒレ
2:肩 7:ランプ
3:リブロース 8:そともも
4:ばら 9:テール
5:サーロイン 10:すね
11:>>25
27:名無しさん@初回限定
07/06/05 16:41:37 Kb6YAerW0
>>24
俺達が社会に不適合なんじゃない
社会が俺達に不適合なんだ
28:名無しさん@初回限定
07/06/05 23:34:44 3yXHleyk0
>>27
だまれよニート
29:名無しさん@初回限定
07/06/06 11:36:26 EBE5Bmz70
>>28
…と、朝起きたら妹に言われたのか?
30:あゆ萌えっ
07/06/06 16:41:49 8TOgIn9Z0
「だまれよニート」
と、朝起きたら妹に言われた。
「えええっ! …俺が社会に不適合なんじゃない、社会が俺に不適合なんだ!」
起きぬけで反論してしまう俺。
「寝言ばっか言ってないでさっさと面接に行けよ、この社会不適合者!!」
ぐはぁー、イテテ。 危機感が増大した。即座にリクルートスーツに着替える俺。
今日はメインのD社へ個人面接だった、急がなきゃ。
「もう、だいたいねッ!、お兄ちゃんは夢と現実がメタメタよ
朝ゴハンはこれでも食べなさい。お弁当はこんなんでいいわ、フン!」
食卓の上には、妹の作ったサンドイッチと弁当が並べてあった。
登校にギリギリなのか、妹は片手に食パンを持って走ってく。
ああっ、そんなに走るとスカートが捲れるぞ。
「お兄ちゃんなら見られてもいいの!べーだ」
…妹よ、俺、それは声に出してないぞ?
サンドイッチは量が多かったが、すぐに食べ終わった。
さぁ俺も出陣だ。
俺は二段重ねの弁当箱をつかんで 玄関に向かった。 …重いなコレ。
31:あゆ萌えっ
07/06/06 16:43:23 8TOgIn9Z0
大空寺あゆ萌えっな漏れが勢いで書いてしまった。公開している(><)イテテ
32:名無しさん@初回限定
07/06/06 18:41:34 EBE5Bmz70
>>31
GJ!!
SSくるとは思わなかったよw
33:名無しさん@初回限定
07/06/06 20:13:52 6WnSpKiV0
朝起きたら妹のクラスに転校生がやってきていた。
妹「でね、その人、錦織さんって言う人なんだけど…」
俺「松井さん?」
妹「違うよお兄ちゃん、【松井】さんだよ?」
俺「やっぱりマツイさんじゃないか?」
妹「もう、全然違うってば!松井でもマツイでもなくて【松井】さんなの!」
俺「……いや、松井だろ……?」
妹「お兄ちゃんのバカっ!何で分かってくれないのよぅ!?【松井】さんって言ってるじゃない!」
俺「いや、何度聞いても松井にしか聞こえない…?」
妹「もー、私本当に怒ったからね!あと一回しか言わないから、しっかり聞いてよね!」
そして、妹はあらん限りの声を張り上げて、その名を告げた。
妹「転校してきた人の名前は にしこり さんだってば!!」
※この「錦織」で「にしこり」と読む苗字の人は実在します。
34:名無しさん@初回限定
07/06/06 20:54:53 fdaaaaGi0
つ ま ん ね ー ん だ よ カ ス ! !
さ っ さ と こ の 板 か ら 出 て け !
35:名無しさん@初回限定
07/06/06 22:11:03 tkBKkLnz0
IDすごいな。
36:名無しさん@初回限定
07/06/06 22:30:02 yG824BRP0
絵札ぁぁ
37:名無しさん@初回限定
07/06/07 10:17:32 Qe7IMb1q0
えふだああ
38:名無しさん@初回限定
07/06/08 04:27:34 hkJI3Ykw0
>>35-38オマイラ凄いなぁ、そんなトコまで見てるとは、だが反応すると削除できねぇぞ…
これもネタか
39:名無しさん@初回限定
07/06/08 05:24:14 l5yMjn4NO
さりげなく自分も褒めるとは可愛い奴だな
40:名無しさん@初回限定
07/06/08 18:30:46 e/nsfm1B0
>>38
これくらいで削除されるわけないだろwwwww
これだからゆとりはwwwww
ゆとりは適正な板もわからないのですか?
さっさと別の板に移ってねwwwwwwww
41:名無しさん@初回限定
07/06/08 19:55:12 TnF/qoPp0
それよりもにしこりに反応無いのが辛い
42:名無しさん@初回限定
07/06/09 01:05:40 5Un09rwf0
そもそも「にしこり」が何なのかをわざわざぐぐって、ようやく理解した。
突っ込まれるべきは、「にしこり」と言われて即座に脳内で変換してしまう兄の方なのだな。
……でもあんまり面白くなかった。すまん。
43:名無しさん@初回限定
07/06/09 07:36:21 9HF5rrB90
いいネタ提供できない俺らにも責任があるのやもしれん。
にしこりがんがれにしこり。
俺もがんばゆー。
44:名無しさん@初回限定
07/06/09 08:52:40 l15nyLqD0
>>41-45オマイラ偉いなぁ、SS職人さんを大切にしてる、漏れもネタを探すとするか…
これがネタか
45:名無しさん@初回限定
07/06/11 14:51:25 PhlqiIFN0
SS職人様、こんなイメージはどうでしょうか
| | | | | | | | || ___
_|_|_|_|_|_|_|_|_||_llll__________
___________゚[__]_|__|__|__|
_______________|_||__|__|__|_|
===|| _ |||| |_|__|__|__|
/ || 兄'´ ヽ |||| ||__|__|__
/ || ! ! iノノノ)) 〉 |||| |_|__|__|__|
/ || ヽ(i! ´ー`ノ |||| ||__|__|__
/_|| ノ*。 y ヽ |||| |l,ii.i,itiiii.i,,ijihi
TTTi__()ヽ_/ヽ_ノ______|||| |' , , ,, , 〆'.⌒^ヽ .,,. - 、
_|_|_|_(|T__) _[_]___.|||| |i ' ' ||ヾ|_!ノLl」! ヅ⌒''小
___________|T ̄T , , , |ヽd,,゚ ー゚ノ li.‘-‘ ,l|
| | / ̄ ̄ ̄ ̄\| | | | |__| ノノ:'゙ヽVノ ヽ ⊂Ю⊂i|
| | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| | | | ()ヽ_/ヽ_ノ) ∬ . く/_|_〉
 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄  ̄ (|T__) \∴ じヽ.)
∵∴
46:1/4
07/06/11 23:20:34 +7y5fe7x0
「お兄ちゃん、あたしはネタを探すよ!」
朝起きたら、妹に「ネタを探すよ!」と言われた。
「朝から何だよ。藪から棒に……ふぁ」
あくび交じりに尋ねると、妹はキッと目を吊り上げた。
「お兄ちゃん! お兄ちゃんは、この危機がわからないの!?」
「き…危機?」
妹の気迫に押されてのけぞる俺。
「そう、危機なんだよ! これを見てちょうだい!」
そう言って妹が突き出したのは、ノートPC。その画面に映し出されてるのは……
「えっと…『朝起きたら、妹に その14』?」
「そうだよ、お兄ちゃん! 2004年の2月14日に、『義理チョコを装ったマジチョコを渡された。っていうSSキボンヌ。』
なんて、こんなくだらないスレ立てるなよって八頭身さんにボコボコにされちゃうような駄スレで終わるはずだった
のに、気づけば『その14』まで続いているスレッド。あたしたち、禁断の兄妹愛に生きる人たちの安住のスレだよ!」
ちょっと待て、妹よ。なぜ『あたし』じゃなく、『あたしたち』なんだ。ひょっとすると俺も含まれているのか?
「でもでも、見てちょうだい。今年の5月29日に立てられたのに、いまだそのレス数はわずか45! しかも、荒氏さん
がすでに何回も来ちゃっているんだよ。これを危機といわずに、何が危機だってのさ!」
妹の背後で、大気を引き裂いて雷が走ったように見えたのは気のせいか?
「まさにスレ存亡の危機なのよ、お兄ちゃん! このままじゃスレが消えちゃうかも! そうしたら、そうしたら……」
一転して目尻に涙を浮かべると、悲しみをこらえるように口元を手で覆い隠す。
「『えへ♡ あたし、お兄ちゃんと結婚して妹から奥様になるので、スレを卒業しま~す。でも、我が朝妹スレは永遠
に不潔です!』って引退宣言ができないじゃないのー!!」
おまえはどこのミスタープロ野球だぁ!?
と言うか、不滅じゃなく不潔!? それに俺とおまえが結婚することがすでに確定済みですか!?
「だけど、このまま座して滅びを待つばかりじゃないわ! すでにスレのお兄ちゃんたちがネタ探しをしてくれているの。
ああ、あたしの『お兄ちゃんラブラブレーダー』がビクンビクンッて反応するくらい熱いハートを感じるわ!」
おまえが出しているのはレーダー波ではなく毒電波だよ、妹よ。
47:2/4
07/06/11 23:21:42 +7y5fe7x0
「そんなお兄ちゃんたちにばかり頼ってばかりじゃ妹の名が廃るわ! あたしも一緒にネタ探しをすることにしたのよ。
ああ、一緒に苦難を乗り越えて芽生える兄と妹の禁断の愛!
お兄ちゃん『おまえへの愛のために、俺はネタを探す!』
あたし『ああ、お兄ちゃん。でもあたしたちは血のつながった兄妹なのよ』
お兄ちゃん『血のつながりがなんだ! 俺たちはハートでつながっているのさ!』
あたし『ああ、お兄ちゃん! そうね、そうだわ! でもでも、ハートだけじゃなく身体でもつながりたいの』
お兄ちゃん『OKベイビー。今夜はオールナイトさ!』
グヘヘヘ……たまりませんなぁ」
毒電波を放出しながら、部屋中を転がり回り「きゃー♡ きゃー♡」と黄色い悲鳴をあげるのは勝手だが、頼むから俺を
変な妄想の中に出さないでくれ。
暴走を止めるため、転がってきた妹を容赦なく足で踏み潰す。
「で、おまえは何をしたいんだ?」
「あん♡ お兄ちゃん、踏んづけるなんてひどいわ。もしかして、もしかしてSMプレイきぼん?」
無言で体重をかける。
「ギブギブ! お兄ちゃん、つま先がみぞおちに入ってます!」
足をどけてやると、妹は乱れた服を直しながら立ち上がる。
「だから、あたしはネタ探しに来たんだってば」
「それがなぜ俺の部屋に来る?」
妹は立てた人差し指を左右に振りながら、チッチッチッと舌を鳴らす。
「わかっていないなぁ、お兄ちゃんは。いい? ネタを探すのには、まずネタが何であるかを知らなくっちゃいけない。
孫子曰く、『敵を知り、己を知らば百戦して危うからず』ってね。そこであたしは『ネタ』を調べたの。そしたらびっくり!
ネタって種を逆さ読みした言葉だったのよ! つまりは業界用語? マネージャーをジャーマネっていうのと一緒ね。
とにかく、ネタ=種ってこと。で、で、これを知ってあたしはピーンときたね! あるものがネタと種に通じちゃうんだ
な、これが。わかる? わかる? お兄ちゃん、わかるかなぁ?」
「さぱーり、わかりません」
48:3/4
07/06/11 23:23:00 +7y5fe7x0
「ふっふっふっ。ネタと種に通じるもの、そ・れ・は……」
目をつむり、やや顔を伏せる妹。どこからかドラムロールの音が聞こえてきそうな雰囲気に、俺は固唾を呑む。
そして、ぐわっと目を見開き、勢い良く顔を上げた妹が叫ぶ。
「エロなのよぉー!!」
「なんでじゃー!!」
思わず一緒に叫んで突っ込んでしまった自分に自己嫌悪。そんな俺を放置して、妹が得々と解説する。
「いい、お兄ちゃん。種! それはいわずと知れた生命の根源の形! つまりは子種! 精子よ、精子!」
頼むから、女の子が朝っぱらから精子と連呼するな。
「そして、ネタとは『寝た』。そう、ネタとはセクースそのものね。どうよ、この見事な関連性!」
そんな関連性はどこにもありません!
「そもそもエロ、つまりは性欲は食欲・睡眠欲と並ぶ三大欲求のひとつ。いわば人間の根源を構成する要素といって
も過言じゃないわ。いいえ、それだけじゃないわ! エロのひとつ『オナニー』において、その性的興奮を増長させる
ための画像などを『おかず』って言うわね。ああ、ちなみにお兄ちゃん。おかずフォルダに資料ってつけるのバレバレ
だからやめた方がいいよ」
「て、てめえ! なぜそれを知っている!?」
「今はそんなこと、どーでもいいの。いい? 『おかず』とは、ごはんの友! つまりはエロは食欲ともつながっていた
の! さらにさらに、さっきも言ったようにセクースのことを『寝る』ともいうから、睡眠欲ともつながっている!
じゃ~ん! どっきりカメラもびっくりどっきりの新事実! エロこそ三大欲求の頂点に君臨することが、ここに証明
されたのよ!!
そんな重要な要素なら、そこから生まれるネタが秘めたパワーは計り知れない。ネタの中のネタ。キング・オブ・キ
ングスってやつね!」
おまえこそ、妄想の中の妄想王だ、バカたれめ。
「エロでもネタでも勝手にしてくれ、このボケ妹が……」
「うん。勝手にする~。―では、さっそく本棚の後ろに隠されたお兄ちゃん秘蔵のエロエロ・コレクショ…ぐばっ!」
俺のドロップキックを食らって吹っ飛ぶ妹。
49:4/4
07/06/11 23:24:52 +7y5fe7x0
はっ! 今、俺の身体にルチャの神が降りた! 決して今のは俺の意志じゃない。っと、護身(言い訳)完成!
「もう! ひどいなぁ、お兄ちゃん。冗談に決まっているでしょ、冗談」
何気にドロップキックを受けても元気だな、わが妹よ。
しかし、冗談だったとはドロップキックはやりすぎたかな?
元気に見えたが、どうやら立っているのがつらいらしく、俺が寝ていたベッドに腰をかける妹。さすがにドロップキッ
クはまずかったかと反省。しかし、片膝を立てるとスカートの中の白いものが見えたり見えなかったり……じゃなくて、
おまえは何をスカートをめくって見せている!!
「やっぱり、このスレ的に正しいエロは、妹ものだよねぇ。さあ、カモ~ン♡」
「おっしゃ!」
妹に誘われるままに、今日2発目となるドロップキックをお見舞いする。
「このボケ妹がぁ! そんなにエロがほしいなら、いくらでも見せてやろう!」
カチカチカチ。キュイ~ン。カチカチ。
「お兄ちゃん? 何やっているの?」
「見てわからんか? エロゲーだ」
「ガーン! このエロゲ板的には問題ないけど、それは大問題だよ、お兄ちゃん! 目の前に『カモ~ン』な可愛い女
の子がいるのにエルゲー始めちゃうなんて、人間失格だよ! エロゲヲタだよ!」
「黙れ、三次元! ソフ倫がメディ倫に押されて実妹をOKした今、もはや貴様には何の希少価値もないと知れ!」
ズビシッと指を突きつけ、冷酷に現実を告げてやる。
「う、う、うわぁ~~ん! お兄ちゃんとソフ倫の根性なしぃ~!」
泣いて逃げ出した妹。
戦いは、むなしい。勝利しても何も得るものがない。それが戦いなのさ。
「ん? 母さん、どうした?」
いつの間にか部屋の扉から顔を覗かせていた母さんは、なんだか冷たい目でこちらを見ている。
「おまえ、近所の手前もあるから変なことを大声で叫ぶんじゃないよ!」
ゆっくりと部屋を見回すと、思いっきり開放されている窓。
戦いは、むなしい。勝利しても得るものどころか、大きなもの(世間体とか)を失う。それが戦い……orz
50:名無しさん@初回限定
07/06/11 23:52:04 qSWy+ukM0
>>46-49
なかなかイイヨーwwwww
ただ、改行が少なくて字がギッシリなのがちょっと読みづらいかな?
だがこの過疎の中よく投下してくれた!感動した!
51:名無しさん@初回限定
07/06/12 00:08:21 VAjo41lu0
>50
このスレ初期に生息していた職人だけに、最近の過疎ぶりがちょっとさびしかったので、久々に投下しましたよ
まだこのスレが残っていてくれたのがちょっとうれしいね
52:名無しさん@初回限定
07/06/12 00:09:36 WRSou7pm0
>>46-49
改行が少ないこと以外は満足、GJ!
もし実妹に「カモ~ン」なんてされたら
迷わずGOしてしまう俺は実姉持ちです
53:名無しさん@初回限定
07/06/12 00:26:51 d9IH9/6v0
つ ま ん ね ー ん だ よ カ ス ! !
さ っ さ と こ の 板 か ら 出 て け !
54:名無しさん@初回限定
07/06/12 20:49:51 TM0Yzp5d0
>>51
初期と言うなら俺だってその1から見てて途中で投下もしてたよwwwwwww
最近某スレでいい妹見つけたから、コレで何か考えるかwwwww
55:51
07/06/12 21:19:03 hUmjh4WF0
>54
おお、同志よ!
まだ1から見ている人がいるってうれしいね。あのときは、一日中妹ネタばかり考えていたけど、今考えるとすごいバカだわw
他にも古参の方がいるかもしれないから、私ももう少しがんばって投下してみるかな
56:名無しさん@初回限定
07/06/17 02:55:12 uGQJuJXl0
朝起きたら妹に何て言ったらいいのか分からなかった
57:1枚目
07/06/19 20:21:49 JoJr7hoq0
「来てたの」
後ろに人の立つ気配を感じて真希はそう口にした。
「ああ」
「相変わらずだなぁ、連絡してくれればよかったのに」
「来れるかどうかわからなかったからな」
「五年ぶりなのに。いつもこんな早く来てたの?」
正行が横に並び、墓前に線香を供えた。
その横顔は五年を実感させるだけの時の流れを感じさせた。
「知ってたのか」
「かすみ草。お母さんが好きだった花知ってるの、もうあたしとお兄ちゃんだけだよ」
正行の脇に抱えられたかすみ草を指差しながら真希は自分の持ってきたそれを兄に見せ
た。
「実は会いたくなかったんでしょ」
図星といわんばかりの正行の苦い顔を見て真希はほんのりと笑った。
「お兄ちゃん来てるってわかったから毎年ちょっとづつ早くきてたんだよね。五年もかか
ると思わなかったけどさ」
「そうか」
「そーよ、お陰で余にも恐ろしい三十路を体験しちゃったんだから」
「お互い様だ」
「男と女の年齢を同列に見ないで欲しいな、この歳の独り身はなにかと大変なんだから」
「結婚してないのか」
「うん」
小さな沈黙が流れる。そっぽを向いた正行の表情は見えない。
「そっちはどうなの? 翔君はもう小学校だっけ」
「……ああ、今年から、下の子は幼稚園の年長組」
「可愛いざかりじゃない、たまにはつれてきてよ」
「近いうちにな」
「約束ね」
「わかった。じゃあもう行く」
「うん、またね」
力強く頷き、正行は踵を返した。
58:2枚目
07/06/19 20:23:21 JoJr7hoq0
五年ぶりの兄妹の再会にしてはあっさりだなと真希は思った。やや遅れてこれくらいが
丁度いいとも。
過ぎ去っていく兄に後ろを振り向くそぶりは無い。
対照的だなと、真希は思った。彼は未来を見据えている。年月はかつて同じところにあ
った想いを大きく変えてしまった。
真希にとって時間は残酷なものでしかない。
重なった鼓動と交わった視線も今はもう遠い夏。
バタンと車のドアが閉まる音。
「車なんか乗っちゃってまぁ」
記憶の中の彼は自転車のよく似合う男だった。今乗ったら多少滑稽に見えるかもしれな
いが。
二羽の鳥―すずめに見える―が墓地の外枠のフェンスに止まり、しきりに身体を動
かすと颯爽と飛び去っていった。やがてエンジン音が聞こえ、音だけが遠くなり消えてい
った。
人気の無くなった墓地に静けさが戻る。
自分の家のようだと思った。人のぬくもりが消えた、ただ無意味に広いだけの家。
「寂しい?」
自問。
「寂しいに決まってる」
人だから。
「でも、多分、ずっと寂しいまま」
それは直感だ。
彼女はこれからも後悔し続けていく、きっと。
人はその生きかたを前向きではないと言うだろう。
真希は思う、構わないと。
それが生涯の恋を貫く代償ならば、幾千ほどでも耐えるに値する。
止まった砂時計には止まった砂時計なりの意味がある。
それでも真希は小さな愁いを口にする。
「母さんはわたしの花嫁姿が見たかった?」
答えは子供を持つ親だけが知っている。
墓前にかすみ草と言葉を添え、真希は墓地を後にした。
梅雨明けの空に間もなく蝉の鳴き声が鳴り渡る―
59:名無しさん@初回限定
07/06/19 20:26:43 RnYyk96e0
つ ま ん ね ー ん だ よ カ ス ! !
さ っ さ と こ の 板 か ら 出 て け !
60:名無しさん@初回限定
07/06/19 20:27:07 9afF8xpY0
朝起きたら、妹に
スゲиシ┐ゝ,ザァ,ユЮ.
θイ,ゎモモモモマいデ.
びデた,ゝС,さーモモモモデゝねг
これを
hURLリンク(www.excite.co.jp)
ここで中国語→日本語に翻訳してね、といわれた。
61:名無しさん@初回限定
07/06/19 20:27:17 CefiUnRf0
支援
62:名無しさん@初回限定
07/06/19 20:27:42 JoJr7hoq0
過疎っぷりに燃料投下してみたんだが、マジすまん上げちまった(=ω=;)
朝起きがあんまり関係ないんだが、朝起きても妹は独りミタイナ感じで補
完してくれ(.=ω=)
63:名無しさん@初回限定
07/06/20 02:05:21 QyG/ZV4F0
なんだこのスレにあわない作品は!?
内容は哀愁が漂って俺的に非常にいい感じなんだが
つまりは昔兄と妹はそういう関係にあったということでおけ?
64:名無しさん@初回限定
07/06/20 10:17:33 QPGyWS7L0
>>57-58
これはこれで、好きだな。
妹の気持ちが伝わってきていい。
次は明るい話を書いて欲しいってのがあるけど。
65:桐莉兄
07/06/20 18:52:07 67VQlVFI0
朝起きたら……って朝じゃないや、もう夕方か。
ふわぁぁ、良く寝た。
……寝過ぎて少しばかり頭が痛い。
「兄ちゃん、休みだからって何時まで寝てるつもりスか」
「ヤマモトさん目覚し時計が鳴らなかったんだよ」
「ヤマモト…さんは……」
言って表情を曇らせる桐莉。
そうだ、ヤマモトさんは前回のラストで俺達を守る為に、ヤマモト・フェニックス(自爆技)を使って、紫藤院姉妹諸共壮絶に散って行ったんだった。
「ヤマモト、さん……」
『……ヤマモトが死んでも、代わりは居ります故……』
最期の言葉が胸に突き刺さる。
あのヤマモトさんは何人目だったんだろう。
再生怪人として復活するとしても、あのヤマモトさんは一人しか居ないのに。
「……逝っちゃったスね、ヤマモトさん」
「ああ」
「……最期、凄く格好良かったスよね、ヤマモトさん」
「ああ」
「……焼き加減が絶妙で美味しかったっスよね、ヤマモトさん」
「ああ……ってちょっと待て!?」
「……ヤマモトさんが死んでも、お代わりは居るのス……(じゅる)」
66:桐莉兄
07/06/20 18:53:13 67VQlVFI0
おなかを鳴らしながら涎を垂らす桐莉の口元に、慌ててハンカチを差し出す。
浴衣の襟首が汚れたら大事だ。ところで何故浴衣?
「兄ちゃんが日がな一日グータラ寝てる間に、桐莉は今日という休日を有意義に過ごすべく、最寄の縁日に行って来たのス」
「ほほぅ、秋祭り以外にも祭りがあったとは初耳だ」
「うちの町、我楽多市とか古書市と一緒に、結構ちょくちょく縁日やってるッスよ」
「桐莉の本棚に並んでいる魔導書は其処で仕入れてたって訳か」
口元に差し出されたリンゴ飴を一齧り。勿論、桐莉の齧った後が付いてるとこ。
「逆さ縛り首団の皆さんにはいい稼ぎ時だったのス」
「ちょww戦闘員にテキ屋やらせてるのか」
「うぃス。勿論、全身黒タイツ姿で屋台に立たせているのス。わが町の名物スよ」
「それは……たこ焼き屋の屋台とか地獄だろう、鉄板熱いし」
「熱射病で七人ほど救護テントに担ぎ込まれてたのス」
口元に差し出されたイカ焼きを一齧り。勿論、桐莉の歯形が付いてる方。
「ひょっとして、怪人の皆さんも―」
「そうスよ。蜘蛛男の九十九さんに綿飴貰ったのス。狂牛男の牛嶋さんにはステーキ串貰ったのス。
それから出目金男の坂田さんにソース煎餅貰って、新しいヤマモトさんに地鶏串貰って―」
「ヤマモトさん居なかった理由ってテキ屋やってたからかよ…って地鶏!?」
「うぃス。ヤマモトさんの好物なのス」
「……」
「自爆した前のヤマモトさんの肉片を回収して焼いて売ってたのス」
何処まで自虐的なのですか、ヤマモトさん……。
67:桐莉兄
07/06/20 18:54:21 67VQlVFI0
『コケッ、コケッ、コケッ……ドーピングコンスメソース味だっ!!!』
『何これー、チョーイケてるー!』『おいしーっ、もいっぽんちょうだい!』
『まいどー……くふくふぅっ、このヤマモトの肉が女子高生のピチピチボディに吸収されて組み込まれる……ニワトリ冥利に尽きますぞぉぉーーー!!!』
「あーあ、それにしても残念なのスー」
くるりと後ろを向いて(浴衣の帯の垂れた先っぽをひらひらさせながら)、桐莉は夕焼け空を見上げた。
「氷イチゴは溶けちゃうから、お持ち帰り出来なかったのス」
「ほほぅ。今日は暑かったからなぁ、さぞかし美味かったろう」
「兄ちゃんが寝苦しさにウンウン唸ってる間に、桐莉はお祭り会場でキンッキンに冷たぁーい氷を堪能して来たのス」
「そう言えば、ペンギン型の自家製かき氷機が戸棚の中にあったなぁ。霙味のシロップも残ってたぞ。よし、早速かき氷を―」
「ぬぅっ。それだけじゃないのス。桐莉は金魚救いで十五匹も金魚をレスキューしたのス」
「そうか、でかした。今日の夕食は金魚の天麩羅で決まりだね、ヒャッホウ!」
「坂田さんが母ちゃんに改造してもらって部下にしたいって言うから、全部あげちゃったスよ」
ほっぺたを膨らませて怒るので、指先でつついて見る。
ぷすー、と不満げな音を立てながら萎んだ。
「他にも、輪投げとか、型抜きとか、人間ダーツとか、お祭りならではの遊びが盛り沢山だったのス」
「そうかそうか、非常にアレな感じの地獄的絵面が脳裏に浮かんでやたらと気になる名前の屋台が一つばかり
混じってるような気がしないでもないがそれはさて置き、満喫出来たのなら無問題全くもって良かったじゃないか」
「ぬぅぅーーーーっ、桐莉はぁっ、兄ちゃんと一緒にお祭り行きたかったのぉっ!朝、十七回も起こしたんだぞぉっ」
「と言われても……今からもう一度縁日行くか?」
ぴるるるるるーーーーぱぱーん。
68:桐莉兄
07/06/20 19:02:16 67VQlVFI0
夏(……と呼ぶには少し早い)の熱気に高揚してざわめく日暮れの空を震わす。
炸裂音と共に咲き誇る大輪の絢色の華。
縁日の会場から離れているせいで、祭囃子も響いて来ないうちの庭では、小さく見えるけど。
「もう、花火始まっちゃったのス」
それは、祭りのフィナーレ。
「今から行っても…後の祭りか」
「誰が巧いこと言えと云ったスか」
逃してしまった時間は悔やんでも戻っては来ない。
芒洋と見上げる空に、咲いては消えていく、大輪の…此処からでは小ぶりの…華。
空気が冷えて来た。空の向こうから夜色が迫って来る。
「桐莉、蚊に刺されるから、家の中に入ろうぜ」
「……」
「俺が特製のかき氷をエベレスト盛りで作ってやる。勿論、霙も練乳も大サービスだ」
「……もう少し、見てるのス」
ずっと、空を見上げていた。
じっと、花火を見ていた。
両手に一杯のお土産を抱えて、急いで戻って来てくれたけれど、間に合わなかった其の場所に、
―桐莉は、俺と、二人で居たかったんだと思う。
「よっ、隆浩」
69:桐莉兄
07/06/20 19:03:21 67VQlVFI0
垣根を乗り越えて、にゅっと由紀が顔を出して来る。
やや遅れて七華も。
「聞いたよ、たかくん。かき氷私も食べたいよ練乳たくさんつゆだくエベレストがナイアガラでグァタビータ湖はぅぅ~っ☆」
「―ぁー、ななねぇは放っといて。ねぇ、これから四人で一緒に花火やらな」
「やるぞ!やるとも!ああ、これこそ俺と桐莉が求めていた物だッ!」
「うわぁぁっ、ちょ、手ぇ離して落ちるぅぅぅーーー!?」
幽霊の癖して器用にも顔面から落ちて来たので、慌てて受け止めようとしたものの、由紀に実体なんて物は無く、見事にスカる。
そのまま垣根に激突した衝撃で仰向けに引っ繰り返ったところに引き続いて落ちて来た七華のお尻が迫る。
ぼみゅ。
「ああ……小学生の頃、カブトムシを捕まえるのにクヌギの木を思いっきり蹴り飛ばしたなぁ……」
「どうかな、たかくん。白のフリルにほんのりレモン色だよ」
「これ何てエロゲ?」
「……いいからさっさとボクの胸から手を退けろ殺すぞバカ浩」
「ぉぉ、俺の右手に感じていた感触は由紀の胸だったのか。俺はまたてっきり地面かと」
「冥福を神様にお祈れーーー!!」
やばいです、痛いです、乱れ由紀月花が七段ヒットおわぁちょなんで七華と桐莉まで攻撃に参加してるのねぇちょ三連携とかそれだめらめぇっらめでしゅぅっあばふぁ!?
「イルスカ シチカプ コイキ ウコトゥイパ リムセ!!」
「うわぁぁん兄ちゃんのアホーーー!!!」
「変態!変態!変態っ!!」
「かき氷レモンフラッペ無視するなんて鯖味噌!鯖味噌!!練乳掛けてよ!!!」
「桐莉のバストも揉み揉みしるぅーーーっ!!!」
[三柱陣 乱れ由紀荒ぶるたかくんの金玉潰し]
「―――――――――っっ!!?!」
70:桐莉兄
07/06/20 19:10:30 67VQlVFI0
rへ
r7´ `ヽ、-,. ─-、 ,.へ_、
r7 ァ'">'-─`-< ヽ!_
r7' >'´::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ. ハ へ
,くi ヽ/:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Y i_{ //〉
ヽ./!/::/::::::/:::/:::::i:::::ハ:::i:::::::;::',」 //〉〈〉
/:7 ,':::i::::::/:ハ,ゝ、ハ/ !:ハ::::i::iヽ. //〈〉〈〉
くk__!::::::L:ハ/〈 !_ソ` ォ'r7!/!」 ! // 〈〉 〈〉
|::ハ:::::::}__.| " _____└' i__{ヽ、! _,,. -/⌒ヽ// 〈〉 〈〉
ノ:::!ハヘ::|::::iヽ、 ( `i ,.イ:::|,.-'"´ l l i しゝ' 〈〉 〈〉
/:::::ハ::::!::ハ::::!;:イ>ーr<ハ:|::/! | lY__ノ´
i:::/:::::!::::::rィ';:|´ |/、 /」|:/ !- ヽヽゝ'i
レ'i::::::!;:へ、ヽ!/ムヽ、_/_i ィ,ヘ、 Y /
ヽ/⌒i、._ Y:::::/ i」::::::::::!-/レ' `ヽ. i/
! iノi 7:::く__ハ|:::::::::::Yiハ| `'ー-' ~ 少 年 悶 絶 中 ~
/iヽ-イ| .i::::::::::ハ:::::::::::::ハ!
71:桐莉兄
07/06/20 19:11:56 67VQlVFI0
「あぐわばぎゃべぐぐぐぎぎぎ」
「あちゃー…連携攻撃になると威力が跳ね上がるんだよね(汗)」
「大丈夫ったかくん大丈夫っ!?ちゃんと練乳出るかなかなっ!?」
「うわぁぁぁん兄ちゃぁぁぁん確りしるぅぅ桐莉を置いて死ぬなぁぁーーーっ!!!」
「ぐぬぬぎぎぬあああああっ、何をするきさまらーーー!!!」
地面に散らばったロケット花火を拾い集め、数十本纏めて点火っ。
「炎の精霊37柱、集い来たりて敵を撃て…魔法の射手、連弾・火の37矢!!」
「ぬぁぁぁーーーっ、やめろーっ兄ちゃぁぁんっ、やめてくれーーーっ!!!」
ぴるるるるるるるぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱ!!
俺の手から解き放たれた炎の精霊は、由紀を摺り抜けて、桐莉の尻を掠め、七華の足元に着弾。
「ヒャッハァーッ、踊れ踊れ踊れ踊れ踊れェェェーーー!!!」
七華が素早くバックステップで身を躱し、ネズミ花火に火を付ける。
「あははははははははっ、たかくんも一緒に踊ろうよっ!!!」
「甘いっ、EFZの真琴戦で鍛えた回避技術を見せてやるぜっ!!!」
「由紀ちゃんっ、煙幕っ!」
途端、足元に充満するスモーク花火の煙。
まずい、ネズミ花火の位置が掴めないっ。
72:桐莉兄
07/06/20 19:27:20 67VQlVFI0
「ななねぇっ、追撃っ!」
「たかくん覚悟っ、爆竹ストライク!!!」
「駄目押しの普通花火一斉点火!!」
地上は絢爛七色の火の海だ。
堪らず塀に飛び上がろうとしたところを―
「桐莉ちゃんっ、対空射撃だよっ!」
妹の手には、十七連発の打ち上げ花火と、噴出するドラゴン花火。
「きっ、桐莉っ、やめろっ、その花火から手を放すんだぁぁぁぁーーー!!」
「兄ちゃんは桐莉がやめてくれーって言った時に何をしたぁー?」
「やめてください……おながいします……ゆるして……俺が悪かったぁぁーーー」
しゅぼっ。 点火。
「妹符『ダブルシスタース―』」
パァンッ☆
桐莉の足元で軌道を逸れたネズミ花火が炸裂し、ビクッと固まった桐莉の手から火の付いたドラゴン花火が零れ落ちる。
噴出口を、桐莉の顔に向けて。
塀を、蹴り壊さんばかりの勢いで蹴る。
73:桐莉兄
07/06/20 19:30:02 67VQlVFI0
―俺が桐莉を押し倒したのと、七華がバケツの水をぶちまけたのと、由紀がシスタープラチナで時を止めてドラゴン花火を握り潰したのがほぼ同時だった。
ぷじゅぅぅぅぅぅ。
「……兄ちゃん」
「何だよ」
「……七華姉ちゃんとゆきゆきが見てる前で大胆なのス……(ぽっ)」
この状況で軽口が叩けるなら心配は要らないな。
桐莉の頭を小突いて、立ち上がる。
火遊びの発端が俺なだけに、強くは叱れない。
「それにしても参った、びしょびしょだ」
「たかくん、うち、お風呂沸いてるよ」
「……七華姉ちゃん、何で脱ごうとしているのスか……」
一緒に入る気満々の七華には悪いが、俺の家も風呂は沸いている。
……いや、入りたいけど。
一緒に入って洗いっことかしたいけど。
七華の親父さん、怖いしな。
弾丸跳ね返すし、マッハ100で飛ぶし。
「今日はもうお開きにするか」
「そうだね。ちゃんと着替えないと風邪曳いちゃうよ」
「それじゃ、撤収~☆」
垣根を越えて、七華と由紀が隣家へと消える。
74:桐莉兄
07/06/20 19:31:06 67VQlVFI0
「さてと……後片付けして、早いとこ風呂に入ろうぜ、桐莉」
「兄ちゃん、もうちょっとだけ、……駄目?」
花火セットから線香花火を引っ張り出す。
「まだ残ってるのス」
「OK、最後の〆だもんな。特別に許可する」
桐莉が、線香花火に火を付ける。
パチパチと舞い散る火花。
地味だけど何故か心に染み渡る儚い光。
パチパチッ、パチパチッ、 じじっ。
丸い玉になって、ポトリと落ちる。
また一本、火を付ける。
パチパチッ、パチパチッ、 じじっ。
じっと、俯いて、炎の輝きを凝視しながら。
妹がポツリと呟きを漏らした。
「どうして、すぐに終わってしまうのスかね……」
「ああ、そうだな……」
75:桐莉兄@キリ
07/06/20 19:38:24 67VQlVFI0
短い時間で燃え尽きてしまうから、花火は美しいのだろう。
そんな一瞬の輝きに永遠を求めるのは不毛だろうか。
薄闇の庭で儚火と戯れる妹の後姿が急に愛しく感じられて、
俺は背後からそっと桐莉を抱き締める、嗚呼、世界には二人しか居ないかの様。
「兄ちゃん……」
「桐莉……」
「どうして、すぐに、終わってしまうのスかね……」
パチパチッ、パチパチッ、 じじっ。
丸い玉になって、ポトリと落ちる。
落命する火の玉の落ちる先に、蟻が一匹。
火に焼かれて断末魔に悶えながら、儚い命を散らせて行く。
また一本、火を付ける。
「どうして、すぐに、終わってしまうのスかね……」
「……ちょ、あの、桐莉さん?」
パチパチッ、パチパチッ、 じじっ。
「蟻がまるでゴミのようだぁっ!」
「うわぁぁぁぁぁぁっ、残酷だァァァァーーーーーッッ!!!」
76:桐莉兄
07/06/20 19:43:46 67VQlVFI0
>>45氏
ちょっと違う感じになったかも試練。
77:名無しさん@初回限定
07/06/20 20:13:03 mApAWoBn0
>>65-76
いやぁ~AA一つから上手いこと長編に繋げるとは…
相変わらず見事なお手並みで!
78:名無しさん@初回限定
07/06/20 22:02:32 I/qxbXRB0
ひさびさに来てみたらイイもん見せてもらった。
朝起きたら妹が、生きる糧をくれた。
そんな気分だ。夜だが。
79:名無しさん@初回限定
07/06/22 01:06:54 6NRWcJZC0
ここにきて投下か・・・職人さんグッジョブ!!
80:桐莉兄
07/06/22 11:51:48 TpObmwCl0
「それじゃななねぇ、また放課後にね」
ふよふよと小学校に向かって飛んで行く由紀を見送ってから校門を潜る。
「たかくん、凄いよ!今日は遅刻ギリギリじゃないよっ!?」
「ああ、凄いぞっ!十五分も時間に余裕があるっ!?」
「ぅぅっ、怖いのス!桐莉はこんなに早く登校した事が無いのだス!天変地異の前触れに違いないのスーーー!!」
通りすがりの紫藤院……えーと、多分次男の康煕……が呆れた表情で
「このマヌケがぁーっ、余裕を持って登校するのは至極当たり前な事に過ぎんっ!」
等と言われても、遅刻王の座を欲しいままにする俺としては奇跡に近いぞ、こんな事。
「それじゃあ桐莉ちゃん、またお昼休みにね」
「うぃス!兄ちゃんっ、今日の弁当は自信作だから期待してお腹空かせとけー?」
「おうっ」
上靴に履き替えて、一年生の教室に向かう桐莉と別れる。
普通だ。凄く普通の登校シーン。
何ヶ月ぶりだ?いや、何年ぶりだ?こんな事。
「……おかしい。絶対に何か事件が起きるに決まっている。朝起きたら妹がUFOにキャトルミューティレーションされたとか、
朝起きたら幼馴染が謎の忍者軍団に浚われたとか、朝起きたら学校が海底魚人軍に制圧されていたとか」
「たかくん、漫画の読み過ぎだよ。そんな非日常がちょくちょく起きたら、現実世界は無残に崩壊だよ」
「いや、七華。その理屈はおかしい。非日常が日常なのが俺達だろ」
81:桐莉兄
07/06/22 11:52:49 TpObmwCl0
「あ、でもね、たかくん。ちょっとした非日常は起きるよ」
何故だか自信たっぷりに言い放つ七華。
「何が起きるって?」
「転校生が来るんだよ」
「可愛い女子か!?」「転校生だと!」「うちのクラスにか?」
鞄を置くや否や、クラスメートに取り囲まれる七華。
因みに、俺の席は七華の隣なので、必然的に人波に囲まれる事になる。
「生徒会長だからね、こういう情報は事前に耳に入って来るんだよ。因みに、女子じゃないよ、男子生徒だよ」
ざわめく女子学徒、落胆の溜息を吐く男子学徒、そして廊下から覗いているのは何故だか喜色満面の柔道部員二人。
「郁クンっ、男子転校生が来るよ!」
「勧誘だ、真治ッ!崩袈裟固ホァッ! 払釣込足ホァッ!背負い式ドラゴンスクリューホァァッ!!」
いや、それは柔道技じゃなくてプロレス技だから。
浮き足立った何とも言えない空気に教室が包まれる。
そしてホームルームの予鈴が鳴り、小夜子先生が教室に入って来る。
「はーい、みんな席に着いてー。HR始めるわよー」
「「「「「転・校・生!転・校・生!転・校・生!あ、そーれ、転・校・生!」」」」」
「うろたえるな小僧どもーーーーーっっ!!!!!」
スコォーーンッ!!!
82:桐莉兄
07/06/22 11:53:51 TpObmwCl0
黒鍵、悖い、投げチョークを額に喰らって、男子学徒が同時に八名ばかり教室の後ろの壁まで吹っ飛ばされる。
「せ、先生、俺は転・校・生コールをしていませんっ……(がくっ)」
「シャラーップ!土師ぇ。あんた学級代表だろうがぁっ!」
スコココーンッ!!!
更に三発追加を喰らった土師が、徹甲作用の衝撃で、窓を突き破り運動場へと落下して行く。
これは……ガラスシャワー浴びて死んだか?(汗)
「この小夜子様先生がムカッと来る前にマゲッツどもを黙らせるのがアンタの仕事だよぉー?」
「こいつはやべぇよっ、グラウンドにクレーターが出来てるっ!」
「保険委員(えいせいへい)、保険委員(えいせいへい)ーーーっ!!!」
数名の女子が救急箱や担架を担いで走り出て行くのと入れ替わりになって、教室に入って来る人影。
「!?」「!!?」「!?!」「!!」「??!?」
「紹介しよう。今日から諸君の級友になる、新戸だ」
先生の紹介を受けて、転校生がぺこりと会釈する……。
ざわっ。ざわざわっ。
「よし、一時間目は私の授業だな。このまま始める。村田、テキストの76ページ四行目から十八行目までを脳内エキサイトで日→英→日訳してみろ」
これは、これは……何て酷い非日常だ。
困惑する俺達を置き去りにして、平然とした顔で何時もの様に小夜子先生の授業が始まる。
83:桐莉兄
07/06/22 12:04:06 TpObmwCl0
「た、たかくん、あの転校生って……」
「落ち着け、七華。考えるんじゃない、感じるんだ……」
「な、なに訳の分かんない事言っているんだよ……」
「いいか、俺も混乱している。まずは深呼吸だ。水を持ってたら俺にくれ……」
「練乳なら持ってるよ。はい、たかくん」
差し出された水筒のカルピス原液よりも濃厚な白濁液を一息に呷ってブボッと吹き出す。
いかん、落ち着け、九曜隆浩、KOOLになれっ。
「たかくん」
「却下だ」
「まだ何も言ってないよ」
「見るな。目を合わせるな。俺達のクラスに転校生なんて来ていない」
「わ、分かったよ……」
ざわっ……ざわっ、ざわ……
ざわざわっ……ざわっ………。
84:桐莉兄
07/06/22 12:11:27 TpObmwCl0
そして昼休み。
何も知らない能天気な顔で、桐莉が俺の教室の扉を開ける。
俺と七華はと言えば、極力そっちに目線をやらないように不自然に首を曲げ続けていたせいでやや首筋が寝違え気味になっていたりもする訳だが、いや、何も無い、俺は何も見ていない。
「兄ちゃぁぁぁんっ☆」
風呂敷に包んだ五段重ねの大きな重箱を二つぶら下げて、両手を広げて嬉しそうな笑顔全開で俺に飛び付いて来る。
「お待ち兼ねの桐莉と昼飯だぁーっ☆」
「あ、ああ、桐莉。早速、食べようか」
「今日こそは、桐莉ちゃんに負けないよ。私、お豆腐ハンバーグ作って来たよ」
「……ぬぅ?二人とも、どうかしたスか?」
「「な、何にもないよ?普段通りだよ?だよ?」」
俺と、七華の目を、じっと覗き込む。
そして、俺達が不自然に目を背けている教室の一角へと目を向けて―
歩いて行く。つかつかと。無造作に。
この教室の異質な空気を生み出している元凶に向かって。
声を、掛けた。
「きっ、桐莉っ!」
「桐莉ちゃんっ!」
85:桐莉兄@キリ
07/06/22 12:12:57 TpObmwCl0
,. - ── - 、
/ , `ヽ.
/〃//,. ,ィl/|l ト、 !、 、 ヽ
ー'´| | l |1 | !l. l| ! | l.|ヽ ! !、 ', ____________
YレV!ヒエ「! |l.「_ト!Ll」| l l l /
! lハイJ | ´|_jヽ. リ,! ! l. l | / お兄ちゃんは
|l |l.} ー , L _,ハl.lトl l. | l < どうしてはたらかないのスか?
|l ilト、 n '' ,1l|ィ| |l l | \
_ 二,ニ^tュ--ェ_t1」l.|l !リ|_lノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r7´ f r┐| 〔/ミヽ>,-、 ̄´
Y ー个‐'t ハ-、_'ゝ、
ヽ ._・ rく ̄ヽト-'丿 ヽ l
/ (・__,)ゝi┬'´ハ` '`|
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/ '''-,,,: : : : : : : :i
/、 /: : : : : : : : i ________
r-、 ,,,,,,,,,,、 /: : : : : : : : : :i /
L_, , 、 \: : : : : : : : :i / 働いたら
/●) (●> |: :__,=-、: / < 負けかなと思ってる
l イ '- |:/ tbノノ \
l ,`-=-'\ `l ι';/ \ 新戸(24・男性)
ヽトェ-ェェ-:) -r'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヾ=-' / /
____ヽ::::... / ::::|
/ ̄ ::::::::::::::l `─'''' :::|
86:名無しさん@初回限定
07/06/22 18:58:31 I4Q0jdOJ0
新戸でニートwwwwwwww
あと、オチが上手く分かりません…
87:桐莉兄
07/06/22 19:27:30 TpObmwCl0
どう見てもあの有名人な人が来て皆困惑
→空気が読めない桐莉は一番聞き難い事をズバリ聞きやがった
ってオチだぉ。(´・ω・`)
桐莉に聞かれた新戸君が無言で泣きながら走り去って二度と登校して来なかった……ってのの方が解り易かったかも。ごめんぉ……。
因みに、新戸君は「にぃと」じゃなくて「あらと」なんだぉ。
88:名無しさん@初回限定
07/06/22 20:04:40 I4Q0jdOJ0
んー…高校に24歳だからねぇ…
確かに聞きづらいことだけど、そこらもちょろんと分からないトコかな?かな?
ま、いいや、たまには分からんネタが来てもおかしくないのス。
89:名無しさん@初回限定
07/06/22 22:34:01 AbzLsdmm0
>「炎の精霊37柱、集い来たりて敵を撃て…魔弾の射手、連弾・火の37矢!!」
うーん、兄ちゃんの魔法始動キーが気になったり……
90:桐莉兄
07/06/22 23:44:02 TpObmwCl0
隆浩の始動鍵は
愛しき妹の物語 俺の可愛い桐莉 本気で愛してる
LoveSisterTale MySweetKIRIRI Majide Ai Siteru
ラブシスターテイル マイスウィートキリリ マジデアイシテル
⇒ Lo st ale M S KIR Maji S teru
ラ ス テル マ ス キル マジ ス テル (ネギ)
桐莉の始動鍵はこないだ出したやつが正式版。
フォルティス ラ・ティウス キリリス・キリリオス (アーニャ)。
以前は、キリ・リク・ラク ラ・ラック ライラック (エヴァ) を使ってた。
ネギネタ以外では、キリリカルトカレフキリゼムオールとかも使った事あり。
レイジングファウスト・シスターテリオンの起動時は「風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に、兄ちゃんへのアイは小さなお胸に! レイジングファウスト、セットアップ!」
七華の始動鍵は
マジ・カル・ドミ・カル・ピ・ピル・ピル。
でも七華守護神の詠唱はネタ元が別なので、普段は始動鍵使ってない。
霧佳(母ちゃん)の始動鍵は
キリカ・キリララ・ポポリナ・ペンペルト。
こっちもあんまし使ってない。
91:89
07/06/24 00:36:50 3mf7IsG50
>>90
うーむ、わざわざありがとうございます。
「さすが兄ちゃんだ! 愛がこもってるぜ!」\(゜゜)
92:名無しさん@初回限定
07/06/28 20:21:22 kdPn1tg90
/,l ::::::::::::::::::r||:::::::l !:!:: ::::: ::::::::||::::::::::|::l:::::::::::::::::::: !
//l:::::::::::::::::::::|.|.|:::::j | | !::::::::::::: !,!|::::::::|:||:::::::::::::::::::::l ダレカワタシヲ書イテクダサイ
///l ::::r┐::::::,j !イニ |_|、! |l___l ll ィ--,ニ,┐::::::::::l !:::: !
.////l::::::|,!.|::::::::l'l ||::::::::::| !::::::| オ願イシマス
/ /./. //l::::::::|亅::::::|.|ヽ__,ノ ヽ___/ ||:::::::::|ノ::::::::!
./ / / // !:::::::::::|::::::::| ! |,! :::::::|:::::::::::|!
'´ / / /./ |::::::::::::|:::::::| l. _ _ ,|::::|:::::|:::|::: :::!l
/ / / / .! ::::::::::::::|::::::.|\ __ /: ̄l ̄:::j::::|::::l.l
/ / / ./ ! ::::::::::::::|:::::::l.l:::::: ヽ、 ー _,ィ'´::::::::,||:::::::::|::::|::::l l,
/./ / .l::::::::::::::/|::::::,!,!|:::_,ノ| ``ー---‐'" ト_ ::::::l !::::::::|l:::|l::::| !l
/ / / .!:::::::::::::/i,|:::::/,l〃'、 ヽ\. / ./入l |:::::::::| !:l.l::: l !l
,/ / .,!::::::::::::/ !!|:/"ヽ_ノ`、 !、ヽ. / ./ / :::::7-、::::| !: !l::: ! !l
/ / ,' :::::::::://.!'´ ,' ::::::::ヽ \ ヽr' //::::::::::/~"ヽj !: ! !::l. l.l
. / ./:::::_, -'"::::::::``= ヽ::::::::::::::ヽ、ヽ / / :::::::::::::::!、 " ! ヽ! l:::l !.!
/ . / /ヽ: :: :::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::: !、 У ,/ :::::::::::::::::ノ`‐~~::::::::::::ヽl. |
93:名無しさん@初回限定
07/07/01 21:43:25 QR/gM2Fn0
朝起きたら妹は、既に水着だった。
94:名無しさん@初回限定
07/07/03 20:55:51 F7zh2q7t0
妹はビリーブートキャンプで大汗をかいている
95:名無しさん@初回限定
07/07/07 05:50:29 Yuk2efzJ0
眠れない夜はときどき妹の部屋に忍び込み、
眠ってる妹の目の前でヒゲダンスを踊る。
妹が起きないように爪先立ちで、なるべく静かに、床が鳴らないように。
ぜったいバレてないと思っていた。
先日の朝、床がミシミシ鳴る音に目を覚ますと、
目の前で妹がヒゲダンスを踊っていた。
続きキボンヌ
96:名無しさん@初回限定
07/07/12 23:32:00 q156vMc90
じゃあ……
今度は目が覚めないように妹に睡眠薬を飲ませた。
眠っている妹の目の前で裸踊りをした。
今度こそ絶対にバレてないと思った。
昨日の夕食の時、どうやら睡眠薬を飲まされたらしい。
夢も見ないような深い眠りで、目が覚めたら夕方だった。
目の前で妹が意味深な微笑を浮かべている。
「お兄ちゃん、わたしの裸踊り、見てくれた?」
「見てねぇよ。OTL」
97:名無しさん@初回限定
07/07/17 22:15:49 n/G9YUcF0
>>96 ㌧
でもなぁ、薬はまずいよ。 夕方起きたら妹が、だもんな OTL
98:桐莉兄
07/07/20 02:45:46 U/5w41wo0
朝起きたら妹が、興奮して家の中を走り回っていた。
「台風キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!」
カーテンを開けると、窓を叩く大粒の雨。
吹き付ける烈風が窓硝子をビリビリ震わせる。
「台風キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!びびびびびびびびいもうとびぃぃぃーーーーーー」
「やめい!」
俺の部屋の天井に向かっていもうとビームを放とうとしている桐莉目掛けて、1/1超合金翠星石を投げ付ける。
台風が来るってのに、屋根をぶち抜かれては堪ったもんじゃない。
重量感たっぷりの翠星石にへち潰されて、桐莉が切なそうにうぐぅの音を挙げた。
「これは……大きいのが来るな……」
寝巻きのまま、階下に降りた。
朝食のパンを齧りながら、テレビのスイッチを入れる。
天気予報のお姉さんが、既に暴風域に入った地域から生放送で猛威を伝えて来る。
―で発生した低気圧は次第に勢力を増し、
―風17号は北北西へと進路を、
―最大風速は41.5~46.0m/sを記録、
「うわー、このままの進路だと、伊原市に直撃するなぁ」
「お昼頃には暴風域に突入なのス!警報発令、警報発令、本日は臨時休校なり。アイーーーッッ!!!!」
99:桐莉兄
07/07/20 02:46:44 U/5w41wo0
そのまま奇声を挙げながら何処かへ走り去る妹。
確かに台風が来ると妙なハイテンションにはなるけどさ。
お前はもう少し持ち付け……ふぁぁ。
「ラジオラジオ!缶詰缶詰!バルサミコ酢ーーー☆」
欠伸を一つ。
夕べは遅くまでゲームをしてたせいで、眠い。
桐莉曰く、今日は臨時休校らしいし、部屋に戻って昼頃まで二度寝し……
「兄ちゃぁぁぁん!寝るなぁっ!寝たら死ぬぞぉっ!!」
……ようと思ったのに、桐莉が部屋に殴り込んで来る。
俺は久々に妹撃退装置の紐を引く。
待つ事数十秒、発動する筈の連鎖トラップは一つも起動しない。
「整備、してなかったからなぁ……」
「兄ちゃんっ、寝ちゃ駄目だぁっ!桐莉を置いて逝くなぁっ!!」
「あのな、桐莉。寝たら死ぬのは、台風じゃなくて吹雪な」
バリバリバリビシャァッ、ゴロゴロゴロ……。
一瞬、閃光。
紫電が空を引き裂き、雷鳴が轟く。
100:桐莉兄
07/07/20 02:47:37 U/5w41wo0
「きゃぁーーんっ、雷怖いのスぅーーーっ☆」
嘘吐け。顔が思いっきりニヤけてるじゃないか。
「兄ちゃん、兄ちゃん、でっかい雷キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!」
「はいはい、かみなりかみなり」
ベッドに飛び乗って抱き付いて来る。
全く、餓鬼じゃあるまいし、雷なんかの何がそんなに嬉しいんだかね。
とか言いつつ、少しだけ俺の胸もwktkしている訳だが。
「やぁーんっ、桐莉怖いのスー。兄ちゃぁん、抱っこぉー」
「だから、顔がニヤけまくってるっての」
湿度が高いせいで、部屋の中が蒸し暑い。
じっとりと汗ばんだ妹の肌が密着して、体温を伝えて来る。
心地良いような、心地良くないような、俺の方までじんわりと汗が吹き出して来る。
「暑いから離れろ」
妹を引き剥がすと、不満そうな顔をしていたかと思いきや、突如満面の笑顔で
「ギガデイーーーーーーーン!!!!!」
バリバリバリビシャァッ、ゴロゴロゴロ……。
101:桐莉兄
07/07/20 03:02:32 U/5w41wo0
「兄ちゃん!兄ちゃん!桐莉と一緒にミナデイン唱えるーっ!!」
「いいですよ。使って下さい、ミナデインとやらを。其れで満足したら帰って下さい」
「兄ちゃんも一緒に唱えれーーー!!!」
「残念だったな、桐莉。俺は算術LV5サンダガ派なんだ」
と言うか、ブレーカーが落ちないか心配だ。
「兄ちゃん、懐中電灯!」
「要らないだろ。台風が来るの昼過ぎなんだし」
「それじゃあ、ライターと蝋燭!」
「……何処から持って来た、この蝋燭?」
「母ちゃんの部屋のクローゼットに入ってたのス!」
頭を撫でて誉めまくってと言わんばかりの仔犬の眼差しで俺を見詰める妹の期待に、兄として答えねばならない。
俺は無言のまま、蝋燭に火を点けて、妹の手の甲に溶けた蝋を垂らす。
「あづっ、ちょ、兄ちゃんっ、熱いのスっ!」
「はっはっは、ご褒美だぞ、桐莉~」
「ご褒美スか!?これ、ご褒美なのスか!?」
「覚えておくが良い、妹よ。これはSM用の低温蝋燭だ」
「ああ"っ、兄ちゃんのアイの温度が熱いィっ!!」
バリバリバリビシャァッ、ゴロゴロゴロ……。
「……今、一瞬視界の端に……」
蝋燭責めに悶える妹を一時放置して、何も無い『かのように見える』部屋の一角に近付き、蝋を垂らす。
『くけっけーーー!?』
102:桐莉兄
07/07/20 03:12:44 U/5w41wo0
「空気読もうな、坂崎さん」
潜んでいた怪人カメレオン男の坂崎さんを、問答無用で部屋から蹴り出す。
「兄ちゃん、良く気付いたスね」
「一瞬、雷で人型がくっきり浮き上がって見えた」
「でも坂崎さんは普段から、何時でも何処でも桐莉の傍に控えているのスよ」
「な、なんだってーーーΩΩΩ」
「出番が無い回にも、桐莉が登場してたら、坂崎さんもちゃんと登場してるのス」
恐るべし、坂崎さん。
実は初登場は第一話からで、ヤマモトさんより登場回数は多かったのだ。
72へぇ。
「そう言えば、ヤマモトさんは?今日はまだ見掛けてないけど……」
「ヤマモトさんなら、屋根の上に居るスよ」
台風が来る前に屋根の修繕でもやってるのか?
部屋の窓を開けて(雨混じりの、かなり強烈な風が吹き込んで来た)、身を乗り出して屋根の上を仰ぎ見る。
「…南南東の風、風力5……」
「ちょwwwwwヤマモトさんっ、何やってんのーーーーー!!?」
103:桐莉兄
07/07/20 03:17:58 U/5w41wo0
ヤマモトさんは屋根の上に立てられた避雷針に、羽根を広げた姿でグルグル巻きに縛り付けられて居た。
「にひっ。桐莉お手製の風見鶏なのス」
「危ないじゃないかっ、今すぐ下ろ―」
バリバリバリバッシャァーーーーーーンッッ!!!!
強烈な閃光。一瞬、目の前が白一色に染まる。
そして、こんがりと鶏肉の焼ける香ばしい匂いが風に混じって流れて来る。
「やっ、ヤマモトさぁぁぁぁーーーーーんっっ!!!(涙)」
「あー、また死んだスねぇ。母ちゃんに言って、新しいの作って貰うのス」
「絶望した!再生怪人の命が安い逆さ縛り首団に絶望した!」
「泣くな、兄ちゃん。ヤマモトさんの犠牲は無駄にしないのス」
嗚呼、今夜の夕食、また鶏の丸焼きだよ!!
104:桐莉兄@キリ
07/07/20 03:24:00 U/5w41wo0
「兄ちゃん、風がきついから、もう窓閉めれー?」
屋根の上で焦げているヤマモトさんの死体に何の感慨も抱いていないかのように、ピシャリと窓を閉める妹。
正直、これだけは本当に理解出来ない。
桐莉も母さんも、どうして平気なんだろう。複製体に記憶を移して完全に生前のヤマモトさんと同じものを作り出しても、元のヤマモトさんが死んでしまった事に変わりは無いのに。
「喉が渇いたのス。兄ちゃんの分もミロ作って来るーっ!」
階下の台所へと走って行く。
部屋を出て、扉を閉める際に、桐莉が言った言葉。
『ヤマモトさんの犠牲、無駄にはなってないのスよ……』
俺には、理解出来ない。悪意に翻弄された末の無駄死ににしか思えない。
『桐莉が生きる為に、無駄にはなってないのス……』
105:名無しさん@初回限定
07/07/20 18:45:52 iy1/tVVs0
最後で突然切なくなるぅーッ
106:名無しさん@初回限定
07/07/20 19:21:40 +sc3mHbH0
なにはともあれGJだっ!
107:名無しさん@初回限定
07/07/21 18:58:45 1Gt03nR80
>>桐莉兄氏
いつもGJです
設定の細かさには感服せざるを得ない…。
108:名無しさん@初回限定
07/07/21 21:17:33 jHAlY2qh0
>>桐莉兄氏
熱意のある大作ですね、子ネタも効いてて良かったです
ただ新参者である私には、以前を知らないので理解しづらい点が多少ありました
70作以上も読んでの理解は難しいので、ここまでの話のまとめとか まとめ的短編作品などを希望します
よろしくお願いします m(_ _)m
109:名無しさん@初回限定
07/07/21 23:41:29 FzUYwgrN0
>>108
世界観⇒魔法っぽい技が実在したり、科学が一部の分野で異常に発達してたりするが、基本的には我々の世界と変わらない。
舞台⇒日本の何処かにある伊原市紀陽台。本州にあるらしいが、時折局地的な異常気象に見舞われる。時間軸はサザエループ。
九曜隆弘⇒ギャルゲ的主人公補正は付いているが、微妙に自己主張の激しい灰汁の強い兄貴。
一度桐莉を失ったトラウマで過去の記憶が曖昧だったり、時折フラッシュバックを起こしたりする。暴君ハバネロの十倍辛い、檀君ファビョネロが好物。
九曜桐莉⇒兄貴を男として愛している危険な妹。妹ビームを出したり、妹斗神拳を使えたりする。
病弱属性でおミソ扱いされてた過去を持つ。隆浩に疎まれて、俺が帰って来るまで此処を動くなとの命令に従って豪雨の中待ち続けた結果、
病気を拗らして死亡。きりたんぽと焼き芋が好物。名前の由来は第一回のネタに合わせてデスノのキラらしい。
大島七華⇒隆浩の幼馴染。昔から隆浩の事が好きだった。遊びの延長でエロい事も結構していた。
桐莉が死んでからは隆浩と疎遠になっていたが、勇気を出して暴走した結果、学校に戻って来ていた隆浩とあれやこれやでディープな関係に戻る。
練乳中毒で特異体質により練乳を飲むと瀕死の状態でも完全回復する。妹葬機関第七位。
大島由紀⇒隆浩の幼馴染で、七華の妹。隆浩の事が好きだったが、姉貴に遠慮したり、素直になれなかったりする、ツンデレ担当。
ボクっ娘でもある。何だかんだで病弱な桐莉を構ってくれる数少ない友達でもあったが、桐莉が病死した数ヵ月後に交通事故に遭って死亡。
その後、病院から遺体が消えてしまう。七年の時を経て現在は幽霊のような状態で復帰。好物は納豆。
110:桐莉兄
07/07/21 23:42:46 FzUYwgrN0
ごめん、名前抜けてた。(汗
九曜霧佳⇒隆浩と桐莉の母親。逆さ縛り首団副首領。生体工学の権威で、改造人間の生産や再生怪人の研究をしている。
作中最強で、三級魔神を秋子さんばりにしばき倒したりしてる。虚融結界「幻想世界」を所持。
大島紀雄⇒七華を溺愛するお父さん。地球防衛隊伊原支部長で司令官だの大佐だのやってる偉い人。
七華に弁当届けるのに戦車や戦闘機出撃させるくらいの権限はあるらしい。本人も変身ヒーローとして活躍中。パンツはブリーフ派。
大島七仔⇒七華の母親で霧佳の同期兼ライバルだった。機械工学の権威で巨大ロボットを作ったりしてるが、嘗ては伝説の戦闘機乗りだったらしい。
結婚前は七仔・イアハートだったから、多分ハーフ。虚融結界「妹葬惑星」を持つ、妹葬機関第一位。
紫藤院兄妹⇒兄貴三人妹二人、現時点での学園での隆浩・桐莉・七華のライバル。風紀委員会所属で、七華の生徒会とも対立してるね。
ヤマモトさん⇒怪人ニワトリ男。本名は山本正義(やまもとまさよし)。何度も死んでは再生怪人として蘇る不死身の男。
隆浩の目覚まし時計をやっているが、必殺技ヤマモト・フェニックス(自爆技)は現時点ではかーちゃんに次ぐ戦闘力を見せている。
坂崎さん⇒背景に合わせて体色を変える怪人カメレオン男。桐莉のボディガードで、桐莉に有害な敵を食べてしまう。
食べられた人間は異次元胃袋で骨まで消化されて行方不明扱いになる。出世の為に桐莉に取り入ろうと必死で、ヤマモトさんを良く陥れる。
逆さ縛り首団⇒桐莉が首領だが、実質は霧佳の研究機関。
街を支配し治安を守っているらしいが、結構騒ぎも起こしている割に地球防衛隊に認知されていない。
隆浩の家の地下に秘密基地があり、怪人やタイツ戦闘員が集団で生活している。合言葉は「アイーッ!」
111:桐莉兄
07/07/21 23:44:23 FzUYwgrN0
地球防衛軍⇒国連よりも規模がでかい地球全土の治安をオーバーテクノロジーの力で守る非政府組織とかなんとか。
生徒会⇒風紀委員会とは敵対しているが、他の全ての委員会を傘下にほぼ学園の全権を握っている。
七華親衛隊⇒七華のファンクラブ。学園の男子生徒の半分が所属。残り半分は桐莉のファン。
隆浩と桐莉が学校サボっている間に学内を制圧して、先代生徒会長を追放し、七華を生徒会長に祭り上げてしまった。
首塚⇒学校の裏山にある塚。悲恋の兄妹を祀っているらしく、辺りでは怪奇現象が頻発。
伊原市全域が一種の霊的結界になっているらしく、約束に基づいて由紀が実体化する要になっている。
約束⇒隆浩、桐莉、七華、由紀が今は桜の咲く坂の上の公園になっている丘で交わした、ずっと四人で一緒に遊ぼうって約束。
ナナカリボルグ⇒七華愛用の撲殺トンファー。脳挫傷を起こしても何故か死なないような殴り方が出来る。
ドミ狩るステッキ⇒七華愛用の魔法のステッキ。
音声入力式で使用者の精神力を志向性の破壊エネルギーに変換する必殺技、七華守護神の使用に必須。
実は魔法じゃなくて紀雄が護身用に持たせている科学兵器。七華は立場上マフィアやスパイに狙われたりもするらしい。
レイジングファウスト・シスターテリオン⇒桐莉愛用の魔「砲」のステッキ。インテリジェントデバイス。シスタースパークなどの妹繋がりの魔法を放つのに用いられる。
霊刀虚奈逝⇒由紀の霊力の一部が具現化した日本刀。触ると氷の様に冷たい刃。乱れ由紀月華とか閃鞘・妹獄沙門とかを放つ。
セイブ・ザ・シスター⇒隆浩が地平線の騎士(ナイトホライゾン)モードにチェンジした時の武器。妹を守る心が攻撃力に直結する。理論上攻撃力上限∞。
兄気玉⇒朝芋スレの住民の力を借りて隆浩が放つ最強の必殺技、の予定だったが、スレ閲覧人数が減って来ているのでお蔵入りしてしまった。
起動呪文⇒桐莉「フォルティス・ラ・ティウス・キリリス・キリリオス」七華「マジ・カル・ドミ・カル・ピピルピル」隆浩「ラブシスター・マイスィートキリリ・マジデアイシテル(ラステルマスキルマジステル)」
妹波紋⇒桐莉「シスターチャリオッツ」隆浩「アニッキーフィンガーズ」七華「クレイジーだよもんド」由紀「シスタープラチナ」
112:桐莉兄@キリ
07/07/21 23:47:43 FzUYwgrN0
ネタバレ⇒桐莉を失って自責の念に駆られる隆浩を助ける為に、
これまた行き過ぎた息子愛で少し狂ってる霧佳が逆さ縛り首団を使って由紀をトラックで跳ね飛ばし、病院にも手を回して遺体を強奪。
研究中の複製体技術を駆使して由紀から桐莉の身体を作り出し、桐莉の記憶を移植。
以降、定期的に身体が崩れる桐莉を修復し続けると同時に、再生怪人を使って完全な身体の作成技術の研究を続ける。
隆浩は妹の記憶と幼馴染の身体(を弄ったもの)を持つ偽の桐莉を受け取り、嫌な記憶は封印。
生贄に由紀が選ばれたのは、同じ年頃の女の子でたまたま霧佳の目に付いたってだけの理由。
肉体を奪われた由紀の心は、首塚の力で具現化するものの、力の発動の元になった約束が四人だけのものであった為、
基本的に隆浩と七華と由紀以外は霊能力が無い人には見えないし触れない。
ただし、七華が巫女のバイトで身に付けた具現化能力や、妹波紋を介する事で、物理的干渉も可能になる。
因みに、設定は書きながら膨らませてるので、極力矛盾の無いようにとはいえ、時々変えたりもするんで。
結末がこの通りの設定に則ったものとは限らんですよ。
113:108
07/07/22 08:58:26 RAIDCyC70
>>112 GJ!って 長編SSなみの量でしたのでビックリ
これから1~74話を読んでみます ㌧
114:名無しさん@初回限定
07/07/24 06:07:19 GH+cBEzz0
test
115:名無しさん@初回限定
07/07/28 23:20:17 1VHuJ7c00
短編を希望します…
|| !| │
|| !| │ ,.-─‐-.、
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Ξ||Ξ!| │ |:::::::::::::::::::::::::::::l
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116:桐莉兄@キリ
07/07/29 02:24:56 etZaYAca0
あの有名なコピペの改変ですが。
ある病室に末期症状の兄妹の患者が入院していた。
兄は窓側のベッド、妹はドア側のベッド。
二人とも寝たきりの状態だったが、窓側のベッドに寝ている兄は
ドア側のベッドに寝ている妹に窓の外の様子を話してあげていた。
「今日は雲一つない青空だ。」「桜の花が咲いたよ。」「ツバメが巣を作ったんだ。」
そんな会話のおかげで死を間近に控えながらも二人は穏やかに過ごしていた。
ある晩、窓側のベッドに寝ている兄の容態が急変した。自分でナースコールも出来ないようだ。
ドア側の妹はナースコールに手を伸ばした。が、ボタンを押す手をとめた。
「もしお兄ちゃんが死んだら、私だけ生きていても仕方無いよ…」
どうせお互い先の無い命、安らかに最後の時を過ごしたいと思ったドア側のベッドの妹は、
自分の枕を抱えて、窓側の兄のベッドに潜り込んだ。
翌朝、検温に来た看護婦が抱き合って死んでいる兄妹を見付けて大騒ぎになった。
今わの際に窓側のベッドに移動したドア側のベッドの妹が窓の外に見たのは、
打ちっ放しのコンクリートの壁(ふたりだけのらくえんのゆめ)だった。
―曰く、天国ってのは天上に在るものではなく、其れを信じる人間の心の中に、信じる人と共に在るものなんだそうで。
117:名無しさん@初回限定
07/07/29 21:50:09 yssiRCHE0
なんか最近寂しい
118:名無しさん@初回限定
07/07/31 20:31:23 Fc9O/Geu0
_ , - .
// /二二 ヽ,
〃//∠//>―/┐
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lゝ! `′ ,、ヽノ/ノ′
/ ̄`llハ ' /:::;!///
/ 、 ∧ ` `/)イ おにいちゃん…
r一'\ ヽ `フ ≪厂
{ニ ヽ . - ヽ
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119:桐莉兄
07/08/01 00:27:19 T/kM1jiy0
時計の針は午後十一時半を回ろうとしていた。
突如振り出した雨は土砂降りとなり、俺たち四人は真っ暗な教室の隅で蹲って息を潜めていた。
四人と言うのは言うまでも無く、俺と桐莉と七華と由紀の事だ。
高校の校庭に花火を持ち込んで五百発ほど打ち上げていたら、この雨だ。
慌てて校舎の中に逃げ込んだのがついさっきの事。
勿論、鍵は閉まっていたが、由紀に内側から開けて貰った。
3-Bの教室へと向かう。
人気の無い校舎内は昼間と違って不気味な静寂に満ちている。
引き戸を開ける時の音が妙に大きく廊下に響いて、
桐莉がビクリと、小さく首を竦めた。
「………」「………」
教室の中の空気が、濃密な暗闇色のせいか、妙に重たく感じた。
七華がいそいそと扉を閉める。
120:桐莉兄@選択肢
07/08/01 00:28:27 T/kM1jiy0
窓を叩く雨粒の勢いは次第に強く、ついには雷まで鳴り出した。
暫くの間、止みそうに無い。
漸く梅雨が明けたかと思ったらこれだ。
「たかくん、駄目だよ。電気点かないよ……」
薄暗い教室の扉側から手探りで七華が戻って来る。
「…兄ちゃぁん、桐莉、暗いの嫌なのス…」
嫌と言われても、停電なのだからどうしようも無い。
不法侵入がバレたら事なので、何れにせよ、電気を点ける訳には行かないんだけど。
「とりあえず、濡れた服を着替えよう」
※選択肢※
A 七華は自分の体操服、桐莉には俺の体操服を着せておく。
B 桐莉、自分の教室に行って体操服を取って来い。
121:木同 禾リ 兄 @ 追加選択肢
07/08/01 00:59:36 6WTWvPJC0
C 服が乾くまで3P、4Pに挑戦する。
122:名無しさん@初回限定
07/08/01 09:21:24 froyHXuG0
D、中に旧スク水来て上だけ制服着る
123:名無しさん@初回限定
07/08/01 10:27:05 d1ZTo6x20
E 桐莉、GUNDAMと書かれたダンボールを着る
124:名無しさん@初回限定
07/08/02 00:44:37 LpZ5tQsx0
E「…兄ちゃぁん、このダンボール意外とツボっス…」
D「たかくん、変だよ。 スカート無いのに上だけ制服着るなんて……」
C「ボク、ボンバーマンの4P好きなんだ♪」
AB「俺は、桐莉の体操服でプレイかよ!」
(省略されました…自分で適当に続きを投稿しててください)
125:名無しさん@初回限定
07/08/02 15:23:54 h3B92DZe0
>>124
何のために旧スクにしたと思ってるんだ!!
ちゃんとスカートはある!!
126:1/2
07/08/03 03:50:26 5ZHWWXDX0
朝起きたら、妹が部屋に飛び込んできた。
「お兄ーちゃん!起きろー、って、あれ?起きてる…」
「おはよう、真夏」
「……むぅ」
「な、何だよ?」
「もうー!どうして起きてるんだよぉ。私が起こすまで寝てろよな~、絶対私の方が早く起きたと思ったのに」
どうやら俺を起こしたかったらしい。ぷくぅとほっぺたを膨らませ、不満げにこちらをにらんでくる。
「ムチャ言うなよ」
思わず苦笑いがもれる。
大学の夏季休暇で久しぶりに帰省してみると、すっかり女らしくなった妹・真夏の姿に驚かされたものだが、
どうやら成長したのは体だけだったらしい。
性格は相変わらず子供そのものだ。小さい頃と変わってない。
127:2/2
07/08/03 03:51:06 5ZHWWXDX0
「な、何笑ってるのよっ!ニヤニヤと気持ち悪い」
「いや、可愛いなと思ってさ」
正直に言うとうるさそうなので、適当にはぐらかす。
「……な、何、バ、バカなこと言ってんのよっ!そ、そんなお世辞意味無いんだから。は、早く顔洗ってきなさいよね、エヘヘヘ」
「真夏ー、笑顔でてるよ、笑顔!」
「ち、違うって!今のは笑顔とかじゃなくて、が、顔面けいれんの一種なんだから。ニヘヘヘ」
顔を真っ赤にして必死に照れているのを隠そうとするも、結局耐え切れずにポロポロと笑みがこぼれ出る。
嬉しいなら素直に笑えば良いのに。
「お前、相変わらずバカだなぁ」
あきれてポンポンと真夏の頭を叩く。
「触らないでよ」
と、口では拒否しつつも、おとなしく俺に頭をなでるに身を任している。サラサラのショートヘアが手に気持ちいい。
「ねぇ、お兄ちゃん」
「ん?」
「せっかく夏休みなんだから、どっか連れてってよ」
「ああ、だから今日起こしにきたのか。」
「うん」
やれやれ、今年の夏休みは何だか忙しくなりそうだ、そんな予感がした。
128:お兄ちゃんGJだよ、海にでも連れてってね♪
07/08/03 19:42:04 0+Nod6tg0
>>126-127
ヽ.、__
_,. -‐ ニ≧  ̄ ̄` ヽ、
/ -‐ァ' _,. - , _,,ヽ.
/'ァ'´ ///// /, i \
' // / /イ/// // l ヽ ヽ .
/ ///// /_{i_{{ / | N ト、 いぃ ヽ i
{ {iィ lィてi ヽ{ ヽ _ぃ_ヽi } } }} i i l|
// !k:iリ lてメノ//〃 小 小.
////// { ¨´ ' k:irツ//// / l ヽ. ヽ.
/ ///// /ヽ. ー `¨//// /| いヽ ヽハ
{lイ´ ̄` <ヽヽ;\ { l l l !||ヽヽ ヽN}
` ー-_, ̄l ̄ { ! ぃ. ト、\ヽヽハノ
__,.ィ{_,⊥-一 ' い.ヽヽノ⌒ヽj
/レ1{ ,ハ _,. -_>=ヽ.
/ ム.ヾ | iー=‐' / ヽ.
い/ ,>'ニy'¨Yh / _,.. -‐=ニ刀ヽ
,斗r‐'´ / i ∨ィ´ l l__// `メ.ノ
{_八__r/,.-─‐-|==i 「 ̄l i\ヽ/ \
/ ヽ. /Y __.ト、// r┘l //ヽヽ }
. /  ̄ /l.ハ ∨/トi、l 「ヽヽ/__/
129:妹と街に出かけた、そして調教するハメに
07/08/04 11:08:39 Mb7o3H8T0
朝起きてから妹と、デパ地下に食料買出しに出かけた。
その道中で、俺が飼い始めた子犬の話になったんだ。
嬉しそうにポニーテールを揺らしながら、隣を歩く妹に俺は言った。
「チャビー(犬の名前)のやつ、かわいいよなー」
「かわいいよねー」
「そういや、パブロフの法則って本当なんだな」
「どういう意味?」
「ほら、チャビーに俺がえさをやるとき、鈴鳴らして呼ぶだろ?」
「うん」
「だからえさをやる時以外でも鈴を鳴らすと、ご飯はどこだ?ご飯はどこだ?
って感じでものすごい勢いで飛んでくるんだよ」
「……」
「すっかり調教されてやんの、バカだけどかわいいわ」
チリーンチリーン
唐突に妹が、俺のキーホルダーの鈴を鳴らしたんだわ。
そして上目遣いで俺を見上げてくる。
「何してんだ?」
意味が分からずそう尋ねたら
「あたしにご飯くれる気分に,、ならないかなって……」
俺があきれて無視したら、
「お腹すいたわん♪ワンワン♪」
って言って、子犬のようにすり寄ってきやがった。
何か無性に可愛くて昼飯おごってしまった
調教されたのは俺のほうだったかな……
130:名無しさん@初回限定
07/08/05 21:29:31 tkiSvmIf0
ワッフルワッフル
131:桐莉兄
07/08/06 00:59:52 8UamNTkC0
――
「桐莉、自分の教室に行って体側服を取って来い」
途端に泣きそうな表情になる桐莉。
「兄ちゃんの体操服、桐莉に貸せぇ……?」
「だが断る。俺が風邪を曳いたらどうする」
「うわぁぁぁんっ、兄ちゃんの鬼ぃーーー!!!」
泣き出す妹を無視して、体操服に着替える俺。
「鬼ぃーー!悪魔ぁーーー!!人で無しぃーーーー!!!」
「おお、そうそう。知ってるか、桐莉。お前の教室がある一階の廊下だけどな、……出るんだよ」
「……な、何が、出る、と言うのスか……」
「俺らが入学した前の年に、特別教室棟と繋がってる三階の渡り廊下から落っこちて死んじゃった女子学徒が居てさ。クビが折れて曲がって前と後ろが逆になっちゃったんだってさ……」
「………」
「長い後ろ髪を前に、顔がこう後ろになって、」
「兄ぃ…ちゃぁぁ……ぃぐっ、ぇぐっ……」
「前後逆になった身体で、後ろ向きに、物凄いスピードで追い掛けて来るんだってさ……」
「ぅぃぁ……兄ぃちゃんの、ひぐっ、体操服貸せぇ~……」
泣きながら俺の体操服を何とか脱がそうと必死に引っ張って来る。
132:名無しさん@初回限定
07/08/06 01:02:32 PxBoYWUC0
うほっリアルタイムでktkr
133:桐莉兄
07/08/06 01:04:09 8UamNTkC0
「なーんてな。今のは全部冗談だから、安心して体操服を取って来い、桐莉」
「ヤなのス!嫌なのス!桐莉一人で行くのは絶対に嫌だぁーーー!!」
「だからって濡れたままで居る訳には行かないだろう」
「兄ぃちゃぁん、桐莉の体操服、取って来いぃ~?」
「嫌だ。面倒臭い。断る」
どっかりと教壇に腰を下ろした俺の顔を見ながら、由紀が厭らしい笑みを浮かべる。
「ははぁん……」
「……何だよ、気持ち悪いな……」
「バカ浩、怖いんでしょ」
「……アホ抜かせ。怖くなんかないぞ……」
「だったら、桐莉の体操服取って来いぃ~」
「……………」
俺、無言。
やがて、自分の机をごそごそと探っていた七華が、ビニールバッグを手に戻って来る。
「たかくん、私のスクール水着で良かったら、桐莉ちゃんに貸して上げてもいいよ?」
「おぉ、ナイスだ、七華。よし、桐莉、水着に着替えろ」
「うぇぇぇ……何が哀しくて教室の中で水着なんか着なきゃならんのスか」
「贅沢を言うな。この際だから何でもいいだろ」
濡れた桐莉の服を剥ぎ取って、七華の水着を投げ渡す。
134:桐莉兄
07/08/06 01:05:12 8UamNTkC0
「桐莉ちゃんにはちょっと胸の部分が大き過ぎるかな?」
「むっ……そ、そんな事、ある……スけどっ!」
「へへー、いい物みーっけ!」
「……由紀、セーラー服なんて何処から……?」
「うちの制服、ブレザーだよ?」
「何か、其処の机の中に入ってた」
………佐野………いや、何も言うまい。ありがたく借りておくからな。
桐莉に渡して、スク水の上からセーラー服の上だけ着せる。
こうなるとウサ耳も付けたくなって来るが、残念ながら見付からなかった。
―調査の結果、うちのクラスの男子学徒の四割が机の中にコスプレ衣装その他を隠し持っている事は判明したが。
着替えを終えて、教室の隅に一塊になる。
雨は酷い土砂降りで、一向に止みそうに無い。
時計を見ると、もうすぐ十二時になろうとしていた。
「たかくん、電気、まだ付かないの?」
「駄目っぽい」
「花火に使ってた蝋燭なら残ってるよ」
教室の中で火を焚いても良いものか迷ったが、由紀がさっさと蝋燭に火を点けてしまった。
仕方が無いので、蝋を机に垂らして、其の上に蝋燭を立てて固定する。
小さな灯火が一本だけでは、教室の中は大して明るくならない。
蝋燭を囲む四人の影が、明かりに照らされて教室の壁を揺れ動く。
……何とも頼りない。
135:桐莉兄
07/08/06 01:17:06 8UamNTkC0
「兄ちゃぁん、桐莉、お腹空いたのス……」
「我慢しろ。手元に食えるものは何も持ってない」
「私、練乳ならチューブ入りのを一本だけ持ってるよ?」
「ぬぅ…耐え難い空腹なのス。一口舐めさせれー」
「そんな物舐めたりして。喉が渇いても知らないぞ」
こっち、こっち、こっち。
時計の針が緩やかに進む音だけが教室の中に響く。
じめじめとして、蒸し暑い。
蝋燭の火の近くに居るせいで、余計に暑く感じる。
「雨、止まないね」
「……最悪、明日の朝まで教室で泊まりだな」
七華が練乳のチューブを回してくれたが、到底飲む気にはなれない。
「―さっきの話だけどさ……」
ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
窓の外では降り続く雨。
「さっきの話?」
「三階の渡り廊下から女子生徒が転落して死んだって話」
「……ああ、あれは俺の作り話だけど」
136:桐莉兄@選択肢
07/08/06 01:20:55 8UamNTkC0
由紀が立ち上がり、窓の外―渡り廊下の辺り―に目を遣る。
「作り話なの?」
「ああ。桐莉を脅かそうと思って即興で考えた作り話だぞ」
「……ふーん。だったら……」
丁度、こんな感じの雨の日に。
「ボクが聞いたあの話は、ただ偶然、似てただけなのかな」
丁度、こんな感じで四人。
「あの話、って?」
「ん、ちょっとした噂って言うか、ボクが通ってる小学校の怪談、みたいな話……」
「ぬぅっ、怖い話なら桐莉も知ってるのス。先に語らせれー」
「そういう話なら、私も幾つか知ってるよ。生徒会長やってると、学校の七不思議とか、昔に起きた事故の話とか、色々と耳にする機会も多いんだよ」
「……お前ら、話す気満々だな(汗)」
※選択肢※
A 由紀の怪談から聞く
B 桐莉の怪談から聞く
C 七華の怪談から聞く
注1 選択肢次第で、話が進んでしまって他の怪談が聞けなくなる可能性があります。
注2 怖い話とは限りません。しょーもない話を真面目に準備してる馬鹿が混じってます。
137:名無しさん@初回限定
07/08/06 01:22:22 Nm+XXjj80
つ【 C 】
138:名無しさん@初回限定
07/08/06 02:25:26 4JIJKUGQ0
D 由紀、桐莉、七華と4P
139:名無しさん@初回限定
07/08/06 07:26:51 /5AC6vRf0
>>138禿同 エロ成分が足りねぇ~
⑦レスも使って前フリしかしてねぇ←チョット飽きているぞ、801化?
「皆は、1週間ぐらい ま、待ってるんだからね! プンスカ 」
140:桐莉兄
07/08/06 15:13:59 8UamNTkC0
昔に起きた事故の話と言うのが気に掛かる。
「七華の話から聞かせて貰おうかな」
七華の情報網はこれで結構馬鹿にならない。
あらゆる部活や委員会から情報が入って来るし、職員や生徒会役員しか閲覧出来ない資料なんかも目にする機会がある。
生徒の相談事を受けたりもするので、学内の事情に詳しい。
「うん、って言ってもそんなに大した話じゃないんだけどね」
本当に、何でもない事の様に。
「たかくんがさっき話してた事故、本当にあったんだよ」
「……まじ?」
「資料室に事故当時の新聞の切り抜き記事が置いてあったよ。私達が入学した前の年の六月の放課後、三階の渡り廊下の柵が壊れて転落、首の骨が折れて即死だったって。事故に遭った生徒は一年生の女子だったって書いてあったから、私達の一つ先輩さんだね」
「俺達が入学する前の年……三階の渡り廊下から女子生徒が転落……首の骨を折って即死……まるっきり、俺が話したまんまじゃないか」
「うん、たかくんがお話した通りの事故だったんだよ」
141:桐莉兄@選択肢
07/08/06 15:14:51 8UamNTkC0
まるで、見て来たかのような物言いをする。
「……どうして、たかくんがこの話を知っていたのかな……?」
ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
雨音の中、七華がぽつりと呟きながら、俺の目を覗き込んだ。
「……偶々だろ。何処かで噂話でも耳にして、其れが何かの拍子に出て来ただけじゃないのか」
「そうだね。だけどね、たかくん。この話、学内で噂になった事は一度も無いんだよ」
「だったら、何でお前が事故の話を知っているんだよ。それに、人が一人死んでるのに、噂にならない訳が無いだろ」
※選択肢※
A 次は由紀の話を聞く
B 次は桐莉の話を聞く
注 会話の影響を受けて、会話の内容が先程の選択肢の時とは変わっている可能性があります。
142:名無しさん@初回限定
07/08/06 15:59:37 oAJi7Vuj0
つ【 A 】
143:名無しさん@初回限定
07/08/07 23:46:33 RJpT/pRb0
つ【 T 】 新たに話を捏造しようとしたが、エロス方面に脱線
144:名無しさん@初回限定
07/08/08 03:19:29 wi+2Y9lB0
つ【 A 】
145:名無しさん@初回限定
07/08/08 03:20:15 wi+2Y9lB0
すまん、下げ忘れたorz
146:名無しさん@初回限定
07/08/08 08:10:46 jwIhMCzT0
Z 次はいよいよ4Pへ!!
147:名無しさん@初回限定
07/08/09 19:09:52 2JHItjbU0
>>143
Tに同意。 ABはエロゲによくある意味なし選択肢で 選ぶのも惰性なので -1票
148:名無しさん@初回限定
07/08/09 20:11:20 Law+FBxB0
つ【 A 】
149:名無しさん@初回限定
07/08/11 11:57:37 reKQ+B1j0
つ【 T 】 ところで子ネタを投下したいんですが、空気が読めないもんで。 どうしましょう?
150:名無しさん@初回限定
07/08/11 12:04:12 4VB2Nfxo0
つ【 R :最近全く姿が見えない里佳子が乱入 】
151:名無しさん@初回限定
07/08/11 12:22:41 bC1kHFC/0
>>149
ガンガン行こうぜ
152:名無しさん@初回限定
07/08/12 11:24:07 QsGX7iwn0
朝起きると、私の家に兄が居た
1年前から1人暮らしをしているはずなんだが、酒の匂いをさせて玄関に転がって眠っていた。
兄の上には母が掛けたらしき毛布と、兄のことが大好きな愛犬が圧し掛かっており。
兄の周囲には、愛犬の玩具が無数に転がっていて(愛犬がせっせと運んだらしい)
そんな兄と愛犬の姿をデジカメに写そうと、必死になってる父が居た。
とりあえず放置しておいたら、兄は1時間ほどしてから起き上がった。
(・ω・) 「おはよう。ここはどこですか」
私 「おはよう、ここは実家です」
(・ω・) 「オレはどうして実家に居るんですか」
私 「それは私が聞きたいです」
どうやら前日に友人と深酒をして、タクシーで帰って来る際に、
うっかりと実家の住所を言っちゃったらしい。
その後、朝ごはんにホットケーキが食べたいと駄々をこね始めたり、
愛犬と遊んでやるはずが愛犬に遊ばれたりと、
兄は散々実家を満喫して帰っていった。
1年前と何ら変わらないテンションの兄の姿に、私はちょっとほっとした。
マタウッカリ帰ッテ来イヨ、ニーチャン…
153:名無しさん@初回限定
07/08/12 12:19:53 gd988oIR0
新機軸北
154:名無しさん@初回限定
07/08/12 21:22:08 goaK1ofP0
>>152
乙!切り口が新鮮やったわ
ところで兄と私の会話が敬語になっているのだが・・・、そこが萌え所なのだろうか
続きが読んでみたい気もする
というか、みんなもっと書いて投稿しようぜ!
あと、見る専も遠慮せずに、感想を書こうや、どうも反応が薄い希ガスる
155:名無しさん@初回限定
07/08/13 01:07:38 b+QiTV6e0
朝起きると、私のベットに兄が居た
酒の匂いをさせて私の隣に潜り込んで眠っている。
1人暮らしをしてる兄なんだが、飲んだ週末の深夜に実家へ戻ってくることがある。
しかし以前に家族と愛犬に遊ばれてしまったので、自分の部屋で寝るのであった。
そう、ここは兄の部屋、兄のベット。 広くて大きいからと私が勝手に使用してるのだ。
床の上には兄のカバンが転がっている
服や下着も全部、パンツも脱ぎ散らかしてあった。(母はいつも黙って洗濯してくれる)
そんな兄の寝顔を眺めてから、私も着ていたものを全部脱いで床に置いた。
とりあえず兄の手を私の胸に置いて遊んでたら、数分後に兄は起き上がった。
(・ω・) 「おはよう。ここは俺のベットだよな」
私 「おはよう、今は私のベットです」
(・ω・) 「オレはどうしてオマエの胸を揉んでいるんですか」
私 「それは私の胸が、いまだに小さいからです」
(・ω・) 「そうか、じゃあまず風呂にでもいくか?」
私 「うん……」
以前と何ら変わらない兄の言葉が、私には嬉しかった。
私達兄妹は成人した今でもお風呂に一緒に入る、それは父母も知ってることだ。
二人は悩み事や身体の成長で知らないことは無いし、色々な事も教え合った。
キョウハ安全日ナンダヨ、ニーチャン……
156:名無しさん@初回限定
07/08/13 23:41:24 pj+sGUJB0
これはアリだな
何やら新たな方向性開拓の予感っ!
157:名無しさん@初回限定
07/08/14 18:12:16 zlSUZ9u80
ガンバレ ニーチャン
158:名無しさん@初回限定
07/08/14 22:37:21 ShWIPpzv0
セイジンシテモ チイサナムネノイモウトナンテ ハゲシクウラヤマシイヨ ニーチャン
159:名無しさん@初回限定
07/08/15 00:29:05 GBk3WNRI0
ニーチャン 頑張ってる 桐莉兄さんもガンバ 選択は任せるから
きっとROMの人も待ってるよ
160:名無しさん@初回限定
07/08/21 03:23:31 0ktiWA200
よし、先ずオレは「朝起きる」ところから始めよう
161:名無しさん@初回限定
07/08/23 20:55:11 /GTgvcav0
↓何か書いてみる、お題くらはい。あと何かリクエストあれば言って
162:名無しさん@初回限定
07/08/23 21:05:29 UZ8FDslC0
朝起きたら(兄/妹)が探偵になっていた、この夏失った~を探す、なんてのはどう?
この頃エロ成分が減ってきてるかなと、増量キボンヌ
163:名無しさん@初回限定
07/08/23 21:24:12 /GTgvcav0
>>162
把握、キタイシナイデネ
164:桐莉兄
07/08/24 14:17:52 cDLyp2Zc0
「で、由紀が通ってる小学校の怪談ってのは?」
「うん……。こんな酷い土砂降りの雨の日にはね、出て来るんだってさ……」
窓の外、渡り廊下の辺りに目を遣ったまま、ぽつりと呟くように由紀が語り始める。
「その女の子はね、高校の制服を着ているんだ」
「それがどうして小学校に出て来るんだよ」
「血に染まった真っ赤な制服を着ているんだ。首の骨が折れちゃったから、顔の前後が反対になっちゃって……後ろ歩きしながら追いかけて来るんだ」
「だから、俺の話したまんまじゃないか」
「ぴちゃん、ぴちゃん、水音を立てながら、校舎の中まで追い掛けて来るんだ……」
ひっ、と小さく息を呑んで、桐莉が俺にしがみ付いて来る。
「誰かを探してるんだ。あそこには、四人居たから……」
「あそこって」
「……渡り廊下だよ、たかくん」
どうやら二人掛かりで脅かすつもりらしい。
桐莉が俺の腕を掴む力が強くなる。
「隆浩も知ってるでしょ。ボクの学校で、ボクが学校の怪談として七不思議に組み込まれているってコト……」
「……女生徒の幽霊も、実際に目撃されて怪談になったって言いたいのかよ」
「あの日……あそこには四人、居たのに……」
ぴちゃり、と。水の滴る音が聞こえたような気がした。
165:桐莉兄
07/08/24 14:18:50 cDLyp2Zc0
「たかくんは知ってるかな……?」
「何を」
「事故に遇った女子生徒の死体が見付かってないんだよ」
「……お前、さっき『資料室に事故当時の新聞の切り抜き記事が置いてあった』って言ってたじゃないか」
「土砂降りの雨が、血を全部洗い流しちゃったんだ……」
支離滅裂で矛盾している。
そういう語り口の怪談なんだろうか。
転落事故の痕跡が無ければ、何故新聞沙汰になる?
死体が無ければ行方不明じゃないか?
何処に埋めた?誰が隠した?何処に 歩 い て い っ た ?
「隆浩、知ってる?」
「だから、何を!」
桐莉が俺の腕を、締め付けるように強くギリギリと握り締めて来る。
教壇に座り込む俺に覆い被さるように、俺の目をじっと見据えながら、由紀は言った。
「怪談の女生徒の名前、キリリさん、って言うんだよ……」
「!?」
俺の腕を掴む妹の手の握力が異様に強まる。
「(引き千切られる!?)」
本能的に危険を感じて、咄嗟に突き飛ばす。
桐莉が後ろ向けに引っ繰り返り、机の脚に酷く頭をぶつけた。
166:桐莉兄
07/08/24 14:20:17 cDLyp2Zc0
「桐―」
手を伸ばそうとして、慌てて引っ込める。
違う、これは、桐莉じゃない。
「……誰、だ、お前は……」
キリ……キリリ……キリキリキリ………。
"妹"が立ち上がり、そのクビが、捩れて前後逆さまになった。
「う……うわあぁああぁああぁぁあぁあぁあぁあああっっ!!!」
キリリさんだ。キリリさんだ。キリリさんが出たっ。
俺は後ろも振り返らずに教室から走り出た。
廊下を駆け抜け、階段を二段飛ばしで飛び降りる。
167:桐莉兄@選択肢
07/08/24 14:38:59 cDLyp2Zc0
何でだっ。
俺は確かに桐莉と、七華と、由紀と、花火をしていた筈だ。
雨が降って来て、校舎の中に雨宿りして、
一体、何処で皆、入れ替わったんだ!?
下足室。
学校から逃げ出そうとして、気付く。
開いていた筈の扉が開かない。
鍵を開こうとしたが、摘みも、鍵穴も、綺麗さっぱり消え失せてしまっている。
「閉じ込められた!?」
ぴちゃん……。
背後に水音。
振り向くと、真っ赤な水滴を足元に垂らしながら、キリリさんが後ろ向きに追い掛けて来ていた。
A.理科室の方へ逃げる
B.元居た教室の方へ逃げる
168:名無しさん@初回限定
07/08/24 15:45:59 1YAXS1u00
乙です&ありがとう
つ【 A 】
169:名無しさん@初回限定
07/08/24 20:09:24 t/XJu5UM0
ホラーになってるぅぅぅぅ(((((( ゚д゚))))))
じゃあ俺は…∀を選ぶぜ!
170:名無しさん@初回限定
07/08/24 22:35:56 0rwL2kMG0
ンなにいぃぃーー!? 破瓜の血を滴らせながらッッ!?
つ 【C】 ヨガテレポートで背後に回って、床に広がった鉄臭いスメルとテイスツを存分に堪能するよ!?
171:名無しさん@初回限定
07/08/25 17:38:41 Ljwo08+b0
せっかくだから俺はこの【 B 】を選ぶぜ!
172:名無しさん@初回限定
07/08/26 11:23:28 rLhNZMSV0
理科室っていろんだ道具があるよね
つ【 A 】
173:名無しさん@初回限定
07/09/01 20:23:10 nxWs2Kuw0
つ【 D 】 萌え展開キボンヌ、妹に助けられるとか
エロも欲しいが作者が意図的に避けている気がするので、せめて萌えさせてほしゅい
174:桐莉兄
07/09/04 00:02:53 2SIPvPAJ0
「うわぁあぁぁあぁぁぁぁぁーーーーー!!!」
キリリさんが追って来る。
身体は後ろ向きなのに物凄いスピードだ。
廊下に足音が響き渡り、瞬く間に手が届きそうな傍まで迫って来た。
「オニイチャンオニィチャンオニィチャンオニィチャンオニィチャン」
「ひぃぃーっっ!?俺はお前の兄貴じゃねェェェーーー!!」
俺を捕まえようとキリリさんが手を伸ばし、
―伸ばそうとして、体が後ろ向きだと腕を伸ばせない事に気付く。
回れ右をして、今度は身体が前向き、顔が後ろ向きになる。
「オニィチャンマッテオニィチャンドコオニィチャンオニィチャン」
抱き付こうとする腕を掻い潜り、咄嗟に身を屈めて足払いを掛ける。
キリリさんが転倒して藻掻いている隙に、俺は一階特別教室棟の一番奥の教室、即ち理科
室に逃げ込んだ―ってよりによって理科室かよっ!?
これ以上逃げ場所も無いし、激しく死亡フラグの臭いがする。
175:桐莉兄@選択肢
07/09/04 00:03:48 ewM37eB30
部屋に駆け込むや、引き戸の鍵を掛ける。
ついでに掃除ロッカーから箒を取り出し、心張り棒にしておく。
「オニィチャンイレテオニィチャンイレテオニィチャンイレテオニィチャァァン」
ガタガタと扉を揺さ振るキリリさん、このままじゃ突破されるのも時間の問題だ。
何か武器になる物は無いか!?
真っ暗な室内、部屋の隅には人体模型。
壁際の棚にはビーカーやフラスコ、一番奥には鍵が掛かっていて、妖しげな試薬類が並ん
でいる。
A.人体模型をジャイアントスイングして直接ぶん殴るッ!
B.硝子器具を叩き割ってマキビシ代わりにするか!?
C.奥の棚を叩き壊して、試薬類を片っ端から投げ付けてやるッ!
D.理科室ったらコレだろっ、ガスバーナーで良樹ファイヤーッ!
176:名無しさん@初回限定
07/09/04 02:18:12 ELisSjiP0
>>174
>>175
乙です。
つ【 C 】
177:名無しさん@初回限定
07/09/04 04:51:29 Vc/qisQx0
せっかくだから俺はこの【D】を選ぶぜ!
178:名無しさん@初回限定
07/09/04 20:13:00 DPP9ShWv0
E.俺のマグナムは妹の体を蹂躙するぜ!
179:名無しさん@初回限定
07/09/04 20:18:48 tU3FaPC80
ここは【C】を選ばせて貰おう!
180:桐莉兄
07/09/07 22:13:50 WigHDFQm0
何か武器になりそうな物は!?
薄暗がりの中、目に付いたのは、試薬類が並んだ棚だった。
確か、塩酸とか硫酸とか、浴びたらヤバい感じの薬品が幾つかあった筈だ。
開けようとしたが鍵が掛かっている。
『オニィチャン、オニィチャン、オニィチャァァン……』
揺さぶられる扉、薬品棚の硝子の引き戸に箒の柄を叩き付けて壊し、中身の不明な黄色いラベルの茶色の薬瓶を掴んだ所で
バタァン!!
キキ…キリリ…キリリリ……。
理科室の扉をぶち破って、キリリさんが入って来た。
カツン…カツン……カツン……。
薄暗い教室の中を、折れた首を回しながら、俺を探している。
俺が隠れている机のすぐ傍までキリリさんが近づいて来た、立ち上がる、硝子の瓶を投げ付ける、
ガラスの割れる音。
立ち込める白煙。
声にならない悲鳴を挙げながらのた打ち回るキリリさん。
はは、幽霊に化学薬品って効くんだな。
「ア゛ガア゛ア゛アアアアアアアア゛ア゛」
今のうちに逃げよう。
薬品を吸わないように口を押えながら、俺は理科室を飛び出す。
飛び出したのはいいが、どこに逃げればいいんだ。
入り口は封鎖されていて出られない。
181:桐莉兄
07/09/07 22:14:44 WigHDFQm0
「窓を叩き割って出るか……」
いや、それも駄目だ。
窓の外は得体の知れない濃密な暗闇に覆われていて、どこに繋がっているか判ったもんじゃない。
……ん?いや、待て。
得体の知れない暗闇??
さっき、俺達の教室の窓から覗いた時は、普通に外の景色が見えてなかったか?
階段を駆け上がり、元居た教室へと向かう。
重い鉄扉を開けて、渡り廊下へ。
真っ暗な何も無い空間から、猛烈な勢いで雨と風だけが吹き付けて来る。
『イギ、アガァ゛ァ゛ァァ……オニィ、チ゛ャン゛ン゛ン……』
ずる、べちゃ。 ずる、べちゃ。
焼け爛れて溶けた皮膚を垂れ下がらせて引き摺りながら、キリリさんが追い付いて来た。
くそっ、前に行くしかない。
意を決して、台風並みの猛烈な風の中に飛び込む。
ビチビチと叩き付けて来る雨の水滴が痛い。
『オニ゛ィ、チ゛ャァ゛ン゛ン……』
「来るなよ!こっちに来るな!」
渡り廊下の半分まで来て、向こう側、目指す教室側の鉄扉が開く。