10/09/29 02:59:37 AKb+DSPA
「はあ・・・」
鏡の前で溜息をつく滝裕可里。憂鬱な気分で、せっせと自分の顔にメイクを施している。
普段はナチュラルな化粧を好む裕可里だが、今夜は少し違っていた。
目には光沢のあるピンクのアイシャドウ。口紅もやはりグロッシーなピンクで、
裕可里にはどうにも派手すぎるように思えて気恥ずかしかった。
「精一杯かわいらしく、派手に、馬鹿っぽい十代のアイドルのような身なりで来ること」
それが”先方”からの注文だった。そう、今回のCM制作の監督からの。
裕可里は今夜、生まれて初めての”枕営業”に赴くのだ。