07/12/04 18:15:47 WnFMCIjU
URLリンク(www.planetary.org)
(前略) ・・・ 何と、嫦娥の写真には同じ地点のクレメンタインの写真には無い
新しいクレーターが映っているではありませんか!
嫦娥1号担当の首席科学者であるOuyang Ziyuan(欧陽自遠)氏はロイターとテレグラフの
インタビューで、「これこそがクレメンタインと違う、つまり偽造では無いという証拠ですね。」
とコメントしています。
私はこの大きな発見について、月分野の科学者にeメールを打ちまくりました。
そして、分析がわかったのです! ・・・・これは、何ら新しい地形の発見ではありませんでした。
もう一度、クレメンタインのクレーター写真を良く見てください。
クレーターの外輪の9時方向にさらに小さなクレーターが見えるでしょう?
そして、これを新しい嫦娥の”発見”したクレーターと比べて見てください・・・
そう! この外輪の部分がズレて映ってるだけなんですよね。
実際にこの画像で、”新しい”クレーターの部分を斜めに動かしてみましょう・・・
ほーら! 綺麗に元のクレメンタイン画像と一致しました!
では、何故こんなことが起きてしまったのでしょう?
実は、嫦娥の今回の写真は、19枚の細長い写真をモザイクのように並べて1枚に仕上げたものなのです。
そして、各自の写真は毎回高度が微妙に異なっているので、写真の”継ぎ目”にズレが出やすいのです。
このような写真を性格に合成するには、極めて正確な月面の地形データの知識が必要ですが、
我々はまだそのようなものが無いのです (リンク: 日本のかぐや探査機がそれを変えてくれるでしょう)
新しいクレーターを以って偽造疑惑への反論としたOuyang Ziyuanのコメントは、ちょっと恥ずかしいものでしたが、
このような合成作業は面倒で科学者泣かせのものでもあります。 また、このような「合成画像」は、厳密に言えば、
生のデータを加工するものであり、より美しく見せるための「偽造的」な作業と言っても過言ではありません。
もちろん、イラストや大衆をあっと言わせるための加工は結構なものですが、それらは科学的な研究には
ちょっと使えないものです ---例えば、新しいクレーターを探す、などの用途には。