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◇日本の専門家も注目 新型交雑で強毒化の恐れ
エジプトの強毒性鳥インフルエンザ(H5N1型)報告数の増加は、日本の専門家も注視している。
鳥インフルエンザウイルスが現在流行している新型と遺伝子交雑を起こし、毒性がさらに強いウイ
ルスに変異する恐れがあるためだ。一方で致死率は下がり始め、感染対策の好例になりそうだ。
新型は、人と鳥、豚に感染するインフルエンザウイルスが同時感染することで遺伝子再集合して
発生する。6月2日にはカイロの空港で米国人の新型感染者が見つかり、危機感が高まった。
河岡義裕・東京大教授(ウイルス学)は「新型だけでなく、H5型ウイルスの強毒性を担う遺伝子が
新型か季節性の遺伝子と再集合しないかを警戒すべきだ」と指摘する。
ただ、エジプトの感染者の致死率は昨年まで36~55%だったが、今年に入り15%に落ち着いた。
60%を超える世界全体よりかなり低い。永井美之・理化学研究所感染症研究ネットワーク支援セン
ター長は「タミフルなどの治療薬で早期治療した効果だろう。早期発見と治療が対策の鍵になる」
と話す。【関東晋慈】
毎日新聞 2009年6月22日 東京朝刊
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