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文化勲章(笑)
【「スペイン・インフルエンザ」から何を学ぶか】
(速水融-はやみ・あきら/慶應義塾大学名誉教授)
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>ウイルスは、遺伝子が不安定なRNAなので、変異しやすい。変異によってウイルスは、
ヒトの細胞のにとりつくようになる。そうすると、インフルエンザはヒトからヒトへ感染し、
大流行が起こる。すでに、鳥インフルエンザ・ウイルスの持つタンパクが、かなりの程度
ヒトにとりつきやすいように変異したという情報もある。
>そもそもインフルエンザ・ウイルスの表面には、H突起とN突起があって、その組み合わ
せは144種類にもなる。鳥類は、これらのウイルスのすべてを持っているといわれている。
しかも、鳥によっては、たとえばカモやアヒルは、ウイルスを消化器に持つので、その生命
には異常がない。ただ、その排泄物のなかでウイルスがしばらくは生きているので、他の
鳥類にうつる。ニワトリは呼吸器に持つので、ウイルスをうつされると死んでしまうし、ヒト
にもうつす。インフルエンザ・ウイルスを持ったニワトリが発見されると、何百万羽もが処分
されるのはヒトへの感染の可能性があるからに他ならない。