08/10/28 19:49:15
、、、 ハプグッドの実験と洞察 、、、
興味深いことに、チャールズ・ハプグッドその人もまた晩年にはこのような考えを抱くにいたり、
最後の著書「霊の声」(1975)の長い序文の中でそれを表明している。
彼の出発点はチャンドラ・ボースの著作だった。その幅広い読書の中で、ハプグッドはボースの「生
物と無生物の反応」(1902)に出会った。特に彼の印象に残ったのは、ボースの電波受信
機の金属が、使いすぎると「疲労する」ことを示したことだ。だがさらにショックを受けたも
のは、もう一つの観測のほうだった―その受信機を数日間使用せずにおくと、それは不
活性となるのだ。
ボースは言う、「実際、刺激の欠如によってそれは怠惰となり」、再び活性化するには「強いショック」を与えねばならなかった。
ハプグッドは正しくも、そのいみするところは極めて重要であると考えた。結局のところ、「金
属疲労」というのはありふれた概念であり、純粋に機械的な述語で説明することが出来る。
だが「金属怠惰」を説明するのは困難だ。
ハプグッドはさらに、現在ではよく知られているクリーヴ・バクスターの実験に言及している。バ
クスターは嘘発見器の専門店で、1960年半ば、研究所にあったダラセナの葉に嘘発見器を繋いで見
た。水を吸収したら電気抵抗が減るかどうか確認しようとしたのだが、驚いたことにその
反応ははるかに激烈で、ちょうど刺激を受けた人間のように反応したのだった。
354:、
08/10/28 19:57:18
URLリンク(ja.wikipedia.org) 金属疲労
URLリンク(ja.wikipedia.org) 嘘発見器
彼はマッチで葉に火をつけてみようと思い立ち―仰天した。実際にマッチを擦る前に、発見器
の針が跳ね上がったのだ。この植物は明らかに彼の心を読んでいた。さらに彼が葉に火を
つけようと言う意図を持たず、単にマッチを擦っただけのときは植物は何の反応も示さなかっ
た。
彼の実験に寄れば、植物は犬が接近すると警戒を示すし、生きたエビを熱湯に投入すると衝撃
を受け、数秒間「卒倒」していた。それはケガをした指の凝固した血にまで反応した。
バクスターは植物が意識を持つことを証明したのだ。
さらにハプグッドは、フランクリン・レーヤー師の実験にも言及している。彼はデゥーク大学の超心理学者
J・B・ラインと共同で、たえず話しかけた植物は無視された植物よりも育成状況がよいという
ことを証明した。不吉なことに、成長しないように話しかけた植物は生育が悪く、しばし
ば枯死してしまった―「黒魔術」の効果が証明されたのである。
ハプグッドは常に理論家というよりも実験科学者であったから、キーン州立大学でこれらの実験
を追試してみた。ただ学生たちには、植物に話しかける代わりに自分の感情を―ポジティヴ、
またはネガティヴェなものを―植物にむけるように指導した。するとやはり愛を与えられた
植物は無視されたものよりも生育がよく、さらに憎しみを向けられた植物の生育は最悪だ
った。
ハプグッドの学生たちはそれぞれ一人で実験しており、そのために興味深い発見があった。
ある極めて美しい少女は、愛によって植物の生育をよくすることが出来ないのに、憎しみ
を向けたものを枯死させるのはいつもうまくいく、と不満を述べた。
355:、
08/10/28 20:00:57
彼女のことを理解するに連れてその理由がわかった。彼女は感情的にネガティヴな少女で、愛
するよりも憎むことのないほうがはるかに得意なのだった。「彼女はこの哀れな小さな種子に対
して、そのサイキックな力をナガティヴに使うのは得意だったが、ポジティヴに使うのは苦手な
のだった。だから種子は発芽することができなかった、、、、、、世が世なら、彼女は極めて有
能な魔女になっていただろう」。
ハプグッドはまた、イェール大学の生物学者ハロルド・サクストン・バーに論を進める。バーは生命に関係し
た微弱な電場を発見した。精密電圧計を樹木に装着すると、この電場を計測できるだけで
はなく、暴風や太陽黒点、そして季節の変化の際にそれが変動することまで判明したので
ある。女性は排卵の際に電気的活動が活発化する。ある不妊の女性はこの情報を元に妊娠
に成功したという。
バーによれば、蛙の卵にはこのような力の場が線状になって存在し、それがオタマジャクシ
の神経系になるという。そこで彼は、これらの「場」が実際に生きた細胞を形成している、
と考えた。ちょうどゼリーの鋳型がゼリーを形成するようなものだ。彼はこれをLフィールド(生
命場)と名づけた。
バーはまた精密電圧計を使って患者の癌を検知できる事を発見した―それも、手術で摘出
可能な初期の段階でだ。
ハプグッドによれば、バーの生命場は「われわれが意思、知性、霊と呼ぶもののすべての要件
を備えている」。彼は、例えば動物学者サー・アリスター・ハーディの記述する扁形動物に属する扁虫
を例に挙げてもよいかもしれない。
これはヒドラと呼ばれる腔腸動物を喰う。その刺胞を採り入れるためだ。この「爆弾」(刺胞
の毒)は捕食者の意をくじくためのものだが、扁虫に飲み込まれたときは爆発しない。ヒド
ラが消化されると、この「爆弾」は扁虫の胃の粘膜に捕らえられ、別の細胞に渡される。こ
の細胞は労務者のようにこれを運び、扁虫の皮膚に、先端を外に向けて、ちょうど砲門の
ように並べる。
356:、
08/10/28 20:18:11
URLリンク(ja.wikipedia.org)扁虫
URLリンク(ja.wikipedia.org)(%E7%94%9F%E7%89%A9) ヒドラ
さらに、扁虫がヒドラを喰うのはこの武器を入手するためだけだ。皮膚に十分な刺胞を並べ
終えたら、たとえ飢えていてもヒドラには触れもしなくなる明らかに無意識的ではあるが合
目的的な力がここには働いている。
バーの後継者であるエドワード・ラッセルもまた、同様に重要な発見をしている。彼によれば、催
眠術師レナード・ラヴィッツは、被験者の催眠トランスの深さをバーの電圧計を使って計測することが
出来たという。つまり、肉体のLフィールドは精神の影響を受けるということだ。またラヴィッツ
によれば、精神不安定の患者のLフィールドは精神の影響を受けるということだ。またラヴィッツ
によれば、精神不安定の患者のLフィールドは症状発言の前に変動するという。
エドワードラッセルによれば、「思考場」(あるいはTフィールド)は生命場に影響を及ぼすことが出来
る。つまり思考は、ある意味では生命場を支配するのである。ハプグッドが指摘したように、
このことは「思考は宇宙の根源的な力である」といっているのと同じことだ。
ハプグッドはついに、物質科学というものはある意味ではものごとを逆さまに扱っている、
という結論に達した。思考は物質から流出したものではなく、物質の背後にある原動力な
のだ。要するにハーとラッセルは「霊」の、あるいは精神と呼んでも何と呼んでいいか、物質に
対するその優越性を示したのだ。
357:、
08/10/28 20:19:07
ハプグッドはさらにサイコメトリーに論を進める―例の、フォーセット大佐が信奉していたものだ―「サ
イキック」であるベーター・フルコスは、彼の2人の息子たちの写真を見て、その性格を精密に描写し
たのみならず、ということまで読み取ることが出来たのだ。
ハプグッドの視点は、マヌエル・コルドバとジェレミー・ナーバイの言う「シャーマン」的視点に徐々に近づき
つつある。そしてこれによって彼は、極めて興味深い推論を打ち立てた。ハプグッドは次の
ように自問した―インディオたちの雨乞いの踊りや豊作の踊りは迷信なのか、それとも実際
に効果があったのか。ハプグッドは考えた。「我々の祖先は少なくとも20万年前、恐らくは
その10倍も前から、大体今の我々と同じレベルの知性を持っていた」。
彼はニューメキシコのタオス・プレブロ族が、何時間も熱狂的に踊り続けるのを見たことがあった。も
しもそれが本当に迷信で、まったくの徒労だというなら、もうはるか昔にそのことに気づ
いていたのではないか。そして今、植物に語りかけるという彼自身の実験によって、人間
の精神が植物に影響を及ぼすことが明らかとなった。
358:、
08/10/28 20:25:06
、、、 焦点を外して見る 、、、
人間は少なくとも20万年前、もしかしたら200万年前から現代人と同レベルの知性を持って
いた、というハプグッドの指摘は興味深い。
1997年に発見された事実は、この仮説を裏づけているようだ。フロレス島(ジャワ島とバリ島の東)
のマタ・メンゲの古代の湖底を調べていたオーストリアの古人類学者グループが、石器を発見した。マイク・
モーウッドとニューイングランド大学(ニューサウスウェールズ)の学者たちがこの石器を発見した火山灰の湖底
は、80万年以上前、つまりホモ・エレクトゥスの時代と測定した。その付近で発見された動物の骨
も同じ年代だった。奇妙なことに、フロレス島は比較的小さな島で、古代人の痕跡があるとは
知られていなかった。最も近隣では、巨大な島であるジャワ島、つまりジャワ原人の故郷があ
る。ジャワ原人は我々最古の祖先で、やはりホモ・エレクトゥスに属する。
この原始的な人間がフロレス島に到達するには、島から島へと航海せねばならない。つまり10
マイル(約16キロ)の距離をわたる必要がある。大した距離ではないように思えるかもしれ
ないが、モーウッドによれば、ホモ・エレクトゥスは一般に「ややマシなチンパンジー」程度のものだった
と見なされている。だがもしも海を渡ることが出来たとすれば、とてもそんなものではす
まないはずだ。さらにモーウッドによれば、かなり大きな集団で海を渡るには相当の組織力が
必要であり、つまりホモ・エレクトゥスは何らかの言語能力を持っていたはずだ。
言い換えれば、100万年近く前の祖先は、皆で協力して筏を造る程度の知性を持っていたの
である。そしてもしも彼等がまだ言語を持っていなかったとしたら、何らかの直感的・直
接的コミュニケーション、つまり何らかの形のテレパシーがあったと考えざるを得ない―ハプグッドによ
る、人間の未知の能力に関する仮説を裏付けているようだ。