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1897年にJ・J・トムソンが電子を発見すると、原始は宇宙で最小の物質でないことが明白にな
った。トムソンは、原始とは陽電気を帯びた塊であり、それにマイナスの電気を帯びた電子がクリスマス
ブディングの中のレーズンのように埋め込まれていると結論した。
そして、まさに科学が宇宙の秘密に肉薄し始めたかに見えたちょうどそのとき、マックス・プラ
ンクという物理学者がやっかいな問題を持ち込んできた。当時プランクは、紫外線崩壊と呼ばれ
る問題を説明しようと試みていた。簡単に説明するとこうなる。電灯をつけると同時に、
紫外線やX線、ガンマ線その他の危険な放射線が部屋中にみなぎらないのはなぜか、プランクは
しりたかったのである。ピアノの鍵盤を一つたたけばすべての弦が振動するのだから、電灯
や蛍光灯をつけたときにも適用できるはずではないか。クラーク・マックスウェルが示したように熱も
X線もすべて電磁エネルギーという同じ鍵盤の一部なのだから。だがそうではない。なぜ
か?
1900年にプランクは、エネルギーは連続的な波ではなく小さなパケットとして流れるのではないか
とし、このパケットを量子と呼んだ。コップの水をテーブルの上にこぼすとあらゆる方向に流れる。
しかし、この水を凍らせてパウダーアイスにすれば、塊のままになる。煎じ詰めれば、エネルギーに
ついてプランクの言いたかったのはそういうことだった。
URLリンク(ja.wikipedia.org) J・J・トムソン
URLリンク(ja.wikipedia.org)マックス・プランク
URLリンク(ja.wikipedia.org)ジェームズ・クラーク・マクスウェル