代数的整数論 014at MATH
代数的整数論 014 - 暇つぶし2ch802:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 18:37:03
>>799の拡張
K を実数体または複素数体とする。
E と F を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、a ∈ U とする。

δ > 0 を十分小さな実数とし、
U(a; δ) = {x ∈ E; |x - a| < δ} ⊂ U とする。

f と g を U(a; δ) - {a} で定義された F に値をとる関数とする。

x → a のとき、lim |f(x)|/|g(x)| = 0 となるとき、
f(x) = o(g(x)) (x → a)
または
f = o(g) (x → a)
と書く。

x → a が明らかなときは
f(x) = o(g(x))
または
f = o(g)
と書く。

803:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 19:10:39
命題(合成関数の微分)
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、a ∈ U とする。
V を F の開集合とする。

f: U → V
g: V → G
を写像とし、
df(a) および dg(f(a)) が存在するとする。

このとき、d(gf)(a) が存在し、
d(gf)(a) = dg(f(a))df(a) となる。

証明
df(a) = T
dg(f(a)) = S とおく。

>>800, >>802より、
f(a + x) = f(a) + T(x) + o(x)
g(f(a) + y) = gf(a) + S(y) + o(y)

よって、
gf(a + x) = g(f(a) + T(x) + o(x))
= g(f(a)) + S(T(x) + o(x)) + o(T(x) + o(x))
= g(f(a)) + S(T(x)) + S(o(x)) + o(T(x) + o(x))

|S(o(x)) + o(T(x) + o(x))|/|x| を評価しよう。

(続く)

804:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 19:11:25
|S(o(x)) + o(T(x) + o(x))|/|x| ≦ |S(o(x))|/|x| + |o(T(x) + o(x))|/|x|

ここで、|S(o(x))|/|x| と |o(T(x) + o(x))|/|x| を別々に評価する。

|S(o(x))| ≦ |S||o(x)| だから、
|S(o(x))|/|x| ≦ |S||o(x)|/|x|

|o(T(x) + o(x))|/|x|
= (|o(T(x) + o(x))|/|T(x) + o(x)|)(|T(x) + o(x)|/|x|)

|T(x) + o(x)|/|x| ≦ |T(x)|/|x| + |o(x)|/|x| ≦ |T| + |o(x)|/|x| ≦ M
となる M > 0 がある。

|o(T(x) + o(x))|/|x| ≦ M(|o(T(x) + o(x))|/|T(x) + o(x)|)

以上から、
|o(T(x) + o(x))|/|x| ≦ |S||o(x)|/|x| + M(|o(T(x) + o(x))|/|T(x) + o(x)|)
この右辺は x → 0 のとき 0 に近づく。
よって、
gf(a + x) = g(f(a)) + S(T(x)) + o(x) である。
即ち、d(gf)(a) = dg(f(a))df(a) である。
証明終

805:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 19:27:30
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、a ∈ U とする。
f : U → F
g : U → G
が a で微分可能とする。

f×g: U → F×G を (f×g)(x) = (f(x), g(x)) で定義する。

このとき、f×g は a で微分可能で
d(f×g)(a) = df(a)×dg(a)

証明
T = df(a)
S = dg(a)
とおく。

(f×g)(a + x) = (f(a + x), g(a + x))
= (f(a) + T(x) + o(x), g(a) + S(x) + o(x))
= (f(a), g(a)) + (T(x), S(x)) + (o(x), o(x))
= (f×g)(a) + (T×S)(x) + o(x)

よって、
d(f×g)(a) = df(a)×dg(a)
証明終

806:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 19:49:16
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F を K 上のノルム空間とする。
f: E → F を連続な型写像とする。

f は C^∞級であり、
df(x) = f

証明
a を E の任意の点とする。
f(a + x) = f(a) + f(x)

よって、f は a で微分可能で、
df(a) = f

df は定数関数 f ∈ L(E, F) であるから
C^∞級である。
よって、f もC^∞級である。
証明終

807:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 19:53:37
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G を K 上のノルム空間とする。

f: E×F → G を連続な双線型写像とする。

f は C^∞級であり、
df(a, b)(x, y) = f(a, y) + f(x, b)

証明
(a, b) を E×F の任意の点とする。

f((a, b) + (x, y)) = f(a + x, b + y)
= f(a, b) + f(a, y) + f(x, b) + f(x, y)

>>795より、
|f(x, y)| ≦ |f||x||y|

|x| ≦ (|x|^2 + |y|^2)^(1/2) であるから、
|f||x||y|/(|x|^2 + |y|^2)^(1/2) ≦ |f||y|

よって、f(x, y) = o(x, y)
よって、
df(a, b)(x, y) = f(a, y) + f(x, b)

>>806より、f は C^∞級である。
証明終

808:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 20:10:37
命題(Leibnizの法則)
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G, H を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、a ∈ U とする。
f : U → F
g : U → G
が a で微分可能とする。

B: F×G → H を連続な双線型写像とする。

このとき、B(f×g): U → H は a で微分可能であり、
d(B(f×g))(a)(x) = B(f(a), dg(a)(x)) + B(df(a)(x), g(a))

証明
合成関数の微分法(>>803)と>>805

d(B(f×g))(a) = dB((f×g))(a))d(f×g)(a)
= dB((f×g))(a))(df(a)×dg(a))

よって>>807より、
d(B(f×g))(a)(x) = dB((f×g))(a))(df(a)×dg(a))(x)
= dB(f(a), g(a))(df(a)(x), dg(a)(x))
= B(df(a)(x), g(a)) + B(f(a), dg(a)(x))
証明終

809:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 20:12:52
>>808の訂正
>合成関数の微分法(>>803)と>>805

合成関数の微分法(>>803)と>>805より、


810:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 20:18:05
E = F = G = H = R(実数体)で B が R の積のときは
>>808は通常の微分法における関数の積の微分規則である。


811:猫は珍獣 ◆1.3Goh9Jkw
09/10/11 20:20:34
              _.。ャぁ大将軍フ7ゎ。._
           ,.ィ炙ヲ㌍≠┴⇒弍j込ス>。
.        ,ィ升ヲナ'´           `゙'<弖心、
.        ;夕フア´                \ホi心.
       んfiУ                ▽ij∧
       从j'Y                   ∨iハ
.       斤W                      ㌣い バカにはできないコピペです
     |友カ                    }ソ川 できるもんならやってみろ
.       い叭                   仄ガ
.     Wi从                  从ノリ
.      ∀t△                 ∧fリ/
       ゙マじへ、             /リiУ
        \夊i㌧、_             ,.イ!刋/
         `マ才i「≧ェ。。.__。っ夭テ少'゚
           `゚'' ミうんもり祭 =‐'´
あんたはえらい!

812:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 21:13:16
>>808
>命題(Leibnizの法則)

命題(Leibnizの規則)


813:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 21:53:00
>>798への補足
f が連続なとき f を C^0 級という。
df が存在し連続なとき f を C^1 級という。

f が任意の整数 k ≧ 0 に対して C^k 級のとき
f を C^∞級という。


814:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 21:55:46
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、
V を F の開集合とする。
f: U → V と g: V → G をC^k級(k ≧ 0) (>>798, >>813)とする。

このとき、gf はC^k級である。

証明
k = 0 のときは自明であるから k ≧ 1 とする。

ψ: L(F, G)×L(E, F) → L(E, G) を ψ(S, T) = ST により定義する。
ψ は双線型である。

任意の x ∈ E に対して、|ST(x)| ≦ |S||T(x)| ≦ |S||T||x|
よって、|ST| ≦ |S||T|
よって、|ψ| ≦ 1 となり、ψ は連続である。

写像 Φ: U → L(F, G)×L(E, F) を Φ(x) = (dg(f(x)), df(x)) で定義する。
>>803より、ψΦ(x) = dg(f(x))df(x) = d(gf)(x) である。
即ち、ψΦ = d(gf) である。

f と g がC^1級なら Φ は連続である。
よって、ψΦ = d(gf) も連続である。
よって、gf はC^1級である。

ψ は C^∞級であるから、
帰納法により、f と g がC^k級なら gf はC^k級である。
証明終

815:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 22:04:17
>>814への補足
>帰納法により、f と g がC^k級なら gf はC^k級である。

f と g がC^k級なら df と dg はC^(k-1)級である。
帰納法の仮定より、(dg)f はC^(k-1)級である。
>>805より、Φ = (dg)f×df はC^(k-1)級である。
ψ は C^∞級であるから帰納法の仮定より、
d(fg) = ψ((dg)f×df) はC^(k-1)級である。
よって、fg はC^k級である。

816:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 22:20:06
>>788への補足

f が U の各点 a で微分可能のとき、f は U で微分可能という。


817:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/11 22:41:28
命題
U を R^n の開集合とし、f: U → R^m を微分可能とする。
f(x) = (f_1(x), ..., f_m(x)) とする。

このとき、(∂f_i/∂x_j), 1 ≦ i ≦ m, 1 ≦ j ≦ m が
各点 x ∈ U で存在し、
R^n と R^m の標準基底に関する df の行列は (f_i/∂x_j) になる。

証明
R^n と R^m の標準基底をそれぞれ (e_i), (g_j) とする。
df(x)(e_i) = Σa_(j, i)g_j とする。

h ≠ 0 を実数として、y = x + he_i とおく。
h → 0 のとき
lim |f(y) - f(x) - df(x)(y - x)|/|y - x|
= lim |f(y) - f(x) - hdf(x)(e_i)|/|h|
= 0

よって、
lim |f_j(y) - f_j(x) - ha_(j, i))|/|h| = 0

よって、a_(j, i) = (∂f_j/∂x_i)
証明終

818:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/12 00:33:35
R を実数体とする。
F を R 上のノルム空間とする。
T ∈ L(R, F), x ∈ R のとき T(x) = xT(1) である。
よって、|T| = |T(1)| である。
よって、T ∈ L(R, F) に T(1) に対応させる写像は L(R, F) から F への
ノルム空間としての同型である。

U を R の開集合とし、f : U → F を微分可能(>>816)とする。
t ∈ U のとき、df(t) ∈ L(R, F) である。

df(t)(1) を f’(t) または df/dt と書く。

h → 0 のとき、
lim |f(t + h) - f(t) - df(t)h|/|h| = 0

df(t)h = f’(t)h である。

よって、
f’(t) = lim (f(t + h) - f(t))/h である。

819:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/12 00:59:42
命題(微積分の基本定理)
R を実数体とする。
F を R 上のBanach空間とする。

f: [a, b] → F を連続写像とする。

t ∈ (a, b) のとき g(t) = ∫[a, t] f(x) dx とおく。

ここで、dx は R のLebesgue測度(過去スレ009の710)であり、
∫[a, t] f(x) dx は過去スレ008の356で定義されたものである。

このとき、g’(t) = f(t) である。

証明
t ∈ (a, b) のとき
|g(t + h) - g(t) - f(t)h| = |∫[t, t + h] (f(x) - f(t))dx|
≦ M(h)|h|

ここで、M(h) = sup {|f(x) - f(t)| ; x ∈ [t, t + h]}

h → 0 のとき、M(h) → 0 であるから、
g’(t) = f(t) である。
証明終

820:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/12 01:30:45
補題
R を実数体とする。
F を R 上のノルム空間とする。

f: [a, b] → F を連続写像とする。
f が (a, b) で微分可能で (a, b) 上で f’(t) = 0 とする。

このとき f は [a, b] 上で定数である。

証明
ある t ∈ [a, b] に対して f(t) ≠ f(a) とする。
Hahn-Banachの定理の系(過去スレ006の755)より、
連続線形写像 g: F → R で、g(f(t)) ≠ g(f(a)) となるものが存在する。

一方、gf は [a, b] で連続で (a, b) で微分可能であり、
その導関数は (a, b) で 0 である。
よって、平均値の定理より、gf は [a, b] で定数である。
これは、g(f(t)) ≠ g(f(a)) に矛盾である。

よって、f は [a, b] 上で定数である。
証明終

821:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/12 01:44:47
命題
R を実数体とする。
F を R 上のノルム空間とする。
U を R の開集合とし、f: U → R を微分可能とする。
[a, b] ⊂ U のとき

f(b) - f(a) = ∫[a, b] f’(x) dx

証明
g(t) = ∫[a, t] f’(x) dx - f(t) とおく。

>>819より、g’(t) = 0 である。
よって、>>820より、g(t) は [a, b] 上で定数である。
特に、g(b) = g(a) である。
即ち、
f(b) - f(a) = ∫[a, b] f’(x) dx
証明終

822:Kummer ◆g2BU0D6YN2
09/10/12 02:06:44
このあたり、Manifolds, tensor analysis, and applications(by Marsden, Ratiu)を
参考にしている。



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