07/10/29 13:38:52
>>157
>>157
確かにその本にはそう書いてありますね。
しかし,前後の文脈を読むと,おそらく著者が言いたかったのは
「f:[0,1] → R は f(0)=f(1)=0 を満たす C^1級の関数で,かつ恒等的に0でないものとする。
このとき,
∫_[0,1] |x f'(x)|^2 dx > (1/4) ∫_[0,1] |f(x)|^2 dx
が成立する。」
ではないかと思われます。
おそらく著者は,
URLリンク(links.jstor.org)
から引用したものだと思われますが,引用元のこの論文において既に同じミスをしています。
この修正版の不等式は,次のようにして示せます。
g(x) = √(x) f(x)$ とおくと,g(0)=g(1)=0 を満たし,かつg'(x)は[0,1]上で恒等的に0ではない。
また,f(x)=x^(-1/2)g(x)なので
{xf'(x)}^2=(1/4)x^(-1){g(x)}^2 - g'(x)g(x) + x{g'(x)}^2 = (1/4){f(x)}^2 - g'(x)g(x) + x{g'(x)}^2
よって,
∫_[0,1] {xf'(x)}^2 dx
=(1/4)∫_[0,1] \{f(x)\}^2dx - (1/2)[{g(x)}^2]_0^1 + ∫_[0,1] x\{g'(x)\}^2 dx
> (1/4)∫_[0,1] {f(x)}^2dx (∵g(0)=g(1)=0, x\{g'(x)\}^2≧0で恒等的に0でない)
この係数1/4の最良性は言えそうで言えない……