07/07/01 14:33:39
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
D ≡ 1 (mod 8) のとき χ([2]) = 1
D ≡ 5 (mod 8) のとき χ([2]) = -1
証明
1) D > 0 のとき。
χ([2]) = χ([D + 2]) = (D/D + 2) = (D + 2/D)
= (2/D) = (-1)^(D^2 - 1)/8
よって
D ≡ 1 (mod 8) のとき χ([2]) = 1
D ≡ 5 (mod 8) のとき χ([2]) = -1
2) D < 0 のとき。
χ([2]) = χ([-D + 2]) = (D/-D + 2) = (-1/-D + 2)(-D/-D + 2)
= (-D/-D + 2) = (-D + 2/-D) = (2/-D) = (-1)^(D^2 - 1)/8
よって
D ≡ 1 (mod 8) のとき χ([2]) = 1
D ≡ 5 (mod 8) のとき χ([2]) = -1
証明終
568:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/01 15:24:14
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
m を D と素な奇数とする。
m が判別式 D のある原始的2次形式により固有に表現される
(過去スレ4の701)ためには D が m を法として平方剰余になることが
必要十分である。
証明
m が判別式 D のある原始的2次形式により固有に表現されるなら
過去スレ4の717より D は m を法として平方剰余である。
逆に D ≡ b^2 (mod m) となる b があるとする。
m は奇数だから b が偶数なら b + m は奇数であり、
b が奇数なら b + m は偶数である。
よって D と b は偶奇が一致すると仮定してよい。
このとき D ≡ b^2 (mod 4m) となる。
b^2 - D = 4mc とする。
f(x, y) = mx^2 + bxy + cy^2 は判別式 D の2次形式で、
gcd(m, D) = 1 だから f は原始的である。
m = f(1, 0) だから m は f による固有に表現される。
証明終
569:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/01 15:45:43
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
D を割らない奇素数 p に対して χ([p]) = 1 となるためには
p が判別式 D のある原始的2次形式により固有に表現されることが
必要十分である。
証明
χ の定義から χ([p]) = (D/p) である。
よって >>568 より明らかである。
証明終
570:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/01 21:08:35
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
m を D と素な有理整数で、判別式 D の原始的2次形式 f により
表現されるとする。ここで表現は必ずしも固有とは限らない。
さらに、D < 0 のときは f は正定値とする。
ことき χ([m]) = 1 である。
証明
f = ax^2 + bxy + cy^2 とする。
m は f で表現されるから m = as^2 + bst + ct^2 となる有理整数
s, t がある。d = gcd(s, t) とおくと、m = (d^2)n となる n があり
n は f により固有に表現される。
χ([m]) = χ([d])^2 χ([n]) = χ([n]) である。
よって m は初めから f により固有に表現されると仮定してよい。
よって過去スレ4の717より D ≡ b^2 (mod 4m) となる有理整数 b が
存在する。
1) D ≡ 0 (mod 4) で m > 0 のとき。
m は D と素だから m は奇数である。
D ≡ b^2 (mod 4m) となる b があるから
χ([m]) = (D/m) = (b^2/m) = (b/m)^2 = 1
(続く)
571:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/01 21:14:59
2) D ≡ 0 (mod 4) で m < 0 のとき。
D < 0 なら、仮定より f は正定値だから m < 0 とはならない。
よって D > 0 である。
m は D と素だから m は奇数である。
D ≡ b^2 (mod 4m) より
D ≡ b^2 (mod -m) でもある。
よって χ([-m]) = (D/-m) = (b^2/-m) = (b/-m)^2 = 1
D > 0 だから >>566 より χ([-1]) = 1 である。
よって χ([m]) = χ([-1])χ([-m]) = χ([-1]) = 1
3) D ≡ 1 (mod 4) で m > 0 のとき。
m が奇数なら D ≡ b^2 (mod 4m) より
χ([m]) = (D/m) = (b^2/m) = (b/m)^2 = 1
m が偶数なら m = (2^α)n, α ≧ 1, n ≧ 1 は奇数と書ける。
D ≡ b^2 (mod 4m) より
D ≡ b^2 (mod n) である。
よって χ(n) = (D/n) = (b^2/n) = (b/n)^2 = 1
よって αが偶数なら
χ([m]) = χ(2^α) χ(n) = χ(n) = 1
αが奇数なら
χ([m]) = χ(2) χ(n) = χ(2)
D ≡ b^2 (mod 4(2^α)n) だから D ≡ b^2 (mod 8)
よって D ≡ 1 (mod 8) である。
>>567 より χ(2) = 1 である。
よって χ([m]) = 1 である。
(続く)
572:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/01 21:17:23
4) D ≡ 1 (mod 4) で m < 0 のとき。
D < 0 なら、仮定より f は正定値だから m < 0 とはならない。
よって D > 0 である。
m が奇数なら
D ≡ b^2 (mod 4m) より
χ([m]) = χ([-1])χ([-m]) = χ([-1]) = 1
m が偶数なら m = -(2^α)n, α ≧ 1, n ≧ 1 は奇数と書ける。
αが偶数なら
χ([m]) = χ([-1])χ(2^α)χ([n]) = χ([-1]) = 1
αが奇数なら
χ([m]) = χ([-1])χ(2)χ([n]) = χ(2)
D ≡ b^2 (mod 4(2^α)n) だから D ≡ b^2 (mod 8)
よって D ≡ 1 (mod 8) である。
>>567 より χ(2) = 1 である。
よって χ([m]) = 1 である。
証明終
573:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 00:09:23
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
f = x^2 - (D/4)y^2 を判別式 D の主形式(>>523)とする。
m と n が f により表現されるなら mn もf により表現される。
証明
m = u^2 - (D/4)v^2 となる有理整数 u, v がある。
>>500 より
α= u + v(√D)/2 とおく
N(α) = (u + v(√D)/2)(u - v(√D)/2) = u^2 - (D/4)v^2 = m
同様に n = z^2 - (D/4)w^2 となる有理整数 z, w がある。
β= z + w(√D)/2 とおく
N(β) = (z + w(√D)/2)(z - w(√D)/2) = z^2 - (D/4)w^2 = n
nm = N(α)N(β) = N(αβ)
である。
αβ = (u + v(√D)/2)(z + w(√D)/2)
= uz + vwD/4 + (uw + vz)(√D)/2
よって
N(αβ) = (uz + vwD/4)^2 - (D/4)(uw + vz)^2
よって nm は f により表現される。
証明終
574:132人目の素数さん
07/07/02 04:10:01
45
575:132人目の素数さん
07/07/02 04:11:00
44
576:132人目の素数さん
07/07/02 04:12:00
43
577:132人目の素数さん
07/07/02 04:13:00
42
578:132人目の素数さん
07/07/02 04:14:01
41
579:132人目の素数さん
07/07/02 04:15:00
40
580:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 07:48:43
命題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
f を判別式 D の主形式(>>523)とする。
即ち
D ≡ 0 (mod 4) のとき f = x^2 - (D/4)y^2
D ≡ 1 (mod 4) のとき f = x^2 + xy + ((1 - D)/4)D
R を判別式 D 整環とする。
f で表現される有理整数の全体は { N(θ) ; θ ∈ R } と一致する。
証明
D ≡ 0 (mod 4) のとき b = 0
D ≡ 1 (mod 4) のとき b = 1
とおく。
>>242 より f には R = [1, (-b + √D)/2] が対応する。
α = 1
β = (-b + √D)/2 とおく。
>>248 より
f(x, y) = N(xα - yβ)
証明終
581:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 07:53:20
>>580 より >>573 が直ちに得られる。
さらに D ≡ 1 (mod 4) の場合も証明される。
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
f を判別式 D の主形式(>>523)とする。
m と n が f により表現されるなら mn もf により表現される。
証明
>>580 より明らかである。
582:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 08:02:54
>>580
>>R を判別式 D 整環とする。
R を判別式 D の整環とする。
583:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 10:15:13
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。
>>581 より H は (Z/DZ)^* の部分群である。
さらに >>570 より H は Ker(χ) に含まれる。
584:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 10:21:10
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0, 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。
さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。
集合 { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される }
は Ker(χ)/H のある剰余類に含まれる。
証明
>>534 より f により固有に表現される数 n で D と素であるもの
が存在する。
過去スレ4の716より f と同値な形式 g = (n, l, k) がある。
f と g がそれぞれ表現する数の全体は一致するから、
f の代わりに g を使ってもよい。
よって初めから、a は D と素であると仮定してよい。
m を D と素な有理整数で、f により表現されるとする。
よって m = f(u, v) となる有理整数 u, v がある。
α = au + (b + √D)v/2 とおく。
N(α) = (au + (b + √D)v/2)(au + (b - √D)v/2)
= a^2u^2 + auv(b - √D)/2 + auv(b + √D)/2) + (4acv^2)/4
= a^2u^2 + abuv + acv^2
= am
α は判別式 D の整環の元である。
従って >>580 より [a][m] ∈ H
a は D と素であると仮定したから >>570 より [a] ∈ Ker(χ)
[m] ∈ [a]^(-1)H
証明終
585:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 10:39:27
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 0 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。
さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。
集合 S = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される }
は Ker(χ)/H のある剰余類に一致する。
証明
>>584 より S ⊂ [a]^(-1)H
よって逆の包含関係を証明すればよい。
>>584 の証明と同様の理由により a は D と素であると仮定してよい。
[m] ∈ [a]^(-1)H とする。
[a][m] ∈ H だから
am ≡ u^2 - (D/4)v^2 (mod D)
となる有理整数 u, v がある。
4af(x, y) = (2ax + by)^2 - Dy^2
D ≡ 0 (mod 4) だから D = b^2 - 4ac より b は偶数である。
よって af(x, y) = (ax + (b/2)y)^2 - (D/4)y^2
w = v
u ≡ az + (b/2)w (mod D)
を満たす有理整数 z, w を取る。
a は D と素だから、このような z, w は存在する。
af(z, w) ≡ u^2 - (D/4)v^2 (mod D)
am ≡ af(z, w) (mod D)
よって m ≡ f(z, w) (mod D)
よって [a]^(-1)H ⊂ S である。
証明終
586:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 10:51:59
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
χ: (Z/DZ)^* → {±1} を >>564 の準同型とする。
f = (a, b, c) を判別式 D の原始的2次形式とする。
さらに、D < 0 のときは f は正定値と仮定する。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。
集合 S = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で f により表現される }
は Ker(χ)/H のある剰余類に一致する。
証明
>>584 より S ⊂ [a]^(-1)H
よって逆の包含関係を証明すればよい。
>>584 の証明と同様の理由により a は D と素であると仮定してよい。
[m] ∈ [a]^(-1)H とする。
[a][m] ∈ H だから
am ≡ u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2 (mod D)
となる有理整数 u, v がある。
4(u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2) ≡ (2u + v)^2 (mod D)
よって
4am ≡ (2u + v)^2 (mod D)
一方
4af(x, y) = (2ax + by)^2 - Dy^2
2u + v ≡ 2az + bw (mod D)
を満たす z, w を取る(例えば w = 1 として z を求めればよい)。
4af(z, w) ≡ 4am (mod D)
f(z, w) ≡ m (mod D)
証明終
587:Kummer ◆g2BU0D6YN2
07/07/02 11:23:04
補題
D を平方数でない有理整数で、D ≡ 1 (mod 4) とする。
H = { [m] ∈ (Z/DZ)^* ; m は D と素で主形式により表現される }
とおく。
G = (Z/DZ)^* とおくと H = G^2 である。
証明
[m] ∈ H とする。
m = u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2 となる有理整数 u, v がある。
4(u^2 + uv + (1 - D)/4)v^2) ≡ (2u + v)^2 (mod D)
よって
[4m] ∈ G^2 である。
4 は D と素だから [m] ∈ G^2 である。
よって H ⊂ G^2 である。
逆に z を D と素な有理整数とすると、
z^2 は主形式 x^2 + xy + (1 - D)/4)y^2 により表現される
(x = z, y = 0 とおけばよい)。
よって G^2 ⊂ H である。
証明終