07/04/01 23:08:14
Kを位数が無限の体とする。Kの零元を0と表す。
a、b、c∈Kとする。"/"を以下のように定義する。
a * b = c ⇔ c / b = a
ただし、"*"はK上の乗法である。
命題 "/"はK上の二項演算ではない。
証明 "/"がK上の二項演算であると仮定して矛盾を示す。
任意のx∈Kに対してx/0を考えると、x/0は一意に定まりx/0∈Kとなる。
そこでx/0=yと表せば、"/"の定義よりy*0=xとなる。
ところで、任意のz∈Kに対してz*0=0であるのでx=0を得る。
これはKが位数無限の体であり、xがKの任意の元であることに反する。■
以上の議論より、x/0は一意でないorKの元でないことが分かる。
これが0で割ってはいけない理由(のひとつ)である。