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喜田 宏 人獣共通感染症リサーチセンター長・獣医学研究科教授に二つの栄誉
―日本学士院会員に選定・講書始の儀でご進講
URLリンク(www.hokudai.ac.jp)
>恩師の梁川良先生をはじめ,北大獣医学部の諸先生には,母校にお招き下さり,
ご懇篤なご指導をいただきました。福見秀雄先生,水谷裕迪先生,杉浦昭先生,
保坂康弘先生,永井美之先生,Robert Webster博士には,研究を進める上で,
貴重なご助言と度々の激励を賜りました。
>インフルエンザが人獣共通感染症であることを確定
>ヒトと動物のインフルエンザAウイルス遺伝子の起源が,自然界の野生水禽すいきん,
特に渡りガモの腸内ウイルスにあることをつきとめました。
>すなわち,インフルエンザウイルスがカモの大腸陰窩を形成する上皮細胞で増殖して,
糞便と共に排泄はいせつされ,水系伝播でんぱによって,カモの間で受け継がれていることを発見し,
カモが,鳥類及びヒトを含む哺乳ほにゅう動物のインフルエンザAウイルス遺伝子の供給源であり,
自然宿主であることを明らかにしました。
>さらに,ブタの呼吸器上皮細胞には,哺乳動物のウイルスのみならず,カモのウイルスに対する
レセプターもあり,ブタがヒトのウイルスとカモのウイルスに同時感染すると,両ウイルスの遺伝子
分節再集合体が生ずることを実証し,1968年のA/香港 (H3N2) 新型インフルエンザウイルスが,
渡りガモ→アヒル→ブタ→ヒトの経路で出現したことを明らかにしました。