08/07/10 16:20:46
増殖に重要な遺伝子特定 インフルで東大、薬開発へ
インフルエンザウイルスの増殖に重要な役割を担っている人間の細胞の遺伝子を、東京大医科学
研究所の河岡義裕教授らが特定し、英科学誌ネイチャー電子版に10日付で発表した。新しい仕組み
で働く治療薬の開発につながる可能性があると期待される。
ウイルスは構造が単純で自力では増殖できないため、人間などの細胞に感染して増える。一方、
現在の主なインフルエンザ治療薬は、ウイルスの特定のタンパク質を標的にしているため、ウイルスの
遺伝子が変異すると、薬が効きにくくなる「耐性」ができてしまうという問題があった。
そこで河岡教授らは、細胞側の要因に注目。実験が容易なショウジョウバエの細胞と、ハエ細胞に
感染するよう遺伝子を改変したインフルエンザウイルスを使い、ハエが持つ約1万3000の遺伝子の
働きを「RNA干渉」と呼ばれる手法で1つずつ止める実験を実施。その結果、約110の遺伝子が、
ウイルス増殖に関与していることを突き止めた。
人間の細胞で、このうち3つの遺伝子の働きを抑える実験をしたところ、鳥インフルエンザ(H5N1型)
や通常のインフルエンザウイルスの増殖が大幅に抑えられた。
2008/07/10 06:30 【共同通信】
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