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「スペイン風邪」の毒性原因特定、新型インフル対策に活用も
12月31日7時38分配信 読売新聞
1918年に大流行したインフルエンザ「スペイン風邪」のウイルスが、強い毒性を持つのに関与した、
たんぱく質を東京大医科学研究所の河岡義裕教授のチームが突き止めた。
新型インフルエンザ対策にも役立つ成果で、米科学アカデミー紀要電子版に30日、掲載された。
新型インフルエンザとして登場したスペイン風邪。ウイルスは肺など気道下部でも増殖し、肺炎などで
世界で約5000万人が犠牲になった。この原因ウイルスと、型が同じの季節性のインフルエンザウイ
ルス(Aソ連型)は、鼻やのどなど気道上部で増殖。その違いは謎だった。
研究チームは、双方に共通する8種類のたんぱく質に着目。スペイン風邪ウイルスのたんぱく質の
遺伝子を単独、あるいは複数組み合わせてAソ連型ウイルスに組み込み、実験動物のフェレットで
影響を調べた。
その結果、ウイルスの増殖に関係するポリメラーゼ複合体と呼ばれる酵素など四つのたんぱく質の
遺伝子を組み込むと鼻と肺で増殖した。反対に、Aソ連型の四つの遺伝子をスペイン風邪ウイルスに
組み込むと、鼻でしか増えなかった。
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