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インフル毒性 たんぱく質関与 12月30日07時18分
インフルエンザウイルスの毒性の強さにはウイルスが増える際に働くたんぱく質が深く
かかわっていることが、東京大学医科学研究所の研究でわかり、新しい治療薬の開発
につながる成果として期待されています。
研究を行ったのは東京大学医科学研究所の河岡義裕教授たちのグループです。研究
グループは、1918年に流行し、世界で4000万人が死亡した「スペインかぜ」というイン
フルエンザウイルスの遺伝子の一部を、毎年流行しているAソ連型のウイルスに組み込
んで調べました。ウイルスが細胞の中で増える際に働く「ポリメラーゼ複合体」というたん
ぱく質をスペインかぜのものに変えてフェレットという動物に感染させたところ、それまで
鼻やのどでしか増えなかったウイルスが肺でも増えて重い気管支炎や肺炎を起こすなど
強い毒性を持つことがわかりました。このたんぱく質を抑えることができれば、タミフルな
どこれまでのインフルエンザ治療薬と違った働きをする新しい薬を開発できると期待され
ています。河岡教授は「毒性の強さにかかわるこのたんぱく質の働きを抑える薬が出来
れば、近い将来大流行すると懸念されている新型インフルエンザにも効果が期待できる
のでは」と話しています。この成果は「米国科学アカデミー紀要」の電子版で30日に発表
されます。
NHKニュース 科学・文化
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