07/12/01 00:47:27
「研究室の独裁者」にツブサレるピペット土方
「存在が目障りだ」「研究費を食い物にしている。給料泥棒」「居るだけ みん
な迷惑している。お願いだから消えてくれ」「どんな僻地の大学のポストへ応募しようと
おれ はお前が仕事をしないやつと言い触らす」「対人恐怖症やろ」「背中 一面に
フケがベタッーと付いている。病気違うか」 聞くに堪えない言葉が並んでいる。
上司の教授にこう言われ続けた大阪の国立大学の医学部の研究員=当時(35)=が
鬱病(うつびょう)となり、首をつって自殺した。4年前のことだ。それを大阪地裁は先週、
パワーハラスメント(職権を利用した嫌がらせ)として労災認定した。上司の
言葉を「指導」「助言」ではなく、「嫌がらせ」「攻撃」と判断したのだ。過度
に厳しい言葉であり、当然だろう。
よく似た話を思いだした。
少し前のロイター通信の記事に「出世の早道は、ポスドクを不幸に陥れること」
とあり、ボストンでのラボ経営をめぐる会議で報告された研究結果を紹介
していた。それによると、240人が協力したアンケート調査で、 約3分の
2の人が横暴な研究室主宰者は問責されず、横暴ゆえに業績を稼ぐことが多いと回答した。
それゆえ、部下のピペット土方ら悪夢や不眠症、鬱病など深刻な不調に陥る とあった。
一方は「教授の嫌がらせ」、一方は「研究室主宰者の出世のコツ」と内容は違うのだが、
共通しているのは、部下のピペドを鬱病など深刻な病気に追い込んでいるのがPIであ
るということ。つまり、ともにピペット土方は上司によってツブサレテいるということ
である。
病気となり、ツブサレタピペット土方にしてみれば、戦場で敵に向かって突進していたら、
後方から上官に撃たれたようなものだろう。敵にやられるのならいざ知らず、
身内にツブサレルほどの無念はない。 成果主義やすぐに結果を求められる今の
研究業界と無関係ではないのかもしれない。
しかし、こんなPIがいる業界から捏造が無くなるはずがない。きっと業界ごとツブレル
に違いない。 ボストンの会議の報告ではこう呼びかけていた。
「早急に研究室の独裁者を解雇しよう」
URLリンク(www.iza.ne.jp)