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細胞分化 分析手法を開発 4月20日 6時41分
細胞が分裂を繰り返して特定の役割の細胞に変化していくとき、ヒトの
細胞に4万個あるとされる遺伝子が、いつ、どのように働いているのかを
特定できる新たな分析手法を、独立行政法人・理化学研究所などの
研究グループが開発しました。
これは、理化学研究所の林崎良英プロジェクトディレクターなどの国際
共同研究グループが開発したものです。グループは、ヒトの細胞が筋肉
や臓器など特定の役割を持つものに変わっていくメカニズムを解明しようと、
遺伝子が働くか働かないかをスイッチのように制御する「転写因子」という
タンパク質に注目しました。ヒトの免疫細胞を用意し、転写因子を数時間
おきに調べたところ、作用している転写因子が30あり、それぞれがどの
ような順番でどの程度、遺伝子を働かせて細胞を変化させているのかが
わかりました。研究グループによりますと、この分析手法はほかの細胞にも
応用できるということで、がんや老化などのメカニズムの解明につながる
成果として注目されています。林崎プロジェクトディレクターは「細胞が
特定の役割を持つようになる過程の遺伝子の働きをすべて見ていることに
なる。病気にならないようにする新しい薬や治療法の開発につなげたい」と
話しています。この研究はアメリカの科学雑誌、ネイチャー・ジェネティックス
に掲載されます。
URLリンク(www.nhk.or.jp)