07/10/18 18:34:21
鳥インフルから比内地鶏守れ 渡り鳥餌付け禁止看板設置
秋田県大館市が、ハクチョウの飛来地として知られる長木川の河川敷に、渡り鳥への
餌付けを禁止する看板を設置した。秋田県内一の生産量を誇る比内地鶏が鳥インフル
エンザに感染するのを防ぐ狙いだ。市に対応を働き掛けた生産農家などが歓迎する一方、
地元の愛鳥家らからは「禁止は残念」との声が上がっている。
秋田県の自治体が鳥インフルエンザ感染防止を目的に、渡り鳥の餌付けを禁じるのは
初めてで、東北でも珍しいという。看板は2カ所に立てられ、「渡り鳥に触れたりすると、
鳥インフルエンザに感染する恐れがあります」などと注意文が書かれている。条例などが
あるわけではなく、罰則などの強制力はない。
餌付け禁止は、鳥インフルエンザ感染に渡り鳥が関与する可能性があることを受け、
あきた北農協(大館市)が9月、市に呼び掛けを要請。市は「感染防止を徹底するためには、
市民が渡り鳥に触れたり、ふんを踏んだりしないようにする必要がある」(農林課)と判断した。
長木川には20年来、冬場にハクチョウが飛来し、ここ数年は200―300羽が集まる。
1000羽以上のカモ類も群れをなし、親子連れや愛鳥家たちがハクチョウを観察したり、
パンくずなどの餌を与えたりしている。
あきた北農協比内地鶏生産部会の阿部之義部会長は「万が一感染すれば、風評を
含め大変な被害になる」と市の対応を喜ぶ。
ハクチョウとの触れ合いを楽しみにしている市民も多いだけに、愛鳥家らには不満もある。
市民団体「大館白鳥の会」の石田雅男会長は「農家の懸念にも配慮する必要があり、
今年は市に協力する。飛来数が減る可能性もあるので、観察していきたい」と話している。
2007年10月18日木曜日 河北新報
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