07/08/20 00:36:22
【社会】 渡り鳥を“水際監視” 鳥インフル 情報システム構築
世界各地に被害をもたらしている鳥インフルエンザウイルスが、渡り鳥によって媒介される
可能性が高いとして、環境省は来年度、国内の主要鳥獣保護区にガン・カモが飛来する
状況をリアルタイムで伝える情報システムづくりに乗り出す。個体の血液検査なども行い、
湖や湿原での“水際監視”で希少鳥類保護や養鶏業者へ注意を呼び掛けるのが目的だ。
鳥インフルエンザは、鳥からブタなどの家畜を通じて、ヒトが感染した場合、極めて致死性
が高い新型インフルエンザに変異するとされ、世界保健機関(WHO)が各国に警戒を呼び
掛けている。
国内では二〇〇四年に京都、山口の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザウイルス
「H5N1型」が見つかり大きな被害が出た。今年は一月に宮崎、岡山県の養鶏場でも同様
にニワトリが大量死。熊本県では死んだクマタカから同様のウイルスが検出された。
農林水産省が宮崎、岡山県で見つかった鳥インフルエンザウイルスと韓国、中国、モンゴ
ルの養鶏場で死んだニワトリのウイルスを比較したところ、遺伝子レベルでほぼ同じ系統だ
ったことが判明。国をまたがった感染ルートとして野生のカモなどの渡り鳥が媒介した可能
性が高いとみられている。