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鳥インフルエンザ懸念で「ハクチョウ餌付け自粛を」…山形
ハクチョウの飛来数日本一で知られる「最上川スワンパーク」(山形県酒田市)で、「餌付けをする観光客に鳥インフルエンザが感染する可能性がある」として、管理者の酒田市が地元ボランティア団体に対し、観光客に餌付けをさせないよう要請していることが8日、わかった。
団体側は「過剰反応では」と困惑しており、市側と近く、話し合いを行う。
同パーク周辺には1966年ごろから、10~12月ごろにかけてシベリア方面からオオハクチョウやコハクチョウが飛来するようになった。
このため、ボランティア団体「酒田市白鳥を愛する会」=碇谷(いかりや)啓二会長=が67年に発足。寄付をしてくれた観光客に餌のパンを提供するなど、保護活動を行っている。
今年1月の飛来数は約9500羽、環境省の生息数調査で11年連続の日本一となった。
こうした中、市は今年2月、不特定多数の観光客による餌付けの自粛を、同会に要請。理由については、
「鳥インフルエンザウイルスが、人から人へ感染するタイプに変異する危険性が指摘されている。鳥類との接触には従来以上に注意する必要がある」(市観光物産課)と説明した。
ただ、同会が行う餌付けについては、自粛は求めていない。
この要請に対し、同会の池田昭三副会長は「(人へ感染するという)明確な根拠もないのに納得できない。手洗い場所や消毒設備を充実させるなど、別の方法があるはず」と反論。来シーズン以降も観光客による餌付けを継続したい考えだ。
大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長は「(ハクチョウなどから)人間に感染する確率は極めて低い」とする一方、「ウイルス変異の恐れはあり、鳥がひしめく狭い場所での積極的な餌付けは勧められない」と話している。
(2007年7月8日23時21分 読売新聞)
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