08/12/03 02:40:49
観光地のコイ受難 飛騨古川・瀬戸川 ヘルペス感染死195匹
川を泳ぐコイが観光の目玉となっている飛騨市古川町の瀬戸川で、8月下旬から今月5日にかけて、
コイの伝染病「コイヘルペスウイルス」に感染したとみられるコイが、延べ195匹死んでいたことが5日、
分かった。個人宅で飼っているコイなどを含めると、市全体では約1200匹が死んでおり、“観光資源の
受難”に関係者が大きなショックを受けている。(島崎 諭生)
同町では、白壁土蔵街を流れる瀬戸川の約八百メートルの区間に、毎春約千匹のコイを放流している。
一昨年にはNHK連続ドラマ「さくら」の舞台にも取り上げられた。
瀬戸川では八月下旬からコイの死体が目立ちはじめ、多い日は一日約十匹が見つかった。エラが黒く
なり、白い斑点が出るなど特有の症状があり、九月中旬に市が県に検査を依頼したところ、コイヘルペス
の陽性反応が出た。瀬戸川以外にも、増島神社の堀で飼育しているコイ二百二十六匹が死亡。個人宅
でも約七百匹の死亡が確認された。
瀬戸川ではコイの死骸(しがい)を、毎朝夕に市職員や住民ボランティアが見回って回収しており、コイ
の姿はまだ目に見えて減ってはいない。また、市内にはコイを飼っている家が約二百軒あるが、個人の
趣味が多く、業者はいないという。
瀬戸川は冬の間、融雪溝として利用するため、毎年十一月下旬にコイを、約二キロ離れた国府町の
養鯉(ようり)業者の池に移動させる。県では、ウイルスに感染したコイの移動の自粛を要請しているが、
瀬戸川に残したままではコイが凍死するため、移動を認める方針。市では、来春のコイの放流について
「そのときの状態を見て、対応を考えたい。何とか落ち着いてほしい」と感染の終息を祈っている。
2004.10.06 中日新聞 岐阜
URLリンク(www.chunichi.co.jp)