04/08/23 05:36
例えばNot Iサイト、GCGGCCGCという配列について考えてみましょう。
この配列がメチル化されていない場合、bisulfate処理によりCはTに置き換わるので、GTGGTTGTとなります。
これに対するForward primerはGTGGTTGT、reverseはACAACCACとなります。
ここで注意していただきたいのは、基本的にForward配列中にはCはでてこないこと、
同じ理由からReverse配列中にはGがでてこないことがわかります。
また、この配列が完全にメチル化されていた場合、CG配列のCは保護されますから、GCGGTCGTとなります。
この場合はForward primerはGCGGTCGT、reverseはACGACCGCとなります。
この場合は上の原則とは違い、Forward内にC、Reverse内にGの配列が見られるようになります。
しかし、これはCpGのメチル化に依存していますから、
必ずForwardのCはCG由来のCであり、ReverseのGもCG由来のものになるはずです。
つまり、CとGが同一プライマー配列内に共存できる条件はCGのダイヌクレオチドがメチル化した場合で、
bisulfate処理したサンプルを増幅するプライマー中にはCCとGGという2種類のダイヌクレオチドは存在しないのです。
このようにミスマッチを含んだ領域を増幅プライマーにした場合、
正しいPCR反応が起らないことはみなさんも良くご存じだと思います。