08/10/18 02:02:02 D2axL142
アトキンソンサイクル・エンジン:
圧縮行程より膨張行程を大きくしたエンジン。
これを実現する為に、クランクが複雑な構造。
考案された当時は、全体的に圧縮比が低い時代だった為に、
大きくなる燃焼室内に残ってしまう排気ガスを積極的に吐き出す為だった、という話も聞く。
大きな膨張比が熱効率改善に不可欠な事が判る例である。
ミラーサイクルエンジン:
正しくは、アトキンソンサイクル ミラーシステムエンジン。
天然ガスエンジンによる発電機を作る、ノルドバーグの技術者だったミラーさんが、
負荷急増の時に、スロットルバルブより素早い出力制御法として、
吸気弁の開弁時間を変化させる事を発案する。
これが結果的に、簡単な(オットーサイクルエンジンとさして変わらない)構造で、
アトキンソンサイクルの要諦である圧縮比<膨張比を実現出来た。
名称が長過ぎるので、縮めてミラーサイクルと通称される。
大別して、早閉じ式と遅閉じ式に分かれる。
なぜ、圧縮比<膨張比としたいか。
現状のオットーサイクルエンジンでは、ノッキング限界から、圧縮比11~12程度が限界とされる。
一方、それより膨張比を大きくすると、熱効率が良いとされるディーゼルに近づく事が出来る。
そこで、摩擦損増加との兼ね合いで、膨張比は14程度が望ましいので、
圧縮比 10
膨張比 14
の様なエンジンが企画される事となった。